初勝利を目指した中大との一戦は、悔しさの残る敗戦に

米式蹴球
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS
中大 RACCOONS 18

 初陣を飾った日体大との試合から1週間が経ち、新人戦の最終戦は、新人ながら体格の良い選手が揃う中央大学RACCOONSとの対戦。新人戦初勝利を目指し、中大の攻撃で試合が始まった。第1クォーター(Q)では、1プレー目に相手のランを止められずにTDを決められる。第2Qでは、RB福嶋俊(文1=東京・早実)のランプレーでTDを決め、同点に追いつくも第3Q、第4Qと続けて相手にTDを決められ、6-18で試合終了。先週から成長した姿を見せたが、悔しさの残る敗戦となった。

存在感を示したRB東田

 第1Qはディフェンスからのスタート。1プレー目に相手のRBに60ヤード越えのランでいきなりTDを決められる。その後も相手による怒涛のパスプレーで攻められるも、DB植村優(社1=東京・早実)が相手のTDパスを防ぐ見事な活躍を見せる。2プレー後には、RB東田大輝(教1=大阪・関西大倉)のランで約20ヤードを獲得。徐々に早大に流れが傾き始めたところで第1Qが終了。第2Qは、第1Qとは変わって相手がランプレーを多用してくるが、LB吉川大紀(社1=東京・佼成学園)らLB陣の素早いタックルにより相手の攻撃を抑える。早大の攻撃では、再びRB東田のランで40ヤードを更新。その後のパスプレーではQB道浦佑太郎(社1=東京・早実)からWR日高凌大(法1=東京・早大学院)への約30ヤードのパスが決まるなど、早大の攻撃が続く。ついにゴール前までダウンを更新した早大は、残りゴールまで10ヤードの場面で、RB福嶋のランでTD。ここで早大は同点に追いついた。その後はお互い得点は生まれず6-6の同点で前半を折り返した。

相手のキャリアーにギャザーするディフェンス陣

 第3Qは早大のオフェンスで後半が始まる。なんとか追加点を奪いたい早大だが、相手にパスプレーを通され60ヤード更新される。ピンチを凌ぎたい場面だったが、相手の攻撃を止められずにゴール前でパスを通されTDを決められてしまう。その後はなかなかチャンスを作れずに第3Qは終了。勝負の第4Qを迎える。得点を奪いたい早大だが、攻撃のチャンスでは相手DLにQBサックを決められ、なかなか流れを掴めない。その後も相手にじわじわとヤードを進められ、ゴール前の混戦では中大を止めきれずにTD。なんとか一矢を報いたい早大だったが、その後も得点は生まれず。6-18で試合終了となった。

攻守にわたり活躍したWR/DB鳴島煌斗(政経1=東京・早大学院)

 前回の日体大戦は悔しい引き分けだっただけに、なんとしても勝ちたい今回の中大戦であったが、結果は敗戦となった。しかし、前回の試合より鋭いタックルやパスプレーは繋がる場面が増えるなど1週間の準備期間の中で大きな成長を見せた新人たちであった。今回の新人戦の悔しさを糧に秋季のメンバー入りなど今後の活躍に大いに期待したい。

(記事 川俣雄太郎、写真 西川竜佑、濱嶋彩加、編集 田部井駿平)

LB吉川大紀(社1=東京・佼成学園)

――今日の試合を振り返っていかがでしたか

 (守備面に関して)最初の中央大学のビックプレーなど全体的にランプレーを出された印象があります。パスは良いカットなどあっただけにランプレーを止められなかったことで点差が広がってしまったと感じています。

――前回の引き分けを経て、この1週間どのような練習をしてきましたか

  前回の日体大戦はハドルの集まりが悪かったり、サイドラインからの声出しが少なかったので、今週の練習では自分たちの声出しやチーム内のコミュニケーションを意識して練習に取り組みました。

――春季オープン戦にも出場されていましたが、高校アメフトとの違いは感じていますか

  一対一の個のスキルがとても大事だと思います。大学では個のスキルが明らかに上手いので、自分のプレーに自信が無いと、相手にすぐやられてしまう印象があり、一人一人のスキルの違いを特に感じています。

――今後の目標をお願いします。

 今年の甲子園ボウルで関西のチームを破り日本一になることです。そのためにまずは個人の目標として秋の大会に出場してチームの勝利に貢献したいです。