ワセダの高校生に手厚い指導。新体制での一歩を踏み出す

米式蹴球

 2015年から行われている早大生によるフットボールクリニックがことしも行われた。早大学院、早実の選手を対象に現役の早大選手たちがフットボールの基礎を教える。未来のBIG BEARSの一員に早くから大学のベースを教えることで、即戦力の育成や高校アメフトの発展に寄与するのが狙いだ。

 初めは戸惑う高校生が多かったが、大学生の綿密なサポートもあり徐々にアグレッシブさが増していった。ウォーミングアップから丁寧な指導が始まり、フットボールの基本姿勢から、ヒット、タックルなどプレーの基礎となる動きに多くの時間を使っていく。基盤をしっかりすることでその上のテクニックが安定し、技術向上につながるのだ。

プレーの土台となるファンダメンタルを徹底した

 共通の練習を終えると、次はポジションごとの練習が始まった。ここでも各ポジションの基礎となる動きを中心に、細かくポイントを指導していく。それが終わると、今までの練習を応用し実際の試合を想定したマンツーマンが行われた。大学生の胸を借り、高校生は教わったことを存分に発揮。的確なアドバイスにより、1プレーごとにめきめきと上達していくのが感じられた。普段とは違う環境での練習は、両者とも今後の活動への良い刺激になっただろう。

監督自ら指導する場面も見られた

 高校生は充実の表情でグラウンドを後にした。このクリニックを通し成長した選手たちが、高校アメフト界を引っ張っていく存在になることに期待したい。また、4年生が引退してからチームとして活動する機会はあまりなかったが、今回は新3年生が中心となってスムーズに行事を進めた。BIG BEARSにとっても、日本一に向けた新体制への足掛かりになったはずだ。

(記事、写真 高橋団)