今季初めての競技大会となった関東学生新人競技大会。早大の今後を担う2年生が輝きを放った。男子乱取個人戦で戸叶直宏(法2)が優勝し、岡島由香里(商2)は女子乱取個人戦で準優勝。種目別混合団体戦でも昨季と並ぶ準優勝を果たし、関東における早大の底力を見せつける収穫の大会となった。
ほとんどの選手が大学から競技を始める合気道は1年時には公式戦に出場することができない。そのため2年生にとっては今大会が初めての真剣勝負の場であり、1年間の練習の成果が試される重要な試合であった。去年1年間を通して最も期待を集めていたのが戸叶。その評判通り、初めて公式試合とは思えない落ち着いた戦いを披露し順調に勝利を重ねていった。3回戦で戸叶本人も「一番強かったし、ターニングポイントだった」と語った優勝候補の帝京大・島誠司を熱戦の末に下すと、準決勝ではチームメイトである夫馬康仁(理2)を破り決勝に駒を進める。種目別混合団体戦でも頂点を争った国士大の選手との決戦では試合途中に肩を故障するアクシデントに見舞われてしまう。また右足も骨折してしまうなど満身創痍(まんしんそうい)の状態で戦いを余儀なくされた。それでもなんとか試合の主導権を握りなおし、見事に優勝を勝ち取った。
女子乱取個人戦でも岡島が快進撃を見せた。「勝ちに行こうとするのではなく、いつも通りを意識した」(岡島)戦い方での準優勝は日々の練習の質の高さを示す結果となった。
合気道部の将来を担う2年生。同学年のみが参加した大会とはいえ、上位を独占した。今回残した成績は今後の活躍を予感させるには十分のもの。多くの期待感を残した彼ら2年生によってこれからも早大は大学合気道界に君臨し続けてくれるだろう。
(記事 青木現)