日大に続き法大も撃破、関東制覇を決める!

米式蹴球
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 14 27
法大 TOMAHAWKS 14 10 24

 残り30秒を切った。QB政本悠紀(創理4=東京都市大付)がグラウンドに膝をつき、止まっていた時計が動き出す。フィールド場では選手たちがハドルを組んだ。あと20秒。観客が勝利へのカウントダウンを始めた。1秒、また1秒。そしてついに試合終了を告げるホイッスルが鳴り響く。一斉に仲間のもとへかけ寄る選手たち。5年ぶりの関東制覇を決めた歓喜の瞬間だった。

 関東大学秋季リーグ戦(リーグ戦)の6戦目。前節で関東大学アメフト界の横綱・日大を倒しここまで5戦全勝の早大は、日大に次ぐ強豪にして同じく全勝の法大との大一番を迎えた。この日も自慢のディフェンスは健在で、前半は相手を零封。オフェンスも健闘し10点をリードして折返す。後半には法大に意地を見せられ試合は接戦の様相を呈するが、終始リードを保ち27-24で勝利。6連勝とした。リーグ戦は残り1節。早大はたとえ慶大に敗戦したとしても6勝1敗で全日程を終える。同日開催である日大対法大の勝者も6勝1敗で並ぶが、早大は両校に勝利しており当該対戦の結果により上の順位となるため、5年ぶりのリーグ戦優勝が決まった。

 雨が降りしきる中でのキックオフ。早大はディフェンスから始まった。前節に引き続き敷いた2DL5LBの布陣がこの日も機能。見事な防御を披露し、スリーアンドアウトで攻撃権を得る。最初のシリーズは惜しくも4thダウンギャンブルに失敗したが、続く相手の前進をわずか1ヤードに抑え、フレッシュを再び許さなかった。すると次のシリーズでK/P佐藤敏基(社4=東京・早大学院)が48ヤードのFGを決め、先制に成功する。第2Qに入ると守備陣に負けじと攻撃陣も躍動した。特に目立ったのがRBの3人。RB須貝和弘(創理3=東京・早大学院)、RB藤井光成(政経4=東京・早大学院)、RB北條淳士(社3=東京・佼成学園)だ。「ファイティングスピリッツに感謝している」(須貝)、「良いブロックをしてくれた」(北條)と称えられたOLの奮闘で空いた走路を猛然と駆け抜ける。それぞれが大幅なゲインを見せた。最後は北條がダイブ、追加点を挙げる。その後は失点の気配すら見せないまま10―0で前半を終えた。

1TDを挙げたRB北條

 雨が止んだ横浜スタジアム。後半は試合が動いた。まず法大に一気に64ヤードのゲインを許し3点差に迫られる。しかしすぐに政本がスクランブルで55ヤードを走り切り再び10点差に。法大がパスでTDを奪えば、こちらも政本がゴールゾーンのWR岡田義博(教4=東京・早実)にパスを通し取り返す。第3Qはお互いが14点を取り合った。第4Qでは最初に法大がFGを決め7点差となるが、残り約1分30秒。FGのチャンスを得ると佐藤敏のキックはゴールポストの真ん中へ。勝利はほぼ手中かと思われた。だがこれでは終わらない。ヘイルメリーパスを通した法大がTDを決め、試合の命運は法大のオンサイドキックに託された。早大が取れば勝利が決まる。法大が取ればもう一度チャンスを得られる。会場全体が固唾(かたず)を飲んで見守る緊張の一瞬。そして法大K谷澤隼人の左足から運命のキックが放たれた。ボールは大きく弾み、白地にエンジのユニフォームの元へ。勝利の女神は早大に微笑んだ。

強気の姿勢でチームを勝利に導いたQB政本

 わずか3点差、しかしそれでも勝った。早大のオフェンスが法大のディフェンスを上回り、早大のディフェンスが法大のオフェンスを上回り、そして何より早大の勝ちたいという気持ちが法大を上回ったからだ。関東を制するにふさわしいチームであるだろう。だが戦いは続いていく。何といっても次は早慶戦だ。すでにリーグ戦優勝は決まっているが、「成長するチャンス」(濱部昇監督、昭62教卒=東京・早大学院)と語るなど、単なる消化試合とならないだけの意義はたくさんある。甲子園ボウルに出場し、西の横綱撃破につなげるため――。必ず勝って有終の美を飾りたい。

(記事 鈴木泰介、写真 近藤廉一郎、和泉智也)

ついに歓喜の瞬間が訪れた

得点経過
TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
早大 FG #16佐藤敏 3-0
早大 RUN #6北條 #16佐藤敏 10-0
法大 PASS #12 鈴木→#29田邊 #6谷澤 10-7
早大 RUN #10政本 #16佐藤敏 17-7
法大 PASS #80 高津佐→#81小島 #6谷澤 17-14
早大 PASS #10政本→#1岡田 #16佐藤敏 24-14
法大 FG #6谷澤 24-17
早大 FG #16佐藤敏 27-17
法大 PASS #12 鈴木→#86阿部 #6谷澤 27-24
個人記録(※一部のみ掲載)
ラン 回数 ヤード TD 最長
#6  北條淳士 10 81 16
#10 政本悠紀 75 16
#28 須貝和弘 19 72 15
#22 藤井光成 24 13
レシーブ 回数 ヤード TD 最長
#85 鈴木隆貴 108 26
#1  岡田義博 62 32
#81 松岡直希 22 14
#28 須貝和弘 10
パス 回数(試投) ヤード TD 最長
#10 政本悠紀 13(22) 138 24
#12 笹木雄太 4(7) 72 32
#4  西川大地 0(1)
QBサック 回数 ヤード SAF 最長
#99 庭田和幸
星取表(11月8日現在)
日大 法大 慶大 早大 中大 明大 日体大 専大
日大 11/22 45○0 9●21 75○14 44○6 49○20 66○7
法大 横浜 45○35 24●27 38○6 42○14 38○9 55○13
慶大 0●45 35●45 11/22 39○20 34○10 37○25 58○19
早大 21○9 27○24 横浜 30○0 24○6 54○24 55○0
中大 14●75 6●38 20●39 0●30 11/22 33○13 63○5
明大 6●44 14●42 10●34 6●24 横浜 20○3 14○7
日体大 20●49 9●38 25●37 24●54 13●33 3●20 11/21
専大 7●66 13●55 19●58 >0●55 5○63 7●14 アミノ
コメント

濱部昇監督(昭62教卒=東京・早大学院)

――関東大学秋季リーグ戦(リーグ戦)優勝おめでとうございます。

ありがとうございます

――率直なお気持ちは

本当にうれしいですね。選手たちはいろいろ不満もあったとは思いますがここまでついてきてくれて、選手、スタッフ、そしてOBの方々やファンの皆さんに感謝しています。

――昨年、悔しい思いをした日大、法大に勝っての優勝です

やはり昨年、おととしとやってきて見えた課題をきちっとつぶせてきたのが結果につながったのではないかと思っています。(おととしは)自分自身就任1年目というのもあって、チームに何が足りないのかという判断であったり、どれくらいやればいいのかという部分をなかなか判断をし切れなかったのですが、そういうのが経験を重ねながら見えてきて、課題をつぶし切れたことが成果につながったのではないかと思っています。

――第1クオーター(Q)の最初にフォースダウンギャンブル失敗のシーンはひやひやしたのではないでしょうか

どうしても先制したい試合だったのでFGでも良かったのですが、きょうは選手を信じて攻める気持ちを持ち続けようということで準備をしていました。FGも大事な戦術ですが、勝負に出たというところでしたね。

――日大戦に引き続き気持ちを前面に出したプレーが序盤から出ていましたね

そうですね。そういう意味では第1Qは自分たちが用意したプレーを選手が伸び伸びと展開してくれていたので、気持ちとしてはなかなか点差を開けない中でも積極的に取り組めていたのではないかと思います。

――前節では出なかったオフェンスがこの試合では機能していましたね

そうですね。日大戦は本当にオフェンスが申し訳なかったですし僕の采配もいろいろ指摘される部分もありました。この試合を迎えるにあたり、自分たちが普段あまりやっていないことを用意するプランを立てたんですけどもう一度プランを練り直して、いままで自分たちがやってきたことをひたむきにやろうということで準備をしてきたので、選手もやり込んできたプレーをひたむきに最後までやり切ることをしてくれた結果だと思っています。

――この試合ではQB政本悠紀選手(創理=東京都市大付)をはじめ、最上級生の選手たちがチームを引っ張っていましたね

そうですね。QBは三人それぞれ個性があってその中で競い合いながらやってきて、正直きのうの夜の段階でも誰を使うか迷っていました。その中で笹木(雄太、法3=東京・早大学院)を先発で使うことになりましたが政本には必ず出番があるからいつでもやれる準備をしといてくれという話をしていて、政本自身も準備をしっかりして期待に応えてくれたことは本当に素晴らしいと思いますし、感謝しています。

――ディフェンスでは村橋洋祐主将(スポ4=大阪・豊中)が欠場している中奮闘しましたね

もうここまでくると相手にもケガ人はいましたし、どこのチームもこのTOP8で戦うからには同じ状況だと思うんです。なので、そういうことも想定してチームの層を上げることをこのチームを立ち上げるときから言ってきましたし、出られない人間を憂いてもしょうがないので、そういう意味では前節と同じですがどういう状況になろうが関係なく自分たちが積み上げてきたことをやり切ろうということで臨んだので、大きな動揺はありませんでした。

――法大はアジャスト能力が非常に高いですが、後半はどういった対策を練っていましたか

それは気持ちの準備の問題だと思っていました。ハーフタイムでは10点差はセーフティーリードにもならない。後半は1ポゼッション差を開けるように得点をしようというように伝えました。万が一得点差が縮まっても、自分たちで苦しくならずに落ち着いて目の前のプレーをやり切ろうということを言いました。法大は前半スペシャルプレーもあまりやってこなかったのでいろいろな仕掛けをしてくるとは想定していましたし、最後までもつれる展開になると思っていたので、気持ちの上での準備をやるように強く言ったので、選手たちは最後までやってくれたと思います。

――昨年からある課題の一つの『集中力』に関しては、この試合では最後まで保つことができていましたね

集中力の点に関してはトレーニングの成果だと思っています。昨年はまだまだこのリーグで戦い切るスタミナ、ファンダメンタルが身についていなかったというところで最後ぼろが出てしまったので、ことしはそこからスタートしてチームをつくり上げてきましたので、そういう意味では最初から最後まで走り負けずに集中力を切らさなかったのが、選手がここまでやってきた一つの成果だと思います。

――監督自身、今季は『結果を出す』と言って始まったシーズンですが、目標に一歩近づきましたね

過程で一つステップを踏めたというのは良かったと思います。次節の慶大も強いですし、東日本代表校決定戦、甲子園ボウルもあるので、次の練習からもレベルアップをして成長し続ければと思います。

――今後に向けての抱負をお願いします

まだまだ選手は成長するチャンスがあるし成長できると思っているので、ここで満足はせずにもっともっと上を目指して、良い試合ができるように取り組んでいきたいです。

DL村橋洋祐主将(スポ4=大阪・豊中)

――リーグ戦優勝おめでとうございます

ありがとうございます。

――率直な感想は

本当にうれしいです。僕は出られなかったんですけど仲間が勝ってくれて。

――この試合に向けてのこの2週間のチームの雰囲気は

1週目は日大に勝ったことから日大戦前より危機感がなかったのですが、この一週間はどんどん雰囲気も良くなっていって、この試合にはいい雰囲気で臨めたと思います。

――サイドラインからこの試合の戦況をどのように見ていましたか

法大もすごい強いチームだと思っていて簡単にいくとは思っていなかったので、全然焦ることなく自分たちのやることをやり切るという気持ちで見ていました。

――この試合でも多く見られた、前節で解禁した『2DL5LB』のフォーメーションはかなりアジャストしてきている感じでしょうか

そうですね。しっかりスカウティングし、法大戦用にアジャストして前半はしっかり出来ていたと思うんですが、後半はスペシャルプレーで一本深くに決められたりと法大のやりたいようにやられてしまったので、その点は非常に反省しています。

――オフェンスは前節よりも出ていて、助けられた部分が多かったですね

日大戦みたいなオフェンスだと負けていたと思うので本当に出てくれて良かったです。

――政本選手の強気のプレーが特に印象的でしたが

そうですね。政本はここ一番でやってくれましたね。笹木が出ていた中悔しいときもあったと思いますが、ここ一番でやってくれてうれしく思います。

――リーグ戦優勝は決めましたが慶大戦が残っていたり、東日本代表校決定戦があると思いますが今後チームでどのように取り組んでいきたいですか

気を抜いている暇はありませんし、気を抜いているようであれば慶大、東日本代表校決定戦、その先の甲子園ボウルは勝つことができないと思うので、また一日一日しっかりやり切っていきたいと思います。

――今後に向けて意気込みをお願いします

きょう勝つことができ、リーグ優勝できたことはうれしかったんですが、目標は『日本一』ということでまだまだだと思っているので、また気を引き締めてやっていきたいと思います。

LBコグランケビン副将(商4=東京・早大学院)

――優勝おめでとうございます。いまのお気持ちを聞かせてください

最高です。それだけです。

――きょうの試合を振り返っていかがでしたか

前半はディフェンスとしてになってしまいますがすごい良くて、後半24点取られて普通じゃ本当に負け試合だと思うので、勝ってすごくうれしいですけど、また反省することはたくさんあるという印象です。

――日大戦に引き続き2DLというシステムでしたが、機能した部分は大きいですか

だいぶ前半機能していて、そのおかげでまずランストップというのをやっていたんですけど、それは本当に機能していて、2DL自体は本当によかったと思います。

――後半得点を取られてしまったのはどういった原因が考えられますか

パスとかスペシャルで流れをつくられて、それでまたランも出されてしまうという悪循環になってしまいました。

――田口選手がフリーマンとして活躍していましたが、その活躍はどう映りましたか

前半も頑張ってくれて後半も良かったんですけど、オフサイドとかまだ不安なところも残ってはいるんですけど、きょうはよく頑張ってくれたなという印象です。

――法大戦を迎えるに当たって準備してきたことは

ランストップをまずメインに準備していました。レシーバーも日大よりもスキルがすごい速くて強いレシーバーだったんですけど、その部分でやられるというかやられるとしたらそこだなと思っていたんですけど、そこがもうちょっと準備できたかなと思うこともあります。

――この勝利は4年生として格別なものでしょうか

本当に4年間で日大も法大もどっちも勝てていなくて、一回も甲子園行けてなかったので、自分の代で行けるということはうれしいです。

――ただまだ慶大戦があります。勝って全勝優勝を決めたいですね

もちろんです。慶大に負けたら単純に悔しいですし、1チームに負けて日本一になってもどこか足りないなっていうのが残ると思うので、もちろん全勝優勝したいです。

――今後、修正していきたいポイントは

24点最後に取られて、根本的なところから見直さなきゃなという思いはあります。まだビデオ見ていないですけど、ビデオ見て何が悪いか確かめて1個1個つぶしてから甲子園行きたいなと思います。

――個人としてはどんなところを伸ばしたいですか

関西本当にフィジカル強くてまだまだウエイトとか走り込みとか期間が長い分できると思うので、個人のレベルも満足せずにどんどん成長していきたいなと思います。

――慶大戦に向けて意気込みをお願いします

慶大は永遠のライバルなので、絶対負けないように準備して絶対勝ちたいと思います。

WR岡田義博(教4=東京・早実)

――優勝おめでとうございます、今の心境をお聞かせください

素直にめっちゃうれしいです。

――法大戦までの準備は何をされていましたか

 

日大戦でレシーバーに出た課題が1対1でDBに押されていたということで、この2週間は1対1で勝つことにフォーカスしていました。

――リターンの調子はどうでしたか

KRはうまく走れましたが、PRに関してはリターンの方向やキャッチしてから迷ってしまったことが反省にあげられるので、修整していきたいです。

――ロングパスのがあまり決まっていませんでしたが

サイドラインで確認したら(QBに)プレッシャーがあって投げ込めなかったということでした。奥はとれていたと思うので、そこのコミュニケーションかなと思います。

――レシーバーのホールディングが多かったですが

今年のブロックは、手を張って相手にワンパンチを入れることを意識していましたが、試合になると練習でやっていたことが出来ていなかった印象があるので、甲子園までに修整したいと思います。

――次の早慶戦について一言お願いします

早慶戦は色んな人が見に来て、絶対に負けられない戦いになると思うので、今できる最高のメンバーでベストなパフォーマンスをやりたいと思います。

K/P佐藤敏基(社4=東京・早大学院)

――優勝を決めましたが今の心境は

率直に最高ですね。うれしいです。それに尽きます。

――先制のFGは距離も長く難しいキックに見えましたがいかがでしたか

そんなに(距離が)長いという意識はなくて、先制できるかどうかのシーンだったので絶対に決めなくてはいけないなという気持ちで蹴りました。

――きょうもいいパントでチームに貢献されましたが、ご自身としてはいかがでしたか

距離が出ないパントもあったりだとか、全てが完璧だったわけではないので、これからしっかり詰められるところを東伏見に帰って、しっかり練習したいと思います。

――キックオフでボールを転がすキックも見せましたがその狙いは

あのキックオフは転がして、あわよくば相手のミスを誘って自分たちがカバーできたらいいかなという点です。元からプランとしてあったキックでした。

――最後の試合を決定づけるFGを蹴る時の心境はいかがでしたか

決めたら勝ちに大きく近づくという前向きな気持ちで、あまり後ろ向きなことは考えずに蹴りました

――決まった瞬間はいかがでした

いままでで一番うれしかったというくらいうれしかったです。

――今後に向けての抱負をお願いします

まだ甲子園が確実に決まったわけではなくて東日本代表校決定戦もあるので、そこでもしっかり勝って甲子園に行って、甲子園に行くだけではなく、そこでしっかり勝てるようにチームでやっていかなくてはいけないと思うので、甲子園まで歩みを止めずにチームとして日本一になれるように、それに貢献できるようにやっていきます。

LB塚田紳太郎(商4=東京・早実)

――5年ぶりの優勝、おめでとうごさいます。いまの気持ちはいかがですか

もう最高です。

――今日の試合に勝てた一番の要因は何でしょうか

そうですね、練習から法大戦に向けて新しい体型をひいたり、時間もあまりないなかで相手のビデオを見たり、合わせを何回もしたりといった準備をしっかりしてきたからかなと思います。

――今日の試合を振り返っていかがですか

チームとしてはオフェンスで結構取れていたので良かったと思います。個人としてはいいプレーもあったんですけど、ミスも結構多くて、まだまだ練習で積み重ねていけるものはあるなというふうに感じました。

――では最後に次の早慶戦に向けての意気込みをお願いします

もう優勝が決まってはいるんですけど、やはりプライドっていうのがありますし、絶対勝ちたいです。

QB政本悠紀(創理4=東京・都市大学付)

――いまの心境をお聞かせください

正直にとてもうれしいです。

――きょうの試合の準備は何をされていましたか

 

ビデオを見たりいつも通りのことと、一番やったのがイメージトレーニングです。いつもと違う試合会場で、夜だったり雨の予報も出ていたので、イメージをすることをみんなにも呼び掛けました。

――ご自身のプレーを振り返っていかがでしたか

運に助けられた場面が多かったです。それに関しては本当に良かったです。もしかしたらミスで負けていたかもしれない、危ないところではあったので、ビデオで反省して引き続き集中してプレーしていきたいと思います。

――途中交代での出場でしたが

最初から全員が出てもおかしくないから準備しておけ、と言われていたので調子が良ければ交代して出るという感じでした。

――ノーハドルでのオフェンスがありましたが、どのような狙いがありましたか

ハイテンポでディフェンスを攻め続けてたり、相手を見てその場でオーディブルをかけたり、昨年もそれで良いドライブができていたので準備していました。

――モーションやシフトを多用していましたが

モーションして相手のアジャストを見て、プレーを変えたり、相手を混乱させ裏をつくプレーをしたりしました。

――スクランブルの調子はどうでしたか

 

足が動き切れていなかったので、ギリギリでした。TD出来て良かったですけど、もっと足を動かしたら楽にTDできたと思います。

――ロングパスの精度があまりよくなかった印象でしたが

プレッシャーを受けながらのスローでしたが、自分のボールが悪かったです。プロテクションやレシーバーのキャッチなどオフェンスみんなで精度を高められたと思います。

――早慶戦に向けて一言お願いします

慶大もいいチームで強いのです。負けても行けるというのはありますが一戦必勝というのは変わらないので、勝って東日本代表校決定戦から甲子園ボウルという良い流れをつかんでいきたいと思います。

RB須貝和弘(創理3=東京・早大学院)

――優勝を決めました。いまの心境はいかがですか

単純にうれしいです。

――日大を破った後に法大戦を迎える中で気持ちの持っていき方としてはどうでしたか

単純に勝ったら甲子園ボウル、負けたら終わり。ただそれだけだったので、勝つことだけにフォーカスして思い切り望めたと思います。

――法大への対策としてはどのようなものがありましたか

法大ディフェンスに関しては、フロントLBの反応が早くてうまくて強い。そういうディフェンスに対して、迷うことなくタテに行くという感じでした。

――実際にできましたか

止まってしまうこともあったのですが、基本的にアベレージとしては前に進めたのかなと思います。

――前に進めた要因は

OLが頑張ってくれて、厳しいシチュエーションもあったと思うのですが、前に出してくれました。オフェンスの雰囲気を盛り上げてくれて、そういうファイティングスピリッツに感謝しています。

――OLがかなり走路を空けてくれたということでしょうか

そうですね。

――その他ご自身のプレーはいかがでしたか

少し迷ってしまう部分もあったり、一発で持っていけるシチュエーションで足がもつれてしまったりもしたので、そういうところの精度をもっと上げていけばいいかなと思っています。

――早慶戦が残っています。意気込みはいかがですか

形としては消化試合になってしまうのですが、また一つのステップと考えて、万全の準備をして、甲子園ボウルに行きたいと思います。

WR鈴木隆貴(法3=東京・早大学院)

――リーグ戦優勝おめでとうございます。率直な気持ちをお願いします

最高にうれしいです!

――試合前はどのような意気込みでこの大一番に臨みましたか

前節の日大戦が本当に自分としてもオフェンスとしても何もできなくて、この法大戦はオフェンスとしても自分としてもその雪辱を果たしたいと思っていました。オフェンスで勝ったと言える試合がしたかったですし、自分のキャッチで勝利に導こうと思っていました。

――この2週間の練習はいかがでしたか

やれることは全部やろうということを全員で話していて、スカウティングも過去の分までみっちりやりました。その中でも自分たちのフットボールを貫き通そうという話をずっとしていて、日大戦は自分たちのテンポでできず、やりたいこともできずだったのでその反省として法大戦では今までやってきたこと、積み上げてきたものを出し切るということできょうまでやってきました。

――自分たちのフットボールとは具体的にどんなフットボールですか

僕たちのオフェンスは最初から最後まで泥臭く、しっかりブロックして競ったボールも捕ってというように精神面をしっかりやるといった部分です。後はフィールドを横にも縦にも広く使うということが僕らのオフェンスだと思います。相手の弱いところを突きながら自分たちの展開に持っていければという感じです。

――きょうはズバリ自分たちの展開に持ち込めましたか

きょうは自分たちのフットボールがやれたと言えばやれたと思います。ただ、まだ自分たちのミスというかイリーガルモーションやフォルススタートで罰退をして苦しい展開に持ち込んでしまったので、甲子園に向けて修正したいと思います。

――確かに反則が多かったですがどのようにその悪い流れを断ち切ろうとしましたか

審判も人間なので、そういう部分で審判が反則と言えば反則です。2回ほどホールディングも取られていましたがそれも含めアジャストしていくことが大事かなと思います。

――本日はリーディングWRです。振り返っていかがですか

本当ですか。自分では一本TDを持っていきたかったというのはありましたがそんなことよりもチームが勝つ、自分のところに飛んできたボールは何が何でも捕るということを意識していました。結果というよりチームとして勝てて良かったです。

――ショートパスから走るプレーも多かったと思いますがいかがですか

法大が中を止めてくるようなアジャストをしていたので、そこでWRが早いタイミングのラックで勝負できたら試合の展開も楽になるなと思っていました。きょうは僕が多かったですがそういうところでWRが稼げば有効だと思うので今後もまた頑張りたいと思います。

――早大を代表するWRということで、リーディングWRとしての自覚は出てきましたか

僕はこのチームが勝つためにプレーをしたいということを一年間ずっと思ってやってきました。それはやっていれば分かるのですが、それでも相手のマークが厳しいから捕れないというWRではいけないので、そういう責任も持ちつつしっかりと絶対チームが勝つために最高のプレーをするということを心掛けています。

――球際の勝負強さはどこから生まれるのですか

最近意識しているのはボールだけ見るということです。相手がどうこうというよりボールを見た瞬間にボールが飛んで来たら足がもげようとも走り続けて、届かなくても飛びついてやろうというのは練習から意識しています。

――KCでも活躍していましたね

はい。ことしからワイドサイドのコンテイン(フィールドの外側を守る役割のこと)とスパイを兼ねています。最近すごく慣れてきてやりやすいと思っています。KCはかなり好きです。

――法大のOLやLBのヒットは強かったですか

やはり固かったですね。キックでもクラックブロック(斜め前から死角を突いてくるブロック)を何度かされましたが速いし重いし足が動くなと感じました。

――FGのホルダーとしてはいかがですか

ことしはすごいキッカーがいるので、自分がボールを捕って置けば絶対に決めてくれると思っているので、僕はそこだけに集中してやれているなと思います。もうそこはプライドですね。スナッパーのDL植森翔(社3=東京・早大学院)と僕とK佐藤敏基(社4=東京・早大学院)の三人で決めるということは絶対に譲れません。

――27点目のFGが決まった時はどのような心境でしたか

最高でしたね。今までボールを抑えてきて決まった中で一番でした。

――きょう一番思い出に残るプレーはありますか

チップされたやつですね。インターセプトぎりぎりで来たやつは本当に焦りましたね。カバーされていて、多分相手もパスコースを読んでいてルート取りに迷ってしまってやばいと思いました。でも相手がミスしてくれて、ボールに寄っていったらボールが来てくれました。

――今後どのようなオフェンス、プレーをしていきたいですか

僕はことしに入ってから、ライスボウルに出場することを目標にやってきました。なので、まだまだ成長できる部分はあると思います。オフェンスとしても関学大や社会人のチームを想定してもっともっと磨き上げて隙のないチームを作っていきたいと思います。

――最後に意気込みをお願いします

早大米式蹴球部は80年の歴史がありますがまだ甲子園で一度も勝っていなくてライスボウルに出場したこともありません。ことし一番のチャンスだと思うので、絶対に甲子園で勝って、ライスボウルへ行きたいと思います。

RB北條淳士(社3=東京・佼成学園)

――優勝おめでとうございます。今の率直な気持ちをお願いします

素直にうれしいです。色んな人の支えがあったからこそここまでこれたと思います。なので、今後も勝ち進んで甲子園ボウルも勝って終われるようにしたいです。

――この2週間どのような準備をしてきましたか

日大戦はディフェンスが守ってくれてディフェンスに助けられた試合だったので法大戦はオフェンスも頑張って、アメフトはオフェンス、ディフェンス、キックのチームワークで成り立っているので本当にオフェンスで勝とう、より頑張ろうねということは意識しました。

――法大のOLやLBの強さはいかがでしたか

そうですね。日大さんが本当に強かったというのもあって、法大の方が走りやすかったというのは多少はあります。きょうはOLがしっかりとブロックしてくれたので少しは走れたと思います。

――第2Qにロングゲインがありましたね

とっさというか何も考えていなかったのでシンプルにチームのために走ろうと思っていました。あれはOLがたまたま良いブロックをしてくれてコースが空いていたので、前に走っただけです。

――TDランも見事でした

あれもしかりですけど、OLがブロックしてくれて、OL松原寛志(法3=東京・早大学院)も良いブロックをしてくれました。コースが空いていたのでTDにつながりました。たまたまです。

――きょうは重要な局面でボールを受けることが多かったと思いますがいかがですか

後半は僕とRB須貝和弘(創理3=東京・早大学院)で回しましたが、たまたま僕の時に第3ダウンが来たという感じです。僕以外にももっと良いランナーがいるので今後も頑張りたいです。

――QBが前節までと違ったことの影響はありましたか

どのQBともハンドオフを合わせているので問題はなかったです。でも新しい風が吹いたと言いますか、そういった面はあったと思います。

――勝利はいつ確信しましたか

最後の最後まで本当に分からなくて、最後ディフェンスが取られてオンサイドオフを蹴った時も見なくて良いと言われて見ていませんでした。最後の最後まで本当に分からなかったので勝てて良かったです。

――ことし勝てた一番の要因は何でしょうか

やはりDL村橋洋佑主将(スポ4=大阪・豊中)がすごく良い形で引っ張ってくれたことだと思います。きょうは出場していませんでしたが、甲子園まで行けば出場できるので、そのためにもチームでまとまって、今までの恩返しをしようということでやっていました。

――今後どのようなプレーを展開していきたいですか

今シーズンは、初戦に何回か出てその後ケガをしてしまいました。日大戦でもミスをしてやっとここでTDを取れたので、これからも支えてくれる人やお世話になっている人へ恩返しできる走りをしていきたいと思います。

――最後に意気込みをお願いします

5年ぶりの甲子園ということで、出場できたのは関係者、スタッフだったり両親、応援してくださる早スポさんだったりのおかげだと思います。少しでもチームに貢献できるように頑張るのでまた応援よろしくお願いします。

LB田口凌(社2=東京・早大学院)

――優勝を決めました。いまの心境はいかがですか

安心というか、自分が今季の試合で先発したのは初めてで、自分が出たから負けたということになったら怖いなと不安な状態で試合に入っていたので。

――チームとしては日大を破った後に法大戦を迎える中で気持ちの持っていき方としてはどうでしたか

日大戦は試合に出ていなくて、うれしい半面自分が貢献出来ていない悔しさもあったので、法大戦で出られて、いいプレーも何個かあったのでその面では良かったです。

――法大への対策としてはどのようなものがありましたか

ラン主体のチームで、その分(早大は)LBを増やそうという考え方だったのですが、自分が出るからには2年生らしく暴れまわろうと。うまくやるのではなく必死に全力でやることを意識していました。

――田口選手のポジショニングとしてはどのようなものでしたか

LBとDLの間です。

――それは法大に特化したものですか

そうですね。

――実際にチームとしてのディフェンスを振り返っていかがでしたか

甲子園ボウルに駒を進められる可能性が高いということは、一つ歴史を塗り替えられたということだと思います。そこから甲子園ボウルに自分がでないと面白くないので、試合に出るチャンスを生かしたいなと思います。

――ご自身のプレーはいかがでしたか

不安な状況で入ったのですが、その割には足も動いたし、プレーもよく見えていたので、その点は良かったと思います。

――慶大戦に向けて意気込みをお願いします

主力メンバーが温存になると思うので、自分としては見せたいなと思います。4年生を助けるという意味で自分が試合に出て活躍したいと思います。