優勝に向け前進!リーグ戦3連勝

男子アーチェリー

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)が折り返しとなる第3戦を迎えた。2戦2勝と好調の早大は明大と対戦。穏やかな天候のもと、両校の熱戦が繰り広げられた。早大はスロースタートであったものの、30メートルでは池田亮(人3=東京・国際)と鬼塚聡(スポ2=千葉黎明)が60金を出すなど実力を発揮。最終的には3895-3796と危なげなく勝利し、3戦連続の白星を獲得した。

 序盤、思うように点数が出ず苦しむ選手が多かった早大。その一方で好調だったのが3戦連続でメンバー入りしている小仲正高(教2=東京・早大学院)だ。第1エンドで57点を射って波に乗った小仲は、50メートルを312点の試合新記録で終える。この結果に、「10点がたくさん出たのはうれしかった」(小仲)と喜びをあらわにした。あまり得意ではないという30メートルで課題が残ったものの、残り2戦のメンバー入りに向けて気合いは十分だ。また、3年生の池田も絶対的エースとしてチームを引っ張る。きょうも高得点を連発し、自己新記録を更新した。「物怖じせず一射一射に集中できた」と池田が語るように、洗練された射は言うまでもなく、強い精神力も武器であるといえるだろう。不調の選手がいれば好調の選手がカバーする。チームで勝ちにいくスタイルは今試合でも顕在だった。

試合を楽しめたと語った小仲

 きょうの試合は、両校の応援合戦でもあった。替え歌を用いるなど、独特の応援でメンバーを鼓舞する早大と、部員数の多さを生かした掛け声で場を盛り上げる明大。相手の大声援やコールであおられ、正直やりにくさを感じたという池田だが、「個人個人で隣の人に声を掛けて対策した」(池田)と臨機応変に対応。心理戦もアーチェリーという繊細な競技を左右する要素の一つ。きょうのように、相手からのプレッシャーに屈することなく試合に臨みたいところだ。

応援でも負けられない

 リーグ戦もいよいよ後半戦に突入する。次戦の相手は東京理科大。格下といえども油断は禁物だ。勝利はもちろんのことだが、内容にもこだわらなければいけない。見据えているのは、昨年のリーグ王者である日体大との最終戦。「自分のベストを尽くしたい」(小仲)。この思いは早大に勝利をもたらすはずだ。悲願のリーグ戦優勝を目指す戦いから、今後も目が離せない。

(記事、写真 山下夢未)

結果

▽男子

○早大3895-3796明大

コメント

池田亮(人3=東京・国際)

――きょうの試合を振り返って

自分の点数は割とよかったのではないかと思います。自己新も出たし、物怖じせず一射一射に集中できたことは良いことかなと思いました。

――3戦を終えて、池田さんから見たチームの雰囲気はいかがですか

部の雰囲気は割と良いと感じています。特にブレもなく、(試合に)負けていないので、みんなで楽しくできているのではないでしょうか。

――3戦とも安定して高得点を出していますが、ご自身の調子はいかがですか

リーグ戦期間になると、どうしても土日に射つ本数が減ってしまって不安なんですけど、その中でもちゃんと試合に合わせられていることは自信につながります。

――きょうは明大の応援やコールであおられていましたが、やりにくさは感じましたか

けっこう感じましたね。チームの声が全然通らないとかあったんですけど、個人個人で隣の人にどんどん声をかけてあげることで声が通じたので、対策済みだよっていう感じでしたね(笑)。

――『応援の対策』というのは面白いですね

「こういうのがくるから、こっちでこういうふうにしていこう」みたいな感じで、すぐ連携が取れたのでよかったです(笑)。

――残りの試合、どのように戦いたいですか

来週は格下相手なので、しっかり点数を取りにいくような形で勝ちたいです。再来週の日体大戦が勝負になると思うので、そこでどれだけみんなが自分のベストを出せるか大事なので、調整していきたいです。

小仲正高(教2=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

今まではすごく緊張していて、点数が出ないことが多くて悔しい思いがあったんですけど、きょうは今までの不安や当てなきゃいけないという緊張とは違って、気持ちが高ぶる感じの緊張だったし、試合を楽しめたので点数が出たのかなと思っています。

――50メートルでは試合新でしたが、そのときのお気持ちは

最近は特に50メートルが当たっていなかったので、10点がたくさん出たのはうれしかったです。

――30メートルについては

30メートルはもともとそんなに得意ではなかったんですけど、きょうもあまり点数が出ていなくて、その原因は30メートルの後半を射っていて分かったので、今週まだ練習はできるのでしっかりそこを解決して、来週のリーグ戦では30メートルも点数を出していきたいなと思っています。

――30メートルで点数が出なかった具体的な原因とは何ですか

左肩が上がっていて、押す方もピボット(ピボットポイント)で押さないといけないんですけど、それがどんどん下がっていて無理やり押し込んでいたので、そのせいで矢がけっこう上に飛んでいってしまったので、それが原因かなと思います。今週の練習では、ピボットでしっかり捉えて楽に押せるようになれば、もっと点数が出るんじゃないかと考えています。

――今季のリーグ戦には3戦連続で出場していますが、慣れましたか

ここにきてやっと慣れてきました(笑)。

――今季の目標があれば教えてください

まだ2戦残っているので、まずはその2戦にしっかり出ること、出るのであれば650点以上を射ってチームの勝利に貢献したいなと思っています。

――次戦への意気込みをお願いします

次は東京理科大戦で、初めての午後の試合なので、しっかり調整をして自分のベストを尽くしたいと思います。