多くの部員が躍動した全日本 早慶戦へ弾みをつける

合気道

第55回全日本競技大会 9月28日 横浜武道館

 9月28日、横浜武道館にて第55回全日本競技大会が行われた。今大会には8大学が参加し、早大からは乱取と演武の2種目合わせて11人が競技に臨んだ。

試合前、円陣を組む早大合気道部

 最初に行われたのは短刀乱取り個人戦。男子の部には原野剛成主将(法4=東京・国際)、坂井拓海(政経3=東京・桐朋)、中橋渉(基理2=千葉・芝浦工大柏)、柏木隆之介(法4=神奈川・サレジオ学院)の4人が出場し、見事全員が初戦を突破した。迎えた2回戦、まず試合に挑んだ中橋は、序盤から攻めあぐねつつも、相手の攻撃を懸命に受け止めながら食らいつく。しかしその差を縮めることは叶わないまま時間を使い切り、惜しくも2回戦敗退となった。2人目に登場したのは坂井。両者譲らずロースコアの展開にもつれ込むと、同点のまま判定に移る。この判定を見事勝ち取り、準決勝進出を決めた。続いて出場した柏木、原野も最後まで自らのペースを守り切り、危なげなく準決勝へ駒を進めた。

 準決勝は原野と柏木が対戦し、坂井は明大と対戦。その後、勝ち進んだ原野と坂井の早大勢で決勝戦が行われた。見事優勝を収めたのは主将の原野、続いて坂井が準優勝を収め、3位決定戦にまわっていた柏木も戦いを制し、早大が表彰台を独占した。

積極的な攻撃を仕掛ける柏木

 女子の部には髙橋永理花(国教4=東京・立川国際中教校)、鈴木夏織子(人2=東京・学習院女)の2人が1回戦から出場し、相澤ひなた(法2=埼玉・星野)、河本沙希(法2=東京・学習院女)はシードにより準決勝からの出場となった。初戦、高橋は相手の棄権により不戦勝を収める。一方の鈴木もキレのある動きで相手を圧倒し、大差をつけ、時間を使い切らないまま勝利を収めた。準決勝は4人全員が早大選手に。結果は優勝が高橋、準優勝が相澤、3位が河本となった。

 続いて行われたのは演武競技。早大からは4組が出場し、厳粛な空気の中でそれぞれが力の入った機敏な動きを見せた。男子の部優勝は原野・山口翔平(法3=東京・早大学院)組、準優勝は荒川将一(政経4=神奈川・逗子開成)・柏木組。女子の部優勝は中里萌(政経4=埼玉・早大本庄)・坂井組、準優勝は髙橋・河本組が収めた。

優勝を収めた原野・山口組

 男子短刀乱取りの団体戦は個人戦にも出場していた原野、柏木、坂井、中橋の4人が出場。個人戦で上位を独占していた早大は、団体戦でも見事優勝。昨年度優勝校である明大から王座奪還を果たした。

 多くの部員が出場し、各種目で結果を残した今大会。来月26日には伝統の一戦、早慶戦を迎える。各々が稽古に励み、次の舞台でも成果を発揮してくれることを期待したい。

(記事、写真 濵嶋彩加)

◆コメント◆
原野剛成主将(法4=東京・国際)
ーー今大会の部員の戦いぶりと個人の結果をそれぞれ振り返って
 結果は出た。特に男子乱取団体戦の優勝杯奪還は素直に嬉しい。だが、内容はまだまだ。得点で勝つだけでなく、離隔の技によって内容面でも優れることを目指していただけにまだまだ稽古が必要という印象。
ーー次の早慶戦に向けての意気込み
 早慶戦は伝統ある一戦。4年間の想いをぶつけて、早稲田の合気道を魅せたい。