高梨が完全試合ウイニングボールを野球博物館に寄贈

野球

 歴史的瞬間から約3か月。春季リーグ戦の東大2回戦で、東京六大学史上3人目となる完全試合を達成した高梨雄平(スポ3=埼玉・川越東)のウイニングボール寄贈セレモニーが野球殿堂博物館で行われた。

感謝状を掲げる高梨

 プロ・アマを問わず多くの野球資料が展示されている当博物館。その大学野球コーナーには、高梨の前の完全試合達成者である上重聡(現日本テレビアナウンサー)のウイニングボールや、早大の先輩である和田毅(平15人卒=現米大リーグ・ボルティモア=オリオールズ)の通算444奪三振の記念ボールなどが飾られている。その仲間入りを果たした高梨は、「偉大な先輩方と並びボールを置いていただけることは非常に光栄です」と喜びを口にした。ボールは高梨本人の手から廣瀬信一館長へと渡され、廣瀬館長から高梨に感謝状が贈られた。

 「完全試合の経験を重荷にしないで力に変えていきたい。」そう語る高梨が見据えるのは秋季リーグ戦だ。春は1勝しか挙げられなかった分、巻き返しに燃える。野手での出場もあったが「今後は投手一本で」と自らが追い求める場所で躍動することを誓った。完全男・高梨が挑む、いわばリベンジのマウンド。勝利のために腕を振る覚悟はできている。

コメント

高梨雄平(スポ3=埼玉・川越東)

「本日は自分のためにこのような会を開いていただきありがとうございます。偉大な先輩方と並びここにボールを置かせていただき非常に光栄に思います。今後はこの結果に恥じないように、さらに精進していきたいと思いますので、よろしくお願いします。」

――寄贈した経緯は

試合が終わってすぐに寄贈しないかという話がありました。ボールにこだわりみたいなものはなかったので、寄贈することにしました。

――偉大な記録の中に自分の記録も加わりましたが

野球殿堂博物館にボールを置かせてもらうっていうのは、普通ではできないことです。それに恥じないように今後結果を残さなければならないなと強く思います。

――達成してからしばらく時間が経ちますが、いまではどのように完全試合を捉えていますか

少し忘れていた部分もありますね(笑)。きょうしっかり思い出して、また頑張っていこうって思えました。

――現在はどのような練習をしていますか

ピッチャーとしての能力全般を上げようと練習しています。新しいことをいま色々やっていて、フォームだったり、体自体を変えようとしています。肉体改造に近いことをしていますね。

――秋季リーグ戦に向けて意気込みをお願いします

チーム内の競争が激しいので、まずはオープン戦でしっかり投げられるようにしたいです。リーグ戦では投げる試合は全部勝つつもりでいきたいです。