桜吹雪が舞う中行われた関東学生リーグ戦(リーグ戦)第2戦。開幕戦を白星で飾った早大は立大と対戦した。野村翼主将(スポ4=愛知・岡崎北)が「かなりの強敵」と評した難敵に苦戦を強いられるも、なんとか振り切り勝利。2つ目の白星を手にした。
緊迫した雰囲気の中行われた前半の50メートル。エースの野村や、2年生ながらチームの中核を担いつつある棚田歩(スポ2=北海道・帯広三条)を中心に得点を重ね、第1エンドからリードを奪うことはできたものの、立大の粘りを前に点差を広げることができない。結局6点差という僅差で前半を折り返した。
日に日に存在感が増している棚田
「もっと落ち着いて射っていこう」。後半開始直後の円陣で、主将が自ら声を出した。点数を出すことはもちろん、チームの浮ついた雰囲気を察知するや否や、積極的に声を出していくことでチームを引っ張る野村の姿勢に、「主将が締めてくれたのはすごく助かった」(棚田)、「いいタイミングで声をかけてくれたと思う」(吉永)と、選手はその効果の大きさを語る。冷静さを取り戻した早大は、結局この試合一度もリードを奪われずに、追いすがる立大を退けた。
プレー以外でもチームを引っ張る野村
難敵を下し連勝を飾ったが、チームの状態はまだ万全とは言い難い。しかしそれは、「ポテンシャルはみんなあるので、まだまだ点数は伸びるはず」と吉永が言うように、もっとチームとして成長する余地があるということだ。次戦に迎えるは拓大戦。昨年の全日本学生王座決定戦(王座)で苦杯を喫し、日本一への道のりを断たれた因縁の相手である。何としても昨夏のリベンジを果たし、リーグ優勝への足がかりとしたいところだ。
(記事、写真 森迫雄介)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
結果
○早大3880-3867立大
コメント
吉永剛(人4=神奈川・浅野)
――きょうの試合を振り返って
最近50メートルの調子が悪かったのですが、その中でしっかりと当てられたのはよかったです。
――ご自身のプレーに関しては
全体的に射ち方は悪くなかったんですが、いまひとつ攻め切れない感じで、気持ちをもっと強く持てたらよかったとは思います。
――試合中はガッツポーズなどが多く見受けられました
スポーツは何よりもまず楽しむところから始まると思うので、選手として出させてもらっている以上は楽しんで射ち切ろうとは思っていました
――30メートルの第1エンド終わりの円陣で、主将自ら「落ち着いていこう」という話がありましたが、浮ついた雰囲気があったのでしょうか
そうですね、50メートルを緊迫した中射っていたのもあり、休み時間で緩めたものが30メートルが始まってからも残っていました。いい声かけをしてくれたと思います。
――リーグ戦2連勝ですが、チームの状態は
ポテンシャルはみんなあるので、点数はまだまだ伸びると思います。雰囲気は半年前の早慶戦で大敗してから直してきたものが少しずつ形になってきていて、それが応援と選手の一体感となって表れているんじゃないかなと思います。
――次の試合へ向けて意気込みを
射ち方としては2月中旬からある程度自分の中で納得のいくものを続けられているので、最後は強い気持ちで射っていきたいと思います。
棚田歩(スポ2=北海道・帯広三条)
――きょうの試合を振り返って
50メートルの入りがそこそこの点数だったので、「これいけるんじゃないか?」とは思いました。けど、立教さんも高い点数を射ってきて僅差の中での試合になったので、多少は緊張しながら射っていました。
―緊張しながらもチームで2番目の点数を出していましたね
30メートルは少し低かったんですけど、50メートルでプラスをつくれたので、いつも通りの点数を出せました。でも今後慶大とかと当たるときにはもっと点数を出さなきゃいけないと思うので、もっと頑張ります。
――30メートルの第1エンド終わりの円陣で、主将自ら「落ち着いていこう」という話がありましたが、その時のチームの雰囲気は
僅差だということもあり、なんとなくみんな焦っている感じがありました。そんな中で主将がしっかり締めてくれたのはすごく助かりました。
――次戦に向けて何かあれば
前半の50メートルの雰囲気は良く入れましたが、(後半の)30メートルで当たらない時に焦りが出てしまったので、もう一回この1週間で調整して自信を持って次の試合に臨めるようにします。