リーグ戦開幕!まずまずの得点で白星発進

男子アーチェリー

 春の暖かい日差しが降り注ぐ中、ことしも関東学生リーグ戦(リーグ戦)が開幕した。明大との初戦に挑んだ早大は序盤からリードを奪ったが、目標の点数にはなかなか及ばない。しかし調子が上がり切らない中でもまずまずの点数を射抜き、大事な初戦を辛くも勝利で飾った。

 前半の50メートル。第1エンドから先行することには成功したが、リーグ戦初戦という緊張もあってか各選手ともなかなか点数が伸びてこない。それでも先週の全日本室内選手権で好成績を収めた野村翼主将(スポ4=愛知・岡崎北)がチームをけん引。室内の短距離からの調整期間があまりない中でも実力を発揮し、リードを保ったまま50メートルを終える。早大勢が比較的得意としている後半の30メートルでは、鬼塚聡(スポ4=千葉黎明)が高得点を記録。最近は調子が上がらず「リーグ戦に不安を抱いていた」という鬼塚だが、試合前日の選考で調子を取り戻すと、この日の30メートルでは自身の試合新記録をマークした。「出すべき点数には全然及んでいなかった」(野村)と反省も残る一戦だったが、最低限の得点は記録し何とか白星発進を果たした。

不安を打ち消す活躍を見せ復調気配の鬼塚

 この勝利を得られたのは、出場した8人をサポートしていた応援の部員の力が大きい。リーグ戦初戦という緊張感に加えて、この日は無声応援の射場。早大特有の明るい雰囲気を作り出すのが難しい条件ではあったが、工夫を凝らした応援でチームを盛り上げた。従来通り、エンド間の円陣の際のユニークな声掛けでチームを和ませるのはもちろん、ことしからは射の後に部員同士がグータッチをするなど応援も豊富になり、より一体感が増している。「いろいろな工夫をしてくれていい応援だった」(野村)、「射っている時も射っていない時も楽しくできた」(鬼塚)と、選手にとっては大きな力となったようだ。

工夫した応援でチームを盛り上げた

 苦戦を強いられたものの何とか勝利をつかみ取った早大。5週連続で試合を行うタフなスケジュールの中で、初戦をものにできたことは非常に大きな意味を持つだろう。次週は「かなりの強敵」と野村が語る立大との一戦に臨む。この日試合を引っ張った野村、鬼塚の二人に続いて他の選手が調子を上げ、次戦は快勝といきたいところだ。

(記事、写真 吉田優)

※記事中の学年は新年度のものです

結果

○早大3857-3795明大

コメント

野村翼主将(スポ4=愛知・岡崎北)

――リーグ開幕戦を迎えるにあたってどのような気持ちで臨みましたか

まずはチームの普段の実力をしっかり出し切ること、個人としては昨年のリーグ戦が結構調子がよかったので、それを超えられるようにということを心がけて、良いパフォーマンスができればと思っていました。

―そのことを踏まえて、きょうの戦いぶりはどう映りましたか

チームについては正直まだまだかなと思っています。出すべき点数には全然及んでなかったので、まだまだ改善が必要だと思っています。自分自身に関しては、全日室内選手権があったので、調整をしきれていなかったのですがまずまずの点数を出すことができたと思っています。

――次戦以降修正すべき課題というのは

個人としては練習量が足りなかったのでしっかり増やすこと、あとは落ち着いて射つことですね。チームについては、きのうの選考会から結構点数を落としてしまっていた選手がいたので、そういう選手をカバーしたり、点数を落とさないようにするべきことをしっかり考えて臨めば普段通りのパフォーマンスを発揮できると思うので、そういったところに力を注いでいけたらいいかなと思っています。

――試合中の応援のバリエーションが豊富でしたね

そうですね。これだけ豊富になったのはことしからなんですが、この射場が無声応援ということだったので、応援に回った選手たちが色々な工夫をしてくれ、いい応援だったなと思っています。

――次の試合に向けた意気込みをお願いします

次は立大戦とのことでかなりの強敵ですが、しっかり自分たちの実力を出し切って必ず勝ちたいと思います。

鬼塚聡(スポ4=千葉黎明)

――きょうのリーグ戦初戦にはチームとしてはどのような気持ちで臨みましたか

春合宿中や春合宿が終わってからも男子チームのチーム力がだんだん上がってきていて、まだまだ上がっていく中でのリーグ戦っていうものを迎えました。きょうは応援も無声だったんですが応援の雰囲気もよくて、チームとして勝ててよかったです。

――ご自身の点数は振り返ってみていかがですか

実はそこまで最近調子がよくなくて、リーグ戦に対して結構不安があったんですけど、きのうの選考の時に突然点数が戻ってきて。きょうも50メートルでの課題はちょっとあったんですけど、30メートルでは自分の試合新も出せて、きょうの点数としては初戦にしてはまずまずかなという気持ちです。

――50メートルの課題というのは具体的にどういった部分でしょうか

そこまで風の対策について考えてきてなかったので、50メートルで煽られた時に焦って外してしまったっていうことがありました。ただきょうはそこまで強い風ではなかったですし、風が強い時でもちゃんと射てるようにっていう課題が残りました。

――応援も少し雰囲気が変わった部分がありましたが、そこは射っていてどうでしたか

今回は無声ということで無声の中でできる応援っていうのは何かっていうのを私がいなかった練習試合で考えたようなんですが、射っている時も射っていない時でも楽しくできたので結構よかったなと思います。

――来週の立大戦に向けて意気込みをお願いします。

今回の試合ではボトムがちょっと落ちてしまったかなっていう印象があるので、相手を意識せず自分もまた同じような点数を射って次も勝っていきたいと思います。