【連載】『第62回早慶戦特集』 第5回 新人担当・DB関幸太郎

米式蹴球

 選手としてはもちろん、新人担当スタッフとしても活躍するのはDB関幸太郎(スポ4=埼玉・西武学園文理)だ。新歓の具体的な取り組みや早慶戦に対する思いなどを語ってもらった。

※この取材は3月6日に行われたものです。

「誰でもできる」

――アメフトを始めたきっかけは

新歓に参加した時に部員の人が良かったというのと、日本一を目指す環境があって大学生活で何か挑戦してみたいなと思ったことがきっかけです。

――高校時代は他のスポーツをされていましたか

ラグビーをやっていました。大学でも続けようと思っていたんですけど、ラグビー部のセレクションに落ちてしまって。どうしようかなと思っていた時にたまたまアメフト部の人が声かけてくれて、おもしろそうだなと思って参加しました。

――なぜDBをやることになったのですか

自分はもともとDBというポジションを知らなくて(笑)。WRをやりたくて入ったんですけど、ポジションの振り分けでDBだと言われました。志望してDBになったわけではないです。

――DBはどういうポジションでしょうか

ディフェンスの1番後ろからみんなを見るというか、1番みんなを知っていて動かせる人間じゃないといけないポジションです。

自分のポジションを語る関

――DBに向いているタイプは

コミュニケーションが好きな人間ですね。周りを動かすという意味で、相手をしっていないといけないので。プライベートでもDLやLBをしっかり詳しく知っていくことが必要ですね。

――他のポジションをやるならどこをやりたいですか

DLをやってみたいですね。激しくて、オフェンスは花形でかっこいいんですけど、自分はディフェンスに魅力を感じています。QBサックとかしたらかっこいいと思います。目立たないけど、いいプレーをしたら目立てる存在というのをやってみたいです。

――アメフトの魅力は

自分もそうなんですけど、誰でもできるところですね。自分に合ったポジションを見つけていく過程で自分を見つめ直すことにもつながります。

――アメフトならではの苦労は

やっぱりアサイメントですね。戦術だったり理解することに時間がかかって、ラグビーは流れで動くんですけど、アメフトは理解しないと動けないので。

――BIG BEARSはどういうチームですか

向上心があって人が良いです。みんな優しくて、尊敬できる人が多いです。うまいとか下手じゃなくて、他の人にはない自分を見つけようとして、切磋琢磨(せっさたくま)しているところがすごいと思います。

――新歓に向けてどういう準備をしてきましたか

いまのチームのベースがしっかりしていないと、新入生が入った時に「なんだこのチームは」と思われてしまうので、いまは自分たちが基礎を固めて1年生を迎える準備をしています。

――新人担当としてやっていきたいことは

自分が1年生の立場に立って、アメフトの魅力を伝えたいです。ただ練習に参加するだけじゃなくて、親身になってアメフトをやりたいなと思う環境をつくってあげたいと思います。

本気で取り組んでいるか

――昨シーズンを振り返って

チームが変わっていく時期というのもあって、主将がリーダーシップを取ってチームとしてはいいチームになったと思いますが、チームの実力はまだまだだったと思います。昨年の最高をことしの最低にできるようにやっています。

――昨シーズンで見えた課題は

試合自体の反省もありますが、練習だったりの細かい部分にこだわることが大事だと思います。

――昨年のチームとことしのチームの相違点は

自分はガラっと変わったと思っています。昨年は主将が引っ張って『考動』というスローガンに向けて行動していましたが、ことしは『本気』というスローガンで、どこまで自分が本気でできているか、どこまで本気で取り組んでいるかということを考えています。昨年が熱くないわけではないですけど、昨年より熱いチームかなと思います。主将が1番頑張っているので、勝たせたいと思います。

掴んだ相手は離さない

――中村洸介主将(スポ4=東京・日大三)はどういう主将でしょうか

授業とかほとんど一緒なんですけど、こんなガタイしてますけどギャグとかすごく言うしボケるんですよ(笑)。1番面白いです。スベっても一人で笑うくらい面白くて、でもスイッチの切り替えはしっかりしています。ウエイトトレーニングも誰よりも頑張っていて、グラウンドに入っても誰よりも本気でみんなのことを考えているいい主将だなと思います。

――ことしのチームにどのように関わっていきたいですか

4年という立場もありますし、覚悟を決めて自分が試合に出て貢献したいなと思いますね。後輩指導もやる中で、チームの水準を上げられたらなと思います。

ライバルとの一戦

――早慶戦の雰囲気は

お客さんの入りも普段とは全然違いますし、グラウンドもいつもあそこでやっていて早慶戦ということもありますし、ライバルで絶対に負けられないと思います。

――慶大の印象はいかがですか

スマートですね。自分たちは泥くさくて毎日の練習から頑張っていこうという感じですけど、慶大は監督も変わって最新のシステムとか導入していて、スマートさが違うかなと思います。

――ワセダのキープレーヤーになりそうな人は

北條(淳士、社2=東京・佼成学園)ですかね。昨年は1年目で慣れない部分もあったと思うんですけど、ことしは2年目でフィジカルも向上してスピードも上がっていて、練習を見ていて成長が感じられるので爆発してくるんじゃないかと思います。

――新入生に向けて一言

自分の可能性を試してほしいなと思います。未経験者だから駄目とかではなくて、自分で考えて4年間という限られた時間の中で、本気で取り組んでほしいです。本気で取り組みたい人はぜひ入ってきてほしいです。その中で、新人担当の自分だったり全員でアプローチしていくので、本気で熱い4年間を送りたい人は入ってきてください。

――ありがとうございました!

(取材・編集 加藤千暁)

◆関幸太郎(せき・こうたろう)

1991(平3)年7月23日生まれ。178センチ、73キロ。埼玉・西武学園文理高出身。スポーツ科学部4年。同期や後輩とご飯を食べることが好きだと語る関選手。プライベートな時間を共に過ごすことで仲が深まり、試合中により自然にコミュニケーションが取れるようになるそうです。チームスポーツならではですね!