新緑の映える晴天の下、東京・多摩市立武道館で第26回関東学生新人大会が開催された。出場した全員が2年生ということもあり、初めての公式戦を迎えた選手が多かった今大会。一年間積み重ねてきた練習の成果を存分に発揮する機会となった。早大勢は女子乱取個人戦ではトップ3を独占し、混合団体戦でも優勝を飾るなどの好成績を収めた。
5人が出場した男子乱取個人戦では、松家京平(創理2=東京・成蹊)が3位決定戦まで進出したものの、2-13で敗退。表彰台に登る結果には至らなかった。一方で女子は大活躍。出場した全ての女子選手が次のラウンドに進出し力を見せた。決勝では岡本珠紀(政経2=愛知・一宮)と幡野実彩季(文2=東京・文京学院大女)の対決と、早大同士の一戦になった。チームメイトとの対戦に「緊張しました」と語る岡本であったが、徒手側の前半戦から幡野に積極的に技をかけようと試みるなど、緊張を感じさせないアグレッシブな動きを見せた。短刀側の幡野も岡本に突有で1点を奪い、0−1で折り返す。迎えた後半戦。短刀側となった岡本は連続して幡野に突有を決め、一挙に4点をもぎ取る。終了間際に幡野も反撃を見せようとするも技は決まらず、4−1で試合終了。優勝トロフィーは岡本の手に渡った。決勝の前に行われた3位決定戦でも伊藤爽(国教2=東京・九段中教校)が勝ち、早大がトップ3を占めた。
乱取個人戦決勝でチームメイトの幡野と争う岡本
活躍は演武でも見せた。今回の演武では乱取の型17本を披露。男子は乱取で悔しい結果に終わっていたが、阿部直樹(基理2=東京・日比谷)・松家組が優勝、柏﨑翼(基理2=茨城・清真学園)・清水巴瑛(商2=東京・芝)組が3位と盛り返した。女子はこちらも表彰台を独占。幡野・岡本組が優勝、伊藤千瑛(社2=大阪・清風南海)・久保友香(教2=東京・昭和女大昭和)組が2位、伊藤爽・豊田七瀬(国教2=神奈川・湘南白百合学園)組が3位だった。演武2戦、かかり稽古1戦、乱取2戦の計5戦のうち勝数が多いチームが勝ちとなる混合団体戦でも優勝し、「早大合気道部ここにあり」と言わんばかりの成績を残した。
男子演武で優勝を収めた阿部・松家組
ハイパフォーマンスを見せた早大。また初戦ということで「早大にいないタイプの選手が非常に多くて、そこにどう対処していったら良いのかとわからないのが多くて」(松家)というように、これまでのチームメイトとの練習と違い、試合ならではの特徴を肌で感じることができた。その感触をつかむことができたのは結果以上の収穫だろう。今年は方針を転換し、「勝利以外の勝ち」を重視している早大合気道部。結果だけでなく、試合の内容によりこだわるようにしているという。今回は体のさばき方といった技術面に課題が残った。試合内容の課題を発見した選手たちは今後さらなる成長を見せてくれることだろう。
(記事 岡部稜、写真 村上萌々子、岡部稜)
これからの合気道部の活躍にさらなる期待が高まる
結果
▽女子乱取個人戦
岡本 優勝 幡野 2位 伊藤爽 3位
▽男子演武
阿部・松家組 優勝 柏﨑・清水組 2位
▽女子演武
幡野・岡本組 優勝 伊藤千・久保組 2位 伊藤爽・豊田組 3位
▽混合団体戦
早大 優勝
コメント
小池雄登主将(先理4=東京・巣鴨)
――きょうの後輩の試合をどのように見ていましたか
まず全体の話になってしまうのですが、今年は部の方針を転換しまして、勝利以外の勝ちに重きを置こう、というようにしてきました。それで例年より試合の形式として短刀乱取向けの練習がやや少なかったことがあります。その点で結果というかたちで出るか不安だったのですけども、結果よりも内容を重視して、選手たちがそれぞれどのようなパフォーマンスを見せてくれるかというのを楽しみに見ていました。
――男子の乱取は結果としてトップ3に入ることはなりませんでしたが、内容としてはどのように振り返りますか
男子に関しては課題がたくさんあるなというのが、正直な感想です。
――では、その課題というのは
短刀をよける技術です。体をさばく技術がやはり欠如しているなと。あとは投げられる数も多かったので、そこの粘り強さもこれから養っていければと考えています。
――女子は今回大活躍でしたが、女子はどのように見ていましたか
人数が多かったのが一番大きい部分ですね。結果もついてきたのでよかったです。内容は少しまだ課題があって。それは男子と同じようなもので、気になる部分があったので、課題を持ち帰って今後の課題に生かしていければと思います。
――今年のチームとしての目標はありますか
目標は、もちろん部としての目標は、全国大会などの大会での勝利はあるのですが、勝ち方ですね。納得のいく勝ち方をするというのが目標になってくるのではないかと思います。
岡本珠紀(政経2=愛知・一宮)
――きょうは初めての公式戦でしたがどのような気持ちで臨まれましたか
緊張しました。
――乱取個人戦の決勝はチームメイトの幡野実彩季選手(文2=東京・文京学院大女)との対戦でしたがいかがでしたか
緊張しました。
――普段の練習との違いはありましたか
普段もマックスで緊張しているので変わらないくらい緊張しました。
――演武の出来や結果についてご自身でどう考えていらっしゃいますか
失敗したと思ったのですが、取りがなんとかしてくれたので良かったです。
――優勝という結果についてはどうですか
ほっとしました。
――今後も公式戦で活躍されていくと思いますがどのような選手に成長していきたいですか
きれいな演武をしたいです。
松家京平(創理2=東京・成蹊)
――初めての公式戦だったと思いますが、緊張などはありませんでしたか
前日はあまり緊張しなかったんですけども、やはり当日になって道場に入ってみると、かなり緊張しましたね。
――今大会の目標は
乱取と演武の、出来れば両方で優勝を目指していたんですけど、結果から見ると、演武と団体戦は優勝できたのですけど乱取は残念な結果だったのでそこを改善していきたいです。
――乱取の試合を振り返って、反省している点はありますか
早大にいないタイプの選手が非常に多くて、そこにどう対処していったら良いのかとわからないのが多くて。そこが練習と大会の違いだなというふうには思いました。あとは、乱取をきょう全部で5回やったのですけど、5回試合をすると、思ったより疲れて、スタミナ配分も大会ならではの難しさだと実感しました。
――演武は見事優勝に輝きましたが、振り返っていかがでしたか
演武は入部当初からずっとやってきたので、わりと自信はあって、安心してできました。
――今後の目標はありますか
演武や団体戦では優勝できたので、それを引き続き続けていくことです。一番大きな目標で言うと乱取があまり上手くいかなかったので、審判など誰から見ても、「上手いな」とか「この人は勝つな」と思われるような乱取をしたいと思います。