関東学生秋季リーグ 9月21日 東京・日本女子体育大学体育館
連勝中の早大は、秋季リーグ(関東学生秋季リーグ)第7戦、筑波大との対決。春季リーグ(関東学生春季リーグ)では劇的な逆転勝利を挙げた勢いそのまま、手強い相手へ真向勝負に挑んだ。試合は、力強いサイドシュートで先制点を挙げるものの、その後は速攻での失点が続き10-15で折り返す。後半徐々に点差を離されると、体を張ってルーズボールを取りに行くなど最後まで熱いプレーを見せた。終始攻める姿勢を貫いたが、22-32で敗戦となった。
開始1分、木村百花主将(スポ4=東京・白梅学園)のサイドシュートから先制するが、その後は筑波大の速攻に圧倒される。外したシュートやオフェンスでのミスを徹底的に相手から拾われてしまった。それでもここから、江頭理沙(スポ2=東京・ICU)のサイドシュートや山野紗由(スポ3=北海道・釧路江南)によるクロスを入れてのミドルシュートなどで反撃。ディフェンスでは、徐々に相手の攻撃のリズムに対応し、速攻をキーパーが止めるなど失点を抑えることに成功した。また開始17分には、井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)が2連続得点を決め、木村らも粘りを見せた。シュートまで持ち込めない場面やシュートミスの場面もあり、5点ビハインドで前半を終えた。
この日先制した木村
まだまだ巻き返し可能な後半、木村の得点後には山野の完璧なコースからのカットインでチームを後押し。しかし、さすがは春季リーグ優勝校、後半も攻撃の手を緩めなかった。前半に続き、早大は筑波大のスピードのある速攻やディフェンスをうまく割ったシュートに苦しんだ。その中で、安定感のある里村采音(商2=岩手・不来方)のサイドシュートや石坂美紀(スポ2=千葉・昭和学院)による体を張ったポストシュートで相手になんとか喰らいついた。そして試合終了間際、この日途中出場した作本夕莉(スポ2=福岡・明光学園)が2連続で好セーブを披露。試合後には「雪羽(堀内雪羽、スポ1=千葉・昭和学院)がキーパーやっていて感じたことをしっかり伝えてもらったので、それを引き継ぐことができて良かった」と振り返った。最後まで果敢に攻め続けた早大だったが、22-32で試合終了。格上の相手に実力差を見せつけられた。
盛り上がりを見せるベンチ
ここまで5勝1敗と好調できていた早大だったが、筑波大には10点差での敗北を喫した。敗戦後「もっとチャレンジャーとして挑まないといけなかった」と里村は悔しい表情で振り返った。相手の速攻で点差を引き離されたものの、キーパーのセーブや決めたい場面でシュートを決め切った点など早大の良い部分も見られた。残り2戦も苦しいゲームが予想されるが、早大の強みを生かしたプレーで勝利へと突き進む。
(記事 大村谷芳、写真 小林美茶、取材 片山和香)
結果
早大22ー32筑波大
前半
早大10-15筑波大
後半
早大12-17筑波大
スタメン
GK堀内雪羽(スポ1=千葉・昭和学院)
LW木村百花主将(スポ4=東京・白梅学園)
LB山野紗由(スポ3=北海道・釧路江南)
PV石坂美紀(スポ2=千葉・昭和学院)
CB井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)
RB杉浦亜優(スポ3=愛知・名経大市邨)
RW江頭理沙(スポ2=東京・ICU)
コメント
作本夕莉(スポ2=福岡・明光学園)
――今日の試合を振り返って
いつもより長めに出させてもらうことができて、時間短い中でも出してもらえた時にちゃんと自分の仕事をできて良かったなって思います。
――ライン際のシュートにも好セーブを連発されていましたが、ご自身のプレーを振り返って
自分の前に出ていた雪羽(堀内雪羽、スポ1=千葉・昭和学院)から「この人はこっちに打ちがちでしたよ」っていうアドバイスをしてもらっていたのでそれを意識してやっていました。雪羽がキーパーやっていて感じたことをしっかり伝えてもらったので、それを引き継ぐことができて良かったなと思います。
――相手の強力なオフェンスに対するディフェンスは、後ろから見ていていかがでしたか
私がキーパー入っているときは、高めに出て当たってくれていて、追い込むところ追い込んでくれて、私が取りやすいシュートにしてくれていたので、そこが良かったところだと思います。
――最後に明日の東海大戦に向けた意気込みを聞かせてください
どのぐらい出させてもらえるか、そもそも出させてもらえるか分からないですけど、出た時にしっかり自分の仕事ができるように頑張ります。
里村采音(商2=岩手・不来方)
――今日の試合を振り返って
自分たちより強い相手の分、もっとチャレンジャーとして挑まないといけなかったと思うんですけど、シュートを決めきれないところだったり自分たちができることを100パーセントやった上で勝負できるのが強いチームだと思うので、そこがちょっと足りなかったかなと思います。
――得点が重ねられない苦しい場面でサイドシュートしっかり決められていましたがどんな意識でコートに入りましたか
春の筑波大戦でサイドシュートをいっぱい打った分、今日は1枚目が自分に張り付いていてなかなか打たせてもらえなかったんですけど。後半に最初にシュートを1本外してしまっていたのでさすがに決めないとなっていうところで、しっかり遠めから自分の持ち味を生かしてシュートにいこうと思っていました。
――試合後コーチからはどんなお話がありましたか
ここからは強い相手としか当たれないので、自分たちができることをやり切らないと勝負にならないから、自分たちがやるべきことに立ち返ってしっかりやっていこうという話をいただきました。
――次戦の東海大戦に向けて意気込みをお願いします
すごく強い相手ですし速攻を走ってくるチームだと思うので、自分たちがシュートを決めていくのとバックチェックまでしっかりして失点を抑えれるように頑張ります。