TEAM | 1Q | 2Q | 3Q | 4Q | TOTAL |
関東1部選抜Aチーム | 0 | 0 | 6 | 0 | 6 |
関東1部選抜Bチーム | 3 | 6 | 0 | 10 | 19 |
4年生を中心とした2つの関東選抜チームが激突する試合、カレッジボウル。早大からは、パナソニック杯毎日甲子園ボウルにて敢闘賞に選ばれたQB政本悠紀(創理4=東京都市大付)をはじめ、LBコグランケビン(商4=東京・早大学院)、DB寺中健悟(教4=東京・早大学院)、OL上石一輝(創理4=東京・早大学院)など総勢10選手が出場した。早大が属するAチームは、19-6と惜しくも敗れたものの、一貫して和気あいあいとした空気でプレー。会場全体もフットボールを純粋に楽しむことが出来る試合となった。
相手のキックオフで試合が開始されたが、不正なタッチのペナルティにより敵陣40ヤードと好ポジションからのドライブとなる。確実にTDを狙うべく、Aチームが投入したのはLBコグラン。なんとWRでオフェンスに参加し、華麗なキャッチから天性のランスキルを存分に発揮した。そのまま相手を振りほどきながらゴール前13ヤードまでボールを進め、得点のチャンスを生み出す。しかし、味方がゴールライン目前でまさかのファンブル。ボールを奪われてしまう。次のシリーズでFGを決められ0-3となった矢先、MIPを獲得した明大CB野口大二郎のロングリターンで一気にFG圏内へ。しかし、K/P佐藤敏基(社4=東京・早大学院)が痛恨のFG失敗。得点が欲しいAチームだが、あと一手が足りず。2QではTDを奪われ、0-9で前半を終えた。
攻守にわたる活躍を見せたコグラン
Aチームのキックオフで試合が再開するも、3Qは両チームパントが続く。しかし7分、WR竹村大和(人4=東京・早大学院)が「まさか自分が取るとは思ってもいなかった」と自身も驚くTD。得点を9-6とする。これで他の選手も気合が入ったのか、4Qでは試合が大きな動きを見せた。ファンブルで失ったボールを、インターセプトで取り返す。その後の攻撃で、政本からのロングパスは見事成功と思いきや、またしてもファンブル。大事な場面で攻め切ることができない。DL庭田和幸(創理4=東京・早大学院)がスクリーンパスをカットするなど、ディフェンスが奮闘するもTDを奪われ16-6と点差が開く。試合終了間際にもFGを追加され19-6となり、追い詰められたAチームはスペシャルプレーを連発。庭田のキャッチや上石のランなど、シーズン中には絶対に見られない相手の意表を突くプレーが飛び出した。最後は政本がヘイルメリーパスを投じたがインターセプトされ試合終了。19-6で敗北を喫した。
早大の選手同士での連携も多かった
「楽しもうとやっていた」と寺中ゲームキャプテンが言うように、早大の選手たちは誰よりもフットボールを楽しんでいた。会場がひとつになり、観客を含め全員で楽しめることこそが、フットボールの最大の魅力。今回はそのことを十分に実感できる試合となったのではなかろうか。
(記事 高橋団、写真 大槻竜平、高橋弘樹)
コメント
DL庭田和幸(創理4=東京・早大学院)
――いつもとは違うメンバーでの試合となりましたが
純粋にフットボールを楽しめました。いろいろな人がいて、いろいろな考え方があって、それが楽しかったです。
――最後の試合となりましたが、思い残したことはありますか
楽しかったからいいかな、という感じです。フットボールが楽しいと思えたので、思い残すことはありません。あとは社会人でもう少し頑張ります。
――4年間を振り返っていかがでしたか
フットボール自体がいいスポーツだと気付きました。フットボールは目立つイメージがあり、試合中も目立ったプレーがありますが、それは練習から考えているからこそです。そうして自分たちでチームを作れるところが良いと思います。また戦術だけではなく、チームの土台やどのように1年間頑張るか、などみんなで話し合うことで大事なものを見つけられる、という過程が楽しかったです。監督がおっしゃるとおり、フットボールは人徳が作れるスポーツでした。4年間やって本当に良かったと思います。
――ナイスキャッチもありましたが、あのプレーは事前に考えていたのですか
一応そうです。背がでかいやつらを集めたプレーで、やれと言われました。レシーバーをやってみたかったというのもあります(笑)。意外とできました。いろいろできたのでよかったです。
LBコグランケビン(商4=東京・早大学院)
――いつもと違うメンバーでの試合となりましたが、どのような雰囲気でしたか
和気あいあいと、やるとこはやり、ふざけるとこはふざけて、楽しくできたので嬉しかったです。
――最後の試合となりましたが、思い残したことなどはありますか
ないですね。いつもは緊張感を持ってプレーしていましたが、きょうは楽しくできました。フットボール楽しかったな、という感じです。社会人でもやると思いますが、思い残したことはないです。
――4年間を振り返っていかがでしたか
ずっと結果が出ませんでしたが、やっと4年目の自分の代で甲子園ボウルに行けて、間違いなく81年間で一番いい代だと思います。アメフトをBIG BEARSでやってよかったです。
――様々なポジションに入られていましたが、そのような作戦だったのですか
いえ、僕が独断でやりました。
――楽しかったですか
楽しかったです。レシーバーとリターナーは大変だなと思いました。尊敬します。
――後輩へのメッセージをお願いします
僕はオンオフの切り替えを大事にしていました。こういうときはふざけますし、やるときはやれば結果がついてくると思うので、そういう切り替えを頑張ってください。あまり真面目にやりすぎないように。
RB宮澤幸大(社4=東京・学習院)
――きょうの試合を振り返って
自分はRBそしてキッキングのメンバーとして出たのですが、RBは人数が多かったのでローテーションでしたが、最後の試合ということでとりあえず出て、11人のうちの1人としてプレーできたので楽しかったです。
――相手チームの印象は
相手チームは日大と法大がそろっていて、アスリートの選手が多数いたので、簡単にはプレーさせてくれないだろうなと思っていました。
――両チームともにディフェンスが堅いイメージがありましたが
そうですね。早稲田もそうですが、ことしの関東のチームはディフェンス中心のチームが多かったと思うので、そういう部分が出たのだと思います。
――甲子園ボウルでは入場の際に先頭で部旗を持っていましたが
はい。あれは4年生の中で決めたことで、自分自身甲子園前の試合で故障してしまい、試合に出るのが厳しい状況になっていました。ハーフヒットができるまでは回復したのですが、試合には間に合いそうもないとなっていた時に、「リハビリとか頑張ってたからお前やれば」という同期の粋な計らいで、やる機会をいただいたという感じです。良い思い出になりました。
――大学からアメフトを始めた4年間はどうでしたか
最初はうまくいかなかったですし、分からないことだらけだったのですが、我慢などして、チャンスはいつ転がってくるかわからないので、自分はRBというよりはキッキングで主に出場させてもらっていて、最終的にはキックカバーの主任をやらせてもらいました。なのでチャンスをものにするということと、試合に出ないとアメフトは楽しくないので出続けることが大事だと思います。
――今後アメフトは続けますか
まだわかりませんが、アメフト自体は好きなので、できたらやりたいですね。
――最後に後輩へのメッセージをお願いします
甲子園1点差で負けたことは本当に悔しかった。だから来年こそ絶対ライスボウルに行って、早稲田が日本一になるという歴史を作ってほしいです。
WR竹村大和(人4=東京・九段中教校)
――試合を振り返って
いろいろスペシャルプレーをして決まったり決まらなかったりして、楽しめたかなと思います。
――TDを決めましたが、あの瞬間はいかがでしたか
まさか自分がTDを取るとは思ってもいなかったので、びっくりしました。あとTD後にセレブレーションをやることをみんなで決めていたのですが、ケビンが段取りを間違えて、あれが心残りですね(笑)。ケビンが僕を倒すはずだったんですけどね(笑)。
――相手チームの印象は
相手はがちがちにブリッツとかカバーもいろいろなやつを本気でやっていて、ぼくたちは楽しんでやっていこうコンセプトだったので、ちょっと違いましたね。
――合同チームでの練習の雰囲気はどうでしたか
みんなで和気あいあいとやって、楽しいところは楽しんで、締めるところは締めるという感じでいい練習ができたと思います。
――4年間を振り返ってみて
甲子園に出られたというのは良い経験になりましたし、そこで勝てなかったのはすごく悔しいところなので、そこはしっかり後輩に日本一というものを成し遂げてもらいたいですね。
――今後アメフトは続けますか
そうですね、勤務先によっても変わると思いますが、できれば続けたいと思っています。
――最後に後輩へのメッセージをお願いします
絶対、関東制覇して、関西を倒して、社会人も倒して、日本一になってほしいです。そのためならなんでもするので、OBを頼って頑張ってほしいと思います。
DB寺中健悟(教4=東京・早大学院)
――試合を振り返ってみて
相手チームに、日大と法大がいてもっと点差つけられると思っていたんですけど、よく頑張ったんではないでしょうか(笑)。
――きょうはゲームキャプテンとして出場されていましたが、試合前には何かチームに声を掛けましたか
学生最後のフットボールということで楽しもうということと、ケガをしたら楽しくないので、そこだけは集中してプレーに入ろうと言いました。
――相手チームの印象は
そうですね、レシーバーに日大、法大、中大。QBに日大。もうオールスターだったじゃないですか。スキルは怖かったですね。しかし特にこうしようという対策は無く、楽しもうとやっていました(笑)。
――4年間を振り返ってみて
ずっと試合に出させてもらっていて、やっぱり試合に出られたことは幸せだったなと思います。きょう久しぶりにフットボールをして楽しいなと改めて感じたので、良い4年間だったと思います。
――この1年間はいかがでしたか
チーム立ち上げの時はとてもしんどかったのですが、早慶戦が始まってからはあっという間でした。まあ甲子園まで行けて、本当はライスに行きたかったのですが、悔いは無いですね。楽しくできました。
――今後アメフトは続けますか
続けます。まだやる場所は決めてませんが、やります。
――最後に後輩へのメッセージをお願いします
ディフェンスは特に主力のメンバーが抜けて、いろいろ考えなければならないことや、今までケビン(コグラン、商4=東京・早大学院)が引っ張っていた分を誰かが引っ張らなくてはならなくなるわけで、大変にはなると思いますが、そこを頑張って、ライスボウルまで応援に行かしてもらえれば嬉しいなと思います。
QB政本悠紀(創理4=東京都市大付)
――今日の試合を振り返っていかがですか
一番の感想は楽しくできました。本当に楽しかったです。
――いつもと違うメンバーで試合をしてみていかがでしたか
4回ほど全体で練習していました。練習を重ねていく中でみんな息が合ってきました。みんなとは楽しくやろうと話していて、みんなと仲良くなれたのは良かったです。
――甲子園ボウルから約1カ月経ち落ち着いた頃だと思います。今後についてはどうお考えですか
今後は大学院に入り、将来は社会人などでプレーできたらいいかなと考えています。アメフトは色々な形で続けていきたいです。
――自身の4年間を振り返っていかがですか
自分自身の中で安定感がなく、調子自体も波が大きく、それを今後はなくしていきたいと考えています。なるべく安定させて常に高いパフォーマンスができるようにしていきたいです。ただ後半のほうは前に比べて安定感が出てきていたと思います。
――最後に自身が達成できなかった日本一という目標を後輩に託すということになりますが後輩に向けてメッセージをお願いします
同じことをしていても勝つことはできないと思うので、また一から自分たちで積み上げていって、日本一になってほしいです。
K/P佐藤敏基(社4=東京・早大学院)
――今日の試合を振り返っていかがですか
僕個人としてはとても恥ずかしいプレーをしてしまったので(笑)。はい、反省しています(笑)。
――いつもと違うメンバーと組んでの試合でしたがいかがでしたか
僕自身初めての経験でしたので結構面白かったです。
――最初のパントの場面では味方にやじられている場面もありました
すごかったですよね、本当に申し訳ないです(笑)。集中力が足りなかったです(笑)。
――甲子園ボウルから1カ月経ち、落ち着いた頃だと思います。今後についてはどうお考えですか
甲子園でやり残したことがあるので社会人でも続けて、ライスボウルで仇を討つというわけではないですが、あのプレーを取り返せるようなプレーをしたいと思います。
――自身が達成できなかった日本一という目標を後輩に託すということになります。最後に後輩に向けてメッセージをお願いします
自分たちを超えて必ず日本一になってほしいです。シーズンはもう始まっていると思うので、ライスボウルまで全力でやって、必ず日本一になってほしいと思います。
OL上石一輝(創理4=東京・早大学院)
――今日の試合を振り返っていかかでしたか
負けてしまいましたけど、これまでとは違って楽しい試合ができたので良い思い出になりました。
――普段とは違うメンバーでの試合でしたが
本当にいろいろなチームのスタイルがありましたし、それを知ることができたっていうのが良かったです。
――今日までの4年間はどのようなものでしたか
4年間の集大成として甲子園ボウルに行けたので良かったと思います。苦しいっていう瞬間はそんなになかったですね。何だかんだ4年間フットボールを楽しんで、それに集中できましたので。
――甲子園ボウルから少し時間が経ちました。後輩に伝えたいメッセージはありますか
去年1年間大変だったと思います。それをまたもう1年やるっていうのは本当にしんどいことですけど、そこを乗り越えて、ワセダを次のレベルに上げていってほしいです。
――今後アメフトとはどのようにかかわっていきますか
できるならまだやりたいですし、ワセダのサポートもやってみたいです。どのみちフットボールにはかかわっていこうと思っています。
RB藤井光成(政経4=東京・早大学院)
――今日の試合を振り返っていかかでしたか
本当に楽しかったです。プレーでやらかしましたけど、そこは切り替えられましたし。
――普段とは違うメンバーでの試合でしたが
プレーに関しては結構やりにくいところがあったんですけど、いろいろな大学が集まってやるということがまずないので、逆に新鮮でした。
――今日までの4年間はどのようなものでしたか
すごく長いと思うこともあったんですが、今はあっという間だったという感じです。アメフトをやって良かったと思える4年間でした。もちろん苦しい時もありましたけど、それも含めて自分の糧になっているので、高校で辞めなくて良かったです。
――甲子園ボウルから少し時間が経ちました。後輩に伝えたいメッセージはありますか
一つ、最後の最後まで後悔しないように頑張ってほしいということ、それだけですね。
――今後アメフトとはどのようにかかわっていきますか
自分はきょうが人生でラストゲームかなというふうに思っていて、結果は負けてしまいましたけど、本当にこれで終わりという感じです。