早慶定期戦 11月24日 早稲田アリーナ
11月24日早稲田アリーナにて、早慶定期戦が行われた。男子は5複10単、女子は2複3単を戦い、男子は12勝3敗、女子は5勝0敗でともに勝利した。
現役選手の試合に先立ち、両校バドミントン部のOBOGによる試合が行われた。現役選手顔負けの豪快なスマッシュや、仲間と共にバドミントンを楽しむ様子が見られ、終始朗らかな雰囲気であった。
開会式の後、男子ダブルスの5試合が一斉に始まった。注目は、町田脩太(スポ4=長崎・瓊浦)・濱名直也(教4=東京・明星)の4年生ペアで、最後の早慶戦を迎える。序盤から有利な展開で点差を広げ、スマッシュやプッシュが随所で決まった。第1ゲーム、第2ゲームともに危なげなく取り、貫禄を見せつけた。男子ダブルスはどの試合も善戦し、4勝1敗と勝ち越す。戦いはシングルスへと移った。
熱戦を見せたのは、中島勇介(政経2=東京・早実)だ。第1ゲームは、両者譲らぬ展開となった。コートを広く使い躍動感溢れるプレーで点数を重ねたが、同時にミスもあり、相手の声援にも押され、このゲームを失った。しかし続く第2ゲームでは、相手に圧倒的な点差をつけ、思い通りにゲームを展開した。ヘアピンの打ち合いを制し、相手のミスを誘う。強烈なスマッシュも決まり、21-3で第2ゲームをものにした。第3ゲームでは勢いに乗り、時折ガッツポーズが飛び出す。最後はスマッシュを決め、ゲームカウント2-1で戦いを制した。
ガッツポーズをする中島
上西川原想(スポ1=熊本・済々黌)も同じく第3ゲームまでもつれる試合を戦った。第1ゲームを制したが、第2ゲームは劣勢となる。相手の強烈なスマッシュを受け、ミスも目立ち、デュースの末勝ち切れなかった。続く第3ゲームでは、まさに一進一退の攻防が続く。好プレーが幾度も飛び出す一方で、終盤にはミスが続き相手に連続得点を許す状況になった。しかし、最後は反対に相手のミスを誘い、見事接戦を制した。
男子シングルスでは、最後に町田が主将戦を制すなど相手を圧倒する戦いが多く見られ、結果は8勝2敗となった。これにより、男子は12勝3敗で慶應義塾大学に勝利した。
女子は、まず第1シングルスで登場した岡本萌奈未(社学2=西武台千葉)が第1ゲーム、第2ゲーム共に相手のドロップショットに食らいつき、ロブを多用しながら得点を重ねてストレート勝ちを収める。完璧なスタートダッシュを決めると、第2シングルス、第1ダブルスも着実に白星を重ねた。
特に圧巻だったのは第2ダブルスで出場した、岩﨑真帆(社学3=栃木・作新学院)・山崎千春(法3=神奈川・川和)組だ。第1ゲームから至近距離での打ち合いで強さを発揮し得点を重ねると、第2ゲームでは至近戦に加え、強打も炸裂し、相手が振り遅れる場面も目立った。両ゲームとも相手に1桁の失点しか許さない完勝であった。
最後の試合である主将戦、第3シングルスに登場した石橋結子(社学3=茨城・常総学院)は普段とは異なるラリー戦のスタイルで挑んだ。第1ゲームから前後左右にショットを放ち相手を翻弄(ほんろう)し、相手のショットに体勢を崩されてもライン際に返球する粘り強さを見せ、得点を連取する。「相手は最後(の試合)なので思い出に残るように」と語ったように余裕を伺わせ、ストレート勝ちで試合を締めくくった。また、女子は5試合全てでストレート勝ちを収め、実力の高さを見せつけた。
サーブを打つ石橋
(記事 稲積優一・栗原礼佳、写真 大日結貴)
※掲載が遅くなり、申し訳ございません。
結果
▽男子
〇早大 12-3慶大
▽女子
〇早大5-0慶大
▽OBOG
稲門〇 7勝2敗1分 ●三田
コメント
町田脩太主将(スポ4=長崎・瓊浦)
――シングルスの試合、振り返っていかがでしたか
早稲田で、4年間で最後の大会だったので、勝ちは絶対、応援もたくさん来ていたので、盛り上がるようなプレーを意識していました。
――声援にはどのように感じていましたか
1セット目の競っている時に、チアの人や部員が大きな声で応援してくれました。そこで、きついけど頑張ろうという気持ちになりました。
――次に、ダブルスの試合も勝利しましたが、いかがでしたか
4年生の同期とダブルスを組んだので、僕が引っ張っていかなければいけないという立場でした。10点と12点ぐらいで抑えて勝てたので良かったです。
――チーム全体としては、昨年に引き続き慶應大学に勝つことができました。主将として、何が要因だったと考えますか
1年間、チーム力の底上げを目標として頑張ってきました。昨年だったら負ける数も多かったのに対して、今回は3敗。チームとして3敗は少ないと思います。全体的にレベルが上がってきたということは、僕が目的としていたことでもあったのて、良かったです。
――町田選手個人としては最優秀賞を獲得しましたが、それについてはいかがですか
最後だったので、最優秀賞はもちろん嬉しいです。シンプルに嬉しいというのもありますし、みんなの声援があっての最優秀賞だと思うので、みんなに感謝したいです。
――最後の早慶戦でしたが、特別な思いはありましたか
自分はもうバドミントンをやめるので、寂しさはそこまでないですが、しっかり相手を抑えて気持ちよく勝って終わりたいという思いはありました。
――ありがとうございました
石橋結子女子主将(社3=茨城・常総学院)
――今日の試合、まずシングルスから振り返っていかがでしたか
シングルスは、相手が(バドミントンを)やめるということもあって、相手の思い出にもなるようなプレーをしようかなという思いでした。
――女子主将同士の対決でしたが、緊張はありましたか
まだ3年生なので、そこまで緊張はありませんでした。みんなの気持ちを背負いながらプレーできたので、楽しかったです。
――ダブルスの試合はいかがでしたか
相手のペアが一番手でしたが、2人で声を掛け合いながらプレーできたというところが良かったです。
――石橋選手が今日、個人的に良かったと思うプレーありましたか
個人的にはシングルスです。いつもは、集めにいくシングルスというのをしているのですが、今日は繋いで、相手を押して、というプレーを心掛けていました。今日はシングルスが1番良かったかなと思います。
――最優秀選手に選ばれましたが、いかがですか
新人賞の時は違う人がもらっていたので、今回最優秀賞を取れたことはとても嬉しく思います。来年もあるので、またもう1度最優秀賞を取れるように頑張りたいです。
――女子は、慶應大学に対して全試合勝つことができました。その要因は何だと考えていますか
一人一人が、勝とう、という意識を持ってプレーしてくれたことが、勝利に繋がったかなと思います。
――ありがとうございました