鍛錬の夏を越え王座奪還へ!―夏季オープン戦展望―

野球

 真夏の太陽が照りつける安部磯雄記念野球場。秋の逆襲に燃える早大野球部員は、このグラウンドで日々汗を流している。いよいよ幕を開ける夏季オープン戦を前に、主力メンバーの仕上がりやいかに。そして、チーム内競争を巻き起こす新星は現れるのか。それぞれの熱い夏が始まろうとしている。

 投手王国再建へ。この日は、チーム浮上のカギを握る左腕二人がブルペンに登場。投手陣の中心を担う竹内諒(スポ4=三重・松阪)は、打者を立たせ30球を投じた。ツーシームを多投するなどすでに実戦モードで、順調な調整が続いている。一方、体重移動を意識しながら丁寧に投げ込んだのは、東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)では1勝と苦しんだ大竹耕太郎(スポ3=熊本・済々黌)。フォーム改善に着手し、『頭の学習』を取り入れた新しい調整法で徐々に手応えをつかんできているようだ。夏季オープン戦では「スタイルチェンジしたところを見せられるようにしたい」と意気込む大竹が、決死の覚悟でエースの称号を取り戻す。抑えの小島和也(スポ2=埼玉・浦和学院)ら、強力救援陣を擁するだけに、盤石リレー復活のためにはこの先発二枚看板の奮闘が不可欠だ。

ブルペンで投球練習をする竹内

 春季リーグ戦5位低迷の最大の要因とも言える野手陣。この日もノックやシート打撃を行い、来る実戦に備えた。キーマンとなるのは、春は極度の不振にあえいだ中澤彰太副将(スポ4=静岡)。重点的に取り組んでいるという打撃練習の成果を結果で示し、中軸への返り咲きを狙う。その中澤を含めこれまではスタメンが固定されていたが、髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)はチーム内でのポジション争いを期待している。試行錯誤の15試合を終え、アピールに成功した者だけが名を連ねることのできる新・稲穂打線。学年や固定観念にとらわれない熾烈(しれつ)なサバイバルが、打線復活につながるはずだ。東京六大学選抜の主将も経験しさらに頼もしい存在となった石井一成主将(スポ4=栃木・作新学院)を中心に、得点の取れる攻撃パターンを完成させたい。

ノックでは1つのプレーごとに大きな声が飛んだ

 「勝つために必要なのはチームの輪」(髙橋監督)。オープン戦は競争の場だが、選ばれた9人が一つにならなければ勝てないのが野球というスポーツだ。基本に忠実に、勝利に向かってプレーする。秋の前哨戦と言えるこの場でも結果にこだわり、王座奪還への第一歩を踏み出す。

(記事 川浪康太郎、写真 中村朋子、糸賀日向子)

夏季オープン戦他日程
日付 対戦相手 試合開始時間 場所
8/5(金) 青山学院大学 13:00 安部球場
8/6(土) 駒澤大学 13:00 安部球場
8/9(火) 東京ガス 13:00 安部球場
8/12(金) 神戸学院大学 13:00 安部球場
8/13(土) 創価大学 13:00 安部球場
8/14(日) JX-ENEOS 10:30 安部球場
8/16(火) 近畿大学 13:00 安部球場
8/19(金) 白鷗大学 13:00 安部球場
8/20(土) 東京六大学オールスターゲーム 15:00 新潟・五十公野公園野球場
8/23(火) 桐蔭横浜大学 13:00 安部球場
8/26(金) 立正大学 13:00 安部球場
8/27(土) JFE東日本 12:00 安部球場
8/30(火) 亜細亜大学 13:00 安部球場
8/31(水) 専修大学 13:00 安部球場
9/2(金) Honda 12:30 安部球場
9/3(土) 三菱日立パワーシステムズ横浜 13:00 安部球場
※日程は8月4日(木)までに発表されたものを掲載
8月20日(土)の東京六大学オールスターゲームが中止となった場合は、21日(日)に順延
夏季2軍オープン戦日程
日付 対戦相手 試合開始時間 場所
8/4(木) 清和大学 14:00 安部球場
8/6(土) 東京情報大学 13:00 東京情報大グラウンド
8/7(日) 福島大学 13:00 安部球場
8/9(火) 城西大学 10:30 城西大グラウンド
8/11(木) 山梨学院大学 14:00 安部球場
8/12(金) 明治学院大学 13:00 明学大グラウンド
8/13(土) 成蹊大学 13:00 成蹊大グラウンド
8/16(火) 国学院大学 13:00 国学院大グラウンド
8/18(木) 茨城大 13:00 安部球場
8/20(土) 湘南ひらつかまるゆうBBC 13:00 安部球場
8/21(日) 東京学芸大学 13:00 安部球場
8/24(水) 関東学院大学 13:00 安部球場
8/25(木) 高校生日本代表 13:00 安部球場
8/27(土) 上智大学 13:00 上智大グラウンド
8/28(日) 桜美林大学 13:00 桜美林大グラウンド
8/30(火) 亜細亜大学 13:00 亜大グラウンド
8/31(水) 専修大学 13:00 専大グラウンド
※日程は8月4日(木)までに発表されたものを掲載
コメント

髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)

――7月は東京六大学選抜としてオランダ、その後は早大野球部として韓国へ遠征がありました。ほとんど日本にいられないような忙しい生活をされていたと思います

そうですね(笑)。実際にハーレム(オランダ)に渡ったのは7月13日だったのですが、(東京六大学選抜の)合同練習が10日から3日間あったので本当に1ヵ月程日本にはいませんでしたね。

――髙橋監督が遠征している時の早大の練習は学生コーチに任せてというかたちでしょうか

そうですね。試験もありましたし、そこまでボリュームを上げる時期でもありませんでした。韓国遠征で2週間ぶりにチームを見て試合をしてきましたが、それなりにやってくれていました。

――東京六大学選抜にはレベルの高い選手が集まりましたが、その選手たちを見て感じたことはありますか

早大からは投手3人、野手2人の5人が選ばれましたが、残念ながら六大学の中では脇役でしたね。選手にも言いましたが、これが現状だぞということです。(早大の)4番の石井(一成主将、スポ4=栃木・作新学院)が(東京六大学選抜の)スターティングオーダーに入るか入らないかというところでしたし、投手も先発することなくセットアッパーやワンポイントで1回投げるという状況でした。私が投手を担当していましたが、どんなにひいき目に見てもそうなってしまいます。これが早大の力だと感じました。

――個々の力では六大学の他大と比べて劣るということでしょうか

そうですね、各大学から主力が来ますから個々の力としては劣るところを感じました。石井に最後に言ったのは、「(個々の力が劣っているけれど、)それでも勝てるのが野球」ということで、勝つために必要なのはチームの輪だよということですね。

――「チームの輪」とありましたが、勝つために早大に必要なことは何であるとお考えですか

やはり基礎を大切にすることですね。ピッチャーが速い球を投げたりとか、バッターがより遠くに飛ばすとか、そういう感覚ではなくて、基本に忠実に自分の捕れる球を正確に捕って正確に投げる、正確にバントする、ヒットを打てなくても進塁打にするという原点に立ち返った部分を磨くということが一番チーム力につながっていくと思いますね。

――あしたから1軍も夏季オープン戦が始まりますが、基礎基本に忠実なプレーを大切にしていく方針に変わりないですか

そうですね、それができてる人(を試合に出したいです)。それとはっきりと言ったのは、春(東京六大学春季リーグ戦)は4年生を中心に使いましたが、当然調子のいい人、1年生も出てきますし、チームとしては固定観念を持たないということですね。例えば、大竹(耕太郎、スポ3=熊本・済々黌)がエースでないといけないとか、4番(打者)が石井でないといけないとか、そういうことはなくて、いい選手がエースや中軸になればいいとは言っています。

――去年はメンバーが変わることはほとんどありませんでしたが、ことしは一旦白紙に戻してということでしょうか

去年ももちろんそうでしたが、試合に出てた選手に確固たる力があったので、春と変わらない陣容になりました。基本的な考え方は変わっていないです。

――守備がうまい選手を出すという方針に変わりはありませんか

基本的にはそうですね。いくら打てても守りができないといけないと思います。春のリーグもエラーで流れを変えてしまっていますよね。やはり基本は守りです。(打率)6割も7割も打てませんからね、2割も3割も一緒だと思います。いつも言っていますが、2割と3割と言っても10回打って1本しか変わらないから大した差はないですよね。特にリーグ戦は打数が少ないので、ちょっと打てなかったら2割台になるし、ちょっと打ったら4割になります。分母が小さいのでね。

石井一成主将(スポ4=栃木・作新学院)

――7月はオランダ、韓国へ遠征してほとんど日本にいる時間がなかったと思いますが、体調はいかがですか

だんだん時差ボケも治ってきて、いい感じです。

――オランダ遠征では東京六大学選抜の主将に抜てきされましたが、その経緯を教えてください

ジャパン(侍ジャパン大学日本代表)に選ばれた選手が主力だと思いますが、居残り組で自分しかいなかったのでそうなったと思います。

――これまで海外に行かれたことはありますか

大学2年の時にアメリカに行って試合をして、プライベートでも何回か行ってます。

――ヨーロッパは初めてでしたか

そうですね、初めてです。

――オランダはいかがでしたか

街並みがきれいですごく良かったですね。

――レベルの高い選手と一緒にプレーして感じたことはありますか

やはり実力はもちろんあって、個々人の意識も高いなと思いました。野球に対する考え方も一人一人違って、面白いなと感じましたね。

――早大では4番打者の石井主将が東京六大学選抜では8番打者に回ることもありました。その点に関してはいかがでしょうか

それは実力というか、全然打てていなかったので、それは当然だと思います。

――その他の早大の選手もあまり試合に出ていませんでした

実力がないから出してもらえなかっただけで、少し気を使って(試合に)出してもらった部分もあると思うので、もっと実力をつけないといけないなと思ったことが率直な感想です。

――仲良くなった選手はいますか

けっこうみんなと仲良くなれました。

――部屋はどの選手と一緒でしたか

慶大の山本瑛大(4年)でした。

――久々に日本に帰ってきて、チームの雰囲気はいかがですか

秋(東京六大学秋季リーグ戦)に向けて、春は5位だったので、まずは春を超える成績をということで、雰囲気は良くやっています。

――ご自身の調子はいかがですか

全然上がってきていないですが、まだまだこれからだと思います。

――冬場には1日1000スイングなど、練習量の基準がありましたが、新たな基準は設けていますか

基準は設けていませんが、他大学はもっと練習しているよということで増やしています。

――メンバーに関しては、髙橋広監督(昭52教卒=愛媛・西条)が白紙に戻すと話していました。もう一度チーム内での競争が始まります

誰が出るかは分からないのですし、実力がある人が選ばれるので、また一から競争できればチームも上がってくるかなと思います。

――夏季オープン戦が終われば残りは最後のシーズンです。あらためてどういうプレーを目指していきたいですか

派手なプレーは必要ないと思っているので、勝負強さを意識してやっていきたいです。

中澤彰太副将(スポ4=静岡)

――きょうの練習では十分に体を動かせましたか

はい。動かせました。

――キャッチボールは真鍋健太選手(スポ4=東京・早実)とやられていましたが

練習は真鍋で、試合は木田(大貴、商4=愛知・成章)とやっています。

――バットを多く振っていると伺いましたが、夏は打撃中心に取り組んでいるのでしょうか

そうですね。

――練習で意識しているところは

まずはスイングスピードを速くすることです。あとは出塁することがとにかく大事なので、どうやったら打てるか、どうやったら塁に出られるかというのを常に考えながらやっています。

――東京六大学春季リーグ戦の早慶戦で打った本塁打から良いイメージはつかめているのでしょうか

まだ夏に入ってから韓国での1試合しかやってないのですが、悪くはないと思います。

――その7月に行われた高麗大との試合はいかがでしたか

チームは負けてしまいましたが、自分としてはやるべきことをできた試合でした。これから試合が続きますが、自分の課題を突き詰めながらやっていきたいと思います。

――今の時点で課題は何だと思われますか

打撃ですね。

――高麗大戦では打撃の調子はいかがでしたか

やろうと思うことはできたので、そこは良かったと思います。

――もうすぐ夏季オープン戦が始まりますが、どのような目標でやっていきたいですか

まずは秋のリーグ戦に向けてチームが勝っていくようにすることが一番大事です。その中で、自分は春にチームに迷惑をかけてしまったので、自分自身がレベルアップできるように頑張っていきたいです。

真鍋健太(スポ4=東京・早実)

――東京六大学春季リーグ戦(春季リーグ戦)の試合を終えての感想をお願いします

去年は春も秋も優勝して、ワセダで3連覇、4連覇というのもあまりないので、自分たちの代でそれができたらなと思ったのですが、野手と投手とがかみ合わずに最初から最後までずるずるといってしまったというのが5位になった一番の原因です。早慶戦で勝てたことは救いかなとは思いますが、東大と慶大からしか勝ち点が取れず、他のチームにはほぼ完敗でした。秋で優勝するために今みんなでいろいろ考えながら練習しているので、この夏でまた一回りも二回りもチームとして成長できたらなと思います。

――春季リーグ戦では打撃が好調でしたが、そのための練習は何かしていたのでしょうか

新チームになってから監督さん(髙橋広監督、昭52教卒=愛媛・西条)にいろいろ指導してもらって、自分でも夜間練習や自主練習でかなり数も打ちました。また、どうやったらバッティングが良くなるかなというのは自分なりにいろいろ考えましたし、去年のキャプテンの河原右京さん(平28スポ卒=現トヨタ自動車)や茂木栄五郎さん(平28文構卒=現東北楽天ゴールデンイーグルス)にどうしたらいいかということを聞いて、その聞いたことを自分で考えて冬の期間継続してやっていました。沖縄キャンプの時に完全にそれが自分のものになってリーグ戦には入れたので結果最初は良かったのですが、最後の方は全く打てなかったのでそこは秋の課題かなと思っています。終盤になってくると技術どうこうではなくたぶん体力勝負なので、今は体力をつけるトレーニングを意識してやっています。

――東京六大学選抜としてオランダに行かれましたが、そこで学んだことなどはありますか

六大学のトップの選手たちと1週間野球をしたり、みんなと仲良くなってご飯を食べに行ったりしたのですごく学ぶものはありましたし、これからみんなほとんど野球を続けるのでいい経験になったと思います。

――東京六大学選抜に行って、自分に足りないところやここは通用すると思ったところはどこですか

みんなバッティングのヘッドスピードがすごく速くて、バッティング練習とかでも打球が速かったので、そこは自分には足りないものだとすごく感じました。これから社会人でも野球をやるので、この夏すぐ変わるものではないと思いますが、ヘッドスピードを速くして、ライナーはもちろんですけど、ゴロでも速い打球を打てるようなそういうバッティングを目指していかなきゃいけないなということを一番強く感じました。守備は、それなりに通用すると思いました。

――今課題にしていることはありますか

全部です。春3割打ったからと言って満足していませんし、守備も2つエラーしてしまいました。(そのうち)1つはすごく大事な試合で、自分のエラーで負けて勝ち点を落としたようなものなので、走攻守全てが課題です。またもう1つレベルアップしないと秋勝ち越せないなと思います。

――課題を克服するために今取り組んでいることはありますか

守備だったら基礎基本を大事にして、バッティングだったらセンターから逆方向を意識してということを継続して意識していきたいと思っています。

――チームの雰囲気はいかがですか

1週間いなかったので分からないと言えば分からないのですが、みんなレギュラーとかそういうものは確定ということはなく、あしたからオープン戦が始まって、結果を出した人がリーグ戦の試合に出ると思うので競争意識というのはみんなあるのかなと思います。リーグ戦で守備が乱れることが去年と比べるとあったので、ノックの一つ一つを丁寧にしっかりアウトをとるという緊張感のようなものはあると思いますが、もう少し緊張感を持てやっていくべきだと思います。これは4年生が気付いて言っていかないといけないと思います。明日からオープン戦が始まって結果がすごく大事になってくると思うので、ベンチも試合に出ている人ももう少し緊張感をもってやれればもっといいのかなと思います。

――夏季オープン戦に向けての意気込みをお願いします

春全試合出していただいて、優勝できず、監督さんを裏切ったというかたちになってしまいました。去年から監督さんにはいろいろ指導していただいていますし、秋のリーグ戦では有終の美を飾りたいと思います。そのためにはオープン戦がすごく大事になってくるので、オープン戦で個人的にも試合に出てリーグ戦までにしっかり状態を上げていけたらなと思います。かといって小さくなるのではなくて、自分らしくはつらつとやっていきたいと思います。

木田大貴(商4=愛知・成章)

ーー今あらためて東京六大学春季リーグ戦を振り返っていかがですか

5位という結果に終わってしまったので、本当に悔しいシーズンだったなと思います。

――得意とする守備のミスが見られましたが、どう受け止めていますか

リーグ戦全体を通して自分の失策でチームに迷惑をかけた試合が何試合かあったので、反省すべき点かなと自分では思っています。

――7打席連続安打を記録した早慶戦を始め、好調だった打撃についてはいかがですか

打撃は大学に入学してから課題として取り組んできた部分なので、その結果が出たのは良かったと思いますが、守備でミスが出るとどうしても影響があると思うので、守備からリズムをつくっていければもっと良い結果が出せたのかなと感じますね。

――初めてスタメンとして出場したリーグ戦で打撃で結果を残しましたが、自分の中や周囲の変化はありましたか

リーグ戦を通して、序盤はなかなかうまくいきませんでしたが、後半になるにつれて自分のかたちが出せた試合が多かったのでそういう面ではいい収穫だったと思います。

――やはりいま重点的に取り組んでいることは守備なのでしょうか

もちろん打撃はこれまで通り継続して取り組んではいるのですが、守備で甘さが出てしまったので、そこを突き詰めて秋はやっていきたいと思っています。

――守備で特に突き詰めていきたい部分はどこでしょう

捕球ミスもいくつかあったんですけど、送球の方でミスがありました。しっかり良い形で捕球ができればそのまま送球にもつながるので、今はとにかく脚を使って自分の良いかたちで捕る、脚を使って投げる。脚を使うということを意識しています。

――チームとして秋季リーグ戦に向けて取り組んでいることは何でしょうか

チームとしてはまず春の結果を受け止めて。自分たちは実力がなかったからこその順位なので、まずはもう一度基礎に立ち返って、打撃ならセンターから逆方向、守備ならキャッチボールから。しっかり基礎基本からやっていこうとしています。

――最後に、これから始まるオープン戦はどのようなものにしたいと考えていますか

オープン戦はもちろん結果も大事ですけど、リーグ戦に向けた試合というのが自分の中での考えなので、いろいろなことを試しながら最終的にリーグ戦に良いかたちで臨めるようにやっていけたらなと思います。

立花玲央(人4=千葉英和)

――東京六大学春季リーグ戦を振り返って

チームは5位で悔しい結果でした。自分としては、ベンチに入るのも試合に出るのも初めてだったので、そういった意味では良い経験がてきて、充実したシーズンだったのかなと思います。

――初めてのリーグ戦は気持ちの面ではいかがでしたか

最初はガチガチでしたが、途中から試合に入っていけるようになりました。精神面のコントロールが少しずつできるようになっていったのかなと思います。

――気持ちの余裕ができたことで、プレーで何か変化はありましたか

気持ちの余裕ができたことによって無駄な力を抜くことができました。その結果、最後の方では良いパフォーマンスができていたのかなと思います。秋は最初からそれができるようにやっていきたいです。

――5番打者、3番打者としての役割はリーグ戦で果たすことができましたか

まだまだだったと思います。

――リーグ戦通しての課題は

データというのを相手側にも取られているので、後半にあたっては自分の打撃面の弱点をつかれているなという印象がありました。そのあたりをしっかり克服していけたらなと思います。

――夏に意識的に取り組んでいることは

一塁手として、内野からの反れたボールやショートバウンドをカバーするという練習をしています。

――打撃面で意識されていることはありますか

後半からインコースを攻められることが多かったので、今後は打撃であったり見極めというのを意識して取り組んでいます。

――夏季オープン戦はどのような目標で取り組んでいきたいですか

秋の優勝に向けて今まで取り組んできましたが、それでも課題や修正点が見つかってくると思います。そういうことをしっかり見つけてちゃんと潰していきたいと思います。

竹内諒(スポ4=三重・松阪)

――昨シーズンの成績の振り返りをお願いします

昨シーズンは、目標としていた5カード全てに先発するということができたので、その点で良かったのですけど、もう一つの最優秀防御率という目標は達成できなかったので、そこは少し悔しい気持ちはあります。

――本日の練習ではツーシームなどを重点的に確認されていました

春のリーグ戦でも、ツーシームが高めに浮いてしまって打たれてしまうことが多かったので、春が終わってからはずっとツーシームを置かないように、低めに投げれるように練習しています。投球練習をする時には常に、ツーシームを低めに投げるように意識してやっています。

――本日の練習はいかがでしたか

そうですね。悪くはなかったと思います。

――チームにリズムをもたらす投球が期待されます

リズム良く投げて、3人で抑えて、野手もリズム良く次の回の攻撃に入っていけるようにつくっていくのが自分の仕事だと思っているので、そこをしっかりやっていきたいと思っています。

――オランダで行われたハーレムベースボールウィーク2016では六大学の他選手と共に戦い、個々の力としてはまだ及ばない部分が見つかったと思います。そんな中チームとして勝つためには、どう戦っていくべきだとお考えですか

東京六大学選抜としてオランダに遠征させていただき、六大学のトップの方でやっているピッチャーと2週間弱一緒にプレーさせてもらい、自分の実力のなさというのをすごく痛感したので、追いつき、追い越せるようにこれからも練習は限られていますが、頑張っていかなければいけないなと思います。

――ラストシーズンに向けて、どんな夏にしていきたいですか

最終的に秋のリーグ戦で優勝するということを目標にやっていきたいと思うので、優勝するためにこの夏頑張っていきたいと思います。

――2020年の東京五輪の追加種目の一つに野球が選ばれましたが、いかがでしょうか

自分はそこまでのレベルじゃないので、あまりその辺は考えてないですね(笑)。

大竹耕太郎(スポ3=熊本・済々黌)

――春に見つかった課題の克服へ向け、どのようなことに取り組んでいますか

体の使い方が良くなくて球の勢いも出なかったので、体の使い方を学習しています。

――この夏から新しく取り入れたことはありますか

体の使い方を頭に覚えさせるという考え方なので、筋肉を鍛えるとかではなく、そういう動きをするための頭の学習ということで新しいトレーニングは取り入れました。

――韓国遠征を経験していかがでしたか

先発で投げさせていただいたのですが、最近の練習で実戦がなかったので、打者に対して投げてどういう反応をするのかということを確認したくてそのつもりで投げました。自分自身としてはカーブとかが取り柄なのですが、速い系の球を多めに投げて確認しました。

――きょうはブルペンでの投球もありましたが、今の調子はいかがですか

球の良し悪しに一喜一憂せずに、フォームを大事にしています。

――体重移動の確認をしながら投げていましたが

自分はどうしても軸足が一塁側に降りてしまうので、力が外側に逃げているのを本塁方向に向くように意識しています。それは和田毅投手(平15人卒=現福岡ソフトバンクホークス)を参考にしています。

――打者を立たせての投球ではストライクゾーンに入らない場面も目立ちましたが、制球面についてはいかがですか

今は球の良し悪しよりは正しい使い方で投げるという意識で投げているので、時間はかかると思うのですが、まだまだ伸び代はあると思います。

――変化球の手応えはいかがですか

試合ではスライダーが春に比べて良くなって、大学を通してスライダーで三振が取れなかったので、それで三振を奪えたのは良くなってきているということなのかなと思います。

――間もなく始まる夏季オープン戦へ向けて意気込みをお願いします

将来野球をする上で夏場も試合がありますし、その中でコンスタントに結果を出さなければいけないので、そこを意識しながら、リーグ戦だと思ってそれくらいの意気込みでやっていきたいです。春は結果が出なくて、簡単には先発できないと思うので、アピールをしっかりしてスタイルチェンジしたところを見せられるようにしたいです。