TEAM | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL |
早大 BIG BEARS | 0 | 14 | 0 | 14 | 28 |
日体大 TRIUMPHANT LION | 12 | 0 | 8 | 6 | 26 |
梅雨の寒さを感じる中での試合となった日体大戦。前半、パスプレーではミスが目立ったもののランプレーを中心に巻き返しを図り、後半に28―26と逆転。昨年は敗れた日体大を相手にJV戦初勝利を収めた。
早大ボールで始まった第1クオーター(Q)、インターセプトにファンブルと早大オフェンスのミスが続く。自陣からの攻撃を日体大に二度も許し、2TDを奪われる。第1Q終盤、スコア0-12。ここから早大のランプレーが炸裂する。RB西原大貴(文構1=大阪・早稲田摂陵)の13ヤードゲインを皮切りに、10ヤードを越すラン攻撃が次々展開された。最後は早大OL陣の完璧なブロックにより、RB中野玲士(商1=東京・早大学院)のランがエンドゾーンに吸い込まれるように決まりTD。スコアを6-12とした。さらにこの直後、相手の攻撃を1ヤードゲインに抑えこみ、敵陣31ヤード地点でファンブルリカバー。何としても追いつきたい早大にとって、絶好のチャンスが巡ってきた。3度のフレッシュを重ね、敵陣2ヤードまで攻め入り、RB沢坂渉(商1=神奈川・鎌倉学園)がエンドライン中央に持ち込んだ。「ラインがちゃんとブロックできていて、あとは飛び込むだけでした。」(沢坂)と、またしてもOL陣のブロックが光る。まさに、早大のディフェンス、オフェンスが一枚岩の結束を誇ったが故のTDと言えるだろう。RB神田響(国教1=埼玉・早大本庄)のランも決まり、2ポイントコンバージョン成功で14-12と逆転した。しかし、安心したのもつかの間だった。日体大も次々にフレッシュを獲得し、TD。2ポイントコンバージョンも決められ、14-20とまたもリードを許し、前半終了となった。
BIG BEARSとしての一歩を踏み出した
後半、第3Qは敵陣深くまで攻め込むもTDまで一歩届かず、両者無得点のまま終了。そして第4Q、再び早大に逆転の機会が舞い降りる。敵陣15ヤード地点、DL海老原悠太(スポ1=滋賀・河瀬)のタックルにより相手のRBがファンブル。DL光本秀聖(商1=兵庫・六甲)がファンブルリカバーを決め攻撃権を奪った。その直後、QB柴崎哲平(政経1=東京・早大学院)がWR関将吾(スポ1=埼玉・早大本庄)へTDパスを通す。関の左サイドへのシフトで、相手の隙を突く形でのTDとなった。柴崎のランプレーも成功し、2ポイントコンバージョン成功で22-20と逆転を果たした。さらに早大の勢いは止まらず、ディフェンス開始早々、DB黒木優人(法1=東京・早大学院)がインターセプトTDを奪い勝利を決定づけた。この後1TDの追随を許すも、最後まで逃げ切り28-26で試合終了。JV戦初勝利は二度の逆転を含む混戦となった。
インターセプトTDで試合を決定づけたDB黒木
オフェンス、ディフェンスともにパスプレーには課題があるようにも思えた。しかし、未経験者を含む1年生のチームとして、勝利を収めたことの意味は大きい。また、上級生を含んだ日体大と接戦を繰り広げられたことは、1年生にとって大きな自信となっただろう。この勝利を糧にBIG BEARSはさらなる飛躍を目指す。
(記事 藤田さくら、写真 高橋団、足立もも)
※掲載が遅くなり、申し訳ありません
コメント
濱部昇監督(昭62教卒=東京・早大学院)
――きょうの試合はどういったことを目的に臨まれたのでしょうか
経験者・未経験者関係なく初めて試合に出る1年生をチーム全体で支えることで、チームとしての一体感を生み、この春を終えるということがこのゲームの趣旨です。
――きょうの試合で良かったところは
まずは大きなけが人が出なかったこと、それから勝てたことです。ここまで新人戦はずっと負けてきていて、やはり同じ良い試合をするにしても負けて終わるより勝ったほうが気持ちが良いので、接戦でしたが勝てて良かったと思います。
――勝てた要因というのはどんなところだったのでしょうか
前半、ワセダのほうがターンオーバーが多くて、上手くボールコントロールができた一方で、日体大にはそういったところでミスがあったというのが一つです。ただ、日体大は人数が少なくて2年生も多く出ていたので、向こうが(戦力が等しくなるように)調整をしてくれた部分もあったと思います。
――後半は失点が少なく流れをつかんだように見えたのですが
そこも日体大が調整してくれたところかなと思います。前半のように要所でパスを絡めて攻撃されると、うちにとっては厳しい展開になったはずですので。
――きょう見つかった課題はありますか
きょうは課題というより僕らにとってプラスになる経験ばかりだったと思います。やはり練習と試合というのは全然違っていて、タックルしたりブロックしたりという感覚や、自分のプレーがピンチを招くというような試合の雰囲気、アサインメントの大切さなどが分かったと思いますし。今まで練習でやってきたことが試合でつながって、これから自分がやらなければいけないことが見えたはずなので、そういう意味では実りの多い試合でした。
――1年生以外の選手はこれから秋のリーグ戦まで時間があきますが、その間はどのように過ごしていきますか
昨日のミーティングで、初戦まで残すところあと80日くらい、甲子園まで約半年というように、ここまで時間があっという間に過ぎているということを言いました。これからリーグ戦の最終日まで、一日一日を無駄にしないで成長し続けるために、それぞれが何を考えて行動するかが大切になってくると思います。
――最後に来週の中大戦に向けての意気込みをお願いします
中大にはきょねん負けているのでぜひ勝ちたいです。また、選手にはきょうの試合の経験を練習に生かしてもらって、来週はひとつレベルアップした試合をしてほしいです。
RB中野玲士(商1=東京・早大学院)
――試合の感想は
怪我で試合に出られず、フラストレーションが溜まっていたのですが、先輩方の応援もあり、新人として楽しんでプレーできました。
――試合で良かったところは
ランがきちんと出ていたところです。OLが押し出てくれて、道ができていたので、それを信じて走ることができました。
――反省点はありますか
自分を含め、チーム全体にまだ勢いが足りないと思います。これからもっと経験を積んで、思い切ってプレーしたいです。
――高校と大学アメフトの違いは感じましたか
今回はまだ新人戦ですが、フィジカルや個人の能力において、レベルの違いを感じました。
――来週の中央戦にむけて一言お願いします
オフェンスは全員でTDをとって、ディフェンスは全員で止め、勝利を掴みたいと思います。
RB沢坂渉(商1=神奈川・鎌倉学園)
――きょうの試合を振り返っていかがですか
楽しかったです。
――ご自身の調子は
風邪を引いていて(笑)。調子は良くなかったんですけど、声を出してテンション上げてなんとか、ほぼベストコンディション近くまで戻せました。
――ご自身のTDについては
あれはもう3、4ヤード押し込めば入る感じだったので、ラインがちゃんとブロックできていて、あとは飛び込むだけでした。
――多くのRBが出場した試合でしたが、その中でご自身の役割は何だと考えていますか
目の前のプレーをやることで精一杯だったので。特にはなかったですね。
――大学生活には慣れましたか
面白い人がたくさんいますね。高校が男子校だったので、女子もいますし、面白いやつとか、頭いいやつとかがいっぱいいて、楽しいです。
――次戦への意気込みをひとことお願いします
来週の試合は、オフェンスでもディフェンスでも活躍できるように頑張ります。
OL/DL箕輪京介(社1=東京・早大学院)
――オフェンス、ディフェンスどちらも出られていましたが、今日の試合、前半を振り返っていかがでしたか
ディフェンスはパスが止められないなど、厳しい状態が続きとても悔しかったです。ただ、未経験者も活躍できていた点は良かったと思います。オフェンスは、パスは出なかったですが、その分、RBとOLの頑張りでランプレーが出たので良かったと思います。
――後半はいかがでしたか
互いディフェンスが頑張って、こうちゃく状態が続きましたが、WR関将吾(スポ1=埼玉・早大本庄)のロングパスタッチダウン、WR黒木優人(法1=東京・早大学院)のインターセプトタッチダウンで逆転でき、ランプレーも出たので OLが頑張れて良かったと思います。
――来週の中央戦に向けて意気込みをお願いします。
今日はパスが全然止められていなかったので、DL、LB、DBなどディフェンス全体が頑張っていかなくてはいけないと思います。
古田泰一(法1=東京・早大学院)
――試合全体を振り返っていかがですか
早大は1年のみ、日体大は上級生も出場していたのでその状況の中で接戦した試合をできたのはすごくよかったです。
――何か個人的に目標としていたことはありますか
高校ではDLでしたが、大学ではLBになったのでLBとして活躍することを目標としていました。
――ずっとディフェンスで出場していましたが、ディフェンス全体としての目標は何かありましたか
ディフェンス全体として、数値的な目標よりかは全員が自分のやるべきことを最初から最後までやりきるということを目標にしていました。
――1Qでは少し押されているという印象がありましたが、多少のちぐはぐがあったのですか
日体大のQBの小林選手はU-19の日本代表でもありますし、パスを通されてしまうのは最初からわかっていたので全員でギャザーすることを心がけていました。雨が降っていたのもよかったです。
――同期の仲はどうですか
先々週くらいから1年生のみの練習の機会が設けられたので、すごく仲良くなりました。1年は人数が多いので、とても楽しいです。
――早大学院出身の選手が結構多いと思うのですが、学院出身の選手とその他の選手の関係はどうですか
いい感じですね。各ポジションに一人くらい学院出身がいるので、未経験の選手や他校出身の選手は学院出身の選手にいろいろ質問しています。
――高校と大学で違うと感じることはありますか
やはりフットボールに対する意識は高校とはレベルが違うほど真摯です。最初から最後までやりきるということは当たり前のことですが難しいことです。そのことを徹底しているBIG BEARSはすごいと感じました。
――最後に、1週間後に中央大学との試合が控えていますが、中大戦に向けて一言お願いします。
中大は今日の日体大よりも強いと思うのですが、僕達のやることは最初から最後までやりきることです。個人としての目標はLBとしてタックルを量産できればと思います。