いよいよ明日に迫った甲子園ボウル。早大BIG BEARSの選手たちは3年ぶりに帰ってきた聖地・阪神甲子園球場で前日練習を行い、天然芝の感触などを確かめた。また、髙岡勝監督(平4人卒=静岡聖光学院)、OL亀井理陽主将(法4=東京・早実)、QB國元孝凱(社3=東京・早大学院)、RB花宮圭一郎(文構3=東京・足立学園)、WR佐久間優毅(政経4=東京・早実)、DB間瀬琢巳(法4=東京・早大学院)が記者会見に参加し、運命の日を前に決意を語った。関学スポーツ編集部にご協力いただき、今年の関学大FIGHTERSについて一問一答形式で答えていただきました。以下、3パートに分けてお届けします!
記者会見(※コメントを一部を抜粋しています)
カメラに向けてポーズをとるOL亀井主将
OL亀井理陽主将(法4=東京・早実)
――先日の東北大との試合の後のコメントで東北大ウィークのチーム練習の雰囲気があまりよくなかったとおっしゃっていましたが、甲子園ボウルまでのチーム練習の雰囲気はいかがでしたか
チームの雰囲気としては東北大との一戦が不甲斐ない結果で終わってしまったので、その中で自分たちが次に関学大にどうやって向き合うかというものを常に言い続けてきました。このチームでやる最後の試合ということで本当に全員が日本一という目標に向かって一人一人ができることをやってくれて、チームの雰囲気としてはすごく良くなってきたかなと思います。
――最後の練習を終えてチームにかけた言葉などはありましたか
やるべきことをやりきるだけだと。どんな相手どんな舞台でも自分たちがやってきたことを出し切って日本一になろうと話しました。
――リーグ戦優勝を決める法大戦で早実野球部時代の一つ上の清宮選手(幸太郎、現北海道日本ハムファイターズ)からご飯に連れて行ってもらったという話を聞いたのですが、今回の甲子園ボウルに向けて清宮さんや早実野球部時代の同期の方などから応援コメントなどは届いていますか
清宮さんに関しましては、コメントを少し頂いて、「絶対日本一になってこい」と言っていただきました。早実野球部時代のメンバーで特に同期に関しては明日も見に来てくれるメンバーが多いので、本当に甲子園という舞台で自分が躍動する姿というものを見せていきたいなと思っています。
報道陣に応えてキャッチレシーブのポーズをするWR佐久間
WR佐久間優毅(政経4=東京・早実)
――明日の試合でのご自身の目標はなんでしょうか
今まで変わらず飛んできたボールは絶対とるということと、関学さんはディフェンスが強いと思うので、DBに1対1しっかり勝ち切って必ずボールを持ってくる。これは自分だけじゃなくて早稲田のレシーバー全員がやるべきことだと思うので、これをここ2週間しっかり言ってきました。
――オフェンスでしっかり時間をコントロールすることが目標になると思いますが
オフェンスはしっかり時間を使ってディフェンスに回してあげることが大事だと思うので、オフェンスはランパスバランスよくやることが重要だと思いますし、オフェンスのコーディネータの方もそう思っていると思いますので、やっぱりバランスよくできたらと思います。
――関西のDBを関東のDBの違いなどは感じるものはありますか
プレースピードが速いなと思っていて。関学さんは立命館戦でも関大戦でも中野くん(遼司)がインターセプトをしていますし、ランに対するリアクションも全部速いと思うので、そこは自分たちがどう攻略していくかが鍵になると思うので、そこを意識して練習してきました。
質問に答えるQB國元
QB國元孝凱(社3=東京・早大学院)
國元孝凱(社3=東京・早大学院)
――相手は強豪の関学ですが、QBとしてどのように攻めていこうなどは考えていますか
まずは自分たちが準備してきたことをしっかりやらないと勝てる相手ではないので自分たちがやるべきことをしっかりやって、その上で相手のミスであったり、自分たちのビッグプレーを引き出して一つのプレーで多く稼ぐという。関学さん強い相手ですので、ちまちま稼ぐというのも大事ですけど、RBだったり僕自身のビックプレーで大きく稼いで勝っていきたいと考えています。
――今年の関学は守備が強力という印象がありますが、そういった相手に進めるための1番のポイントはどこになりますか
関学のディフェンスを見て一番強力なのはフロント陣で、関西でも圧倒的に強いフロント陣だと思っているので、まずはラインズ戦でどれだけ勝てるかということで。自分たちは今年OLとRBがよくて、ランを中心にやっていたんですが、別にパスを捨てているわけではなくて、佐久間さんとかWR陣が要所でパスを決めてきて試合に勝ってきたので次の試合でもランだけでなくてパスが重要になってくると思うので、パスはしっかり決め切って勝ちたいと思います。
――関学さんがオフェンスの目標を28点としているのですが、國本さんはオフェンスの目標などを決めていますか
ディフェンスのチームと関学はなっていると思うのですがもちろんオフェンスも強いので、28点以上とってオフェンスで勝ったと言われるような試合にしたいと思います。
――前回関西学院に負けた時にどのあたりが足りなかったのか、そしてどのあたりを補っていけば勝てると考えていますか
その時どういったオフェンスやディフェンスをしていたのかわからないのですが、先輩たちいわく、4Q終了時に自分たちが浮き足立って、逆に関学さんがグラウンドに出てきた時にまったく焦った顔をしていないで、いつも通り自分たちの動きをたんたんとしていて、ロボットみたいにすごく強いオフェンスやディフェンスだったと先輩から聞いて、自分たちも絶対自分たちが点取ったり、点とられたりという展開があると思うので、一喜一憂せずに自分たちプレーに集中して勝ち切りたいと思います。
カメラに向かって笑顔を見せるRB花宮
RB花宮圭一郎(文構3=東京・足立学園)
――改めて甲子園ボウルへの思いというものを教えてください
素直に最初に球場に入ってとても感動しました。今年は東京ドームとか横浜(スタジアム)などで試合をさせていただいたんですけど、やはり甲子園の雰囲気は違うなという気がしました。
――今年のチームはRBを中心としたラン攻撃が強みだと思うのですが、関学大の強力なディフェンス陣にはどういった攻め方でいきたいと考えていますか
他の選手も言っているんですけど、自分たちのやりたいことをできるかなというところで、RBとしては強いディフェンスだと思うんですけど60分間かき回し続けてディフェンスにダメージを与えられるようなランプレイをしたいと思ってます。
――RBは色々なタイプの選手がいると思うのですが、花宮選手はどのようなタイプであるのか教えていただけますか
自分は力強くて気持ちが前面に出たプレイが売りかなと思っています。
――試合の中で一番喜びやうれしさを感じる部分はどこですか
タッチダウンした瞬間です。それがチーム全員で取ったプレイだと本当にうれしいなと思います。
明日に向けて気合十分なDB間瀬
DB間瀬琢巳(法4=東京・早大学院)
――今の気持ちはいかがですか
高校からアメフトを始め、高校生ながら早稲田の甲子園ボウル敗戦はテレビで見ていて悔しかったです。今はやっと来られたなという気持ちです。
――なぜ大学でもアメフトを続けたのですか
高校では現在チームメートのRB花宮やQB石原(勇志、スポ4=東京・足立学園)のいた足立学園に勝てませんでした。現在同じポジションの大西さん(郁也、令3法卒)に声をかけてもらい、日本一を目指そうと思います。
――LBは戦術が多様ですが、今のディフェンスの完成度はいかがですか
1年を通して各ポジションのリーダーなど、中心メンバーがアサインメントを整理して解決していきました。その積み重ねで今はいい状態です。
前日練習を写真で振り返り
甲子園を走るOL亀井主将
甲子園の感触を確かめるRB萩原
報道陣の前でキャッチボールを披露するQB國元とWR佐久間
関学スポーツ編集部(関学スポ)による一問一答
――今年の関学大FIGHTERSについて教えてください!
関学スポ OL占部雄軌主将(経4)中心にスロー ガン『DRIVE』を掲げ、2022年度FIGHTERSがスタートしました。4年生が少なく、3年生がパートリーダーを務めるパートもあり、 一年を通して成長を見せてきました。秋のリーグ戦では関大との全勝対決に 17―10で勝利。さらに因縁の立命大を10-6の接戦で下し全勝で見事4大会連続9回目の関西制覇を成し遂げ、全日本選手権に出場。九州代表の西南大との対戦に 49―9で勝利し7年連続56 回目の甲子園ボウル出場を決め、聖地・甲子園に帰ってきました。
――注目選手を教えてください!
関学スポ 一人目はDLトゥロターショーン礼(社3)です。約2年間の療養期間を経てフィールドに帰ってきました。 関大戦、立命大戦で持ち前のスピードで渾身のタックルを見せるなど、見事な活躍で今年度の関西リーグ1部の優秀選手賞(松葉杯)を受賞した。 自身初の甲子園ボウルでの活躍に期待が高まる。二人目はRB前島仁(社3)です。昨年の甲子園ボウルでは68ヤードの独走タッチダウンを披露しました。 さらに、何度もポジション変更を経験し、多彩なプレーヤーに成長しました。スペシャルプレーにも起用され活躍を見せています。一時も彼の動きから目が離せない。三人目は関学の最強レシーバー、WR糸川幹人(社4)です。2年前の甲子園ボウルではロングパスタッチダウンで注目を浴びました。 今季の立命大戦でも唯一タッチダウンを決め、 チームの関西単独制覇を後押ししました。副将としてチームを背負い、戦い抜きます!
――お互いの対戦校の印象について
早スポ アメフト未経験者である私が関学さんをはじめとする関西のフットボール強豪校の試合を見た時に素直に感じたことは、「文化が違うな」ということです。大学からフットボールを始めた選手が多く活躍している早大に対して、中学・高校時代から全国で注目を集めていた選手たちが、評判通りの活躍を見せている印象です。中でも甲子園ボウル4連覇中の関学大さんは、押しも押されぬ絶対王者。特に関西屈指の関学大DLに対して、関東一のランオフェンスを築き上げてきた早大のOL陣がどれほど戦えるのか、非常に楽しみです!
関学スポ 関西学院高等部出身の私は、友人がアメフト部のマネージャーというところからアメフトを知りました。大学のアメフトは日本一だと何万回も聞いてきた上に、大学でも続けている子は大勢いたので、私にとって中学・高校時代に注目されていた選手が大学で評判通りの活躍をするというのが、この世界の「普通」なのだと思っていました。早大さんを初めとする関東の大学では、大学始めの選手がたくさんいて、その点が大きな違いだと思いました。
――最後に、関学スポーツ編集部について教えてください!
関学スポ 関西学院大学体育会学生本部編集部、関学スポーツ編集部(紙面名:関学スポーツ)では関西学院大学体育会全42部49パートの活動を取材し、その活動を紙面、ホームページ、SNS(Instagram、Twitter)上にて掲載しております(※HPは休止中)。関西学院大学体育会の活動を学内に限らず、一般の方々の目にも触れられるように幅広く報道しております。関西圏内に限らず、日本各地へ取材のために足を運びます。部員数は現在13名。創刊は1961年(昭36)。269号が11月30日に発行されました。
――ありがとうございました!
(取材・編集 安齋健 写真 田部井駿平、小澤慶大 取材協力 関学スポーツ編集部様)