京大と東伏見で激突 手に汗握る接戦を制する!

米式蹴球
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 10 14 31
京大 GANGSTERS 21 28

 関東大学秋季リーグ戦を4位で終えた早大BIG BEARS。ホームグラウンドである東伏見で関西の強豪・京大GANGSTERSと交流戦を行った。前半は早大が3本のTDを奪うなど大量リードに成功したが、第4クオーター(Q)に京大に3点差まで追い上げられる。しかし、最後は京大の猛追から逃げ切り、31-28で接戦を制した。

約50ヤード走り、TDランを決めたRB安藤

  早大のディフェンスから始まったゲーム。LB永目純(スポ2=東京都市大付)やDL斉藤菜穂都(政経3=東京・早大学院)のロスタックルが飛び出し、攻守交代に成功する。早大最初の攻撃では、RB安藤慶太郎(社2=東京・早大学院)のランやQB八木義仁(政経3=東京・早大学院)からWR入江優祐(商3=大阪・関西大倉)へのパスで敵陣に侵入。最後はK小林賢多(国教2=千葉・八千代松陰)のFGで先制した。さらに再び早大の攻撃になると、ロールしたQB八木からWR北川大智(スポ3=東京・佼成学園)へのパスで前進。続いてRB安藤が約50ヤードを駆け抜けるTDで得点を重ねる。第2Qに入っても早大の勢いは衰えず、QB八木のランとOL齊藤力斗(スポ2=埼玉・狭山ヶ丘)らOL陣のブロックによるギャップをついたRB安藤のランでゲインする。最後はQB八木からのパスをWR高橋晟希(商3=東京・早大学院)がレシーブし、そのままエンドゾーンに倒れ込んでTD。ここまで攻守で京大を圧倒していた早大だったが、京大の反撃にあう。京大のラン中心の攻撃で自陣を攻め込まれ、最後はパスでTDを奪われた。しかし、直後のKRでリターナーに入ったWR入江が敵陣までリターンすると、続く攻撃でQB八木からWR高橋へのロングパスで一気にTD。再び点差を広げて、試合を折り返した。

TDで叫ぶWR高橋

  後半に入っても、早大は攻撃の手を緩めない。RB安藤のラン、QB船橋怜(政経2=東京・早大学院)からWR江野彩雅(創理3=神奈川・川和)やWR中原秀城(スポ2=愛知・南山)へのパスで攻め込むも、ここは得点にはつながらず。しかし、第3Q終盤に早大が攻撃権を得ると、WR小鮒晴(文3=神奈川・鎌倉)やRB長内一航(文構1=東京・早実)のランでレッドゾーンに侵入。最後はRB安藤がTDを決め、点差を24点まで広げた。早大の勝利が堅くなったかに見えたが、京大の前半とは打って変わったパス中心の攻撃に大苦戦。2本のTDを奪われた一方、早大はKRのリターナーであるDB堀口拓馬(法3=東京・早大学院)のナイスリターンによって獲得したレッドゾーンからの攻撃を得点につなげられない。その後のKRでオンサイドキックを決められるも、すぐにDB鈴木晴貴(基理3=神奈川・鎌倉学園)がインターセプトを決めてターンオーバー。しかし、京大の堅い守備を早大が突破できず、京大のオフェンスに。このドライブもTDまで持っていかれ、3点差まで詰められる。京大は再び勝負のオンサイドキックを蹴るが、今度は早大がしっかり抑え、そのまま試合終了。早大が31-28で勝利した。

インターセプトして左手を高らかに上げるDB鈴木

 今季最後の試合は来季のチームを担う3年生以下が主体となり、ゲームを展開した。これから始まる長いオフに向けて、おのおのが収穫と課題を見つけたことだろう。来年以降、開催方式が変更される全日本大学選手権を勝ち抜くためには、関西の大学に負けないことが必要不可欠だ。今回の京大戦は、そういった意味で接戦をものにできたという点でも大きいだろう。悲願の日本一を目指し、来季への戦いはもうすでに始まっている。

(記事 田部井駿平、写真 沼澤泰平)

コメント

WR高橋晟希(商3=東京・早大学院)

――本日の試合にはどのような気持ちで臨まれましたか

 シーズンの最後の試合だったので、とにかく活躍しようという気持ちで臨みました。

――第2Q最初のドライブでのご自身のTDを振り返っていかがですか

 とにかく(TDを)取ろうと思っていたので、無我夢中でした。

――失点の直後、いいKRが出たあとの攻撃でのTDでした。どのようなことを意識していましたか

 自分は足の速さが武器なので、速く走ろうと思っていて、上手く抜けることができました。

――来年の意気込みをお願いします

 来年も今日のようないいプレーをできるようにしたいです。