ルーキーが躍動!5年ぶりの男女共に開幕戦白星

バドミントン

 男女共に幸先のよいスタートを切った。関東大学春季リーグ戦(春季リーグ)初日のこの日、男子は日大、女子は青学大と対戦。女子は完封勝利を収め、男子もマッチカウント0-2からの逆転に成功。大事な初戦を白星で飾った。

 男子はシングルス1、2で惜敗し、いきなりマッチカウント0-2に追い込まれてしまう。ここで登場したのは4年生の中里裕貴(スポ4=埼玉栄)とルーキー小野寺雅之(スポ1=埼玉栄)のペア。第1ゲームを26-24でものにすると、その後も試合の主導権を握り、チームの望みをつないだ。ダブルス2には渡辺俊和(スポ2=埼玉栄)・鈴木朋弥(商2=宮城・聖ウルスラ学院英智)組が出場。終始拮抗(きっこう)した試合展開になった。ゲームカウント1-1で迎えた第3ゲーム。イレブンを先取したがその後は追随を許し、17―17で並ばれてしまう。鈴木のプッシュや相手のミスで3連続得点したが、ネットミス、そしてネットインと不運なかたちで再び1点差まで詰め寄られた。しかしこの重要な場面でも気迫のこもったプレーを展開。最後はミスを誘って接戦を制した。シングルス3、ワセダの運命を託されたのは小野寺だった。緩急のある球、多彩なコース取りで相手を翻弄(ほんろう)し、次々と好機をつくりだしていく。一時体勢を崩されても素早く立て直し、自分の得点へとつなげていった。リードで迎えた第2ゲームでは流れに乗り、序盤から優勢でゲームを進めていく。後半に突入してもその勢いは衰えず、相手の得点を一桁に抑えてワセダの勝利を決定付けた。

チームのために奮闘するルーキーの小野寺

 女子は中西貴映女子主将(スポ4=埼玉・大宮東)がストレート勝ちを収めチームにいい雰囲気をもたらすと、松本茜(社2=福岡・九州国際大付)も第2ゲームを17-20から巻き返してそれに続く。第1ダブルスには中西・ルーキー吾妻咲弥(スポ1=福島・富岡)組が登場。「いいスタートを切れた」と吾妻が振り返ったように、開始早々12連続得点で流れに乗り、攻撃的なプレーを展開。21-8と大差をつけて第1ゲームをものにした。第2ゲームも勢いそのままに試合を運び、最後は中西の放ったシャトルでチームの白星が確定した。ダブルス2もワセダに軍配が上がり、シングルス3には再び吾妻が出場。第2ゲームでは好調な滑り出しを切ったものの流れを奪われ、差を詰められる場面もあった。それでも11点目を先取し優勢で折り返すと、再び波に乗り一気に21点目へとこぎ着ける。マッチカウント5-0、この日唯一ストレートで相手を下した。

勝利を決定づけた中西(左)・吾妻組

 開幕初戦、男女共に勝利を挙げるのは、実に5年ぶりのことだ。1年生~4年生までが幅広く活躍し、チームに白星を導いた。大会2日目、男子は去年の秋季リーグで優勝した日体大と激突。女子も同じく日体大が相手である。「気合いを入れ直して頑張っていきたい」(小野寺)。笑顔で飾った初日の勢いそのままに、優勝への歩みを進めていきたいところだ。

(記事 橋本望、写真 佐藤菜々)

結果

▽男子団体〇3ー2日大

シングルス1 古賀穂(スポ3=福島・富岡)●1-2(21-16、12-21、15-21)

シングルス2 松本康平主将(スポ4=埼玉栄)●0-2(17-21、14―21)

ダブルス1 中里裕貴(スポ4=埼玉栄)、小野寺雅之(スポ1=埼玉栄)〇2-0(26-24、21-15)

ダブルス2 渡辺俊和(スポ2=埼玉栄)、鈴木朋弥(商2=宮城・聖ウルスラ学院英智)○2-1(19-21、21-17、21-19)

シングルス3 小野寺〇2-0(21-15、21-9)

▽女子団体○5-0青学大

シングルス1 中西貴映女子主将(スポ4=埼玉・大宮東)○2-0(21-9、21-13)

シングルス2 松本茜(社2=福岡・九州国際大付)○2-0(21-14、22-20)

ダブルス1 中西、吾妻咲弥(スポ1=福島・富岡)2-0(21-8、21-11)

ダブルス2 中村幸(スポ3=富山国際大付)、桃井伶実(スポ2=石川・金沢向陽)○2-1(21-16、18-21、21-10)

シングルス3 吾妻○2-0(21-16、21-13)

コメント

小野寺雅之(スポ1=埼玉栄)

――ワセダを選んだ理由はなんですか

体育の先生になりたくて、大学に入ってから教職が取れるのがワセダか日大か日体大しかなかったからです。実家がキャンパスから近いかったのでワセダが一番いいと思いワセダを選びました。

――初めての春季リーグ戦でしたがいかがでしたか

先輩から春季リーグ戦はお祭りみたいな感じと聞いていて、高校までの大会とは違うのだろうと思っていて緊張はしていました。でも、応援とかして慣れて行く中でいつも通りの力が発揮できるようになったのでよかったかなと思います。

――ダブルスの第1ゲームで競り勝てた要因はなんだと思いますか

自分が組んだのは先輩の中里さん(スポ4=埼玉栄)で、高校の先輩でした。実力とかではなく気持ちと気迫で頑張ろうって話し合っていました。競った場面は気持ちで押し切れたのかなと思います。

――マッチカウント2-2で回ってきたシングルスはどのような気持ちで臨みましたか

高校の時から自分はシングルス3でマッチカウント2-2という場面も結構あったので慣れている部分もありました。少しは緊張しましたが高校の時を思い出して、マッチカウント2-2の場面で勝ったら勝ち負けたら負けなので自分が持っている力を出し切ってやった結果が勝ちにつながったと思います。ほんとによかったです。

――あすからの意気込みをお願いします

大学での初めての大会でゲームカウント0-2からゲームカウント3-2にできてチームに貢献できたと思います。あすからも引き続き気持ちだけは落とさず、体は休めて気合いを入れ直して頑張っていきたいなと思います。

吾妻咲弥(スポ1=福島・富岡)

――ワセダに入学を決めた理由を教えてください

一番に考えたのはもちろんバドミントンのことなんですけど、それに加えて学びたい学科があったので、ワセダで文武両道を目指したいなと思い入学を決めました。

――どのようなスタイルのプレーをするのですか

上から仕掛けて相手に攻められないようにして、自分が主導権を握るというプレースタイルだと思います。

――初めてのリーグ戦でしたが、どのような思いで試合に臨みましたか

先輩方に思い切ってと言われていてそのようにできましたし、1回目はパートナーの方もいたので入りやすかったというかリラックスしてできました。

――中西貴映女子主将(スポ4=埼玉・大宮東)との練習はどのくらいの期間したのですか

入部してからなので、まだあまり長くはないです。

――ダブルスで大差をつけて勝てた要因は何だと思いますか

中西さんはシングルスに出場した後で身体が温まっていましたし、私もそれにちゃんと乗れるようにアップをしました。そのおかげでいいスタートを切れたのが良かったと思います。

――試合中や試合後、中西選手からどのように声を掛けられましたか

途中点差が離れても、自分たちがスピードを上げようと声を掛けられました。すごく頼れる先輩で尊敬しているので、組んでいてとても心強いです。

――シングルスを振り返っていかがですか

一人ということでダブルスのときと違ってすごく緊張しました。あまりいいイメージをもってスタートすることはできなかったんですけど、思い切ってできたので良かったです。

――第2ゲーム中盤から一気に相手を突き放しましたが、気持ちの変化などあったのですか

それまで自分がリードしてもまた相手にリードされるという場面が多かったので、自分のリードで相手に一本取られたときにここで止めなきゃと思いました。自分が攻めるのではなくて、ラリーして相手を見てみようと思ったのが良かったのだと思います。

――次の試合に向けて意気込みをお願いします

初戦の気持ちを忘れずに、1年生なので思いっ切り元気よく、自分らしいプレーをしたいと思います。