日大に敗れるも堂々の準優勝!

バドミントン

 全日本学生バドミントン選手権大会(インカレ)2日目は団体戦の準決勝と決勝が開催された。インカレ初日の3回戦で宿敵・日体大を撃破した早大は、準決勝で中大と対戦。ダブルス1、2の快勝もあり3-1で中大を下した。迎えた決勝の日大戦では、連日連戦の疲労もあり思うように実力を発揮できず、全てのゲームでファイナルセットまでもつれる大接戦。ゲームカウント1-3と日大には敗れたものの、3年ぶりとなる堂々の準優勝で団体戦は幕を閉じた。

 準決勝の中大戦では、シングルス1を落としてしまう。シングルス2に登場した丸尾亮太郎主将(スポ4=群馬・伊勢崎清明)の力闘によりチームが勢いづき、そのままダブルス1、2を連取。3-1で中大を制した。いよいよ団体戦決勝、相手は東日本選手権で優勝した強豪・日大。シングルス1に出場した丸尾は、前日の試合の疲れが残り普段のキレの良さが見られない。コースを狙ってわずかな差でアウトになる球が何本も見受けられ、我慢を強いられるゲームとなった。そんな丸尾に力を与えたのが、チームメートを始めとする応援。「応援というのが団体戦の良いところであり、苦しい時もみんなが応援してくれた」と振り返った丸尾は、試合中に声援に応えるように何度もうなずく姿を見せる。第2セットをデュースの末23-21で奪い取るも、相手のクロスヘアピンに翻弄(ほんろう)されセットカウント1-2で敗戦した。

最後まで粘りを見せた和田治久

 隣コートで平行して行われたシングルス2では和田治久(スポ3=埼玉栄)に異変が起きた。出だしのミスが響き16-21で第1セットを取られてしまう。「1セット目中盤から追い上げができた」と和田が語るように、自身の持ち味であるロングラリーで着実に相手を追い詰めミスを誘い第2セットを取り返す。しかし第3セット後半に足をつってしまい、しゃがみ込むほどの痛みに苦しむ。20-22とほんの少しの差で勝利を譲り渡してしまった。続くダブルス1の古賀輝(スポ2=埼玉栄)・齋藤太一(スポ2=福島・富岡)ペアは、前日の勢いそのままにスマッシュで相手を圧倒。ファイナルセットまで持ち込まれるも、セットカウント2-1で貴重な白星を挙げた。ダブルス2では、丸尾・嘉村昌俊(スポ4=熊本・八代東)の4年生コンビが意地を見せる。第1セットを19-21で先取されるも、チームで最も試合数が多い丸尾をカバーするかのように、嘉村が積極的な前衛で攻めの姿勢を維持。第2セットを21-17で死守した。迎えた第3セット、序盤に相手の勢いに流され10連続失点を許してしまう。ここから嘉村の前衛が光り粘りのプレーを見せるも、奮闘むなしく12-21で敗戦を喫した。

得意のスタイルで攻める嘉村(前)・丸尾ペア

 あと一歩のところで優勝を逃してしまったものの、久しく表彰台から遠ざかっていた早大にとって準優勝は喜ばしい結果である。「思い切りやって自分たちのチーム力を全部出してこの結果なので、悔いは無い」(丸尾)。団体戦の結果を受け止めつつも心機一転を図り、さらなる飛躍を胸に誓いあすからの個人戦に臨む。

(記事 八木瑛莉佳、写真 芦川葉子)

少人数ながらも準優勝に輝いた男子部

結果

▽準決勝○3-1中大
シングルス1和田●1-2
シングルス2丸尾○2-1
ダブルス1古賀・齊藤○2-0
ダブルス2丸尾・嘉村○2-0

▽決勝●1-3日大
シングルス1丸尾●1-2
シングルス2和田●1-2
ダブルス1古賀・齊藤○2-1
ダブルス2丸尾・嘉村●1-2

コメント

丸尾亮太郎主将(スポ4=群馬・伊勢崎清明)

――準決勝を振り返ってみて

油断したら準決勝の中大戦も負ける可能性があったので、しっかり勝ち切れて良かったと思います。

――楽な試合では無かったと思います

相手も決して弱くはないので、勝てるとしても苦しい戦いになるとは思っていたので、ファイナルにもつれたりしても特に驚かずに落ち着いて試合ができました。

――シングルスを振り返ってみて

あまり体が動いてなかったということもあったし、初めて戦う相手ということもあって探り探りで、1セット目ああいう形で取られてしまいましたがその後切り替えられたと思います。1セット目取れてたら良かったのですが、(取られたことは)自分にとってそこまでダメージは無かったです。

――その後第2、3セットは競った内容でしたが

さすがにファイナルで大量リードを取ってからじわじわ追い上げられた時はさすがに焦ったんですが、こっちの方が1点ずつリードをしていたので「1本、1本」と自分に言い聞かせて踏ん張りました。

――ダブルスでは相手を追い込み余裕ある内容だったと思いますが

自分たちの形をつくれていて、はまれば自分たちは強いので、前半で点を取れたことで楽に試合をできる展開になりました。

――決勝の日大戦でのシングルスに関して

東日本と同じ展開で、ワセダは部員数が少ないので体力的にきつくなるのは分かっていました。とても苦しい中でも、勝ちたいという気持ちが強くて頑張りました。

――応援に対してうなずいている場面が多く見られました

やっぱり応援というのが団体戦の良いところだと思います。苦しい時でもみんなが応援してくれるので、だから簡単には負けられないし頑張ろうって思えました。

――3セット目は体力的に厳しかったのでしょうか

自分が思っている以上に足が出なくなっていて、多少のブレがミスにつながっていきました。やっぱりどんなに練習していても苦しいものは苦しいなぁって実感しました。

――休む間も無く迎えたダブルス2について

内容的には五分五分でしたが、終盤に入ってからの点の取り方っていうのが良くなくて、自分たちが勝つためにはリードしていかなければいけないところなのにそれができていなくて、試合展開がうまくなったらもう少し変わってくるのかなと思いました。

――試合中に嘉村選手とコミュニケーションを取る場面が多く見られましたが

細かいことどうこうって話よりも気持ちで押していって、やっぱり弱気になると集中できなくなるので、強気でやっていこうと話していました。自分が後衛で嘉村(昌俊、スポ4=熊本・八代東)が前衛に入ってという得意の形をできる限り作っていこうと話していました。

――ファイナルまでもつれる試合も多い中、日大戦で負けて準優勝という形になりました

みんなが優勝に向かって一生懸命頑張ってくれて、結果は結果で準優勝は悔しいですけど、思い切りやって自分たちのチーム力を全部出してこの結果なので、悔いは無いです。

――あすから続く個人戦に向けて、シングルスとダブルス両方の意気込みをお願いします

体は結構きついですけど、個人戦は個人戦で気持ちを切り替えて、一戦一戦頑張っていって、きょうは果たせなかった優勝を果たしたいと思います。

古賀輝(スポ2=埼玉栄)・齋藤太一(スポ2=福島・富岡)

――試合を終えていまのお気持ちは

古賀 準優勝は、昨年のベスト8から2つランクアップしたので、素直に嬉しいです。ただ、優勝が見えただけに悔しいというのはありますね。

斎藤 きょうの相手はあまり勝ったことがなかったのですがきょうしっかり勝つことが出来たので、そこは個人戦につながるいい試合ができたと思います。

――団体戦、お二人のダブルスは全勝でした

古賀 1ゲーム目を取られる苦しい展開もあったのですが、二人で修正して勝ちにつなげられたのはいい収穫だと思います。

齋藤 試合の中で自分たちのプレーを修正しながらできたのが良かったです。

――中大戦は余裕のある試合運びでした

古賀 勝ったことがある相手だったので自分たちのプレーをすれば勝てると思いながらやりました。

齋藤 1試合目で、そこで自分たちのプレーをしっかりすれば後につながるので大事な試合でした。自分たちのプレーをやれば大丈夫だと思っていて、それがしっかりできたと思います。

――日大戦は大事な場面で出番が回ってきました

古賀 そうですね。0-2だったので、自分たちで終わらせるわけにはいかないと思って気合いを入れていきました。

齋藤 3-0で負けないように、自分たちで1個でも取れるように頑張りました。

――日大戦、相手もかなり粘ってくるタイプのように思いましたが、対戦してみていかがでしたか

古賀 前衛での待ちとかが上手くて、打ってもレシーブが堅かったので、我慢では負けないようにと思ってやりました。

齋藤 レシーブが堅いので、取りあえず攻撃しているときに自分たちでミスしないようにしました。最後まで攻め続けられたのは良かったかと思います。

――あすからの個人戦に向けて

古賀 前回優勝しているので、受けに回らず、気持ちは挑戦者みたいな感じでどんどん挑戦していきたいです。

齋藤 昨年と同じように、優勝できるように頑張りたいです。