第4回はBIG BEARSのディフェンス陣をけん引するDL山田琳太郎(商4=神奈川・川和)とLB斧田康太郎(スポ4=愛知・海陽学園)の登場。春季オープン戦前対談で、髙岡監督から今年のキーマンに選ばれたお二人。ラストイヤーにかける思いをお伺いしました!
※この取材は8月19日に行われたものです。
お互いのことを紹介してください!
――他己紹介をお願いします
斧田 山田選手は高校時代はラグビーをやっていて、未経験で入部したのですが、恵まれた体格を生かして、1年生の頃から試合に出場して貢献していて、すごく尊敬しています。トレーニングの方にもすごく力を入れていて、頑張っているなという印象です。
山田 斧田は自分にも他人にもストイックに厳しく追い込めるような選手だと思っています。プレーの面では身長は小柄なのですが、ウェイトとかすごく頑張っていて。その中でアジリティやクイックネスのある奇抜なプレーだったり、相手のミスを誘って翻弄したりしていて、自分もリスペクトしている選手です。
――BIG BEARSに入ったきっかけを教えてください
斧田 僕は中学の頃からフットボールを始めて、その頃からすごく日本一という意識を強く持った中で、中高6年間やらしていただいていました。高校1年生の時に、関西大会決勝まで進むことが出来たのですが、その時に関西学院の高等部に負けてしまって。そこで日本一になれず、その後の高2、高3でも日本一にはなれず、っていうところで…。日本一になりたかったのですが、やっぱり大学でアメフトをするにあたり、推薦がいっぱいあって強くてっていうところでアメフトをするのではなくて、チャレンジャーとして日本一を目指している大学でアメフトを続けたいなと思って早大に進学しました。
山田 自分の高校のラグビー部は弱小校で、日本一というものに対して、想像できるような位置にはいなかったのですが、早稲田大学に入学してBIG BEARSのフェスタとかに行ってみて、全員が日本一に向かって努力している様子を見て、自分も日本一を目指してみたいと思って入部しました。
――入部してから現在まで、印象に残っている試合や出来事はありますか
斧田 僕ははっきり言って、1年生から3年生の間でケガや自分の未熟さも含めてなかなか試合に出場することは出来ず、出場機会という点ではあまり記憶に残るような選手ではなかったです。それでも、4年生になってから早大学院から新しく吉田コーチがいらっしゃったことで、ディフェンスのスキーム的に、最近はアメフトが楽しいなって思いながらやらせてもらっています。
山田 自分は自分のポジションの前任のコーチであった伊藤さんのポリシーというので“Hard Work”というのがあって。とにかくキツい練習をしていて、普段の練習中もキツすぎて涙が出ながらヒットしていたのがすごく記憶に残ってます。
――1年時の甲子園ボウルで印象に残っていることはありますか
斧田 やっぱり4年生の選手が勝っていても負けていても目を輝かせながら、最後まで諦めない姿勢というか、すぐそこにある日本一に対する姿勢っていうのは、すごく印象的でした。
山田 自分はキックの1プレーだけ出させてもらって。全方位からの歓声があって、圧力があるというか、そういった場面で試合に出られたというのは自分の中でも良い経験でしたし、そういった経験を後輩にはさせてあげたいので、今年も頑張りたいなって思っています。
「個人の成長を実感できた」(山田)
春シーズンを振り返る山田
――春の対談で監督から注目選手として名前が挙がりましたが、春シーズンを振り返っていかがですか
斧田 自分はLBというポジションのポジションリーダーを努めさせていただいているのですが、今年はLBの中でも役割が細分化されていて、さまざまな動きを求められたシーズンでした。その中で細分化された動きを再現するということにフォーカスした春だったなと思っています。
山田 DLは新たなコーチが来たこともあってDLのプレースタイルというか、そういったものが全部変わった中で、春シーズンはそこにみんな順応できたかなと思っています。個人的なことに関しては、春の立命館戦で自分の想像以上に関西と戦えたという印象があったので、個人の成長を実感できて良かったです。
――斧田選手は関西の大学と対戦してみた印象はいかがでしょうか
斧田 結果的には大敗してしまいましたが、その中で得たものもいくつかあって。自分としては、フィジカル面ではあまり負けていないんじゃないかなと思っています。ただ、その上手さというか、試合での取り組みの仕方というのは一枚も二枚も相手が上手だったなというところがあります。そういった部分を夏合宿や秋シーズンを経て、そのレベルに持っていかなければならないと思っています。
――夏合宿を振り返っていかがですか
斧田 下級生の選手からすごく活躍する選手が増えてきて、すごく頼もしいなと思っています。
山田 そうですね。DLでも2年の齋藤(菜穂都、政2=東京・早大学院)と堤(祥悟、教2=東京・早実)がすごく成長してくれて、秋も活躍してくれるかなと期待しています。
「今年はLBで勝つ」(斧田)
秋シーズンの意気込みを語る斧田
――チームスローガンとして『一丸』が掲げられていますが、チーム全体としてのまとまりは感じられますか
斧田 細分化された動きの中で、やることはいろいろ違うのですが、ポジション内の全員で、今年はLBで勝つというのを目標に掲げているので、LBとしてのまとまりというのは、夏合宿を経て出てきたかなと思っています。
山田 オフェンスのことは分かんないのですが、ディフェンスのことでいうと、中身が結構複雑なこともあって、その複雑な中でとにかくどんどん磨いていかなきゃいけないということで、チーム一丸となって現在取り組んでいるという感じですね。
――お二人の理想のユニット像はありますか
斧田 上級生、下級生関係なく、意見を言えて、試合できて、全員で勝利を目指すというのが僕は理想だと思っているのですが、その点ですごく春は学年関係なく意見が出たり、練習中の声であったり、すごく良かったと思うので、この雰囲気のまま継続していけたらなと思っています。
山田 誰が出ても同じようなクオリティを出せることが一番良いと思うのですが、その点で春は少し問題点があって。改善する点があったのですが、夏を通して後輩がすごく成長してくれたので、本当に期待できます。
期待している選手は…
――期待している同期・後輩を教えてください
斧田 僕は4年生の大蔵泰斗(スポ4=東京・西)を挙げさせていただきます。すごくリーダーシップがあって、僕が怪我している時に彼はすごく引っ張ってくれていて。ディフェンスにおいてもLBにおいてもいなくてはならない存在だなと思っています。
山田 先程、齋藤と堤を挙げましたが、ここでは同期のDLの坂本(崇、スポ4=東京・城北)を言いたくて。彼は普段は寡黙な選手なのですが、試合の時は誰よりも熱くなれる選手なので、期待しています。
――秋季リーグ開幕に向けて、ご自身のアピールポイントは何ですか
斧田 僕は小柄なのですが、その中でのヒットの強さ、相手の懐に潜り込むっていう小柄さを生かしたプレーを期待してほしいです。
山田 今年はビッグプレーを起こそうと思っているので。サックやタックルの面で、自分の長いリーチを生かしてビッグプレーを量産できたらなと思っています。
――今年のリーグ戦はタフな日程・試合になりますが、一戦一戦への思いを教えてください
斧田 チャレンジャーという気持ちを忘れないで、一戦必勝の気持ちで全試合取り組んでいきたいと思います。
山田 もちろん一戦必勝という面でも大事なのですが、シーズンを通して後輩の成長っていうのを目指していきたいので、とにかく前半で自分たちが抑えて、後輩たちの出場機会を作ってあげられるようにやっていきたいと思います。
――ラストシーズンの個人の目標を教えてください
斧田 ロスタックルで一番になりたいです。
山田 名実共に日本一のDLになりたいと思っています。
――ユニットごとの目標を教えてください
斧田 LBで勝つというポジションの目標があるので、春はなかなかそれを体現できる機会がなかったのですが、秋はそれを体現できるようにやっていきたいと思います。
山田 個人で日本一のDLになると言ったのですが、日本一のDLユニットになりたいので、ディフェンス全体として昨年と同様にリーグ最小失点だったり、記録を作っていければ良いなと思っています。
――ありがとうございました!
(取材・編集 安齋健、水島梨花、宮下幸)
ディフェンスをけん引する2人の活躍に期待!
◆山田琳太郎(やまだ・りんたろう)(※写真左)
神奈川・川和高出身。商学部4年。196センチ。120キロ。DL。豪快なプレーで敵オフェンスを圧倒する山田選手ですが、意外にも試合前はかなり緊張するのだとか。緊張をほぐすために後輩と積極的にコミュニケーションを取ることが試合前のルーティーンだそうです!
◆斧田康太郎(おのだ・こうたろう)(※写真右)
愛知・海陽学園高出身。スポーツ科学部4年。164センチ。85キロ。LB。春の対談で、監督の注目選手に挙がった斧田選手。春季オープン戦でもユニット主任として存在感を発揮した。試合当日のルーティーンは、集中力を高めるために試合会場に向かう道でなるべく人に会わないようにすることだそうです!