【連載】『令和4年度卒業記念特集』第38回 緑川大輝/バドミントン

バドミントン

【連載】『令和4年度卒業記念特集』第38回 緑川大輝/バドミントン

 三年生にしてインカレ個人シングルス優勝、そして全日本総合ミックスダブルス優勝という数々の偉業を成し遂げた緑川大輝主将(スポ4=埼玉栄)。彼は自身の大学でのバドミントン、そして早大バドミントン部にどのような気持ちを抱いていたのかを答えてくれた。

 様々な質問を緑川に投げかけ、回答してもらったが、彼の口から出るのは早大バドミントン部への貢献についての回答ばかりであった。特に印象に残ったのは「部に入ってよかったと感じるときはいつか?」という質問に対して、「常に思っています」と回答してくれたことである。また、「部に入って最もつらかったことはあるか?」という質問にも「自分が出れなかった際のリーグで負けてしまい、2部に降格してしまったこと。」と、自身よりも早大を思う姿を見せてくれた。こんなに部のことを愛してやまない主将は理想以外の何物でもないであろう。部に入ってからの自分の変化についてのコメントにも「人間的に成長できた」などと精神的な面を挙げるところからも、自身のアイデンティティとして早大バドミントン部を位置付けている側面の一端を垣間見ることができた。

 

 リーグ戦でスマッシュを放つ緑川

 

 また、部に入ってから最も後悔している点は何かという答えづらい質問にも「後輩の指導」と回答してくださるほど早大バドミントン部の成長を気にかけていたという。それだけでなく、「早稲田大学を背負って結果を出せた」ことを誇りに思うと述べてくれた。自他ともに認める素晴らしい功績をあげている中で、「他大学よりも自由で居心地がいい」と早大への愛も人一倍持っている理想の早大生でもあるのだ。一方で後輩や同期を背中で引っ張り、そして結果で示す。まさに仕事人というべきであろう。

 今後はN T T東日本バドミントン実業団チームに所属することが決まっている緑川。「オリンピックを目指して頑張ります。」と意気込む。早大を背負ってくれていた緑川が日の丸を背負う日もそう遠くはないのかもしれない。必ずや、日本国民の心をつかみ、名実ともに日本を代表する選手となってくれるだろう。少なくとも私はそう確信している。

(記事、写真 大日結貴)