期待の新人達が登場

アーチェリー混合

 3日間に渡って開催された関東学生新人個人選手権。関東学生アーチェリー連盟に所属する各大学の1年生が、合計372人参加した。30メートル、50メートルをそれぞれ36本ずつ射ち、その合計点で順位を争う形式であり、ワセダからは、男子5人、女子4人の選手が出場。内容は異なるものの、それぞれの目標を掲げて、積極的に挑む姿勢が見られた。

1日目に登場した橋本(左)、氏家(中央)、福井(右)

 初日は、期待のルーキー、福井瑞生(スポ1=埼玉・春日部共栄)が出場した。春の関東学生リーグ戦(リーグ戦)では、1年生ながら全戦に出場し、正選手として存在感を発揮。今大会では642点で女子経験者の部総合2位を獲得し、さらなる成長を見せつけた。加えて、橋本尚記(政経1=東京・早大学院)、氏家千香子(人1=東京・雙葉)も登場。「テンポよく射つ」ことを心掛けたという橋本は、581点で男子経験者の部総合22位。また30メートルのみの出場となった氏家も、「自分らしく勝負していけた」、と手応えを感じたようだった。2日目は、仙譽晋一郎(人1=山口・宇部フロンティア大学付属香川)、山下大智(基理1=東京・城北)が出場。共に弓道経験者でこの春アーチェリーを始めた2人。この日は台風の接近に伴って雨、風、寒さが強く、コンディションには恵まれなかったものの、「とても自分のためになる試合」(山下)、と次につなげようとする姿勢が印象的だった。

 最終日は4人が登場。福井と同じくリーグ戦から活躍した衣斐直也(スポ1=岐阜・大垣西)は、622点で男子経験者の部総合10位を獲得。「ワセダで一番になる」と今後の意気込みを力強く語った。西脇壮亮(政経1=東京・早大高等学院)は「来年のリーグ戦に向けて、長期的な視点で問題をゆっくり解決していきたい」と、今後の可能性をうかがわせる。女子では、共に未経験者の葛原鈴佳(スポ1=東京・吉祥寺女子)、羽生千春(人1=神奈川・横浜翠嵐)が参戦。葛原は肋骨の疲労骨折というけがを負うなか、無事に36本を射ち切った。一方の羽生は538点で、女子未経験者の部総合6位。今大会、ワセダの未経験者のなかで最高位を記録した。

3日間あわせて372人の選手が参加

 アーチェリーは、大学から競技を始めた選手が優秀な成績を残すことも多い競技の一つである。部が目標として掲げる春のリーグ戦、そしてその先にある全日本学生王座決定戦。今は名もない選手が、大活躍をみせることも珍しくない。リーグ戦まであと半年。より多くの選手が、春の大舞台で花開くことを期待したい。

(記事 建部沙紀、写真 谷田部友香、建部沙紀)

結果

▽男子経験者の部

10位 衣斐 622点

22位 橋本 581点

37位 西脇 527点

▽男子未経験者の部

50位 仙譽 509点

▽女子経験者の部

2位 福井 642点

▽女子未経験者の部

6位 羽生 538点

コメント

仙譽晋一郎(人1=山口・宇部フロンティア大学付属香川)、山下大智(基理1=東京・城北)

――きょうの感想をお願いします

山下 とても悪いコンディションではありましたが、それはそれで学ぶことがあったので、とても自分のためになる試合でした。

仙譽 とても寒かったですが、今週末に別の試合(早慶明新人戦)もあるので、その練習だと思ってやりました。

――アーチェリーを始められて半年ですが、競技はいかがですか

仙譽 2人とも弓道をやっていたのですが、やはり弓道とは違うなと思いました。

――次の目標を教えてください

山下 30メートルで、280点を出します。

仙譽 来年のリーグ戦に出られるよう、これから練習頑張ります。

衣斐直也(スポ1=岐阜・大垣西) 、西脇壮亮(政経1=東京・早大高等学院)

――きょうの感想

衣斐 少し天気が不安だったのですが、割と恵まれたコンディションで射てたかな、と思います。けれど、50メートルで、点数を意識してしまって、攻め切れなくて。でも30メートルでは攻め切ることができて良かったです。

西脇 きょうは、とりかけを一定にすることをテーマに試合に臨んだのですが、自分としてはあまり満足できなかったので、これからまた練習で修正していきたいと思います。

――この試合に臨むにあたっての目標

衣斐  この会場で1位になる、という目標で臨みました。

――これからの目標

衣斐 ワセダで1番になることです。

西脇 来年のリーグ戦に向けて、長期的な視点で問題をゆっくり解決していきたいと思います。

橋本尚記(政経1=東京・早大学院)、 福井瑞生(スポ1=埼玉・春日部共栄)

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

橋本 アーチェリーは難しいなと思いました。久しぶりの試合で最初は点数が出なかったのですが、徐々に出たのでよかったです。

福井 きょうは射型を中心に意識しながら射って、その中で点数を出たらいいなと思っていて、結果的に30メートルでは思い通りの射ができていたのですが、50メートルでもう少し点数が欲しかったです。

――きょうはどのような目標を持って試合に臨みましたか

橋本 テンポよく射つことを心がけました。

福井射型の安定と、試合になると精神的に委縮してしまうので気持ちを楽にするように臨みました。

――次の目標を教えてください

橋本 スポーツ推薦の福井と衣斐直也(スポ1=岐阜・大垣西)に勝つことです。

福井 今の射型を安定させて、点数も残せていけたらと思います。

氏家千香子(人1=東京・雙葉)

――きょうの試合の感想をお願いします

割と風の強い試合だったのですが、基本的にはアーチェリー日和というか、とても良い環境で、その中で自分らしく勝負していけたと思います。

――きょうの試合を通して得たものは

いつもは先輩方が後ろで応援して下さるのですが、きょうはそのような試合ではなかったので、自分だけでどういう風に射つかという射ち方について学べました。

――今後の目標を教えてください

ポンドをあげて50メートルを射てるようになって、点数をあげていくのが目標です。

葛原鈴佳(スポ1=東京・吉祥寺女子) 、羽生千春(人1=神奈川・横浜翠嵐)

――きょうの感想

葛原 肋骨を疲労骨折していて、射ち切れるか不安だったのですが、36本射てたのでよかったです。

羽生 いつも通り緊張していましたが、いつもより落ち着いて射てたのでよかったと思います。

――この試合に臨むにあたっての目標は

葛原 36本楽しんで射ちきることです。

羽生 点数よりも、先輩から教えていただいた、押し手をまっすぐ残すことだけを意識して、射ちました。

――入部から半年ですが、いかがですか

羽生 同期には恵まれたと思います。

葛原 みんな練習熱心ですね。あとアーチェリー楽しいです。

羽生 アーチェリーを選んでよかったです。

――これからの目標をお願いします

葛原 まだ50メートルが射てないので、50メートルを射てるように練習したいと思います。

羽生 来年のリーグ戦に照準を当てて、そこで正選手として毎試合出場したいです。