シーズンの幕開け

男子アーチェリー

 今季の早大がついに始動した。4、5月の日曜日、6週間に渡って開催される関東学生リーグ戦。関東の大学が男子は1~4部、女子は1~3部、さらにそれぞれがA、Bの2ブロックに別れ、総当たり形式で行われるシーズン最初にして最注目の大会である。前週予定されていた第1戦が荒天で延期となったため、男女ともにこの日が初戦。2部に所属する男子チームは、3800-3570で法大に快勝する。笑顔やガッツポーズが多く見られ、大きな掛け声も響き渡る晴れやかな雰囲気の試合であった。

主将としてチームを牽引する高城主将

 今季男子部を率いるのは高城佳之主将(スポ4=埼玉・栄東)。自ら積極的に大きな声を出すことで全体を盛り上げ、主将としての存在感を放っていた。自身の成績については「渋かった」と、納得いかなかった様子。主将として、また最高学年として、今後どう調子をあげてくるのかが注目される。一方この日唯一出場した1年生が衣斐直也(スポ1=岐阜・大垣西)だ。昨年度インターハイ(全国高等学校総合体育大会)優勝チームのメンバーであり、今期の早大エース候補である。「緊張はなかった」と本人が語るように、試合では終始冷静に、早めのペースで淡々と的に挑む様子が光る。すでにチームには溶け込んだ様子で、合間には上級生とも言葉を交わし、笑顔も見られた。

1年生の衣斐

 この日657点で最高得点を記録したのは寺澤紀彦(スポ2=東京・足立学園)だ。同じく2年生で、昨年1年生にしてインカレ(全日本学生個人選手権)2位の活躍をみせた山本周平(スポ2=山梨・甲府一)が651点で続く。2年生からは加えて東郷大地(教2=埼玉・春日部共栄)、田寺洋貴(人2=茨城)の計4名が出場。下級生ながらにチームの核を担う期待の学年である。3年生の中川裕太(スポ3=岐阜・大垣西)、平井大介(政経3=早大学院)も上級生として奮闘。それぞれ634点、623点で3、4位となり、チームの勝利に貢献した。

 終始明るい雰囲気で初戦を終えた男子部。だがこれは長い戦いの1戦目である。この勢いのまま、5月の最終戦まで走れるか。1部昇格――昨年あと3点で逃した悲願の達成へ。一週間遅れの幕がようやく切って落とされた。

(記事、写真 建部沙紀)

★女子も白星スタート

1部に所属し、王座(全日本学生王座決定戦)優勝を狙う女子部。拓大八王子レンジで行われた対明学戦は、2466-2426で辛勝。納得のいく点数ではなかったものの、男子部と同じく勝利での船出となった。

結果

男子 ○早大3800-3570法大

女子 ○早大2466ー2426明学大

コメント

高城佳之主将(スポ4=埼玉・栄東)

――今季の初戦でしたが、チームの雰囲気はいかがでしたか

最初の方、学校の関係(射場近くの校舎で試験が行われていたため)で大きな声が出せない、という状況だったのですが、途中から声が出せるようになったことで、ワセダらしい雰囲気も出せました。そこから皆が盛り上がって、いつも通りの試合が出来たかな、と思います。

――チームの調子は

出だしはあまり良くなかったですけれども、後半からかなり巻きあげて上り調子になれたかな、という感じなので、まあまあ普通ですかね(笑)

――主将として臨む初めての試合でしたが、今までと違う点はありましたか

緊張もありました。今までの練習試合と少し雰囲気が違ったため、その雰囲気の差でみんなダメだったのかな、思いますが、それでも後半あげてきてくれたので、気持ちよく試合ができました。

――ご自身の調子は

きょうはちょっと渋かったですね(笑)次はもっと誇れるように頑張ります。

――次回に向けての修正点は

きょう試合に出た選手たちは、リーグ戦がどのような雰囲気か分かったと思うので、普段の自分との差を考えて、それを練習に反映し、試合に活かしてほしいです。実践と練習の差、というのを実感してほしいと思います。

――リーグ戦の目標をお願いします

チームとしての目標は、リーグ戦を全て勝って、入れ替え戦でも一位になり、一部に上がる、ということです。個人としては、まずは選手として出場することと、その中で点数の核を担えるようにしていきたいと思います。

衣斐直也(スポ1=岐阜・大垣西)

――ワセダとしての初戦でしたが、緊張などはありましたか

特に緊張はなかったです。

――きょうの試合に臨むに当たっての心構えは

初戦なので、雰囲気になれる、ということを意識しつつ、しっかり点数を出していけるように頑張りました。

――チームには馴染めましたか

馴染めたと思います。先輩方がとても優しいので。

――衣斐選手から見てワセダの雰囲気は

とても元気がいいな、と思います。

――リーグ戦の目標をお願いします

絶対に一部に上がることと、またできれば先輩たちに勝っていきたいです。