専大に屈辱の敗戦

米式蹴球
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 12
専大 GREEN MACHINES 17

 秋季リーグ戦、第二節の専大戦が15日、東京・アミノバイタルフィールドで行わた。シーズン終盤に強敵の中大、法大を控える早大にとって順調に勝ち星を重ねたい試合。しかし、先制点を決められたワセダは最後まで自分たちのフットボールができず、12-17でまさかの敗戦を喫した。

この試合唯一のTDを決めたWR橋本嵐

 試合開始直後から専大ペースとなったこの試合。第1クオーター(1Q)に専大にFGで先制点を許す。流れを引き寄せたいワセダはWR橋本嵐(創理4=千葉・東葛飾)、RB藤井光成(政経1=東京・早大学院)を中心としたランオフェンスを展開。そしてゴールまで6ヤード4ダウン1の場面、早大はFGを選択。しかし、K佐藤敏基(社1=東京・早大学院)の54ヤードFGアテンプトはゴールポストのクロスバーを越えることはなかった。迎えた2Qでは、開始10分17秒でWR橋本嵐が22ヤードのTDを決め6点を奪い逆転に成功するも、TFPをWR金澤秀明(教2=東京・早大学院)が失敗。キックで流れを掴むことが出来ない。さらに、試合終了間際には専大にランTDで再逆転を許し、6-10とビハインドで前半を折り返す。

 後半の逆転に賭けて一歩も引けないワセダは、3QにWR金澤とK佐藤敏のFGを立て続けに決め、再び逆転に成功する。直後の守備では、DB島川秀人(創理3=東京・早大学院)がインターセプト。このまま流れに乗り逃げ切るかと思われたが、3Q残り5秒、専大の90ヤードのTDランが決め手となり万事休す。12-17で惜敗することとなった。

敗戦に悔しさを滲ます選手たち

 この敗戦でリーグ戦1勝1敗となったワセダ。甲子園ボウルに出場するためにも決して無駄にできない試合だったが、終始専大に押される結果となってしまった。この試合、QB佐藤雅哉(政経1=大阪・箕面)、QB政本悠紀(創理1=東京都立大付)らが1年生ながら健闘するなど新たな希望も垣間見えたが、それでも厳しい立場に置かれたことは間違いない。まだリーグ戦は始まったばかり、今後の試合を全て勝利で収め悲願の目標達成にむけ早大BIG BEARSの挑戦は続く。

(記事 小川朝熙、写真 生川花子、浦井拓也)

★主将、副将が怪我から復帰

左からDL長尾、LB小松原

 早大の頼もしい戦力が怪我から復帰した。副将のDL長尾篤(教4=東京・早大学院)は左膝の怪我を乗り越え、二年ぶりの公式戦出場。LB小松原健主将(政経4=東京・早大学院)は右肩の脱臼のリハビリから復帰し、今季初出場を果たした。LB小松原主将はこの試合の途中で負傷交代したため心配ではあるが、主将、副将の怪我からの復帰がチームに与える影響は大きい。二人の復帰戦を勝利で飾ることはできなかったが、今後の二人のフィールドでの活躍に期待だ。

★特集

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  • ★得点経過

    TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
    専大 1Q FG #17 高室       10-3
    早大 2Q RUSH #21 橋本嵐 #80 金澤 NG 6-3
    専大 2Q RUSH #2 登石 #17 高室 6-10
    早大 3Q FG #80 金澤       9-10
    早大 3Q FG #4 佐藤敏       12-10
    専大 3Q RUSH #2 登石 #17 高室 12-17

    ★スターティンングメンバー


    オフェンス
    ディフェンス
    背番号 ポジション 氏名 学部

    学年
    出身校 背番号 ポジション 氏名 学部

    学年
    出身校
    78 OL 中村洸介 スポ2 東京・日大三 93 DL 長尾篤 教4 東京・早大学院
    75 OL 福留悠斗 創理4 東京・早実 44 DL 岩谷享右 創理4 東京・早大学院
    70 OL 長瀬彗 創理4 東京・早大学院 94 DL 木和田隆介 商4 東京・早実
    56 OL 菅原大蔵 人3 長野吉田 97 DL 篠澤 慶 人3 埼玉・川越東
    69 OL 大町慎太郎 社2 東京西 52 LB 小松原健 政経4 東京・早大学院
    87 TE 柳川 亮 政経3 埼玉・早大本庄 50 LB 西田啓佑 文構3 東京・早大学院
    25 RB 藤井光成 政経1 東京・早大学院 41 LB 佐々木桂一郎 社3 東京・海城
    98 RB 日高英祐 文4 神奈川・鎌倉 31 DB 田中慶行 政経2 東京・早大学院
    WR 清水隆博 社4 東京・早大学院 31 DB 島川秀人 創理3 東京・早大学院
    80 WR 金澤秀明 教2 東京・早大学院 23 DB 河口友樹 商3 東京・海城
    15 QB 佐藤雅哉 政経1 大阪・箕面 32 DB 嶋田幹之進 政経1 東京・早大学院
    80 金澤秀明 教2 東京・早大学院 42 コグラン・ケビン 商1 東京・早大学院
    秋季リーグ戦1部Bブロック星取表
       法 大 中 大 早 大 慶 大 専 大 関学大 都市大 学習院 勝-負 順位 勝点
    11/11 10/28 10/21 10/7 9/30 ○79-0 ○99-0 2-0  
    横浜 10/20 10/28 9/30 10/7 ○87-0 ○115-14 2-0  
    アミノ アミノ 11/11 ●12-17 ○39-12 10/7 9/29 1-1  
    アミノ アミノ 横浜 ○35-18 〇24-10 9/29 10/6 2-0  
    アミノ アミノ 〇17-12 ●18-35 11/11 10/28 10/20 1-1  
    アミノ アミノ ●12-39 ●10-24 アミノ 10/20 10/28 0-2  
    ●0-79 ●0-87 アミノ アミノ アミノ 夢の島 11/10 0-2  
    ●0-99 ●14-115 アミノ 川崎 夢の島 川崎 アミノ 0-2  

    ◆コメント
    朝倉孝雄監督(平3商卒=東京・早大学院)
    ――きょうの試合を振り返って
     オフェンスもディフェンスも良いプレーはあったんですけど、悪いプレーもあったということでそれが今のチームの実力なんじゃないかと思います。
    ――QBが二人とも一年生でしたが、どのようなゲームプランで試合に臨みましたか
     とにかくランプレー中心で、ところどころプレーアクションを狙っていこうと。一年生のQBの二人は一年生にしては良くやったかなと思います。
    ――レッドゾーンに入ってから得点につなげることが出来ない場面が多くありました
     つまらない反則であったりとか、レッドゾーンに入ってからの連携ミスがあったかなと思います。
    ――専修大の印象は
     専修大は2番のRBが良かったですね。途中止めたんですけど最後に1本走られて、彼にやられたかなという気がします。
    ――ディフェンスの評価は
     インターセプト3本とターンオーバーもあって、ターンオーバーバトルという点では非常に良かったです。
    ――後半に向けてどのようなアジャストをしましたか
     ちょっとディフェンスラインを動かして、後ろの守り方はそんなに変わっていないですけど、ランプレーを守るスタンスにしました。
    ――専大オフェンスにドライブを出されてしまった原因は
     ミスタックルやパシュートアングルの悪さだと思います。
    ――今後の意気込みを願いします。
     一戦一戦勝つしかないですよね。次負けたら入れ替え戦なんでまずは次の試合を。目の前の敵を倒すことに集中したいです。

    OL福留悠斗(創理4=東京・早実)
    ――きょうの試合を振り返って
     厳しい展開だったというのが一番ですね。QBも一年生でほとんどランプレーがでいくといっていてランプレーが相手のディフェンスに人数を集められて終わってしまったという感じでした。
    ――きょう感じた課題など
     ファンダメンタルが課題として残りました。
    ――専大の印象は
     早くて良いディフェンスでした。
    ――パスプレーがあまり出来なかった中でどのように攻撃を組み立ていきましたか
     ランプレーでも三回でファーストダウンをとるというのを細かくつなげていくというゲームプランでした。
    ――前半と後半の間ではどのように合わせていきましたか
     前半は自分たちのミスで止まってしまっていたのでそれを徹底してなくしていこうというところでした。
    ――これからの抱負をお願います
     きょう負けたことは自分としては結構良かったなと思っていて、みんなこうやって自分たちが弱いということが分かったので、ほんとうに練習するしかないのであとは練習して、メンバーが戻ってきて良い流れにして全部勝つしかないので全部勝っていきたいです。

    DL長尾篤(教4=東京・早大学院)
    ――きょうの試合を振り返って
     まだ気持ちの整理がついていなくてうまく言葉にすることができないです。終始相手のぺ―スで試合が進んで自分たちのプレーが全くできなかったです。まだまだだな、という感じです。
    ――後半の始めはよい流れが来ていたが
     前半のゲーム内容が悪かったので、後半は切り替えて、いちからスタートするという強い気持ちで入りました。よい流れを続けることができなかったことが悔しいです。
    ――専大についての印象は
     力のあるチームだということはわかっていて挑んだが、予想以上にやられてしまったという印象です。相手にペースを作られてしまって盛り返すことができませんでした。
    ――今後にむけて
     もう一度まとまらなければいけないと思います。また気持ちを切り替えてやっていきたいと思います。

    WR橋本嵐(創理4=千葉・東葛飾)
    ――きょうの試合を振り返って
     何回も得点するチャンスはありましたが、最終的にRBとしてタッチダウンを奪えず、キック止まりにされてしまったことは、オフェンスで負けてしまったことの要因だと思います。
    ――RBにコンバートされて、パス攻撃がうまくつながらない中ですが
     個人的にはそのようなチーム状況で、自分が走って、決めなければいけない中、今日はあまり走ることができなかったので本当に悔しいです。
    ――前半から後半への修正点は
     前回の試合は前半で相手の動きを見て、後半からはそれにアジャストするができたのですが、今回の試合は相手のディフェンスが結構動いてきて、後半に入っても、押し切れない部分があり、そこを見切れなかったのは悪かったことだと思います。
    ――専大の印象は
     今回はランを止めにきているなと印象は持ちました。LB陣も前に前にでてきて、そのように警戒されている中で、自分たちはチームのためにもランを出せるようにしていきたいですが、今回は相手に屈してしまったと思います。
    ――きょうの課題は
     前回とは違うディフェンスに対応しきれなかったことと、OLも対応しきれていなかったので、OLとの連携し、コミュニケーションをとれば、今日みたいなディフェンスに対して、対応できると思います。
    ――今後一戦も負けられない戦いとなりましたが
     本当にこれであとがなくなって、これからは切り替えて戦っていくしかないと思っているので、これからまたチームとして、オフェンス、ディフェンス、キックともに課題があると思うので、そこをしっかり修正して、目の前の試合を着実に勝っていくしかないと思います。