小野寺・岡村組が念願のベスト4入り!準決勝進出を決めた

バドミントン

 全日本総合選手権の4日目を迎え各種目のベスト4が出揃った。本選3回戦が行われ、早大からは小野寺雅之(スポ2=埼玉栄)が岡村洋輝(日本ユニシス)とペアを組み試合に挑んだ。相手は2回戦でナショナルA代表として世界で功績を残している井上拓斗・金子祐樹組(日本ユニシス)をストレートで破る大金星を挙げた塚本好喜・高野将斗組(日立情報通信エンジニアリング)。第1ゲームをジュースの末落とすものの、その後のゲームで立て直し逆転に成功。昨年は突破することができなかったベスト8のカベを越え、目標として掲げていたベスト4入りを実現させた。

 第1ゲームの序盤はテンポよく点数を重ねていきイレブンを先取する。しかし後半から低い展開を繰り広げる相手に対し、昨日と同様、低い展開でプレーをしてしまい積極的なプレーに持ち込めず点差を縮められた。岡村のプッシュで20-18としマッチポイントを先取するも、その後ミスが連発。ジュースにもつれ込むも決め急いでしまった小野寺のサーブレシーブがネットにかかり、第1ゲームを相手に譲る形となった。

岡村の「落ち着いていこう」という一言で流れが変わった

 一方第2ゲームでは、第1ゲームの反省を生かし速い展開からペースダウンしてて大きくゆっくりとしたゲームを繰り広げる。この作戦が功を奏し二人の得意とする攻撃の形に持ってくことができ、大差を付けて折り返した。後半も相手に流れを引き渡すことなくこのゲームを21-12で取り返し、勝利へ望みを繋いだ。小野寺は第2ゲームを良い状態で臨むことができた要因として「岡村が『落ち着いてやろう』といってくれた」と語り、岡村への絶大な信頼を感じさせた。

後半は小野寺のスマッシュが決まる場面が多々見られた

 迎えたファイナルゲーム。互いに一歩も譲らず試合は拮抗(きっこう)し11-9でインターバルに突入した。しかし、「プレーとかじゃなくて気持ちでした」と小野寺が語ったよう、強い気持ちを持ってコートに戻ると、小野寺のストレートのスマッシュと岡村のクロスのスマッシュが何本も決まった。完全に主導権を握り、最後は岡村のスマッシュから前衛の小野寺がプッシュを決めるという理想的な形で試合を決定づけた。悲願のベスト4入りを果たし小野寺は「嬉しいです」と笑顔で率直な気持ちを打ち明けた。

 目標を達成し喜ぶのもつかぬ間、あすの準決勝ではディフェンディングチャンピオンの遠藤大由・渡辺勇大組(日本ユニシス)との戦いが待ち構えている。準決勝に向け小野寺は「自分たちのプレーがどこまで通用するかかというのを試したい」と意気込んだ。ナショナルA代表にどこまで食らいついていけるのか。若き二人の活躍に注目が高まる。

(記事 佐藤菜々、写真 石名遥)

結果

▽男子ダブルス本戦3回戦

小野寺・岡村(日本ユニシス)○2−1(21-23,21-12,21-16)塚本好喜・高野将斗(日立情報通信エンジニアリング)

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コメント

小野寺雅之(スポ2=埼玉栄)

――きょうの相手は昨日ナショナルA代表のペアを下して勝ち進んできたペアでしたが、相手に対してどのようなイメージを持っていましたか

みんなが想定していたペアは違かったので勢いはあるなとすごく思っていたので声を出していきました。

――第1ゲームではマッチポイントを先取されたにもかかわらず逆転されてしまいましたが、その原因は何だと思いますか

力が入ってしまいました。大差をつけて勝っていていけるんじゃないかっていう思いと、プレーに力が入ってしまったので簡単なミスが多かったかなと。そこが課題ですね。2ゲーム目は岡村が「落ち着いてやろう」と言ってくれたのでリラックスできました。そこがよかったと思います。

――第2ゲームでは第1ゲームと比べて勢いのある攻撃が印象的でした。変えた点などありましたか

パートナーが声をかけてくれたのでそれで力が抜けていつも通りのプレーができました。自分が速く前に行っていい形が作れました。たぶんそこが良かったのかなと思います。

――第2ゲーム以降コーチ席に座っている早川賢一コーチ(日本ユニシス)から「仕掛けろ、仕掛けろ」っていう掛け声があったと思います。この言葉に対してどのようなプレーをしましたか

思っているだけではだめなので、高い位置で取ったり変化をつけて仕掛けていくと甘い球がくるので、そこを狙っていけと言われていて。そこをいつもとは少し違ったスピードの変化をつけてやりました。

――逆にファイナルゲームは拮抗(きっこう)した展開でした。その中で意識したプレーはありますか

プレーとかじゃなくて気持ちでした。二人のガッツで、相手よりも声を出していけたのがよかったところです。

――目標のベスト4入りが実現して今の気持ちは

嬉しいです。目標はベスト4だったのですが、あすはA代表と試合する貴重な大会なので、練習でも試合はしますが大会だとまた違った感じになると思うので、そこは自分たちのプレーがどこまで通用するかというのを試したいです。負けても出し切って悔いの残らないプレーをしたいですね。