昨季のこの大会で日本一を総なめにした早大。9月に行われた関東今季もすべての乱取種目で頂点を狙ったが、勢いに乗り切れず無冠のまま大会を去ることになった。
男子個人戦には青山龍二主将(社4)と相場悠太(政経4)がチームを代表して出場。9月の関東個人戦で早期敗退を強いられた青山だったが、2回戦で敗退。関東個人戦で準優勝を果たした相場は1回戦のコールド勝ちを含む連勝で準々決勝へ順調に駒を進める。だが帝京大の安藤の前に判定の末に屈し、ベスト8で姿を消すこととなった。
女子個人戦に出場した平澤良子(一文2)は関西勢の近畿大の選手の守備に突破口を見いだすことができず、一回戦で敗退。一方、関東個人戦で優勝を果たした阿部加奈子主将(社4)は抜群の守備力を生かし、難なく決勝進出を決める。だが、決勝では強豪・天理大の選手にリズムを乱され惜しくも敗れ、準優勝に終わった。
前回大会で見事に日本一に輝き、連覇に挑んだ男子団体戦。関西学連チームに不戦勝を含むストレート勝ちを収めた早大の次の相手は国士大。春の関東大会の決勝で苦杯を舐めた相手との2回戦での雪辱戦となった。しかし、接戦を演じながら惜しくも2―3で敗れ、リベンジを果たすことができなかった。
大会3連覇中、過去6大会で5度頂点に立ち圧倒的な強さを誇っていた女子団体戦。1チーム3人であるこの種目は関東個人戦で1、2位を独占したこともあり、4連覇も有力視されていたが、準決勝で関西学院に1-2で敗れる予想外の結果に。多くの種目で早大を苦しめていた関西勢のカベをここでも越えることができなかった。
「関西独特の戦い方に対応できなかった」(相場)ことが、最後まで早大の優勝の道を阻んだ。それまでの好成績であっただけに今回の結果は残念でならない。最大の目標であった全国制覇を成し遂げることなく、この日で4年生は早大合気道部での競技生活に別れを告げることになる。ただ合気道部の歴史はこれからもずっと続く。「ワセダは勝って当たり前という伝統を復活させてほしい」(田邊優一(一文4))。先輩たちの熱い思いを乗せ、早大合気道は新たなページを綴る。
(記事 青木現)
田邊
(関東個人戦から1ヶ月、短いスパンでの大会でしたが)関東個人戦は良い結果が出ていたので、その流れのままにいきたかった。通用したことを磨き上げて、全国でも使っていこうと思っていました。(1番の目標と今回の結果を受けて)やはり、優勝が一番の目標であり、悔しいというか自分たちの実力不足だった。(関西勢も交えた試合でしたが)強いと言われている天理や近畿、関西学院などと当たる前で関東勢に負けてしまったので、やりたかった。どこにも負けられないが、関東に負けて終わってしまった。後はなんとか後輩に頑張ってもらいたい。(チームとして秋季大会にむけて)自分たちは引退なのですが、ワセダは勝って当たり前という伝統を復活させてほしい。全国のことは全国で雪辱を果たしてほしい。後輩がなんとかしてくれる。