強豪を撃破!1部での挑戦、最高の滑り出し

男子アーチェリー

 関東学生リーグ戦(リーグ戦)が開幕した。昨季昇格を決め今季から1部での戦いとなる早大は、リーグ戦上位5校に与えられる全日本学生王座決定戦(王座)への出場権獲得を目指す。初戦の相手は昨季リーグ戦2位の日工大。早大が属するBブロックの中で最大のカベとなるチームだが、終始チーム全体で良い雰囲気を維持し、快勝した。

雨の中チームを鼓舞し続けた鈴木主将

 強い雨風の中行われた試合だったが、早大の準備に隙はなかった。「雨の中、他の大学は基本的に(練習を)やらないと思うんですけど、自分たちは雨の中の試合もあるということを意識して練習を積んできた」(鈴木淳志主将、創理4=東京・早大学院)。日工大がスコアを伸ばせない中、早大は安定した試合運びを見せる。圧巻だったのは寺澤紀彦(スポ3=東京・足立学園)。出だしこそつまずいたものの、尻上がりに調子を上げ、チームトップのスコアをマークする。「序盤他のチームメイトが当ててくれたことで、僕は自分のことに集中して試合に臨むことができました」。リーグ戦前は思うような射ができず不安もあったが、「これから調子を戻していけるという感じもあって良かった」と復調のきっかけをつかんだようだ。今後のリーグ戦でもチームをけん引してくれるだろう。

寺澤はきょうの試合を復調の足掛かりとしたい

 仲間の応援も後押しした。チーム全員で出場メンバーの8人に向けて声を張り上げ続け、場内の空気を支配。鈴木が「ワセダの雰囲気をつくって場を圧倒するということに重点を置いてやってきました」と語るように、完全に流れをつかむ。今季から1部に挑戦するチームとは思えぬほどの堂々とした戦い方での勝利は、間違いなく部員全員で手繰り寄せたものだった。

 悪いコンディションを克服し、強豪を打破。これ以上ない出だしとなった早大だが、チームに慢心はない。「自分たちはチャレンジャー。全部勝って優勝決定戦も勝って、その流れで王座に行きたい」(鈴木)。大きな志へ向け、力強く一歩踏み出した。

(記事、写真 森健悟)

結果

○早大3816-3774日工大

コメント

鈴木淳志主将(創理4=東京・早大学院)

――関東学生リーグ戦初戦を勝利。感想をお願いします
自分個人としての成績は振るわなかったのですが、その中でチームに雰囲気が非常によくて、日工大は昨年度のブロック1位なので、点数はともかくとして本当に勝ててよかったです。
――ことしから1部に挑戦するということで、どのような準備をしてきましたか
点数自体は1部でも戦えるものに成長してきたなと確信していたので、あとは雰囲気にのまれずにワセダの雰囲気を作って場を圧倒するということに重点を置いてやってきました。
――チーム全体を振り返っていかがですか
全体としてはいつもより点数は低いんですけれど、その中で要所で高い点数を射って、それでチームの雰囲気がどんどんよくなっていきました。そういう意味では良かったのではないでしょうか。
――雨の日の準備をしてきたと伺いました
特別なことはしていないんですけど、雨の中、雨をしのぐ場所もない練習場で他の大学は基本的にやらないと思うんですけど、自分たちは雨の中の試合もあるということを意識して練習を積んできたので、それほどコンディションに影響なく射てたと思います。
――今後のリーグ戦に向けて一言お願いします
自分たちはチャレンジャーなので、相手は強いところばかりですが、全部勝って優勝決定戦も勝って、その流れで王座に行きたいと思います。

寺澤紀彦(スポ3=東京・足立学園)

――ことしから1部への挑戦となりますが、どのような思いで準備してきましたか
きょねんは1部に上がるのがチームとしての目標だったのですが、ことしから1部に上がって全勝して王座に出る権利を得て、王座に出るのが目標になりました。更に意味のある関東大学リーグ戦(リーグ戦)なのでチーム全員で王座だけを見つめてリーグ戦全部勝つことだけを目指して練習をしてきました。 
――きょうの試合、チーム内で一番当たっていました
ここ最近で調子を崩してしまっていて、きょうの試合も正直少し不安は残っていました。自分自身、上手くいかなかったらどうしようという思いもあったのですが、一番大事なのはチームが勝つことだという思いもありまして、序盤他のチームメイトが当ててくれたことで僕は自分のことに集中して試合に臨むことができました。試合の中で良い感じに変化していったので、これから調子を戻していけるという感じもあって良かったですね。
――雨風が強い厳しいコンディションの中でした
環境が良くない中で点数が出たことはどんなかたちであれ自信に思っていいことだと思います。もっと高い点数を出すのが理想ですが、これからの試合もどんな状況だろうと自分を信じて射てば当たると自信に持てると思います。
――相手は昨季リーグ戦2位の日工大。初戦で勝てたというのは大きいのではないでしょうか
相手が強いほど試合前のプレッシャーは大きくなりますが、それでも勝てると信じて戦えました。この試合を通じてみんなの成長にもなると思いますし、チームとして強くなったと思います。
――これからのリーグ戦に向けて一言お願いします
個人の目標としては、チーム内でリーグ戦得点1位の人に村井杯というものが授与されるのですが、きょねんは自分が受賞したので、ことしも先輩や後輩、同期に負けないように望んでいきたいと思います。チームとしては王座が目標で、プレッシャーは感じずに実力を備えていけば勝てると思うので、みんなで王座に向かって練習に臨んでいきたいと思います。