強豪・立命大を撃破。創部史上初の快挙達成!

米式蹴球
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 17 23
立命大 PANTHERS 16

 一橋大戦の快勝から1週間、BIG BEARSは今季最初のヤマ場を迎えた。対するは立命大PANTHERS。昨年の関西秋季リーグ戦で準優勝し、『関西の雄』と称される強豪校だ。アウェイで行われた昨春の定期戦では、善戦するも試合終了直前に逆転を許し惜敗。ホームで因縁の相手にリベンジを果たすべく迎えたこの試合、先制こそ許すものの、前半はモメンタムをつかんだ早大が着実なドライブで前進し3TD1FGを決め、23―9と相手を突き放す。後半は無得点に終わり立命大に7点差まで詰め寄られるも、ディフェンス陣の渾身のタックルで追加点を許さない。前半のリードを守りきった早大が、23―16で白星を手にした。

 第1クオーター(1Q)最初の攻撃シリーズ、QB政本悠紀(創理3=東京都市大付)がWRに放ったパスをインターセプトされ攻撃権を失うと、立命大に32ヤードのFGを決められ先制を許す。不安な立ち上がりとなるが、続いて起用されたQB坂梨陽木(政経1=東京・早大学院)が落ち着いた判断でオフェンスをけん引。ランプレーでエンドゾーンまで残り1ヤードに迫ると、RB吉原猛(社4=東京・日大三)が中央に突っ込みTDに成功。TFPは相手のブロックに阻止されるものの、1Q残り3分で逆転を決める。続く守備シリーズ、セカンドダウンの場面で相手のスナップミスを逃さなかったDL小宮山泰隆(教3=東京・早大学院)が鋭いロスタックルを決めると、さらに続くサードダウンの場面ではQBサックが飛び出すなどディフェンス陣も好プレーを見せ、6-3で1Qを終えた。2Q、QB坂梨の放ったショートパスがTE北村卓也副将(先理4=東京・早大学院)に立て続けにヒットすると、フォースダウンの場面でK佐藤敏基(社3=東京・早大学院)が34ヤードのFGに成功。勢いに乗るオフェンスは、続くシリーズでもQB坂梨がWR西川大地(商2=東京・早大学院)に34ヤードのTDパスを通し、16-3と点差を広げる。劣勢に立たされた立命大は50ヤード弱のロングパスでTDを奪い反撃の糸口を探るが、続く早大の攻撃シリーズ、RB吉原が力強いランプレーでこの日2本目となるTDを決め、追加点。追いすがる立命大をさらに突き放した早大は、23-9と大量リードで前半を折り返した。

2TDを挙げた吉原

 迎えた後半の立ち上がり、パスとランを織り交ぜたロングドライブでじわじわと自陣に迫る立命大の攻撃を止めることができない。パスインターフェアランスなどのペナルティも重なり自陣1ヤードまで攻め込まれると、最後は相手RBに右方向へのランを許して失点。23―16となったところで確実に点差を広げたい早大であったが、インターセプトなど相手の好ディフェンスに阻まれ、なかなか得点を奪うことができない。4Q、ファンブルなどミスが重なりリズムをつかみきれない状況で迎えた残り6分の守備シリーズ、ロングパスで自陣2ヤードまで相手の侵入を許してしまう。同点に追いつきたい立命大は何度も中央へのランプレーを仕掛けカベをこじ開けようとするが、早大はここぞという時の集中力を発揮し、これを阻止。相手のフォースダウンギャンブルをDL庭田和幸(創理3=東京・早大学院)ら鉄壁のDL陣が中心となり守りきると、BIG BEARSの雄叫びがフィールドに響いた。後半は無得点となったオフェンス陣を、ディフェンス陣が援護。幾度とないピンチの場面で勝負強さを見せた早大が、最終スコア23―16で勝利を手にした。

コグランケビン(商3=東京・早大学院)が獅子奮迅の活躍を見せた

 立命大に対する勝利は創部史上初の快挙。BIG BEARSに、また新たな歴史が刻まれた瞬間だった。今季初戦となった早慶戦、あと一歩のところで勝利を逃した悔しさが選手の原動力になっている。「自分たちのやっていることは間違っていないことが再確認できた」(DL庭田)。敗戦を経て、課題を一つずつクリアしひたむきにフットボールに取り組んできた選手たちの姿勢が、この結果をもたらしたのだろう。しかし、まだシーズンは始まったばかり。6月にはアウェイで強豪の関大との一戦が控えている。きょう得た自信を胸に、さらなる高みを目指して挑戦を続けるBIG BEARSの勇姿に期待だ。

(記事 巖千咲、写真 和泉智也、井上義之)

得点経過
TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
立命大 FG #12池上 0-3
早大 RUN #30吉原 #16佐藤 NG 6-3
早大 FG #16佐藤 9-3
早大 PASS #11坂梨→#13西川大 #16佐藤 16-3
立命大 PASS #4前田→#83中野 #12池上 NG 16-9
早大 PASS #18内村→#30吉原 #16佐藤 23-9
立命大 RUN #33長谷川 #12池上 23-16
コメント

濱部昇監督(昭62教卒=東京・早大学院)

――立命大に対して創部史上初となる勝利を収めました。率直な感想はいかがですか

立命大には今までずっと大敗を喫し続けていて、昨春に善戦はしたんですけれども一度も勝ったことのないチームだったので、きょう初めて勝てたことについては良かったと思います。ただ学生スポーツは毎年違うチームになるもので、ことしの立命大が今までのような自分たちには手も足も出ないチームだったかというとそうではなく、立命大さんもチーム作りに苦戦しているような印象があるので、これで「自分たちは強い」と勘違いせず、きょうも早慶アメリカンフットボール対校戦(早慶戦)で出た課題を潰しきれていなかったですし、また東伏見に帰ってそういう課題をなくしていく努力をしていきたいと思っています。

――どのようなモチベーションで試合に臨みましたか

早慶戦に負けてから先週の一橋大には勝ちましたけれども、きょうは1部のトップチームとの対戦ということで、そこに必ず「勝つ」ことが第一のモチベーションでした。立命大は関東にはないサイズのある選手や能力の高い選手が多いチームなので、そういう相手と対戦することで普段の練習では得られない感覚を体験できますし、自分たちのやってきたことがどのぐらい通用すのか、しないのかを確認する良いチャンスとなると思っていたので、そういう意味ではとても楽しみにしていた試合でした。

――前半、得点差をつけることができた要因はどこにあったのでしょうか

要因はQB坂梨(陽木、政経1=東京・早大学院)が良い判断、良いプレーをしてくれたことが大きかったですね。他の選手にミスも多く出たんですけれども、それを補う活躍をしてくれたので、今後がさらに楽しみだと思います。

――坂梨選手を含め、4人のQBを起用した意図は

QBは4人ともかなり高いレベルで競い合ってくれています。ユニットとしてのレベルも昨年より高いですし、その中でも坂梨は十分な判断能力や身体能力を発揮してくれているので、これからが楽しみですね。他の3人は良いところもありましたがミスもあったので、昨年同様まだ足りない部分があるな、と。1年生に負けないように張り切ってやってもらいたいと願っています。

――相手に2本のインターセプトを決められたシーンを振り返って

あそこは前半と後半それぞれ最初の攻撃シリーズで一番大事なところだったので、絶対にやってはいけないミスでした。あのようなイージーなミスをしているようではスターターは厳しいかなと思いますね。

――後半について総括をお願いします

きょうはオフェンス、ディフェンス、キッキングと全部がうまくバランスよく展開できないと、強いチームに対して試合にならないという話をしていて、その中でキッキングには前半にミスがありましたし良くないところもあったんですけど、それ以降はそつなくこなしてくれました。ディフェンスに関してはよく止めていた部分もあったのですが、後半にロングパスで決められたTDの場面では、あの時状況が安定してきていたのでメンバーを変えたんですよね。それが原因で一気に流れを持っていかれてしまったので、あれはベンチのコーチサイドのコミュニケーションのミスなんですけれども、ちょっとコーチ陣も油断をしている部分があるというか、ゲームはちょっとしたことで流れが変わってきて、一度試合のモメンタムを相手につかまれてしまうとそれを取り戻すのはすごく難しいことなので、良い部分があったと同時に課題もあったということです。やはり早慶戦で出たようなゴール前でのインターフェアのようなミスを繰り返しているので、そこがまた東伏見に帰って潰さないといけない課題だと思います。ただ、ディフェンスはショートヤードを粘ってくれたり、止めてくれていたので、そこは一つの成長ですね。慶大との試合ではショートヤードをことごとく持って行かれてしまったので。そう言う意味では少し成長してくれたかなと思います。

――世界選手権に出場した3選手がチームに復帰しました

まず彼らが代表に選ばれるようなトッププレイヤーだということ。そして、そのようなプレイヤーと一緒に練習ができることはほかの選手にとって良い刺激になっていると思うし、彼ら自身が日本代表での経験を通してうちのチームがまだまだだということを強く感じてきてくれているので、非常に良いきっかけになったと思います。帰ってきた直後にOL中村(洸介主将、スポ4=東京・日大三)が「代表チームは強かったが、そのなかで自分は最終ロスターにも選ばれなかった。実力的にはまだまだだ。自分たちが日本一になるにはやるべきことがたくさんある」ということをチームのみんなに伝えてくれましたし、チーム全体に対して良い刺激になっているんじゃないかと思いますね。

――次戦の専大戦に向けて、どのような取り組みをしていきたいですか

専大も非常に良いチームなので、シーズンが始まって選手には疲れや痛みが出てくる頃だと思うんですけどもしっかりと一つ一つの練習をやりこんで、フィジカルアップ、スピードアップ、スキルアップをして、今週よりも一段落ステップアップしたチームで臨みたいと思います。

OL中村洸介主将(スポ4=東京・日大三)

――きょうの試合を振り返って

前半は雰囲気がすごく良くて、ディフェンスがしっかりと止めていて、オフェンスも得点をとることができていました。しかし、オフェンスは、後半に集中力が切れてしまって、得点できなかったのですが、ディフェンスはよく止めていたと思います。

――きょうのゲームプランは

基本的にはパス中心ですね。相手のLBが速かったり、ブリッツが多かったりということで、そこのところをうまく対処してということはありました。

――立命大のDLの強さは

やはり、テクニックが関東とは違って、強さもあって、全然違いました。

――OLユニットの仕上がりはいかがですか

ある程度、形にはなってきましたが、接点(コンタクト)の部分で弱いという課題があります。きょうの試合でもランブロックでしっかりと押しこめていない、相手のスピードについていけてないという課題が新しく出ました。パスプロテクションも大事なところでサックされたりしたので、まだまだというところです。

――前半好調だった要因と後半、一本も取れなかった要因は

前半はインターセプトはありましたが、そこからみんなが集中して、役割を全うできていたので得点につながったと思います。後半は油断があったり、集中力がなくなっていたと思います。

――ハドルではどのような声掛けをしていましたか

前半だったら、ボールミスとかあったりしたら、みんなでボール守るよとかだったり、いつも言っているのは、みんなでしっかりとハドルを作って、みんなでブレイクしようという事です。そして、すぐにセットしてスタートしようというのはルーティンです。

――チームとしての収穫は

法大に完敗して、慶大にも負けて、という状況だったので、きょう負ければ負け癖がついてしまうということはみんなに言っていました。逆に言うと、この試合で負ければ後はないというなかで、勝てたことは素直に嬉しいです。

――今後、どのような面を特に強化していきたいですか

試合の中での細かいミスだったり、ボールのミスがあったりというのが現状で、ボールの意識を高めていきたいです。そして、集中力です。試合で集中できていないということはもちろん練習でも集中できていないということなので、そこを特に強化していきたいです。

――世界大学選手権で得たものは

日本代表で戦っている選手たちは意識がすごく高くて、1プレーの集中力もすごく高いので、見習いたいです。個人的には、自分が選手としてまだまだだなあということと、日本一を目指している主将としてもまだまだだということを感じて、いまはやる気にみち溢れています。

――次戦への意気込みは

春シーズン、全勝という目標を掲げていましたが、慶大に負けてしまいました。もし、秋シーズンの初戦で負けたら、日本一にはなれないかもしれないというところで、まだ危機感がないので、その危機感を一人一人が持ってこれからの試合は絶対勝ちたいと思います。

TE北村卓也副将(創理4=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

立命大に勝てたことは歴史上でも初めてだったのですごくうれしかったのですが、ただ、内容を見るとあまりにもミスが多いのでまだまだ課題が多いなという感じです。うれしいですけど素直に喜べないですね。

――ご自身のパスレシーブはいかがでしたか

春シーズン2試合やってあまり取れていなかったので、きょうは来たボールをすべて取れたので最低限のことはできたかなと思います。

――前半のオフェンスの出来は

立ち上がりが最悪なかたちから始まって良くなかったのですが、そこで切り替えられてロングドライブも一つ一つのプレーをこなして全員ができていたので、前半は5、60点です。TDに持っていけたのは良かったです。

――残りの40点はやはり立ち上がりですか

そうですね。立ち上がりが最悪だったので、そこですね。

――後半はTDが出ませんでしたがその理由は

やっぱり油断が出たのではないかと思います。前半で思っていたより点差が開いて、ハドルの中では気を引き締めようという声掛けはしたのですが、結果的にああいうかたちになったので油断かなと思います。

――パスで進むことが多かった早慶戦に比べてランで進むことが増えたように見えましたが、修正はされたのですか

最初の試合のゲームプランではパスが多めということだったのですが、パスが決まり出してから(相手の)ディフェンスが広がってきたので、そこで要所要所でランプレーをコールしてそれが結果的に出たという感じです。

――見つかった修正点はありますか

修正点はやはりたくさんあります。個人個人としてもあると思いますが、オフェンスとしてはやはり立ち上がりですね。ターンオーバーも3つあったので、きょうはたまたま勝てただけで強豪相手だったら負けるので、そこをオフェンスとして修正します。チームとしては、きょうだったらディフェンスが頑張っている時にオフェンスが悪かったりと、どちらかが頑張ってどちらかが駄目ということが多くて、両方ともコンスタントにいいレベルでやっていかないといけないと思うのでそこが反省点です。

――次戦の専大戦に向けて一言

相手が誰だろうとやることは変わらないので、しっかり練習して圧勝できるようにやって行きたいなと思います。

WR金澤秀明(教4=東京・早大学院)

――試合を振り返っていかがですか

絶対に勝つということを目標にやってきて、まだ立命大に勝ったことがなかったので、そこで勝利できたことは率直にうれしいです。

――早慶戦後に次の山場は立命大戦だとおっしゃっていましたがこの2週間どのような練習をしてきましたか

この試合はパスをカギにしていこうというのが自分たちの中であったので、カギとなるレシーバー陣が活躍できるようにこの2週間練習してきたつもりです。

――立命大に勝利したというのは大きかったのではないでしょうか

勝利でいたということが一番嬉しかったんですけど、その反面自分自身簡単なボールを落としていたり、レシーバーユニット全体として詰め切れていなかった部分がありました。勝てたことは本当に嬉しいのですが、早慶戦からある課題がきょうも出てしまったので、その点に関してはしっかりつぶしていかなければいけないなと思います。

――前半は早大のオフェンス陣が押しているように伺えたのですが振り返っていかがですか

前半は最初からスコアのできるドライブがすごくできていて、しっかり自分たちのやるべきことをやればできるっていうのが見えてきたので、そういうことは良かったと思います。

――今季のレシーバー陣はここまで好調なように伺えるのですが

そういうように言ってもらえてるのがありがたいことなのですが、パスも決まっているところはあるんですけど、まだまだ自分たちの中でミスが出ているというのが見えてきています。いいところで言うと下級生に頼りになるメンバーが多いということです。きょうも2年生がTDを取っているというように学年関係なく全体で一つになれているのが好調の要因なのかもしれません。

――後半では逆にオフェンス陣が止められ、自分たちの思うようなプレーができない時間が続きましたが、その点に関してはいかがですか

ディフェンスが長いドライブをされたりして、レシーバーの課題としてはそういう展開になっても4クオーター通じて集中力を保ち続けることが大事なのかなと感じました。

――QB争いがし烈ですがレシーバーから見ていかがですか

きょうも4人出てたと思うのですが、その中でも坂梨は高校生の頃からキャリアを積んできているのですが、1年生ながらしっかりパスを投げたり、プレーが崩れても自分で走れる能力を持っているので、そういう面では彼が一歩出ているのかなと思います。しかし、まだ春の段階なので早慶戦で敢闘賞を取ったQB政本(悠紀、創理3=東京都市大付)であったり、QB内村(竜也、法4=東京・早実)、QB笹木(雄太、法2=東京・早大学院)もそれぞれ持ち味というものを持っているので、激しい競争を経て秋になったときにパスユニットとして一丸となって高いものを目指せるようなユニットになったらいいと思います。

――次の山場は関大戦となると思いますがそれに向けて修正すべき点はどういうところですか

レシーバーの大事な場面での落球がきょうは目立ってしまったので、あくまでもレシーバーはパスを取るポジションなので1球に対する気持ちであったり執着心であったりというところをユニットとして詰めていかなければならないかなと思います。

LBコグランケビン(商3=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

勝てて嬉しかったです。僕自身は、BIG BEARSでの久しぶりの試合だったので楽しかったですね。

――どのような意気込みで臨みましたか

とりあえず、相手が強くて大きいので、思い切り動いて奥でプレーしよう、と意識していました。

――DFでは何度もタックル決めていましたが

フロントがいい仕事をしてくれていたので、僕自身も動きやすくて奥でプレーすることができました。

――前半は大差をつけて折り返すことができましたが

オフェンスも点を取ってくれて、ターンオーバーとかも結構あったのですが、ディフェンスで要所を止められていたのはよかったです。

――後半は勝負所で粘ることができました

結構1対1とかで点数取られてしまったのですが、大事な部分でしっかり粘れたっていうのがディフェンスの強みだと思うので、よかったと思います。

――ユニバーシアードで得たものはありましたか

一人一人が強くて、相手も自分たちも大きいので、臆さない気持ちというか、思い切りがよくなったと思います。

――2年前と比べてご自身の成長は感じましたか

フィジカルは結構上がっていて、OLと1対1で戦えるようになってきているので、そこは伸びてきていると思うので、これからも伸ばしていきたいです。

――今シーズンの意気込みをお願いします

早慶戦では負けてしまったのですが、きょうも勝ちましたし、これからも勝ち続けられるように、ディフェンスで勝てるチームにしていきたいと思います。

DL庭田和幸(創理3=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

正直、フィジカル面では立命大のほうが上でした。きょうもブリッツとかスタンツなどを多く入れていたので、自分達の基本のベースでは守っていません。そういうサインで勝ったことは良いことなのですが、自分達のベースの力を上げていかないといけないですね。僕はまだまだフィジカル面で改善しなくてはならないと感じました。

――ブリッツやスタンツが上手くはまったということでしょうか

そうですね。思い切りの良さがきょうは出ていました。自分達が積極的に攻めていくことができたので、そこは良かったです。

――早慶戦からはどういった修正を加えましたか

「低さ」をデイフェンスのテーマにしているので、僕の中では「低く差そう」ということをずっと言い続けていました。きょうは相手も大きく、その分低くすればこちらも優位に立てると思いました。前半は結構やられているシーンもありましたが、ベンチに帰ってくる度にその事を言い続けてみんなに意識付けさせるようにしていました。

――DL全体としての収穫は

10日前ぐらいからDLロー志文さん(社3=東京・早大学院)が復帰され、途中で僕がサイドラインに下がったときも、下級生のDL佐野泰弘(スポ2=愛知・千種)や4年生のDL鈴木啓士さん(社4=東京。早実)などがカバーして下さりました。全員が試合に出ることが出来て、強い立命大に対してこういった経験ができたことは本当に良かったです。気持ちを切らさずに最後まで集中していたことも収穫です。単純にプレーの面で言えば、自分達のやっていることは間違っていないことが再確認できたので、秋に向けて、「低く速く強く」ということを極めていこうと思います。

――重要な場面で相手オフェンスを止めることができた印象です

練習からサードダウンなどの勝負どころのシチュエーションを意識しています。練習では上手くいっているのか分かりませんでしたが、結果に表れたので、自分達が間違ってなかったことが分かりました。今後もこれを全員に意識付けて、さらに質の高いものにしたいです。

――今後の意気込みをお願いします

次の標準は関大戦になりますが、関大戦は毎年最後までもつれる試合が続いています。本当に気持ちの差が勝敗を分けると思うので、練習から気持ちを切らさずに最後まで集中してやっていきたいです。それまで連戦が続きますが、一つ一つの練習を妥協せずに、フィジカルアップ、体重アップを目標にやっていきたいです。