ワセダ対決を制し、古賀輝・齋藤ペアが王座奪還!

バドミントン

 全日本学生選手権(インカレ)もついに最終日。各種目で準決勝、決勝が行われた。古賀輝主将(スポ4=埼玉栄)・齋藤太一副将(スポ4=福島・富岡)組、富岡寿将(社2=熊本・八代東)・中里裕貴(スポ2=埼玉栄)組が男子ダブルスに登場。両ペアとも無事に勝ち上がり、決勝戦はまさかの同校対決に。この熱戦を制した古賀輝・齋藤組が2年ぶり3度目となる王座に返り咲いた。

 男子ダブルス準決勝で、富岡・中里組はストレート勝ちで危なげなく決勝へ駒を進めた。一方古賀輝・齋藤組の相手は五十嵐優・中田政秀組(中大)。団体戦と同様、再び中大に苦しめられた。序盤は安定した実力でリードを広げるも、後半にじわじわと追い詰められ1ゲーム目を奪われる。続く2ゲーム目もイレブンは獲得したものの、7連続失点を喫し19-18と点差を縮められた。このまま中大が勝利するかと見られたが、そう簡単に勝たせるわけにはいかない。「追い込まれても余裕があったので、しっかり自分たちで攻撃しようとした」(齋藤)という言葉通り、攻めの姿勢を貫いたワセダ。相手のミスを誘い奪い返すと、勢いを取り戻し21-7でファイナルゲームも獲得。見事決勝へと駒を進めた。

3度目の頂点に立った古賀輝・齋藤組

 バドミントン部全員が固唾(かたず)をのんで見守る中、いよいよ迎えた決勝。1ゲーム目は好機を逃さず、着実なショットで得点を重ねた古賀輝・齋藤組が先取する。だがその後は富岡・中里組が猛反撃を開始。「勝っても負けても最大であと2ゲームしかないし、とにかく1ゲームでも取りたい」と富岡が語った通り、先輩との最初で最後の公式戦で食らいついていく。気迫のこもったプレーを展開し、続く第2ゲームを奪取した。しかし古賀輝・齋藤組も意地を見せ、後輩ペアを再び圧倒する。最後は古賀輝のプッシュが決まり、ゲームセット。見事古賀輝・齋藤組が2年ぶり3度目の栄冠を手にした。

終始気迫に満ちたプレーを貫いた中里・富岡組

 昨年はまさかのベスト8で終わった古賀輝・齋藤組。「優勝できたことが素直にうれしい」(古賀輝)とその喜びを笑顔で語った。しかし両ペア共にインカレの結果だけで満足しているわけではない。全日本総合本戦の切符をつかんだ二組。このペアでは初出場となる富岡・中里組は「最後まで自分たちのプレーが全力でできれば」(中里)、昨年ベスト8入りを果たした古賀輝・齋藤組は「最低でもベスト8以上」(齋藤)とそれぞれ目標を掲げている。少しでも長く日本最高峰の舞台で戦うべく、ワセダ戦士たちはさらなる一歩を踏み出した。

(記事 八木瑛莉佳、写真 佐藤亜利紗)

結果

▼男子ダブルス
▽優勝
古賀輝・齋藤太一(スポ4=福島・富岡)
▽2位
中里裕貴(スポ2=埼玉栄)・富岡寿将(スポ2=熊本・八代東)

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コメント

古賀輝主将(スポ4=埼玉栄)

――2年ぶり3度目の優勝おめでとうございます。いまの率直な感想をお願いします

優勝できたことが素直にうれしいというのが一番ありますね。

――決勝戦はワセダ対決となりましたが

プレースタイルとかもお互い知っているので、ファイナルにならないように頑張ってたんですけど、相手も強かったですね。同校での決勝になって良かったです。

――公式戦では初対決だったと思いますが、振り返ってみていかがでしたか

相手は気迫もあって良いプレーもあって、絶対に勝てるという状況ではなかったんですけど、勝ててよかったです。

――連日試合が続いていますが、コンディションはいかがですか

この全日本学生選手権(インカレ)が終わったら、特に大きい試合もないので、体とか休めていけたらいいかなと思います。

――シングルスはベスト8という結果でしたが

(準々決勝の)相手は明大のエースで、一緒の高校出身でした。大学に入ってから負けたことがなかったんですが負けてしまいました。ダブルスにうまく切り替えられたかなという感じです。

――インカレの総括をお願いします

団体が2位で、悔しい部分もありました。うまく個人に切り替えることができました。みんなきのうくらいまで結構勝ち残ってましたし、いつも以上に全日本総合(全日本総合選手権)に出る人数が多いです。そういう意味でワセダはひとつ、大きくなったかなと思います。

――主将として迎える最後の大会だったと思いますが

団体2位もすごいことなんですが、そこまで行ったら勝ちたかったですね。個人で優勝できたんで良かったです。

――次期主将へ期待することはありますか

まだ誰がなるかは決まってないと思います。3年生がやるとは思いますが。今回は団体2位だったので、自分たちのときには優勝できませんでした。自分らが抜けてワセダは弱くなった、と言われないように結果を出していってほしいですね。

――全日本総合に向けて意気込みをお願いします

きょねんはベスト8でした。ことしの目標はベスト8を最低ラインとして、もうワンランク上のベスト4とか目指していきたいと思います。

齋藤太一副将(スポ4=福島・富岡)

――ダブルス優勝おめでとうございます。いまのお気持ちは

きょねん負けていただけにことし優勝したい気持ちがあったので、率直にうれしいです。

――コンディションなどはいかがでしたか

疲れなどはなかったのですが、きょう自体あまり自分の調子が良くなく、あまり良いパフォーマンスができていなかったとは思います。そこは古賀に助けられた部分もあったなと感じています。

――準決勝を振り返っていかがでしたか

1ゲーム目は点差が離れた状態から追いつかれて負けるというかたちでしたが、自分たちは結構点差が離れた状態から追いつかれることが多いので、そこは少し良くなかった点かなと思います。2ゲーム目もそういった部分があったので、そこも良くなかったですね。ただしっかり勝ち切ることができたので、良かったです。

――2ゲーム目は終盤に7連続失点がありましたが、どのように切り替えられましたか

追いつかれても余裕は少しあったので、しっかり自分たちで攻撃していこうとしていました。結果的に最後は点につながったので良かったと思います。あとは3ゲーム目に入るときにそこはしっかりと話し合い、切り替えていきました。

――決勝はワセダ対決となりました

いつも練習しているので向こうも自分たちのプレーをわかっているし、自分たちも相手をわかっていたのでやりやすいと言えばやりやすかったです。途中に集中力が欠けてミスが増えてファイナル(ゲーム)にいってしまい、しっかり2ゲームで勝ち切れれば良かったかなということは思いました。

――後輩が2位入賞という好成績を収められましたが、先輩として何か思うことは

いままでリーグ戦などであの二人は結果を残せていなかったのですが、今回こういうかたちで2位になれて自信もつくと思いますし、周りからもインカレ2位という実績を持ったペアとして見られると思います。そういった意味では今回しっかりとチャンスをものにできていて良かったなと思います。

――インカレを振り返っていかがでしたか

長かったですが、最後の全日本学生選手権ということで楽しんでできることはできたかなと思うので良かったです。

――今後の試合予定と意気込みをお願いします

11月にナショナルの遠征で韓国などに行ったりするのですが、ワセダとして出る試合は全日本総合が最後になります。全日本総合では、男子ダブルスではきょねんベスト8で終わり、ベスト4まであと少しというところでした。ことしは最低でもベスト8に入って、ベスト4もしっかり狙っていけるように、またここからしっかり頑張りたいと思います。

中里裕貴(スポ2=埼玉栄)

――決勝戦はワセダ対決となりましたが

今回はヤマがよくて、チャンスがありました。そのチャンスを生かさないといけないと思ったんで、全力で一試合一試合を戦ってきました。自分たちのプレーも結構できた大会だったと思います。結果的に決勝で憧れている古賀さん(輝主将、スポ4=埼玉栄)たちとやれて、すごく良かったです。自分たちのプレーが出せたんで、今回は良いかたちで締めくくれました。

――きょうの試合はどのような気持ちで臨まれましたか

準決勝は絶対勝つという気持ちでした。それもあってすんなり勝てたというのはあります。決勝はできるだけついていこうという気持ちでした。公式戦で初めて戦ったんですけど、どういう風に戦おうとかではなくて、ひたすら全力でやってました。

――自分たちのプレーができたということですが、具体的にはどういう点でしょうか

自分たちのプレーはとにかく攻めることです。受け身になってしまった時も防御できたと思います。防御から攻撃に転じる展開とかでもできていたと思いますし、気持ちの面でも負けていなかったと思います。

――声を出しながらプレーをしている印象ですが、意識してやっていることなのでしょうか

気持ちが沈んだら勝てないと思うので。気持ちの面では沈まないようにと、ふたりで話していました。

――今大会での課題や収穫はありますか

このペアで初めて全国2位になりました。課題もいっぱいあると思うんですが、成長できたかなと。これから全日本総合選手権もあるので、結果に満足せずに、練習していきたいです。東日本学生選手権で優勝して、古賀輝・齋藤太一(スポ4=福島・富岡)組を継げるように頑張りたいです。

――らいねん以降、団体戦でも中心となってくると思います。どのように戦っていきたいですか

古賀輝・齋藤組の枠に入ることになると思います。自分たちがしっかりしないと、団体もまとまらないと思います。絶対一勝して、負けないように頑張っていきたいです。

――全日本総合選手権本選に向けて意気込みをお願いします

相手もナショナルチームだったりと強いと思います。そういう人たちと当たっても諦めないで、最後まで全力で自分たちのプレーができれば、と思います。

富岡寿将(社2=熊本・八代東)

――ダブルス2位おめでとうございます。いまのお気持ちはいかがですか

ありがとうございます。先輩と最後にできて、自分個人的にも全国で2位に入ることが初めてだったのでうれしく思っています。

――準決勝を振り返っていかがでしたか

準決勝ではとにかく、最後まで来たので本気でやっていこうと話し合っていました。とにかく声を出して、気持ちでやっていくということで2-0のストレートで勝てたので良かったです。

――決勝はワセダ対決となりましたが、どのようなお気持ちで試合に臨みましたか

公式戦で当たったことがなく、いつも練習でやっているだけだったのでどうなるかわからなかったのですが、先輩に向かっていこうと思っていました。多分(公式戦で対戦するのは)最初で最後の試合になるだろうと思っていたので、とにかく楽しんで試合をやれたと思います。

――2ゲーム目を取ることができましたが、振り返っていかがですか

1ゲームを取られた時点で、勝っても負けても最大であと2ゲームしかないし、とにかく1ゲームでも取りたいという気持ちで向かっていきました。結果的に1ゲーム取ることができたので、良かったと思います。

――昨年のインカレよりも大きく順位を上げることができましたが、改めて2位という結果をどう思われますか

枠が良かったのもあるのですが、インカレ2位という名前に負けないくらいにもっと力をつけて、どんな相手にも向かっていきたいと思います。

――インカレ6日間を振り返っていかがでしたか

団体で優勝できなかったのは悔しいですが、そこから1年後、2年後とどう成長していくかが一番重要だと思います。この結果をバネにして、もっともっと上を目指して頑張りたいです。

――関東学生新人選手権(新人戦)、全日本総合へ向けての意気込みや目標をお願いします

新人戦は優勝を目指します。全日本総合は出場するのも初めてなので、そこでは緊張しすぎて受け身になるのではなく、とにかく上の人たちに当たって一つでも多く勝てるように頑張りたいと思います。