悔しい結果を糧に次なる舞台へ

自動車

 まぶしい太陽の照りつける富士スピードウェイにて、ことしも全関東学生ジムカーナ選手権が行われた。ジムカーナ競技は、大学ごとに3名の代表を出し、各選手が2本ずつ走行し、良い方のタイムを競う。また、コースに設置されたパイロンにより設定されたルートを走行する。そのため、正確な運転技術とコースの記憶を併せ持ち、いかにスピードを出していけるかが重要になってくる。先日行われた全関東学生運転競技選手権において男子総合優勝を果たし勢いに乗るワセダであったが、本来の力を出し切れず総合11位と良いところなく大会を終えた。

パイロンを巻き込んでしまった小林

 「クルマとタイヤ、路面からの情報をフィードバックするという第一走者としての役割に集中しようと思っていた」と意気込んでいたワセダのトップバッター山本太郎(政経3=埼玉・浦和)だったが、「思い切りがいいという自分の持ち味を出せなかった」と語るように、アクセルを踏み切れず35位に終わった。続く小林幹和(基理3=埼玉・早大本庄)も普段の練習とは違う雰囲気にのまれ、いつもの走行を出し切れずパイロンを巻き込んでしまう。2走目では切り替えて、本来の走行をするも26位と伸び悩んだ。昨年も同大会に出場し、活躍に期待がかかった森田真(政経3=レイブンウッド)は、1走目でまさかのミスコースにより失格。2走目でもパイロンに接触してしまい、43位と力を出し切れなかった。その結果団体成績11位という悔しい結果に終わった。

技術面に課題を残した山本

 総合11位という非常に悔しい結果となった今大会。ジムカーナ大会の雰囲気にのまれ、いつも通りの思い切りのいい走行ができなかった。「本番でも萎縮せずに、練習通りの思い切ったドライビングを心掛けたい」と試合後に山本は語った。この大会での経験が今後の大会に生きてくることだろう。選手たちは、次なる舞台を見据え走り出した。

(記事 石田耕大 、写真 米澤英輝)

※掲載が遅くなり、申し訳ありません

結果

▽男子団体の部

11位 早大

▽男子個人成績

26位 小林

35位 山本

43位 森田

山本太郎(政経3=埼玉・浦和)

――今シーズン初のジムカーナでしたがどのような心境でレースに臨みましたか

他大学とのタイム差よりも、クルマとタイヤ、路面からの情報を小林(幹和、基理3=埼玉・早大本庄)、森田(真、政経3=レイブンウッド)にフィードバックするという第一走者としての役割に集中しようと思っていました。

――1走目の振り返りをお願いします

朝イチでタイヤが冷えていることを気にしすぎて限界とはほど遠い走りしかできず、思い切りが良いという自分の持ち味を出すことができませんでした。

――2走目で起きてしまったパイロンタッチについて何が要因だったと思いますか

直接的な原因はサイドターン時のステアリングの戻し遅れですが、その根本には視点移動ができていないという遠因があります。

――1走目2走目合わせての今日全体の振り返りをお願いします

サイドターンを多用するテクニカルセクションに大きな課題が残りました。それができないとジムカーナとは言えません。

―― きょうの走りを踏まえて今後どのように走りたいですか。それと今後の目標を教えてください

本番でも萎縮せずに、練習通りの思い切ったドライビングを心掛けたいです。今後の目標は、全日ジムカーナ(全日本学生ジムカーナ選手権)での勝利です。そのために個人では様々な角度や助走距離のサイドターンを特訓しようと思っています。部全体としては、回頭性の良いクルマ作りが全日ジムカーナ勝利へのカギとなるでしょう。ですがその前に全関ダート(全関東学生ダートトライアル選手権)、全日ダート(全日本学生ダートトライアル選手権)があるので、こちらでも勝利できるように練習に励みます。

小林幹和(基理3=埼玉・早大本庄)

――1走目を振り返っていかがでしたか

初めてのジムカーナの大会でいつものジムカーナ練習会の時とは異なる空気の中、スタートラインで自分の走行まで待っているときはガチガチに緊張していた。自分の走行の時になっても思いっ切りアクセルを踏めず、おとなしい走りになってしまった。また、慣熟の仕方が甘く、パイロンを巻き込んでしまった。サイドターンもきれいに回ることができず悔しかった。

――1走目を踏まえて、2走目に心掛けていたことはありますか

アクセルを踏むことを怖がらないで、いつもの自分の走りをするように心掛けた。1本目の走行の時に接触したパイロンに注意しながらペナルティーを取られないように心掛けた。また、サイドターンもきっちり決めていくことも心掛けた。

――2走目を振り返って

1本目より思いっ切りアクセルを踏むことができて、自分なりの走りをすることができた。パイロンタッチなどのペナルティーも無く満足している。しかし、サイドターンはきっちり回すことができず悔しい思いをした。

――今回のレースを通じて、今後に活かせることはありますか

今回初めてのジムカーナの大会に出場して良い経験になった。大会当日の雰囲気の中自分の持っている力を1本目から100パーセント出せるようにしていきたい。また、サイドターンなどの小技がまだまだ下手なので、もっと練習してどのような体勢でも回せるよう練習する必要があるとわかりました。

――今後の目標をお願いします

今後、全関ダート、全日ダートがあるので選手として出場を目指したい。来年の全関東ジムカーナ(全関東学生ジムカーナ選手権)にも出場して良い成績を残したい。