6月1日から始まった関東学生選手権。大会開幕から6日目のきょうはAブロック男子ダブルス、Aブロック女子シングルスが行われた。男子ダブルスは敗退してしまったが、女子シングルスでは4人が4回戦へと駒を進めた。
女子シングルス3回戦にまず登場したのは平野紗妃(スポ2=福岡・九州国際大付)。序盤はお互い様子を見るような静かなラリーが続いたが、相手のミスから徐々に点差を広げる。決め球にしていたストレートのスマッシュが決まり、第1ゲームを奪う。第2ゲームは相手のスマッシュやドロップの緩急のあるショットに対応できず、イレブンを先取される。しかし、「自分の球がはまっていた」と平野が振り返ったように、自分のプレースタイルに持ち込み、同点に追い付く。粘りのラリーで相手のミスを誘い、最後は相手のヘアピンがネットにかかってゲームセット。同時に行われていた松本茜(社4=福岡・九州国際大付)は26-24で接戦をものにすると、そのままの流れでストレート勝ちを収めた。鈴木ゆうき(社2=宮城・聖ウルスラ学院英智)も、終始相手を圧倒し、7本、5本で退ける。中根智華主務(教4=東京・関東第一)は足を滑らせながらも相手のショットに食らい付くが力及ばず、敗北を喫した。
粘り強くラリーをした平野
気迫あるプレーを見せたのは上級生だけではない。関東学生春季リーグ戦では大活躍を見せた吉田瑠実(スポ1=埼玉栄)。「個人戦が弱い」(吉田)と以前話していたが、フルセットを制し、3回戦進出を決めた。吉田の連続ポイントから迎えた第1ゲーム11―7の場面、相手がエンドライン近くに来たシャトルを見送るが、線審はインの判定。アウトで失点してしまった2回戦とは異なり、正確なコントロールで相手を翻弄する。勢いづいた吉田は、浮いた球を確実に仕留め、3ポイント連取。その後も小柄ながら角度のあるスマッシュがコートに刺さり、21-14でゲームを先取した。2ゲーム目も吉田のペースで進み、順調に得点する。終盤になると吉田は攻撃のテンポを上げて相手を突き放し、ストレートで勝利。続いて行われた吾妻咲弥(スポ3=福島・富岡)の試合では、スマッシュに苦しむ部分もあったが、相手を振り切って1セットも落とすことなく試合を終え、早大からは4人が19日に行われる4回戦に挑むこととなった。
ルーキー吉田は4回戦進出を決めた
昨年よりも上位進出者が増え、早大バドミントン部は確実にレベルアップしていることが明らかになった今大会。各種目での上位入賞が期待される。だが、関東学生選手権はまだ始まったばかり。シングルス、ダブルス両方に出場する選手は多い。勝ち進んだ者はこのままの調子で、負けてしまった者は気持ちを新たに、それぞれの次戦を迎えたい。
(記事、写真 山本小晴)
結果
▽Aブロック女子シングルス
▼3回戦
松本茜○2-0(26-24、21-9)西尾樹莉(青学大)
中根智華●0-2(10-21、7-21)岩谷果歩(青学大)
吾妻咲弥○2-0(21-11、21-11)川崎幸優(東京情報大)
平野紗妃○2-0(21-14、21-18)西口涼子(明大)
鈴木ゆうき○2-0(21-7、21-5)中島美咲(大妻女大)
吉田瑠実○2-0(21-14、21-15)中静日向子(法大)
コメント
平野紗妃(スポ2=福岡・九州国際大付)
―― 久しぶりのシングルスでしたがどのような気持ちで臨まれましたか
(3回戦で)勝てるとは思っていなくて。みんなに「粘るだけだよ」と言われていたので、勝負はあまり意識していなかったです。
――相手のミスが多かったですが、そこに関しては
そうですね。自分の球がはまっていたのと、相手のミスで点が取れたかなと思います。
――「自分の球がはまっていた」というのは具体的にはどういう点でしょうか
結構後ろの球が好きで。得意とかじゃなくて好きなので、相手を騙す球を使い分けられたのは良かったなと思います。
――ご自身もサイドのアウトが続いてしまいましたが原因は何だと思いますか
粘るって最初に言われていたんですけど、決めたさ、ラリーを早く切りたい気持ちが出てしまったときに自分が先にミスをしていたと思います。そこが1個自分の方が粘れたときに相手が先にミスをしてくれて、点数を取れたと思います。
――ストレートのスマッシュやクロスのカットが効いている印象がありましたがコースで意識していたことは
クロスに振っちゃうと(相手が)取れちゃうので、自分が走らないといけないっていうのがすごくあったので、できるだけ決め球はストレートで、最初自分の体勢が良くて打てるときだけクロス、という感じにしました。
――これからシングルス、ダブルス両方続くので、これからの意気込みをお願いします
ダブルスは初めて組むパートナーで、初めての大会なので、どうなるか分からないですけど、どっちとも最終日まで残れたらいいなと思います。