打線沈黙、初の完封負け

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 約2週間に及ぶ沖縄、京都への遠征を終えた早大。遠征先で行った4試合のうち3勝と、順調な調整ぶりを見せてきた。しかし、帰京後初のこの試合ではチームの課題が浮き彫りとなる。対戦相手は、社会人野球の名門・東京ガス。攻守共にレベルの高い野球を相手に、終始流れをつかめず、新体制になって初めての完封負けを喫した。

 チームの不安要素が露呈した。この日の早大打線はわずかに3安打。出塁をしても、走塁でのミスが目立ち、好機をつくることすらままならなかった。昨年まで主軸を務めた多くの選手が卒業した早大。その穴を埋めるために、ことしのチームにとって打撃力の向上は急務の課題だ。打撃は水物。時によって調子の良しあしは大きく変わる。それでもこの結果はチームの攻撃陣に対し、多くの課題を突き付けるものとなった。

序盤は好投するも、本塁打を浴び3点を許した大竹

「守備から流れをつかもう」。幾度となくベンチからはその声援が飛んでいた。しかし、甘い球を決して逃さない相手打線を抑えきることはできなかった。先発には中3日で大竹耕太郎(スポ2=熊本・済々黌)が登板。格上相手にも、淡々としたテンポでアウトを積み重ねていく。しかし、3回に高めに浮いた直球をレフトスタンドへ運ばれ先制点を許すと、本来の制球力を乱し、5回までに3点を失った。続く吉永健太朗(スポ4=東京・日大三)も低めを中心に突く投球を披露するが、2回2失点。相手にとっては十分すぎる追加点を与える結果となった。

 終始相手のペースに飲まれ、自分たちの土俵で戦うことができなかった早大。この試合では、打撃力というチームの弱点があらわとなった。遠征期間を終え、これからは本拠地での実戦を中心とした最終調整へと入っていく。春季リーグ戦の開幕に向け、この課題を克服できるのか――。稲穂打線の今後に注目だ。

(記事 杉田陵也、写真 深瀬真由)

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※記事中の学年は新年度のものです。

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