【連載】2019年度インカレ前特集『律』 第5回 桃井伶実女子主将×松本茜女子副将

バドミントン

 第5回は桃井伶実(スポ4=石川・金沢向陽)と松本茜(社4=福岡・九州国際大付)の主将×副将対談。今年の女子部は関東大学春季リーグ戦(春リーグ)で優勝し、東日本学生選手権では3位。インカレでの団体優勝は手の届くところにある。その背景には主将、副将のチームのための奮闘があった。「自分はエースじゃない」(松本)。そう思いながらもチームのためにできることは何かということを常に考えてチームを率いてきたお二人にお話を伺った。

※この取材は9月25日に行われたものです。

東日本学生選手権での悔しさ

――まず今年度の振り返りをしたいのですが、東日本学生選手権(東日本)はベスト8でした


桃井優勝を狙っていたので悔しかったです。


――筑波大戦、最後のシングルス勝負になったという点に関しては


松本シングルス2本取ってくれたのはすごく大きかったです。筑波が香山さんを3シンに回していたので、できれば上でというのはありました。しっかりシングルスが2本取ってくれたので、流れとしては良かったと思います。でもこっちはダブルスもやれると思っていました。シングルスとダブルスを落としてしまったので、自分が勝ち切れなかったのが筑波との差だったのかなと思います。


――ベスト4という結果は悔しかった、ということでしょうか


松本課題が見つかったという感じです。最後勝ち切れないところですね。ダブルスもファイナルにいって、接戦で1点が取れなかったり、私も後半勝ちきれなかったり、日々の練習から意識しなくてはいけない部分だと思います。


――個人戦に関して伺いたいのですが、桃井選手はベスト16でインカレ出場となりましたが、その結果に関しては


桃井それは平野(紗妃、スポ2=福岡・九州国際大付)がシングルスも兼ねていて、体力的にもきつい中であの試合だったので、技術どうこうよりもフィジカル面が問題だったかな、と思っています。「あのトーナメントの中でとりあえず優勝はしたい」と話していたので、それができなくて、力を出せずに終わってしまった感はあります。相手も自分たちのダブルスをうまくつくってきたので、疲れてきた中でもそういう相手への対応ができるようにしたいです。これから上でやっていくと、試合も多くなるので、そういうところも考えていかなきゃいけないと思います。


――松本選手は2回戦負けと悔しい結果に終わってしまったと思うのですがいかがですか


松本率直に言うと悔しいです。相手が北海道選手権でも2冠している北翔の1年生で、すごく強いというのは前々から知っていました。なので、結構気持ちを作って臨みました。1セット目は点差広げて取ったんですけど、2セット目は相手も自分の球を読み出してラリーになったときにミスをしてしまったり、決め急いでしまったり、そういうのが目立っていて、ファイナルは勝ちたいという欲が前面に出てしまいました。なかなかしっかり我慢できずに最後勝負できなかったのが敗因だと思います。最後の東日本で関東選手権もベスト4に入っていたので、勝ち残りたいという思いはあったんですけど、自分の弱さが出てしまった試合なのかなと思います。


――秋リーグでも桃井選手が「勝ちにこだわってしまった」とおっしゃっていましたが、どのような気持ちなのでしょうか


桃井自分のミスとか、相手が自分のミスした球を利用して打ってくるダブルスも中にはあるので、勝ちたいと思ってがむしゃらに打つだけじゃ勝てないですね。自分の場合だと、勝ちたいと思うとひたすら打ってしまいます。ちょっとでも上げたら打たれるという気持ちがあるから、周りが見えなくなっちゃう時があります。


松本私は多分勝ちが見えたり、ゲームセットが見えたりとか、そういうことを考えるとだめになっちゃうんですよ。結構東日本の団体の初戦もそうなんですけど、2セット目割とリードしていたのに、ふって気持ちが抜けちゃって、ぱーって点数を取られちゃって。勝ちが見えちゃうと自分の中で安心してしまいます。むしろ競っていて、勝つか分からない、終わらない試合の方が自分の中ではちゃんと勝負できる気持ちのまま勝負できると思います。勝ちすぎると、追いつかれたときにどうすれば良いか分からなくなります。今までどうやって点数決めていたんだっけってなります。攻めても出ちゃうし、攻められたらミスしちゃうので、逆に気持ちにネガティブな方がのびのびとできます。


桃井逆に点差があれば何も思わずにぱーっとできるから、点差は気にしたことない。競っている方が1点が重いから、そっちの方が自分はきついです。でも終わってみるとそっちの方が楽しい。やっている間は嫌だけど(笑)、満足感はあります。


――強い人と対戦するときと、逆に自分が追われる立場のときとどちらがやりやすいですか


桃井・松本強い人とするとき。


桃井何も考えなくて良いので。とりあえずシャトルを返して頑張れば良いよいう感じです。1回勝ったことがある相手はやりにくいです。


松本自分に期待しないで試合に入った方がやれると思います。どうせあっちの方が強いし、とりあえず頑張ろう、みたいな。それこそ自分が絶対勝たなきゃとか団体戦とかの方が怖いです。(強い選手との対戦だと)試合に入らないと分からないし、あっちの方が強いし、結構ネガティブに入った方が私はやれるので。誰にも共感されないけど(笑)。


――試合前のルーティーンとかジンクスとかはありますか


桃井私はないです。


松本私は少しダッシュするのと、チョコ食べるのを絶対します。チョコは何でも良くて気分なんですけど、手に文字を書いています。「勝つ」とか「笑顔」とか忘れそうなことを書いています。大学生になってまでやっている人はいないけど、ふっと見えると安心します。ちっちゃい頃からやっていたのであると安心します。


――団体戦だと試合のプレッシャーの他にもチームとして1勝を挙げなければいけないプレッシャーもあると思います。団体戦の方がメンタル的な負担は大きいですか


松本試合に入っちゃったら1試合じゃないですか。どうしても隣のコートとかが気になっちゃうことはあるけど、基本的にちゃんと集中できていたら、団体戦の1試合よりも自分の1試合という気持ちが強いのであんまりないですね。勝たなきゃとていう思いは強いけど、自分の試合だという気持ちが強いんだと思います。


桃井私は今年になって4年になってから、勝って貢献したいのはあるんですけど、とりあえずチームの雰囲気を悪くしないゲームをしたいと思っています。3年の時に雰囲気悪いって言われて、チーム的にはそう感じているんだと分かって、だから4年になってからは勝ちにこだわるのも1つですけど、負け方もあんまり雰囲気が悪くならないように、諦めるとかそういうのは絶対したくないなというのはあります。


――秋リーグについてお伺いします。最終日はけがの影響もあって不完全燃焼に終わってしまった印象なのですが、5日間を振り返っていかがですか


桃井 いろいろ組み替えてできたのは良かったんですけど、練習できていないところも多かったです。(シングルスとダブルスを)兼ねていると1人1人の負担が大きくて、今はリーグ戦だから1日1試合で済むけど、東日本とかインカレは1日に何試合もあるので、そこら辺に対応できるオーダーの出し方を考えていかないといけないなと思います。


松本自分の中でずっと新チームになってから、エースじゃない自分がどう戦うかというのを考えることが多かったです。自分が勝てば下級生の負担も減って、1試合に集中できると思っていて、勝つことが自分の中で一番大事だし、最上級生として試合に出るからには勝ちにいかないといけないと思っています。でも秋リーグは、今回後半戦は就職活動の関係で出られなかったんですけど、2日目はファイナルで勝ち切ることができなくて、1日目も良い流れで下にもっていけなかったのは申し訳ないと思っています。自分の弱いところが出てしまって、結果としてチームに良い流れを持っていけなくて、迷惑をかけてしまいました。今回はダブルスも組み替えて、みんなダブルスで練習とかもしていて、私だけずっとシングルスの練習をしていたので、シングルスで1本取りたかったというのは個人的にありました。


――インカレに向けてどのように練習していきたい、というのはありますか


桃井インカレまで2週間もないので、練習どうこうよりも1人1人の意識、インカレでどういう結果を出したいのかとかどういう雰囲気でやりたいのかが大事かなと思います。チームで高めるのも大事かなと思います。2週間しかなくて、技術は簡単に身につくわけではないので、意識とかそういうところで変わるかなと思います。チーム全体で明るい雰囲気でやるのはもちろん、どう個人がそこに持っていくかが大事だと思います。


松本あと2週間しかないんですけど、個人的にはやり過ぎるとだめになってしまうので、試合前だからって技術が格段にレベルアップするわけではないし、自分ができることをやりたいです。1日1日を大事にしたいと思います。チームとしては一番上で、引っ張っていく立場ではあるので、自分だけじゃなくてチームのみんなが充実した練習ができる雰囲気作りとか声かけとか、そういうところを意識したいです。チーム全体が良い雰囲気で試合に臨めたらと思います。


最後に勝ち切りたい

着実に実力をつけてきている桃井(左)・平野組


――お二人の個人としての振り返りなのですが、桃井さんは春リーグではリーグ戦初勝利、秋リーグでも接戦と、実力が上がっているように感じます。実際にそのような実感は


桃井リーグ戦は基本、(シングルスとダブルスを)兼ねている人が2つ目のダブルスに入ることが多いので、自分の相手は第1ダブルスとかのことが多いと思います。でも、その中で、春は今までボロボロにやられた相手に競ることができたり、勝てることができたりしたのは、少しは伸びたのかなと感じました。練習の中でも他のダブルスに良いところまでいけるというのがあって、周りからも良くなってきていると言われるし、実感としてはそうなのかな、という感じです。でも、勝たないといけないので、ゲームの持っていき方、点の取り方をもっと考えて、最後で勝ち切れるダブルスというのを見つけていかないと、という感じです。


――平野選手との距離感は変わりましたか


桃井1年目より結構ゲーム中にしっかり話したり、コミュニケーションを取ったりすることが多くなりました。コートに入ったら上下関係とかはなくできているから、あっちも気を遣わずにできているというのがあると思います。そこはお互い話し合いながらやりたいと思います。


――松本選手にお伺いします。今年は吉田瑠実選手(スポ1=埼玉栄)が入ってきて、シングルスの層が厚くなったと思うのですが、練習等に変化はありますか


松本層が厚くなったことはすごく良いことだし、新しいタイプの子と練習できるのは良い刺激にはなっています。


――逆に層が厚くなって不安などは


松本下級生はエネルギッシュで、今年は大会に出ても他大の下級生もすごくエネルギッシュなんですよ。他大の4年生とかとも「若いね」って話しています(笑)。若々しいプレーに刺激を受けながら、でも、団体戦で勝ちたいと自分も思っているし、負けたくないという気持ちはあります。


関東学生選手権で3位入賞を果たした松本


――今回がインカレの個人戦に初出場となりますが、インカレ出場を決めたときはどんな気持ちでしたか


松本これを言い訳にしちゃいけないんですけど、東日本はなかなかドローに恵まれなくて、正直今年もどこに入るか分からない状況でした。関東選手権の方が良い状態できているので、そこで取りたい思いはちょっとありました。でもやっぱ関東選手権はなかなか満足な練習ができない中で、1年生に押されて競ることはあっても、良い意味で開き直ることができました。そんなに勝ちを意識することなくできたのが、結果として勝ちにつながったのかなと思います。東日本の1回戦はすごく緊張して、ここで負けたらしゃれにならないと思っていました。今年はしっかりチャンスをものにできたので、良かったなと思います。


チームのためにできること

――ここからは主将、副将としてのお話になります。メニューやオーダーを決めるなど、どのように仕事をしているのでしょうか


桃井仕事は大体はそんな感じです。でも4年みんなで決めることが多いです。女子の場合はみんなで話し合って、決めているというのが大体です。


松本私はダブルスをやらないので、ダブルスは桃井がオーダーとかペアリングを決めています。もちろん話は聞くし、話し合うんですけど、やっぱりやっている人が一番だと思うので、ダブルスは桃井が決めているかなと思います。私はいつもシングルスをしているので、シングルスのメンバーと話し合って、ダブルスの兼ね合いもあるのでダブルスを決めてから、シングルスの順番は私が主導になって決めている部分はあります。


――主将になるのは1年生時に決定していたと思うのですが、今までに主将などの経験は


桃井ないです。なるのは1年生の時から分かっていたんですけど、あまり気にしていなかったです。まだ上に3人くらいいたので。まだだなぁという感じです。


――松本選手から見た桃井女子主将の印象は


松本桃井は結構どっちかというと背中で引っ張るタイプですかね。あんまり誰かに対して指示を出すことはないですけど、練習とかもキリッとした雰囲気を出せる人なので、そういう態度とかでチームをまとめられているのかなって私的には思います。オンオフがしっかりできる人だと思います。


桃井オンオフははっきりしていますね。練習は結構真面目というか、うぇーいって感じじゃないの、分かる?


松本分かる。ちゃんとするところはちゃんとしたいタイプだから、そういうところは良いなと思いますし、尊敬します。


桃井してないやろ(笑)。


松本してるよ!


――逆に桃井選手から見た松本女子副将は


桃井雰囲気づくりとか。元気だし、しっかりいろいろな人に話しかけて、ちゃんとその人その人の考え方を引き出してくれる人です。それにすごく相談に乗ってくれます。


松本人と喋るのが好きなだけなんです(笑)。


桃井でもありがたいです。団体の時とかも下級生とかに調子とかオーダーの出方とかも聞いてくれて、すごくチームづくりをしてくれます。


――代替わりしてから気をつけていることや考えていることはありますか


桃井雰囲気はやっぱりありますね。3年の時よりも4年になってからの方が話しかけて喋っていると思います。1年生の時はまじで喋んなかったですね。


松本むしろ1人で思い悩みがちなタイプだよね。練習中も話さないし、ぼっちってわけじゃないんですけど、言葉が多くないタイプなので。1人でサーブ練を黙々とやるタイプでしたね。でも最近は変わったよね。


桃井後輩のことも知らないと決められないしね。前よりはコミュニケーションを取るようになりました。


――松本選手はいかがですか


松本バドミントンも考えてプレーするタイプではないのであんまり考えていないです。


桃井でも明るくない?毎日明るいと思う。そのエネルギーはどこから来るんだっていうくらい元気(笑)。


松本自分自身うまくいかなくてもやもやしたり、自分自身に勝手にイライラしたりすることがあるんですけど、周りに迷惑をかけないようにしようと思っています。パターン練習をしていても、もちろん自分の練習がうまくいかないのは自分が悪いけど、相手の練習にもなるわけだから相手もいることを考えて、雰囲気とか、相手に迷惑をかけないようにしようとか、必要最低限のことだけは自分がちゃんとしないと示しがつかないと思います。だからそこはちゃんとやろうとはしています。


――必要最低限とおっしゃっていましたが、とても難しいことだと思います。そのマインドはどこからきていますか


松本気分が乗らない日ってあるじゃないですか。そういう日ってやっぱり試合終わってふって抜けちゃったり、ちょっとモチベーションが下がっちゃったり、そういうのはあるけど、自分がされたら嫌だなって思います。やっぱ接客業とかも、接客業しているとお店の人に優しくなれるじゃないですか(笑)。それと一緒で、自分が練習出来ない分には全然良いけど相手にも同じことをするのは違うなって思います。でもどこからきたんだろ。特に意識したことはないけど、相手がいないとできないスポーツだから、相手に迷惑をかけないようにしようというのはずっと思っています。上の雰囲気が下にもいっちゃうから、最上級生になった方が練習に対する姿勢は考えるようになりました。


――学生主体で部活動を行っていて、1人1人の希望をまとめることの難しさや主将や副将が中心となって運営することの苦労を感じることはありましたか


桃井練習に関しては2対1とかの時間があるので、その1の時間で結構やりたいことができています。1対1でシングルスとか、2対2でダブルスのメニューに入ったときは、その日の今の課題を意識しながらやっていると思います。監督に言われないというのは、4年生とかでできているのかなという部分はあります。


松本本当に誰にも怒られないので、やりたきゃやれば良いし、やりたくないならやらなくて良いという環境だとは思います。私は多分その環境がすごく合っていて。高校まではしっかり指導者がいて、メニューも決まっていて、アドバイスとかある環境でやっていました。アドバイスがない分、自分で自分を追い込まなきゃいけないのもあるんですけど、やりたいことが自分のペースで好きなことをできるというのは自分には合っているなと思います。そういう面ではメリットかなと思います。でも、最上級生になって団体戦のオーダーをどうしようってなったときに、やっぱり客観的に見られて、圧倒的な決定権のある監督ではないというのはすごく難しい部分はありました。


桃井ダブルスも監督だったら簡単に決まるねーって話すよね。


松本監督の一言は大きいので、私たちは選手だからどうしても難しい部分はあります。その分部員みんなの意見を聞くとか近い目線で決められるけど、やっぱり最終的に決める責任とかそれはすごくあります。


――早稲田のバドミントン部は学生主体で自己責任、というものがあると思いますし、意志決定の場面が多いと思います。その点に関しては


桃井難しいけど、これから社会に出るにはすごく生きてくることかなって思います。


松本上になるまでは自分のことでいっぱいいっぱいだったし、やりたいように伸び伸びとやっていたんですけど、上になったらそれだけじゃだめで、後輩のこととか、チームのこととか見なきゃいけなくて。オーダーを決めるのも最終的な責任は自分たちで、重いなとは思います。みんなの意見を全部受け入れられるわけじゃないので、誰かに我慢してもらうこともあって、そういう人の分、責任は大きいなと思いました。


桃井でもそれを言い訳にする人が少ないからありがたい。みんな「出たら勝てば良いんでしょ?」っていう雰囲気じゃん。それはありがたいって思います。


松本あと良くも悪くも練習に行くのに感情を持つようになりました。下級生のときはのほほーんと行って練習していたけど、最上級生になったら試合どうしようとか、ダブルスどうしようとか考えるようになりました。


桃井分かる。スイッチ入るよね。


悲願のアベック優勝に向けて

――「最後の」という枕詞が付いて回ると思うのですが、最後を意識することはありますか


桃井春も秋も東日本も最後だから頑張りたい!という気持ちはなかったです。逆にとりあえず頑張ろうという感じです。


松本最後だから勝たなきゃというよりは、悔いなくやり切ろうというのが強いかな。結果勝つのが一番なんだけどね。


桃井でも私は勝ちたいかな。入ったときの目標が4年間で全国優勝するだったから、最後のチャンスなんだよね。


――男子がインカレ団体優勝をしていく中で、女子はベスト4に終わってしまったと思うのですが、それを見ていて悔しさはありましたか


桃井最初1回目の優勝はこっちもすごくうれしかったです。わーって感じだったけど、後半は、できなくない目標だからこそ悔しいのはありました。


松本毎年つかみかけてはいるからね。


桃井そうそう。だからなおさら悔しいよね。


松本1回目は素直にうれしかったし、うらやましいなって思いました。自分が優勝したことなかったから、こんなに良いものだったんだと、うらやましさはありました。だから春リーグで優勝した時良いものだなって思いました。優勝って違うから良いものだなぁって思いました。


桃井そういう環境で練習できているんだなって、優勝を見てから思うようになりました。


――アベック優勝を目指すに当たってキーマンは誰だと思いますか


桃井とりあえず1人1人が勝つ、3-2とかギリギリでも良いから誰か1人取って勝つのが大事かな、と思います。キーマンというよりは1人1人が勝ちに貪欲になって取り組むしかないかなと思います。


松本そうだね。確かにみんながキーマンかなって思います。総力戦になると思うので、1人1人がこの試合の大事な1戦なんだって思ってやらなきゃいけないと思います。エースじゃないって言ったんですけど、自分が勝つことがチームにとって大きいと思うので、自分自身もキーマンだと思っているし、試合に出るみんなが大事な存在かなと思います。


――先ほどもお話にあったように流れ、というのが大事になると思うのですが、どのような流れでいきたいですか


松本シングルス上2つ取りたいよね。


桃井とりあえず前半で試合を終わらせて後半に負担がいかないように最初はしたいなと思います。(シングルスとダブルスを)兼ねている人のいかに負担を減らしながら勝っていくかが大事だと思います。


松本シングルスは人数がいるのでシングルス取ると、早稲田的には良い流れでダブルスにいけるかなというのはあります。


――団体戦は筑波大戦が要になると思うのですが、どのように戦っていきたいですか


桃井勝てない相手じゃないから、オーダーですね。シングルスとダブルスどっちが確実かって言われたらダブルスじゃない?


松本そうね、どっちかというと。


桃井ダブルス2本は取りたいね。


松本春リーグの時も言ったんですけど筑波は絶対に勝たなきゃいけない相手だと思っていて。連覇も懸かっているので、インカレの筑波ってすごく強いと思っています。今年ダブルスももちろんだし、東ではシングルス2本取っていて、チャンスはあると思っているので、そのチャンスをいかにつかみにいくかというところです。そのためにどうすれば良いんだろうね。


桃井でも優勝するってなったら絶対倒さないといけない相手だよね。


松本でも、シングルスもダブルスもどこでもチャンスはあると思っています。どの試合もどのオーダーになってもチャンスはあると思うので、こっちがどれだけ勝負できるかに懸かっていると思います。実力はあんまり変わらないと思うので、漠然としているんですけど、どれだけ勝負できるかだと思います。


桃井(筑波は)最後競っても勝つもんね。


――インカレの目標は団体はアベック優勝だと思うのですが、個人戦はいかがですか


桃井総合出たいので、ベスト8には入りたいです。


松本個人戦はベスト8に入りたいですね。


――インカレに向けて意気込みをお願いします


桃井個人戦より団体戦に力を入れたいので、アベック優勝できるように頑張りたいと思います!


松本個人戦はやり切るだけだと思うし、プレッシャーはないんですけど、団体戦は今年はアベック優勝したいと強く思っています。自分自身ができることを1日1日大事にしていきたいと思いますし、チームのみんなと良い雰囲気でできるように、日々の練習を考えていきたいと思います。


――ありがとうございました!

(取材 石名遥、編集 山本小晴)

今年こそは「優勝」し、「みんなが笑顔」で終わってほしいです!


◆桃井伶実(ももい・れいみ)(※写真右)

1997(平9)年6月20日生まれ。162センチ。石川・金沢向陽高校出身。スポーツ科学部4年。今シーズンの振り返りでは「忘れちゃった」と言いながらも一生懸命思い出してお話ししてくれました。入学時の目標である全国優勝を達成し、高校のリベンジを果たしてほしいです!よく聞く音楽はSHINee。

◆松本茜(まつもと・あかね)

1997(平9)年11月10日生まれ。166センチ。福岡・九州国際大付属高校出身。社会科学部4年。手に文字を書いて試合に臨んでいるという松本選手。3位入賞を果たした関東学生選手権のシングルス初日、右手首に「頑張る」という言葉がありました。インカレではどんな言葉を書いて挑むのか、そちらにも注目です!