快晴の空の下、エンジの強さが際立った。関東学生リーグ戦(リーグ戦)も折り返し地点。開幕から徐々に点数を伸ばしている早大は、この日も順調に的を射抜いていく。2583-2421と、チーム新記録を更新する好成績で学習院大に勝利。それぞれがベストパフォーマンスを発揮し、その強さが本物であることを証明した。
2年生ながら快進撃を続けている早大のダブルエースは、とどまることを知らない。スロースタートの選手が多い中、舩見真奈(スポ2=山形・鶴岡南)と狐塚佑姫(社2=岐阜・聖マリア女学院)は終始安定した射を展開した。狐塚がこれまでの2戦を大きく上回る650点を出せば、負けじと舩見も『30金』のコールを連発し自己新記録である672点をマーク。「狐塚がいてくれることで自分がしっかり射てている」(舩見)。仲間でありライバルである同期は、チームを支える二人にとって互いに欠かせない存在であるようだ。
ライバルの存在が舩見の原動力だ
若手の躍動が目立つ中、4年生も意地を見せた。下級生に対し、「参考にしつつも負けたくない」と対抗心をのぞかせたのは羽生千春(人4=神奈川・横浜翠嵐)だ。第2戦ではベストメンバーを外されながらも、積極的な声かけで選手を鼓舞。その一方でもう一度試合に出るため己の課題と向き合い、次週へつながる手応えをつかんだ。ここまで苦しんでいた福井瑞生女子リーダー(スポ4=埼玉・春日部共栄)も、ようやく本来の調子を取り戻してきている。この日は50メートルから安定感が光り、第2戦を30点以上上回る高得点で勝利に貢献。舩見が「本当にありがたい存在」と語る上級生の復調が、チームのさらなる上昇を予感させた。
上級生としての意地を見せた羽生
各学年の選手が試合のたびに成長を遂げているいまの早大に、死角はない。リーグ戦も終盤に差し掛かる次週は中大と対戦。ここで勝利すれば、ブロック優勝に大きく近づくこととなる。「72射すべてを自分のイメージで射ち切りたい」(羽生)。全員が納得の72射を放つことができれば、おのずとその瞬間は訪れるはずだ。
(記事、写真 川浪康太郎)
結果
▽女子
○早大2583-2421学習院大
コメント
羽生千春(人4=神奈川・横浜翠嵐)
――きょうの試合への意気込みをお聞かせください
点数はもちろんなのですが、72本すべて射型を意識して射ち切るということを目標としてきょうの試合に臨みました。
――先週はベストメンバーから外れ一週間のブランクがありましたが、その点についてはいかがですか
どうしても試合や点取りで普段と違う射ち方になってしまうことがあったので、練習でも点数を取る時と同じように射ち方を意識して射つということを練習してきました。きょうの試合では点数では貢献できなかったのですが、次回以降はしっかり点数も出していきたいなと感じています。
――第1戦に比べ点数が上がりましたが、ご自身の射を振り返って
体が硬くなってしまうことがまだあって、自分のイメージしているように射つことができなかった射がいくつかあるので、そこは次回への課題だと思います。
――最上級生としてことしから意識していることはありますか
チームとして勝つということを意識しているので、前回のように試合に出れなかった時でも選手たちと同じように声かけやアイコンタクトを最上級生としてより積極的に行うように意識しています。
――下級生の活躍はどのように映っていますか
とても頼もしいと思います。彼女たちは試合でも自分たちの思うようなパフォーマンスをしているので、参考にしつつも負けたくないという気持ちがあります。
――リーグ戦もきょうで折り返しですが、チームの雰囲気や状態はいかがですか
きょうは半年ぶりにチーム新を射ったので、雰囲気としてはとてもよいものであったと思います。
――最後に、次の試合への意気込みをお願いします
次の試合はさっきの課題でもあったように、72射すべてを自分のイメージで射ち切りたいということと、チームとしてもより成長できるように頑張っていきたいと思います。
舩見真奈(スポ2=山形・鶴岡南)
――きょうの試合への意気込みをお聞かせください
この大会は東日本の出場もかかっているので、自分の点数は自己ベストを出せるように、またチームの点数も上がってきているので勝利に貢献できるように、という思いでした。
――第1戦から着実に点数を伸ばしていますが、自己新記録となったきょうの点数を振り返って
焦らずに落ち着いて射つことができて、いい射だったと思います。
――以前まだまだだとおっしゃっていた50メートルの手応えはいかがでしたか
50メートルも序盤から点数を伸ばすことができてよかったです。
――結果を残す中で、エースの自覚というものは芽生えてきていますか
自分の点数がチームの点数に直結するとは思っているので、どの試合も気を抜かずにしっかり点数を出していきたいと思っています。
――同学年の狐塚佑姫選手(社2=岐阜・聖マリア女学院)も好成績を残し続けていますが、刺激にはなりますか
同期でずっと一緒に練習してきて点数の面でも負けたくないという気持ちがあって、狐塚がいてくれることで自分がしっかり射てているので、二人で点を取れてよかったと思います。
――一方、上級生の存在についてはいかがですか
上級生はメンタル面でいつも支えてくれているので、本当にありがたい存在だと思っています。
――最後に、次戦への意気込みをお願いします
次週もこの調子でしっかりと自己新を射てるように頑張っていきたいと思います。