大学バドミントン界に衝撃を走らせた大型ルーキーペアの登場から早くも1年――。そこにはプレッシャーと闘いつつ、真っすぐバドミントンに向き合う二人の姿があった。団体戦への貢献はもちろん、全日本学生選手権(インカレ)ダブルス連覇に向けた意気込みを古賀輝(スポ2=埼玉栄)、齋藤太一(スポ2=福島・富岡)の二選手に伺った。
※この取材は10月16日に行われたものです。
今季は追われる立場に
東京オリンピックについて真剣に語る古賀選手
――今シーズン全体を振り返っていかがですか
古賀 ケガをしていたので、きょねんよりも負ける試合が多くなって最初は焦っていました。2月の中旬くらいに疲労骨折をして手術をして2,3カ月できませんでした。
――齋藤選手はダブルスのパートナーとしてどのようにフォローしていましたか
斎藤 ケガが治ってからは普通にやっていたんですけど、ケガする前より動けないところがあったのでそこは自分がフォローしていました。
――齋藤選手個人の調子はいかがでしたか
斎藤 気持ちの面で試合に集中できなくて全力で取り組めないところがありました。
――秋季リーグ戦は春季リーグ戦よりも順位を落としましたが、その結果についてどう思われますか
古賀 最終戦までは2位だったんですけど、他のメンバーに頼ってしまったところがあって、負ける相手ではないのに負けてしまいました。
斎藤 自分たちが1つ勝っていれば2位だったんですけど、最後競った場面で勝ち切れませんでした。周りが取ってくれるかなという気持ちがあったのと、やっぱり気が抜けていたこと、あとは相手の方が勝ちたいという気持ちが強かったんだと思います。
――最終日のオーダーが4日目までとかなり変わっていましたが、それについては
古賀 インカレもあるのでいろいろなパターンをやってみるのは良いことかなと思ったので。それがたまたまうまくいかなかったので、逆にあの時で良かったです。インカレにつながれば良いです。
――次に東日本選手権についてお聞きしますが、日大に決勝戦で負けて、自分たちの課題や弱点は見つかりましたか
古賀 ダブルスで出させてもらったんですけど、1回対戦したことがある相手とまた対戦することになって、前は負けたので次は勝ちたいという気持ちで臨みました。でも苦手意識もありましたし、実力が1枚上だったので負けてしまいました。
斎藤 相手には春のリーグ戦で負けていて苦手意識を持ったままになってしまって。それで同じように負けてしまったので、もっと考えて自分たちのプレーを相手に合わせないでやることが大事だと思いました。
――ユニバーシアードにも出場されましたが、世界のレベルはいかがでしたか
古賀 世界のトップレベルの人もいたので勉強になりました。自分たちと違うところはミスの数や常に攻めていこうという姿勢と、守りに逃げることがあまり無いというところでした。
斎藤 球のスピードや動くスピードが自分たちよりは全然速くて、そこについていけなかったです。
――特にアジアの選手が強いという印象はありましたか
古賀 ロシアは自国開催だったのでトップクラスの選手を出していたんですけど、韓国や中国はトップを出さなくても全然強い人が出ていたので、全体的に見てもやはりアジアは強かったです。
――お二人はダブルスを組んで2年目になりますが、1年目と比べて変わった点はありますか
古賀 インカレで優勝したので、きょねんより勝たないといけないという気持ちが出てきましたね。
――その優勝を経験して今季はどのように試合に臨んでいますか
斎藤 1年の時は自分たちがどんどん挑戦していけば良かったんですけど、逆に追われる立場になって周りが挑戦する感じで来るので、そういう気持ちを持った選手とやるのは少し怖いです。勢いがあるので自分たちが引いてしまって負けてしまう試合がありました。なので今季は挑戦の気持ちを忘れずにどんな相手にも引かず自分たちのプレーをできれば良いかなと思っています。
――自分の性格はどのように思われますか
古賀 プライベートでもバドミントンでも真面目な性格かなと思います。あと他に特徴は無いですけど、あるとすればよく食べるくらいです。
斎藤 人見知りで緊張しやすいんですけど、試合の時はそうでもないです。あと真面目な雰囲気が苦手で、ふざけてしまう性格です。
――古賀さんはどれくらい食べられるのですか
古賀 人の2倍くらいですね。
斎藤 いや、3倍くらい。
古賀 3倍は言い過ぎ(笑)。
――バドミントン以外に好きなスポーツはありますか
斎藤 サッカーを小学校の頃やっていたので今でも見ます。特に日本代表とかの国際試合をよく見ます。
古賀 世界に目を向けている?(笑)
斎藤 そういうわけじゃない(笑)。Jリーグはテレビであまりやっていないイメージなので見ないんですけど、ニュースでは見ます。
――古賀選手は何かありますか
古賀 自分は野球ですね。巨人が好きです。
――バドミントン以外に特技はありますか
古賀 自分はさっき言った通りよく食べるくらいです。
斎藤 僕は小学校の頃やっていたのでサッカー少しできるくらいです。
――初めて会った時のお互いの印象を教えてください
古賀 中学の頃から大会で会っていたんですけど、さすが齋藤太一だなと思っていました。
斎藤 ばかにしてるの?(笑)
古賀 でも自分が中学の時とか練習試合をしたり、大会でも会ってたりして一番マークしていたのは齋藤太一です。
――同じ大学に入ると知ったのはいつですか
古賀 高2の1月くらいに高校生の強い選手を集めて合宿をやった時に、進路どうするって話をしたんです。自分はワセダに行きたかったので誘っておきました。
――誘われた時の齊藤選手の気持ちは
斎藤 その時は深く考えていなかったです。古賀が行くなら自分も行きたいと軽く思っていたんですけど、ワセダはもともと推薦の枠が少なかったので厳しいかなと思っていました。でも全国高校総体(インターハイ)で優勝して良い戦績を収めて、ワセダに行けることになって良かったです。
――高校時代のワセダのイメージはどのようなものでしたか
古賀 自分の中高の大先輩が行っていてみんな強くて。あと高校の時は言われてやるという感じだったので、自分で考えてやっていくワセダがいいなと憧れていました。
斎藤 自分は単純に、中高で寮生活をしていて他の1部の大学は寮だったので、もう寮生活は嫌だなと思っていました。それとワセダは監督がいなくてがっちりした感じじゃなくて。大学まで行って高校と同じように練習するのも嫌だったので、そういう面では自由なイメージがあって、いいなと思ってワセダにしました。
――今は実家にお住まいですか
斎藤 自分は実家通いです。
古賀 自分は寮です。東伏見という駅のワセダの寮に入っています。松屋があって良い駅ですね(笑)。
――お互いの良い面や直して欲しいところはありますか
古賀 自分から直して欲しいなって思うところはおならとかですね(笑)。試合中にされたらちょっとねえ…(笑)。
斎藤 してないわ、一度もしたことないです(笑)。
古賀 ちょっとそこだけはやめてほしいですね。良いところは、まあ良過ぎるので言うことは無いですね。
斎藤 やめてほしいところは、まず食べ過ぎるところですね。きょねんまで痩せていたんですが、ことしに入って食べ過ぎてしまって体重の増加とともに動きも遅くなってしまって。食生活の部分は改めて欲しいなって思います。
古賀 ガチなやつだ(笑)。
斎藤 あともう一つ挙げると、あまり人の意思を無視して行動するのはやめて欲しいですね。人の話を聞かずに行動してしまう時があって、それはちょっと直してほしいです。バドミントンの面では、古賀の方が全然うまいので自由にやってくれていいと思うんですが、でもたまにふざけたりするので、もうちょっと真面目な古賀輝っていうのも見せて欲しいかなって思います。良いところは、基本はバカなので、どんな空気でも一人だけ気にしないで、良い意味でのKYっていう感じです。重い空気でも場を盛り上げられるっていうところですね。あとは、まあよく食べるっていうのも結局良いところなのかなと。あと後輩の面倒見が良いですね。以上です!
一同 (笑)。
やっぱりバドミントンしか無い
ペアを見つめる齊藤選手
――お二人がバドミントンを始めたきっかけは
古賀 きっかけはやっぱり『そこにシャトルとラケットがあったから』。
一同 (笑)。
古賀 親がバドミントンやっていて、小学校の時に結果通うことになったジュニアチームの監督さんと知り合いだったので、最初は連れて行ってもらって、「やってみないか」という形になりました。お父さんはジュニアの監督で、お母さんも大学とかでやってました。弟(古賀穂、福島=富岡高1年)は…(笑)、弟の高校の先輩が齊藤なので(笑)。
斎藤 高校で古賀の弟の先輩やってました。中学校で優勝したり、本当に強いです。自分が高1のときに中1で入ってきたので、3年間一緒に部活をしていました。性格は(古賀輝選手と)あんまり似てないです。
古賀 けっこう俺と正反対だよね。
斎藤 (古賀穂は)真面目です。
古賀 え!?おいおい…。逆じゃない?
斎藤 本当に真逆です!
――では齊藤選手が始められたきっかけは
斎藤 お父さんとお母さんがバドミントンやっていて、夜練習に行くところについていっていて、始めは見ているだけだったんですけど、そのうち子どもの興味本位でラケット握って、気が付いたらシャトル打ようになっていました。ちゃんとバドミントンを始めたのは小学校一年生くらいの時です。
古賀 じゃあ俗にいう『そこにシャトルとラケットがあったから』だよね。
斎藤 そうだよね、結局環境が自分をつくってるよね。
一同 (笑)。
斎藤 サッカーは、自分の小学校は二年生から部活が始まって、その部活でサッカーを始めました。
――サッカーよりもバドミントンを選んだのは
斎藤 中学校では(バドミントンとサッカー)どちらからも誘いを受けていました。自分的には始めはサッカーがやりたくてサッカーを選ぼうとしてたんですが、やっぱり自分の周りの人がほとんどバドミントンをやっていたのでバドミントンを選びました。しかもサッカーは地元の中学だったんですが、バドミントンはせっかく福島という遠い場所に呼ばれていたので、ちょっと行ってみようかなと。
――では、今までで一番印象に残っている試合は
古賀 迷うなあ……。
斎藤 自分はインターハイの決勝のダブルスです。小学校からずっと全国大会ベスト4に入っていて、全国中学校バドミントン大会(全中)でもベスト4、高校生になってからもJFCという大会でベスト4に入っていて、高校三年になって初めて古賀くんに勝って優勝できたので、それはちょっと嬉しかったです。
古賀 (笑)。それはわざと言っただろう(笑)。
斎藤 いやガチで!それまでずっとベスト4だったけど、その時初めて優勝して。まあでもインカレで優勝したのも嬉しかったですね。
古賀 ちょっと2試合あるんですけどいいですか。絞りきれないんだよね、シングルスで一つとダブルスで一つ。シングルスはインターハイの決勝で、絶対的王者と言われていた桃田賢斗(現NTT東日本所属)という齊藤太一の当時のパートナーなんですが、1つ年は下なんですけどその頃からナショナルチーム(日本代表)のバックアップチームにも入っていて、一人だけ別格という感じでした。インターハイでも団体戦で負けたりして一回も勝てていなくて、一番勝ちたかった相手に勝てて嬉しかったですね。ダブルスは、やっぱりインカレの決勝ですかね。自分がシングルスもその時出ていて、足をつってしまって、齊藤にも迷惑を掛けてしまって。「ダブルスはいいから」と言われて感動したんですよ。「自分はやっぱり一人じゃだめなんだな」と。齊藤と組んで初めて優勝した大会だったので、一番思い出に残ってますね。
――逆につらかった時期や、やめたいなと思ったことは
斎藤 やめたいなっていうのは結構常に思ってて、自分が勉強できる人間だったらすぐにでもやめてると思うんですけど、やっぱりバドミントンしか無いので。練習を頑張ってやっているのに試合で勝てない時とか、試合で勝てるはずなのに勝てない時とかは、へこんだりしますね。何で勝てなかったんだろう…って思います。
古賀 やっぱり切っても切れない縁なので、バドミントンとは。バドミントンがあっての古賀輝なので、やめたいときは無いかなあ…って感じですね、無いです。ケガをしている時も、ここを頑張れば神様も見てくれているかなという気持ちで頑張っています。
――お二人が尊敬している選手は
古賀 俺は絶対言わないからな!それだけは絶対言わないからな!
斎藤 俺はやっぱり…古賀輝ですかね。
古賀 おい~~~(笑)。ガチなやつを出そうよ。
斎藤 高校の時から尊敬していたので。
古賀 もう俺が先に言えば良かった!俺は、言わないよ、齊藤太一とは(笑)。俺は、ことし引退されたタウフィック・ヒデヤット選手ですね。インドネシアの人なんですが、身長がそこまで無いのにうまいんですよね。小さい人が勝てないのは無いんだなと思わせてくれたのがこの選手ですね。彼のすごいところはレシーブ力とハイバックです。あれを目指していけば自分のレベルも上がって世界でも渡り合っていけるんじゃないかなと思います。
――バドミントンをする上での座右の銘は
古賀 自分は『気持ち』ですかね。やっぱり自分自身に負けたら相手にも勝てないと思うので。
斎藤 自分はやっぱり…『気持ち』ですね。
古賀 それ一緒やん!(笑)
斎藤 じゃあ自分は『諦めたらそこで試合終了』…っていうのは無しで。自分は攻撃していかないとだめかなと思っているので、じゃあここは『攻める』で。いや、やっぱり『諦めたら』…
一同 (笑)。
――ではワセダのバドミントン部についてお聞きします。ワセダに入って実感した良さは
古賀 さっきも言った通り、自分で考えてできるという部分があるので。どうしても自分自身の体がきつい時にはちょっと制限をかけて練習を軽めにできたりするので。逆に追い込みたい時は追い込めるので、そこは良いところだと思います。
斎藤 自分は、チームみんな仲良いところですね。良い雰囲気の中でバドミントンができて、試合の時も一つになって試合することができるので、チームの仲の良さです。
――試合前のルーティーンはありますか
古賀 やっぱり音楽は聴きますね。その時の気分ですけど、最近だとBIG BANG。ちょっと前だとヒルクライム。
斎藤 自分は特に無いですね、決まったことは。
古賀 特に無いのが逆にね。
斎藤 そうですね、『特に無い、それがルーティーン』。
一同 (笑)。
古賀 全然格好良く無いからね(笑)。
斎藤 『自然体、それがルーティーン』
古賀 今のは良かったよ(笑)。
――緊張した時のリラックス方法は何ですか
古賀 バドミントン以外の楽しいことを考えます。ご飯のこととか(笑)、この試合終わったら何を食べようかとか。
斎藤 自分も緊張したら楽しいことを考えてます。この試合終わったら何をしよう、きょうホテルに帰ったら何をしよう、何を食べよう、何を見よう、みたいな。あと自分は体を動かすようにしています。本気でダッシュしたり、逆にその後何もせずボーっと座ったりとか。特に決まっていることはありませんが、その時にしたいことをするようにしています。
――部内で刺激を受ける選手はいますか
斎藤 そうですね、やっぱり古賀輝君ですかね。(笑)やっぱり彼一人です。
古賀 僕もやっぱり、齋藤太一ですね。(笑)これみんなお互いに言っているだろうね。
――尊敬している先輩はいますか
古賀 和田治久(スポ3=埼玉栄)さんです。プレーでのミスが少ないところですね。プライベートの部分では、ちょっといじったりすると返しがうまいんですよ。いじったら面白い先輩です。
斎藤 自分は高校が同じ先輩とかはいないのですが、みんな尊敬できて憧れる良い先輩方だと思います。特にこの人とは決められません。
――先輩である4年生の丸尾亮太郎主将(スポ4=群馬・伊勢崎清明)・嘉村昌俊副将(スポ4=熊本・八代東)ペアについてどう思いますか
斎藤 勝ちたいという気持ちが強いと思います。本番の試合中の闘争心はすごいなと感じます。そこが自分たちには足りないものかと思います。
――主将としての丸尾選手、副将としての嘉村選手はどのような方ですか
古賀 二人で協力し合い、的確に指示を出してまとめるのがうまいなと思います。
斎藤 しっかりと指示を出して、自ら模範となるように行動していると感じます。そういうところが「すごいな、尊敬できるな」と思いますね。
――ことしの新入生についての印象はいかがですか
古賀 男子、女子、一人一人個性が『みんな違ってみんないい』みたいな感じです。
斎藤 『わたしと小鳥とすずと』のやつね(笑)。
古賀 自分の言うことを一番バカにしてくるのは島田(きらら、スポ1=青森山田)ですね。言うことを聞かないのは我妻(美沙紀、スポ1=宮城・聖ウルスラ学院英智)、ふざけている時と真面目な時と区別があるのでいいのですが。天然なのは金森(望、スポ1=福岡・九州国際大学附)ですね。男子は…特にないです。(笑)
斎藤 自分は後輩のことについてはちょっと。古賀君が後輩の面倒見が良いので、自分は逆に恐れられる先輩でいようかなと。1年生の女子はキャラが立っていて仲が良いと思います。男子は2人しかいないのですが。
――後輩について、春から見ると成長したと感じる部分は
斎藤 春から比べると(後輩は)仕事ができるようになりました。
古賀 そうですね。仕事面の他に実力もそれなりに上がってきていると思うので、早くリーグ戦などで良い結果を出してほしいなと。親の心みたいなものが出てきました。
斎藤 親心ね、親の心ではなく。(笑)
「自分の半分はバドミントンでできている」
昨年1年生ながらにインカレ優勝を果たした古賀・齊藤ペア
――お二人ともスポーツ科学部ですが、大学での勉強、専攻は何ですか
古賀 体の内部のことや筋肉のことについてです。自分あまり頭が良くないのでさっぱりなんですけど。もっと授業をしっかり聞こうかなと最近思います。
斎藤 楽しい授業というものはないですね(苦笑)。
――お二人は部活以外でも仲が良いのですか
古賀・斎藤 (同時に)それはないです。(笑)
斎藤 この後も一緒にご飯に行くという予定、絶対、全く無いです。
古賀 さっき取材の前に食べようって話したじゃん(笑)。
――勉強と部活の両立は大変ですか
斎藤 正直そんなに勉強していません。授業に出ているだけです。朝授業に行き、部活をし、帰宅し、また朝がくる、みたいな感じです。両立とかしていないです。そんなにつらくはないですけど、授業無くなればいいかなとは思います(笑)。
古賀 自分の中での勉強と部活の両立の基準は、単位が来ればいいかなという考えなので、今のところギリギリの範囲で頑張って両立できています。
――将来のことについて、現段階で考えている希望はありますか
古賀 自分はやはりバンカーかな、倍返ししたいなと(笑)。…というのは冗談で、できるなら実業団に入りたいです。自分の半分はバドミントンでできていると言ってもいいくらい、バドミントンをやってきているので。もう少し上を目指したいという気持ちがあるので、実業団に入りたいです。
斎藤 自分もバドミントンが無いと正直就職できないと思うので。今の実力のままではいけないと感じていますが、実業団に行けたら行きたいです。
――古賀さんと同じ実業団がいいですか
斎藤 それは難しいと思いますが、できれば付いていきたいです。
――オリンピックも目指されているのですか
古賀 そうですね、2020年のオリンピックは東京に決まったので出場してみたい気持ちもあります。自分の夢はオリンピックに出場して金メダルを獲得することなので、目指してみたいです。
――今シーズンの団体戦は春期3位、秋期4位という結果でしたが、インカレでの目標は何ですか
斎藤 優勝ですね。リーグ戦では勝ったことがあるけど、団体戦では優勝したことないし。
古賀 団体戦はあまり良い成績だったことがないね。俺らが入って、1、2、3、4位と落ちてきたよね。
斎藤 優勝したいです、リベンジ。
古賀 そうですね、インカレの組み合わせは良くないのですが、優勝するためには結局当たる相手ですし。昨年のインカレはベスト8だったのですが、今大会でも順当にいけばベスト4とかで日体大と対戦することになります。その対戦で今回は勝ち、きょねんよりもランクアップしていきたいと思います。
――昨年のインカレの結果についてはいかがですか。まずは団体戦について
斎藤 自分は団体戦で全勝できたのは満足です。
古賀 団体戦で日大戦に第一シングルスで出場して、負けてベスト8になったときの試合が悔しいなと。流れをつくるという第一シングルスの役割を果たせなかったので。
――個人戦については
古賀 ダブルスの方は太一と組んで優勝出来たので文句はないのです。シングルスについては決勝戦のときに最後足が止まってしまったのでそこが悔しかったです。
――ことしのインカレで意識する大学・選手はいますか
斎藤 自分たちが当たる相手はどこの大学の選手も強いので、特に意識している選手はいないです。
古賀 シングルスだったら、一つ下の中大の西本挙太選手ですね。東日本選手権で負けているのでリベンジしたい気持ちがあります。ダブルスは、東日本選手権でベスト4を独占している4組は強いなと思っています。
斎藤 そうそう。
――インカレで注目して欲しいプレーは何ですか
古賀 ダブルスは『勢い』です。きょねんは勢いで勝ち進んだので。
斎藤 そうですね、自分たちのアピールポイントは『勢い』でお願いします。
古賀 あと、自分は『アタック』もお願いします!
――ありがとうございました!
(取材・編集 伊藤なつ実、高畑幸、芦川葉子)
対談では仲の良さがその掛け合いからにじみ出ていた古賀・齊藤凌選手
◆古賀輝(こが・あきら)(※写真右)
1994年3月8日生まれ。埼玉栄出身。スポーツ科学部2年。バドミントンとは「切っても切れない縁だ」と語ってくれた古賀選手。食べることが大好きで食べ過ぎてしまうというお茶目な一面も見せてくれました(笑)。今季は大学だけでなく世界でも活躍を見せ、見据える先は2020年東京オリンピックです。インカレでの団体戦、シングルス、ダブルスの三冠に期待しています!
◆齊藤太一(さいとう・たいち)(※写真左)
1993年4月20日生まれ。福島・富岡出身。スポーツ科学部2年。幼い頃はバドミントンとサッカーという二足の草鞋(わらじ)で活躍されていたという齊藤選手。「尊敬している選手」「部内で刺激を受ける選手」などの質問には必ず古賀選手の名前を出していました。抜群のコンビネーションで、勢いそのままにダブルス連覇を果たしてくれるでしょう!