関東学生個人選手権本戦 8月24日 夢の島公園アーチェリー場
前日のリカーブ女子部門に引き続き、関東学生個人選手権本戦(個選本戦)リカーブ男子部門が夢の島公園でこの日開催された。最高気温が35度と猛暑日の中で行われた今大会に早大は9人が出場し、王座出場メンバーでもある丸尾風瑛(スポ4=福岡・柏陵)、野田慶一郎(スポ2=エリートアカデミー)の2人が決勝ラウンドに進出。最終的に丸尾が最後の個選本戦で7位入賞を果たした。

新体制を率いる梅澤主将
予選ラウンドでは、予選通過のボーダーラインである32位以上の選手が、前半36射終了時点で30位の野田のみと苦しい展開になった。しかし、7エンド目で丸尾が55点をたたき出すなど奮闘、後半で320点を獲得し、21位で決勝ラウンドに駒を進めた。後半から「練習通りのパフォーマンスを出せた」という野田も合計626点を記録し、予選ラウンド順位を9位にまで上げた。一方、新体制で主将に就任した梅澤徹太主将(政経3=東京・攻玉社)は安定した射で600点を獲得するも4点及ばず敗退、2年連続で惜しくも涙をのむ結果になった。また、山﨑聖史(社3=東京・芝)も72射で591点と健闘したが予選ラウンドを通過できなかった。

決勝ラウンドで行射する丸尾
決勝ラウンド1戦目、野田は「自分の課題としているフォームの悪いところが全部出てしまった」と振り返るように、全エンドで25点以上記録した相手選手に手も足も出ず0―6でストレート負け。肝心な場面で実力を発揮できず、初戦敗退という悔しい結果に終わった。一方、丸尾は1回戦を7―1と大勝。2回戦は苦手とする慶大の選手と対戦、4エンド目時点で4-4とお互い一歩も譲らない熱戦を繰り広げるも、5エンド目で25点を獲得し、個選本戦での「早慶戦」を制した。準々決勝では今大会優勝の相手に「勝とうっていう気持ちが前に出すぎた」と語るように、1、2エンドを落とし追い込まれる。3エンド目に26点を記録するも相手が29点と上回り0―6で敗北、7位で最後の個選本戦を終えた。

7位入賞した丸尾を囲む選手たち
大舞台である全日本学生個人選手権(インカレ)まで残り1ヶ月を切った。「もっと上に行きたかった」、「インカレでは奇跡を起こしたい」と7位入賞に満足せず、貪欲に優勝を目指す丸尾のみならず、早大男子の各選手がインカレ優勝を目指して切磋琢磨している。全国の強豪に勝ち抜くため、日々の練習で完成度を高めていく。
(記事、写真 飛田悠那)
結果
▽リカーブ男子
7位 丸尾風瑛 614点
17位 野田慶一郎 626点
35位 梅澤徹太 600点
42位 山﨑聖史 591点
80位 森田嵩之介 556点
86位 花垣伊里哉 553点
92位 野口勇生 551点
102位 樋口竣亮 546点
147位 安達由樹 443点
コメント
丸尾風瑛(スポ4=福岡・柏陵)
――最後の個選本戦で7位入賞した今の気持ちを教えてください
もっと上に行きたかったですけど、今の練習量的に頑張ったほうかなと思います。楽しめたので良かったと思います。
――決勝トーナメント2回戦で慶大の選手と対戦した時の心境
慶大の人とはインカレとか今日みたいな個選本戦といったトーナメントであたることが多く、けっこう苦手なんですけど、今日は勝つことができてよかったです。慶大の相手はよくしゃべる同期だったので、楽しくやりながら最後は勝ててよかったです。
――準々決勝で敗れたことを振り返って
勝とうっていう気持ちが前に出すぎて、勝つためにまずは自分に集中しないといけないのに、その集中を飛ばして勝とうとしたので、それが点数につながらなかった要因かなと思います。あとは単純に体力がもってなかったと思いました。
――インカレへの意気込み
今日はリハーサルだと思ってやってきたので、インカレに向けて実力を高めて、特にマッチ戦の練習をしてインカレでは奇跡を起こしたいなと思います。
野田慶一郎(スポ2=エリートアカデミー)
――予選を9位で通過したことを振り返って
予選の順位も上に行けば行くほど有利なので意識していたのですけど、インカレや全日本選手権に申請できる点数を取ろうというつもりで臨んだ予選でした。前半の方がうまく点数がまとまらない試合運びになったのですけど、後半からは練習通りのパフォーマンスを出せました。高得点とはならなかったのですが、順位を上げることができたので自分的にも良い収穫があった予選でした。
――決勝トーナメント1回戦で敗れた際に感じたことは
自分の課題としているフォームの悪いところが全部出てしまって、敗因がそれにつきます。そこが本当にうまくいかなくて、相手も得点を得ていたんですけど、自分がミスをしてしまったというのが敗因だと思っています。
――競技力向上のために今まで工夫してきたことを教えてください
まずは射数の確保、とにかく練習の中で本数をたくさん射つことを心がけて生活してきて、あとはトレーニングも継続しながら行ってきました。今回のマッチ戦が久しぶりの試合だったので、実戦に対する練習が少なかったなと自分で思っていて、やはり72本射つ予選は慣れっていうか経験値的に良かったのですが、決勝トーナメントの3本だとやはり別の緊張というか慣れない要素があって、ミスや自分の悪いところが顕著に出たなっていうふうに思っているので、これからはこの反省を生かして3本というマッチ戦の練習をしたいなと思います。
――インカレへの意気込み
インカレもマッチ戦になってくるので、今回学んだことを技術的にも改善して、あとは部活の部員もたくさんいるので、その人たちとたくさんマッチ戦の練習をしつつ、今年は入賞して賞状を持ち帰れるよう頑張ります。