終盤までもつれ込むも一歩及ばず惜敗

米式蹴球
TEAM 1Q 2Q 3Q 4Q TOTAL
早大 BIG BEARS 28
慶大 UNICORNS 14 35

 2014年度のシーズンの幕開けを告げる伝統の一戦が、どんよりとした雲が空を覆う中、駒沢陸上競技場で行われた。両校の意地とプライドが真っ向からぶつかるこの一戦は決して負けることは許されない戦い。昨年はBIG BEARSが31点差の大差をつけ勝利。しかし、ことしは両者譲ることなく点の取り合いとなり、7点差ビハインドで迎えた第4クオーター(4Q)終盤、QB政本悠紀(創理3=東京都市大付)の起死回生のロングパスは惜しくもつながらず無情にも地面へ――。あと一歩及ばず今季初戦を勝利で飾ることができなかった。

 早大のキックオフから始まったこの試合は序盤からゲームが動く。相手陣内35ヤード付近から慶大は巧みなパス攻撃でファーストダウンを更新し続け、徐々に早大陣内に。最後は中央へのランで先制TDを許してしまう。しかし、直後のシリーズで、早大はラン、パスを織り交ぜた攻撃で相手陣内へ攻め込む。そして、政本からWR鈴木隆貴(法2=東京・早大学院)へつながり、30ヤードTDパス成功。直後のTFPもK/P佐藤敏基(社3=東京・早大学院)がきっちり決め7-7の同点とする。その後の慶大のシリーズで早大ディフェンス陣が好タックルを見せ、攻撃権が早大に移ると政本を起点に攻撃がかみ合い、再び相手ゴールライン付近へ。ここで1Qが終了。2Q開始直後、味方がファンブルしたボールをOL中村洸介主将(スポ4=東京・日大三)がエンドゾーンでリカバーしTD。主将のTDでチームに勢いがつき、その後のTFPも決めこの試合初めてリードをする。しかしその後、早大に反則やミスが出てしまい流れは慶大に移る。2Q終盤に同点に追いつかれてしまい、前半を折り返す。

オフェンスを引っ張り、敢闘賞を獲得した政本

 迎えた後半。いい流れをつくり得点を重ねたい早大だったが攻めあぐねてしまう。徐々にペースを慶大に持っていかれると、相手RBにエンドゾーンまで走られ失点。再びリードを許す展開になってしまう。しかし、その直後のシリーズで早大は意地を見せる。政本からのサイドライン間際へのロングパスをWR西川大地(商2=東京・早大学院)が決死のダイブでキャッチし25ヤードTDパスで同点に。4Qも点の取り合いになり、終盤までもつれる展開に。7点ビハインドで残り時間は少ない状況で政本が見せる。2度のフォースダウンギャンブルで政本がスクランブルや的確なパスで慶大陣内へ攻めたてる。エンドゾーンまで残り20ヤード、最後もフォースダウンギャンブルで起死回生のロングパスでTDを狙うも、ボールはWRの手から零れ落ちてしまった。そして、攻撃権が相手に移り試合終了。あと一歩のところで涙をのむ結果となってしまった。

TDし喜びを見せる西川大と金澤

 力が拮抗(きっこう)し、シーソーゲームの展開となったことしの早慶戦。このような状況では決定力の差が勝敗を分けることになるだろう。「まだベストなプレーが全然できてない」(政本)と、まだまだチームののびしろは多くある。きょう見つかった修正点をどう克服していくかが今後のカギとなるだろう。そして早くも1年生も出場を果たし、新戦力の台頭もあったBIG BEARS。悲願の日本一へ。新生BIG BEARSの長い旅路は始まったばかりだ。

(記事 近藤廉一郎、写真 山口智子、巖千咲)

★中村主将、コグラン、加藤が世界の舞台へ

 惜しくも敗戦してしまった早慶戦の裏で、世界を舞台に戦っている選手たちがいる。中村主将、LBコグランケビン(商3=東京・早大学院)、LB加藤樹(商2=東京・早大学院)、OBの末吉裕一(商5=東京・早大学院)の4選手がスウェーデンで5月1日に開幕する第1回世界大学選手権に参加。コグラン、加藤、末吉の3選手は既にスウェーデンに渡っており、中村主将も早慶戦後すぐに競技場をあとにし、スウェーデンへと向かった。初戦フィンランド戦は現地時間の5月4日13時、日本時間の同日21時にキックオフ予定。BIG BEARSのプライドを持って世界へ挑んで欲しい。

特集

第62回早慶戦特集(04/24~04/28)

得点経過
TEAM PLAY PLAYER(S) PAT PLAYER G/NG スコア
慶大 RUN #1高木 #15手塚 0-7
早大 PASS #10政本→#85鈴木 #16佐藤 7-7
早大 FUM #78中村 #16佐藤 14-7
慶大 RUN #1高木 #15手塚 14-14
慶大 RUN #29李 #15手塚 14-21
早大 PASS #10政本→#4西川 #16佐藤 21-21
慶大 RUN #18高木 #15手塚 21-28
早大 PASS #10政本→#80金澤 #16佐藤 28-28
慶大 PASS #18高木→#19田邊 #15手塚 28-35
★過去10年間の対戦成績
過去の戦績
第52回 早大 ○41-20● 慶大
第53回 早大 ●21-23 慶大
第54回 早大 ○24-20● 慶大
第55回 早大 ○24-14● 慶大
第56回 早大 ○24-17● 慶大
第57回 早大 ○47- 3● 慶大
第58回 早大 ●24-28○ 慶大
第59回 早大 ○27-12● 慶大
第60回 早大 ●21-24○ 慶大
第61回 早大 ○38-7● 慶大
コメント

濱部昇監督(昭62教卒=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

まだまだだなということです。慶大が実力があり、良いチームだということはある程度分かっていたことなので、自分たちのリーグにおける立ち位置もこれで分かっただろうですし、そういう意味では収穫のある試合でした。まあこのままでは先が見えてしまうシーズンになってしまうことも明らかになったので、あしたはオフなので、あさってからもう一度一人一人がもう一度自分と向き合っていってくれればと思います。

――相手に先制されましたが、すぐに次のシリーズでTDを奪い返しました

そういうこと(先制TD)があるということは予想はしていたので、そういう意味では、特に慌てることはありませんでした。

――そのあとは取っては取り返されるという試合展開になりましたが

逆にディフェンスが止めてくれたときに畳み掛けることがてきなかったということがあります。自陣でミスを繰り返し、攻めきれなかった。でもミスをしなければもっとドライブできたということになってしまうと、結局そこに甘えや言い訳ができてしまうので、そういうミスが出ないチームつくりをしっかりしなければと痛感させられました。

――きょうはQBに政本悠紀選手(創理3=東京都市大付)を起用されましたが、政本選手への評価はいかがなものになりますか

期待通りというか、まだまだ雑な部分もあるので、そこは試合を経験させながら、秋に向けて仕上がっていけばいいなと思います。きょうももうちょっと練習通りにやってくれればというところもありましたし、まあ彼の良さであるスクランブルやクイックリリースなどは十分ありました。良い部分はこういった部分で出るんだろうと思っていましたし、逆に悪い部分が出ることも分かっていたので、それ以上でも以下でもありません。まだまだですね。

――パスが多かったようなイメージがありましたが

そんなことはないですよ。ただラインの状況を見て、ランの計算があまりできなかったので。つなぎでいいパスやそこからのスクランブルが出たかなという感じです。

――印象に残った選手はいらっしゃいましたか

やっばり政本ですかね。あとワンポイントでQB坂梨(陽木、政経1=東京・早大学院)を使ってみました。ディフェンスで印象に残っているのはLB福森(稀典、創理3=東京・早大学院)かな。LBケビン(コグラン、商3=東京・早大学院)やLB加藤(樹、商2=東京・早大学院)がいない中、頑張っていたかな。

――1年生を起用したのは期待の表れですか

そうですね。あとディフェンスのDL武上(雅将史、社1=神奈川・法政二)も同じように出場させました。期待はしています。

――次戦に向けて一言お願いします

ディフェンスに関してはタックルが甘く、タックルを改善しなければなりません。オフェンスは一人一人の力強さが足りないですね。その辺りを次戦に向けてね、トレーニングしていきたいです。

OL中村洸介主将(スポ4=東京・日大三)

――きょうの試合を振り返って

試合は終始接戦でしたが、実際に試合をしてみて慶大のほうが強かったという印象です。また慶大のほうが、自分達よりも勝ちに対する姿勢が強かったということも感じました。

――試合前にどういったことをチームに声掛けましたか

法大に負けてからの5ヶ月間で自分たちがやってきたこと全て出して戦おう、またチームが一つになって全力で挑もうという話をしました。

――2Qには自らのファンブルリカバーTDもありました

初めてのTDでしたが、試合も負けている状況で必死だったので嬉しいというのは感じませんでした。

――きょうの収穫は

新チームが始まって初めての試合だったので、この試合で自分達の立ち位置が良くわかりました。目標である日本一には今のままでは程遠いです。きょうの試合で自分達は弱いってことが気付けたことがチームの収穫でした。

――世界大学選手権への意気込みを教えてください

早大の代表として、世界に挑戦していきたいです。自分の成長、チームの成長のためにも全力で挑戦していきます。

――チームとしての次戦への意気込みは

慶大に敗戦して、今後の取り組み次第でチームの行く末が決まってきます。そのため一橋大戦での試合内容がチームにとって非常に重要になってきます。また自分が帰国後の立命大戦も春の試合でかなり重要な試合になってくるので、全力で戦い、必ず勝ちたいと思います。

LB峯佑輔副将(教4=東京・早大学院)

――試合の前に、チームにはどういった声かけをしましたか

緊張や不安というものはあると思うのですが、今まで準備してきたことやチームメイトを信じていけばなくなるだろうなと伝えました。僕もきのうの晩に試合の全部をイメージしていました。

――慶大の印象は

単純にうちより強いチームでした。それが点差であったり、点差以上に1対1でやられた部分があったので、自分たちはまだまだだし、慶大が強いなと思いました。

――警戒しているとおっしゃっていたRB李選手との対戦は

プレー自体は別に、今までの慶大がやっていたプレーで。RBも2人、3人で均等に回していたので、そういった意味ではもっと抑えられないといけないと思いますし、反省点ですね。

――35失点という結果はどう受け止めていますか

前半に14点取られて、最低目標が失点17以内ということにしていたので、そこはなんとしても守ろうと言っていたのですが、最初のシリーズに取られて。結果的にずるずると、同じプレーをやられ続けたので、今の自分たちの力だと当然の結果かなと。

――中盤はサックを決める場面もありましたが

そうですね。サードダウンで長いシチュエーションをつくれていたので、そこからビッグプレーを狙うというのがゲームプランだったのですが、自分たちのプレーをできなくて、慶大のやりたいことをやられてしまいました。

――良かった点はありましたか

パッと思い浮かばないですね。この後の一橋大戦もそうですし、大きな試合で言えば立命大戦もあります。そこで勝てればこの負けも意味があると思うので、そこで4年生であったり、主任であったり、選手が自覚を持ってこれからの練習をやっていきたいです。

――シーズン初戦でしたが、オフシーズンにやってきたことはどれぐらいできましたか

ディフェンスではボールを奪ってオフェンスに渡すということを意識してやってきたのですが、結果的にターンオーバーが0だったので、ほとんどできていないというのが正直なところです。もう1回見直して、戦い方を変えないといけないです。

――今後へ向けて一言お願いします

きょねんはここで勝って気が緩んだのですが、今回は負けて、チームとしても1人1人としても日本一にほど遠いということが十分わかったと思います。今後の試合で1試合も負けずに勝ち続けることで目標を達成したいです。

TE北村卓也副将(先理4=東京・早大学院)

――この試合を振り返っての感想をお願いします

試合前から慶大はオフェンスが強いということで点の取り合いかなとイメージしていたのですが、最後7点差ということで、点の取り合いで負けたのかなと思います。悔しいですね。

――早慶戦に向けてチームの雰囲気はいかがでしたか

雰囲気自体はよかったと思います。初戦ということもあってみんな気合いが入っていましたし、準備もしてきたつもりだったのですが、結果として負けたということはどこか取り組みが甘い部分があったのかなと思っています。

――試合を通じてパスが多かったと思いますが、あらかじめ狙っていましたか

そういうわけではなかったのですが、パスがけっこう決まるということが分かったので、そこから切り替えてパスを増やしました。

――慶大との差はどこにあったと思いますか

最後の詰めの部分でこだわれなかったことがこの結果につながったのかなと思います。やはり最初から最後までやり抜くことができず、取り組みが甘かったですね。

――ご自身のプレーについてはどう評価しますか

僕はパスがあまり飛んでこなくてキャッチはできなかったのですが、僕自身のできることはやったという感じです。

――この試合で収穫があったら教えてください

いままでの取り組みでは甘かったということです。上には上がいるということが分かったので、東伏見に帰って全員でもっともっと厳しい練習をしていきたいと思います。

――冬シーズンはどのようなところを強化していましたか

今季はフィジカルを強化してきました。昨年はスピードばかり意識しすぎてフィジカル面がおろそかになっていたので、この冬はフィジカルとスピードの両方を重点的に取り組んできました。

――その部分で手応えはありましたか

そこでの慶大との差は特に感じなかったです。

――今後に向けての課題を教えてください

春シーズンに入る前に春も秋も全勝という目標を掲げていて、きょう負けてしまいましたが、これから立命大や関大など強豪との試合があって、もう一度チャンスがあると思っているので、全員が一体となって挑戦者として挑んでいきたいと思います。

WR金澤秀明(教4=東京・早大学院)

――早慶戦には特別な思い入れがありましたか

高校が早大学院で慶大と戦うのは7年目だったので、4年生になって、最後に慶大と戦うのをとても楽しみにしていました。

――TDのシーンを振り返って

チャンスが来たら絶対に取ろうと思っていました。きょねんの早慶戦では出してもらったのにあまり活躍できず悔しい思いをしたので、やっとTDを決めることができて良かったです。

――TD直後の雄叫びとガッツポーズが印象的でした

そうですね(笑)。すごく嬉しかったです。

――QB政本選手とのコンビネーションはいかがでしたか

QBは4人いて誰が試合に出るかわからない状況だったんですけど、この早慶戦では政本が1本目で出るということだったので、色々とコミュニケーションをとっていました。負けてしまったのは本当に悔しいんですけど、TDが4本中3本パスだったというのが嬉しかったですし、これから練習していけばもっといいユニットになっていくと思います。政本にも、個人的にすごく期待しています。

――敗戦の原因は

早慶戦が接戦になることは毎年のことなのである程度は予想していました。その中で勝ちきれなかったのは、全体としてもそうですし、WRユニットとしても最後のパスを失敗してしまったので、詰めの部分が甘かったからだと思います。

――今季初戦でしたが、オフシーズンの取り組みの成果を出すことはできましたか

そうだと言いたいとことなんですけど、きょう自分たちの力を100パーセント出すことができたのかといえばそうではなかったので、シーズンを通してもっと成長していかないといけないと思いました。

――今後につながる収穫はありますか

収穫という面では、要所でパスを通すことができたのは良かったと思います。負けたことで自分たちに足りないものが見えてきたので、そういう意味ではそこが収穫ですね。

――春シーズンの意気込みをお願いします

春は格上のチームだと関大や立命大と当たるので、そういったチームに自分たちのやってきたことを全てぶつけていきたいと思います。

DB寺中健悟(教3=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返っていかがですか

自分自身は何もできなかったというのが率直な感想で、基本的に中のランプレーを出され続けて修正し切れなかったというのがきょうの敗因かなと思います。

――きょうの試合の位置づけは

高校から早大学院高でやっているんですけど、ずっと(早慶戦は)負けないでやってきて絶対負けたくないという気持ちで、本当に公式戦以上の一つの山として大きな試合でした。

――オフシーズンに取り組んできたこと

自分自身、フリーセーフティーからストロングセーフティーに変わって前に行くことが多くなったので、フィジカルアップを重点的に取り組んできました。

――きょうのディフェンスについてはいかがですか

全然ランストップができずに、パスプレーも外に外に展開されて結局出され続けて、サードダウンシチュエーションでロングになったりしたんですけど、それも結果やられて本当に力負けというか、全員の力量の差が出たかなと思います。完敗です。

――今シーズンの抱負と目標をお願いします

自分自身、まずインターセプトをきょねん以上に取るということと、これからは全勝で、全部勝ちにいきたいと思います。

DL庭田和幸(創理3=東京・早大学院)

――いまのお気持ちを聞かせてください

単純に悔しいです。勝てる試合でした。本当に悔しいです。

――試合を通してのチームや個人のプレーはいかがでしたか

練習はやってきたんですけど、まだまだ質が低いですし、完成度もまだ低かったです。チームとしてまとまれてはいるのですが、もう少し高いところでまとまれるようにならないといけないです。個人の能力にもっともっとフォーカスしてやっていかないといけないです。自分たちのウエイトとか動きの速さだとかいう個人の強さの点で負けたと思います。

――この試合に向けてチームで決めたことがあれば教えてください

ディフェンスであれば取られて良いのは17点までしたが、前半で2本取られて後半もすぐ簡単に取られてしまいました。自分たちで決めた目標は達成できなかったです。前半はいい感じで進んでいたのですが、後半にアジャストされて、そのアジャストされた後に個人の能力で持って行かれたという印象です。

――結果的に35失点ということをどう受け止めましたか

自分の気持ちは本当にただ悔しいという感じです。自分たち個人が弱いということが分かったので、やることが明確になりました。それに限界はないですし、自分がやっただけ返ってくると思うのでこれから立命大戦に向けてそこに照準を当てます。

――ランプレーについては止められていた印象ですが手応えはありましたか

ブリッツとかを入れながらは止められました。でもベースのコールがあまり入っていなくて、ベースというのは一人一人の能力次第で変わるので、自分を信じてコールを出して止められるようにしないといけないです。このレベルだとまだまだどこにも勝てないです。

――一方のパスでは何度かやられてしまいましたね

最後の失点はマンツーマンのようなかたちだったので、一人一人ですね。結果としてランは止まっているように見えてパスでやられたというのはありますが、根本的には一人一人が本当に足りていないです。努力しないとですね。

――収穫はありますか

収穫はベンチとかでも自分がやられてしまったということを正直に正確に言えて、それを前半はアジャストすることができていました。後は良い意味でも悪い意味でも、個人の能力をしっかり上げていかないといけないと分かったところです。

――DL武上選手も1年生ながら出場しましたがいかがでしたか

武上を使いたいと僕も思っていましたし、コーチ陣もそう思っていたと思います。本当に良い選手で、この試合も気持ちを押し出して、アサイメントも覚えてくれていたので期待しています。僕も頑張らないと追い抜かれるという思いはあります。

――立命大戦に向けて一言お願いします

この悔しさを忘れずにいまからでも個人個人が体を大きくして、絶対に接点では負けないで、ディフェンスで負けた早慶戦だったので、ディフェンスで勝つ立命大戦にしたいと思います。

QB政本悠紀(創理3=東京都市大付)

――今季初戦でしたが試合を振り返っていかがでしたか

最初、オフェンスのリズムがいいかなと思っていたんですけども、前半終わるくらいで自分たちのミスで首を絞めてしまうことがあったので、詰めが甘かったと思いますし、未熟な部分です。

――今季の慶大の印象はいかがですか

スカウティングとかでもDBの寄りが早かったり、ディフェンスもDLはラッシュとかがすごいので、強い印象です。

――要所でスクランブルを決めたり、ロングパスを成功させていたりしていましたが感触はいかがでしたか

ラッシュとかもすごかったので、なるべく長い時間迷ってないで走ると決めたら走ったり、空いていたら的確なパスを投げたりできたのが良かったです。

――その反面、きょう見つかった反省点はありますか

まだ雑なプレーがすごく多くて、空いてるのにミススローがあったりと、そういう雑な部分がなかったらもっといい展開でオフェンスができたと思います。

――オフシーズンに取り組んでいた課題はありますか

スローの安定性を高めるために、スローのフォームを変えてみたりフォームを意識して取り組みました。

――きょうの試合で生かすことができましたか

いままでに比べたらミススローは減ったんですけど、試合になるとあがってしまったりしてミスしてしまうことがあったので、その点はまだまだかなと思います。

――QB争いがし烈ですが、その点に関してはいかがですか

他の人も、例えばきょう少し出た坂梨とかも、彼は足が速いことが持ち味でプレー理解度にも優れているので、そういう意味ではまだまだ自分が一本目だとしても、他のQBもうまいのでし烈な争いはこれからも続くと思います。

――敢闘賞に選ばれましたが

選ばれたことはすごい嬉しいんですけれども、まだベストなプレーが全然できてないので、もっと丁寧なクオーターバッキングを心掛けて、そういう賞を貰うにふさわしいプレーができるようにしたいです。

――今季の意気込みをお願いします

早大はこれ以上負けられないので、春の試合とかもすべて勝つ勢いでオフェンスも綺麗なオフェンスでドライブができるようになって、いいオフェンスを、いいチームをつくっていきたいと思っています

WR鈴木隆貴(法2=東京・早大学院)

――きょうの試合を振り返って

正直に悔しい、っていう思いですね。

――今シーズン最初の試合となりましたが

シーズンが始まったってことで、1年を通して、昨シーズンに法大に負けてからスタートして、この1年を占うっていうことで、気合を入れていろいろ準備して取り組んできたのですが、負けてしまったのでとても悔しいです。

――試合終盤にはパスキャッチを決めることができましたが

TDを取らなければいけないっていうことで、自分にパスが多くなるのは必然のことで、そこをしっかりと取って進めてTDにつなげるっていうことが、一番最後勝負がかかったところでできなかったというのは、チームを通してまだまだ取り組みが甘かったのかな、と思います。どこかでキャッチした人がTDまで持っていくことができれば、このような結果にはならなかったと思うので、もっと上のレベルを目指さなければならないな、と思います。

――1TDの差はどこにあったと思いますか

日々の東伏見での練習が全てだと思うので、取り組みが甘かったということが全てだと思います。でも、ここでしっかり切り替えて、次からは下位のチームだけでなく一橋大や立命大などの強豪とも当たることになるし、特に秋シーズンは上位校と当たることが多くなるのでチームの底上げを図って、ユニットとしてもチームとしても、もっとレベルアップしていかなければいけないな、と思います。

――チームの雰囲気はいかがですか

授業も始まって、生活のリズムなどが変則的になって練習に出られないこともあるのですが、そういった状況の中でも戦っていかなければならないので、取り組めることはもっと突き詰めて取り組んでいかなければならないし、さらにチームとして強くならなければいけないな、と思います。

――オフシーズンに取り組んできた課題などを克服することはできましたか

僕はきょねんの秋の立大戦で、キャッチミスをしてそれが原因で勝敗が決まってしまったっていうのがあったので、その決めきれなかったところを克服しようと取り組んできたので、日々の練習からひとつのキャッチに真剣に取り組むことが大切だな、と考えていて、個人的にはそこを重点的に取り組んできました。チーム全体としては、フィジカルアップやスキルアップっていうのは、きょねんの法大戦や立大戦を踏まえて、もっと上げなければいけないと思い、各自取り組んできたと思うのですが、きょうの早慶戦で負けてしまったという結果を見ると、まだまだ足りなかった、もっとやらなければいけなかったのかな、と思います。

――今シーズンの意気込みをお願いします

負けてしまったことはもう取り返せないので、これからの一橋大戦や立命大戦に向けて、もっともっとレベルアップして春シーズンで全勝をして、シーズンが終わるころの1月3日のライスボウルに出場して勝って、日本一になれるよう頑張っていきたいと思います。