春らしい穏やかな日差しが降り注ぐなか、女子関東学生リーグ戦(リーグ戦)の第4戦がおこなわれた。ここまで全勝の女子部が対戦する相手は上智大。試合の中盤では風が吹いて打ちにくい場面があったものの、エース野村美加主将(スポ4=石川・金沢桜丘)や福井瑞生(スポ1=埼玉・春日部共栄)が安定した点数でチームを引っ張り、2453-2320で勝利した。
この日活躍が見られたのは、期待のルーキー福井だ。高校時代から全国大会での活躍をみせてきた未来のエース。リーグ戦ではここまで、1戦目、2戦目ともにベスト4入りを逃してきたが、この日は野村主将に次ぐ2位。最終得点が612点と、初の600点越えを記録する。30メートルでは、55点以上の高得点を連発し、満面の笑みでガッツポーズする姿も見られた。「いままでと比べると、練習と同じくらいの点数はでている」と語る福井。1年生ながらすでにチームの主力選手だ。
一方、野村主将と林香里(スポ3=奈良学園)の両エースはなかなか調子が出てこない。特に前半の50メートルでは、強風の影響もあってか両者苦戦した様子。ともに合計が300点に届かなかった。それでも野村主将は、30メートルではすべてのセットで50点台後半をマークし、追い上げを見せる。最終合計は637点でまとめた。林は高得点を奪うセットもあったものの、いまひとつ安定せず、最終合計604点で3位。「もう少し自分に自信を持って射てれば点数も伸びた」と振り返った。エース2人の復調が今後のカギを握るだろう。
女子部のリーグ戦目標は、あくまでも1部優勝。第2戦・第3戦に続き、今回もワセダにとって納得のいく得点をあげることはできなかった。実力通りの点数を出すことは簡単ではない。「残り2回でどれだけ点数を上げていけるかが大きな課題」と野村主将は述べる。チーム一丸となって点数を伸ばしていきたい。
(記事 高橋真耶、写真 森健悟)
◆結果
女子 ○早大2453-2320上智大
コメント
野村美加主将(スポ4=石川・金沢桜丘)
――結果についてはいかがですか
勝利はしましたが、個人としてもチームの点数としてもまだまだだったかなと思います。あまりよくはないです。
――前回と比べて、個人としての調子はいかがですか
調子が完全に良いわけではないんです。悪いなりには点数は出ているかなという気はします。この1週間、練習はいろいろやってみたんですけど、まだ元の調子に戻すような解決の糸口が見つからないので、まだ探り探りの状態です。第1戦の振り替え戦が次の金曜日にあるので、それまでに本調子に戻せればいいなと思います。
――中盤に風が強く吹く場面がありましたが
射ちにくかったですね。風が止むのを待っていて時間ぎりぎりになったことも多かったです。風が強い中でも当てていかなければいけないというのはみんな同じなので、まだ自分の足りない点なのかなと思います。
――残り2戦に向けて、課題は見つかりましたか
点数的にもまだまだ足りないと思うので、残り2回でどれだけ点数を上げていけるかが大きな課題だと思います。私たちの目標はリーグ戦1部優勝なので、優勝決定戦へ向けてどうつなげていけるかというのも、残り2回の課題になるのではないかなと思います。
――意気込みをお願いします
早く調子を戻して、チームを引っ張っていけるように頑張りたいと思います。
林香里(スポ3=奈良学園)
――結果についていかがですか
もう少し点数がほしかったです。
――50メートルのときは安定して赤字を取られていましたが
そうですね。50メートルはそんなに点数を落とさずに射てたかなという感じはありました。
――調子はいかがですか
だいぶ良くなってきたとは思うのですが、まだ安定して良い点数を取れるわけではないので、もう少しあと2回に向けて頑張りたいと思います。
――コンディションはいかがでしたか
風がある中でも、止んでいるときもありましたし、そんなに射ちにくいわけではなかったので、もう少し自分に自信を持って射てれば点数も伸びたと思います。
――チームのエースとして射つという点ではいかがですか
そうですね。まだ野村さんに頼っている面が大きいので、もっと点数を出して引っ張っていけるようになりたいなと思います。
――残りの2戦へ向けて、意気込みをお願いします
今まで3戦やってきた中で、チームとしても自分としても反省するべきところがありました。それを克服して、あと2戦、良い試合ができたらなと思います。
福井瑞生(スポ1=埼玉・春日部共栄)
――きょうの調子は
あまりよくないんですけど、いままでと比べると、練習と同じくらいの点数はでているので、良かったかな、とは思っています。
――きょう、風などのコンディションは
最初は風でなやんでしまうことも多かったんですけど、途中からは風を見て落ち着いて射てるようになったので、よかったかなと思います。
――競技中に笑顔が多くみられましたが、きょうの結果については
全体的に点数ももうちょっと欲しいと思うので、そのへんをこの後の休みを活かして修正したいと思います。
――きょうの試合を通しての課題は
風があったので、個人的には当てにいってしまう射が多くて、射形が崩れてしまうことも多かったので、改善したいと思います。
――きょう得た収穫は
風がある試合は、大学に入ってから初めてだったんですけど、風の中で射つ練習にもなったかな、と思います。
――次戦に向けて
次はきょう見つけた問題点をしっかり改善して、臨めるようにしたいと思います。
守屋麻樹監督(平3政経卒=東京・杉並)
――きょうの試合全体を振り返って
3試合目なんですけれども、まだちょっと乗り切れてないというかんじですね。けっこう課題があったんじゃないかと思います。
――課題、とは具体的に
ちょっときょうは風も吹いていたので、風があるときはどんどんうって早く帰ってくるというのが鉄則なんですけれども、そこで長くなりすぎて自分のペースを崩して、最後のぎりぎりのところで変なうちかたをしてしまって大きく外したりとか、まだまだやるべきことがいっぱいあるな、といったかんじですね。
――その中でも、野村主将や林さん、福井さんは安定した結果を残しました
そうですね。安定はしているんですけど、実力的にはもっともっと出せる可能性を持っている選手たちなので、更に頑張ってほしいですね。
――次戦に向けて
前回も言ったように、リーグ戦5試合自体は、勝つことは間違いないと思うんですけど、どういう勝ち方をするかというのがすごく大切なので、まだまだうちらしい強いチームにはなっていないと思うので、次戦に向けてどう調整するかかな、と思います。
――アーチェリーに親しみのない学生も多いと思います。競技の魅力を教えてください
個人競技なんですけど、このような形で団体でも楽しめるスポーツなので、両方とも楽しめるということと、大学生から始めても、十分活躍できます。今までとくにスポーツをやったことのないという人でも、できるスポーツなので、ぜひアーチェリー部に入ってください。