東都王者と意地の打ち合い演じる

野球
TEAM
早 大  
専 大 ×  

 夏季オープン戦も中盤にさしかかり第8戦。この日の相手は今春の東都大学連盟を制した専大で、全日本学生選手権以来の対戦となった。試合が動いたのは5回、丸子達也(スポ4=広島・広陵)の満塁本塁打で先制する。しかしその裏、先発の北濱竣介(人2=石川・金沢桜丘)が専大打線の集中打を浴び同点とされる。さらに2点を勝ち越され迎えた8回、藤田恭輔(商4=埼玉・早大本庄)が2点本塁打を放ち再び同点とする。試合は8回表終了時、雷雨の影響により引き分けに終わった。

  打撃面では一発攻勢が光った。1回表にいきなり1死満塁とするも、あと1本が出ず無得点。それでも絶好機は5回表に再来する。連続四球で2死満塁とすると、全日本学生選手権での対戦時、決勝の適時三塁打を放った丸子に打順が回った。交替した相手投手の代わり端を捉え、右翼席に運んだ。2点ビハインドの8回無死一塁の場面では、6番に起用された藤田が内角球を振りぬくと、打球は右翼手のはるか頭上へ。価値ある2発で、稲穂打線の力強さを示した。

今夏4本目となる本塁打を放った丸子

 先発を任された北濱は、3回まで一人の走者も出さない完璧な立ち上がりを見せた。しかし、4点の援護を受けた5回裏、東都王者が本領を発揮する。北濱は3連打を含む5安打を浴び一挙4失点。制球も球威も申し分ないだけに、悔しいマウンドとなった。5回途中から登板した黄本創星(スポ3=千葉・木更津総合)も、6回裏に適時二塁打と暴投で2失点と不本意な投球内容だった。

 リーグの王者同士の対決は白熱の打ち合いとなった。だが早大にとっては投打で明暗が分かれた形だ。主砲の丸子、そして最高学年として意地を見せたい藤田に本塁打が出たのは好材料だが、投手陣はピンチが連続する場面で打たれ強さを欠いた。いまひとつ調子の上がらないチームにとって、投打を噛み合わせることは急務となっている。うだるような暑さが続くが、稲穂軍団は実りの秋に向け鍛錬を重ねていく。

(記事 高橋豪、写真 石川諒)

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