拓殖大に惜敗 早大は6位で大会を終える

ニュース/女子バスケットボール/バスケットボール

第58回関東大学女子選手権 5月5日 日本体育大学世田谷キャンパス

 日体大に劇的勝利を収めた早大。大会最終日となる5日、五位決定戦で拓殖大と対決した。早大は序盤の立ち上がりが悪く、その後は奮起し2点差までに迫るも最後まで序盤の点差が響き、67-75で敗北、大会を6位で終えた。
 第1Q、早大は攻撃のチャンスは掴むものの点を決め切ることができず、得点がフリースローと相手のオウンゴールのみという結果に終わり、10-20と相手を追う展開となる。流れを掴むべく挑んだ第2Q、F江頭璃梨(スポ4=宮崎・小林)のパスからF西ファトゥマ七南(スポ3=千葉・昭和学院)がシュートを決めると、続いてⅭ中野雛菜(スポ4=神奈川・東海大相模)、G衣川璃来(スポ2=埼玉栄)が得点し、さらに衣川がシュートカットしたボールをF菊地実蘭(スポ2=愛知・桜花学園)がそのまま速攻を決める。点差が5点に縮まると拓殖大はたまらずタイムアウトを要求した。しかし早大の勢いは止まらず得点を重ね続け、菊地の連続得点で同点に追いつく。そして西がスリーポイントを決めついに逆転に成功。しかし拓殖大がブザービーターのスリーポイントを決め38-40でゲームを折り返した。

逆転打を放った西

 第3Qでは拓殖大が引き離しにかかるも早大が必死に食らいつく。菊地がレイアップを決め、そしてG中村真都(教2=長崎西)がパスカットしたボールを自分で速攻を決めるなど攻撃を仕掛けるものの、点差は縮まらず、勝負は最終Qへ。
 第4Q、拓殖大が序盤から得点を重ね続け、早大は徐々に引き離されていく。早大は江頭、中野らが得点を決めるも、流れをつかみ切ることができず早大はタイムアウトを要求。タイムアウト明けに西がシュートを決め、波に乗ろうとするもトラベリングを取られてしまい流れを切られる。その後早大は反撃のチャンスをつかもうとするも、拓殖大に阻まれ続け試合終了。67-75で早大は惜しくも敗北、6位で大会を終えた。

今大会で代理主将を務めた江頭

 G江村優有主将(スポ4=愛知・桜花学園)含む多くの選手が怪我で不在の状態で挑んだ今大会。代理主将を務めた江頭はプレッシャーの中で「いつもみたいに楽しんでプレーができなくなっていた」と語る。来月15日に行われる早慶戦、そして秋の関東大学女子リーグ戦に向けて、全員で戦う早大らしいバスケに期待したい。

(記事 田中瑠花、写真 権藤彩乃)

第58回関東大学女子選手権 5月5日(vs拓大)

1Q2Q3Q4Q合計
早大1028111867
拓大2020122375

早大 スターティングメンバー

Pos. # 選手名
F 1 菊地実蘭(スポ2=愛知・桜花学園)
G 13 山宮好葉(スポ2=東京成徳大)
C 22 中野雛菜(スポ4=神奈川・東海大相模)
F 32 江頭璃梨(スポ4=宮崎・小林)
F 35 衣川璃来(スポ2=埼玉栄)

コメント

江頭璃梨(スポ4=宮崎・小林)

――試合を振り返っていかがですか

相手は留学生がいて自分たちより身長が高いチームで、リバウンドのところが強いということが明確にわかっていたので、そのリバウンドの数で自分たちが上回ることができたら絶対に勝てる相手だと試合前のミーティングで話していました。ベンチからも、チーム内でもリバウンドのところを意識しようという共通認識で入ったんですけど、やられちゃいけないリバウンドのところで相手に何本も取られて、相手にリズムを与えてしまいました。途中追いついた部分もあったんですけど、結局そこが敗因になったかなと思います。

――後半なかなかリードを奪えない中で考えていたことは

昨日も10点ビハインドとか日体大にリードされていた時もあったんですけど、気持ちを切らさないで戦い続けるということと、リバウンドのところもそうだし、ルーズボールとかどっちのものでもないボールを取ることができるのって最終的にはボールが欲しいっていう気持ちが強い方なのかなと思うので、そういう部分で気持ちを見せていこうってみんなに声をかけていましたし、自分自身もそこをもっと大げさにやり続けようと思っていました。だけど自分も含めてその気持ちが足りなかったのかなと今は思います。

――トーナメントの最終日でしたが、大会全体を振り返っていかがですか

まだまだ未熟というか、完成できていないところが多いなと感じましたし、課題もめちゃくちゃ感じたんですけど、どの1部のチームよりもノった時、自分たちのリズムが来た時の早稲田って本当に強いなと感じました。その勢いに乗った時の早稲田のすごさを、後半の何分かとかじゃなくて最初から出すことができれば本当に日本一を狙えるレベルまでいけると思っているので、そこを最初から出せる力を自分とか4年生を中心にチームで作っていきたいなと思います。

――トーナメントは江村優有主将(スポ4=愛知・桜花学園)が不在でしたが、副将としてやってみてどうでしたか

仮のキャプテンとしてトーナメントの期間中やらせてもらったんですけど、それを変に気負いすぎてしまいました。自分ではあまり感じていなかったけど、周りの人に「璃梨、気負いすぎだよ」とか「もっと楽しんで」って声を掛けてもらうことが多かったです。もちろんキャプテンだからチームを勝ちに導きたいという気持ちもあるし、引っ張っていきたいという気持ちもあるし、そういう風になりたいんですけど、それを考えすぎると「やらなきゃ、やらなきゃ」って視野が狭くなっちゃって、いつもみたいに楽しんでプレーできなくなっちゃってたのかなって感じました。江村の怪我がちょっとどうなるかわからないので、もしかしたら仮のキャプテンとしての期間が続くのかなって思うんですけど、自分のこういう気負っちゃってるっていう課題がわかったからこそ、これから先の期間はもっとキャプテンとしてもそうだし、自分自身としての気持ちをちゃんと分けて自分が楽しまないとチームが勝てないなと感じたので、楽しめる余裕を技術と共に身につけていけたらいいなと思います。

――最後に秋の関東大学女子リーグ戦に向けての意気込みをお願いします

今は怪我人が多いので怪我人が復帰して、怪我人をこれ以上出さずに、もっと全員でコートの上に立って、全員で戦っていきたいという気持ちが一番強いです。日本一になれるチームだと本当に思っているので、去年のインカレのように「勝てたのに負けちゃった」みたいな悔しい結果で終わらないように、インカレにつながるような勢いのあるリーグ期間にして(リーグ戦で)日本一になって、そのままインカレに日本一のバトンをつないでいけるように全員で頑張っていきたいと思います。