【連載】ア式蹴球部 夏季特集『PROVE ONESELF』 第7回FW伊藤猛志×DF伊藤稜介

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対談第7回はジュビロ磐田U18出身コンビ。FW伊藤猛志(スポ4=ジュビロ磐田U18)とDF伊藤稜介(スポ3=ジュビロ磐田U18)の2人。

対談中の二人

ーー前半戦を個人として、チームとしてそれぞれの振り返りをお願いします

猛志 個人としては、自分のサッカー人生がかかった前期ということで、結果を凄い意識した中で、去年の前期より結果を残すことが出来たことはポジティブな点ですが、もっと点を決めなければいけないシーンもありましたし、チームとして勝てる試合を落としたことも多かったので、そこは凄い課題に残ったのかなって思います。チームとしては特に前期の前半戦で、前半良かったけど後半は悪いという試合が多かったので、自分たちが「やれる」ってなっていた中で勝ちきれない試合が多かったことは凄い課題かなって思います。

稜介 僕はチームとしては勝ち点を重ねられて上位で終えることができたのは良かったと思います。個人としては守備の選手として失点が多かったので改善をしたいのと、個人としても(アシストなどの)結果というところはもっと追求していく必要があると思いました。

ーー昨季と比べて成長した点、課題だと思っている点を教えてください

猛志 成長している点は、個人としては、確実に昨年より数字を残せている点です。チームとしては兵頭さん(慎剛監督(平20スポ卒=長崎・国見))も4年目ということで、戦術の浸透も早かったですし、チームとしてやることがまとまっているのは凄い良いことなのかなと思います。課題としては、チームが苦しい時に1番前で体を張ったり、チームとしては失点を少なくするというところは課題かなって思います。

稜介 成長したところは、まず関東1部リーグという高い強度の試合も全然こなすことができたことです。戦術の理解度も上がったと思っていて、どのように動けばいいかなどは自分の中で理解できていますし、ボールの動かし方などは昨年と比べて成長したかなと思います。課題としては、サイドバックなので守備のところで、前期1試合レッドカードをもらってしまったことであったり、隙といいますか、個人のところでもっと圧倒していかないと、1部はサイドに良い選手がたくさんいると思うので、守備で負けなかったり、攻撃のところももっと違いを作って、ゴールだったりアシストといった形で、もっと結果に関わっていきたいと思いました。

ーー今季で印象に残っている試合を教えてください

猛志 良い意味で言ったら開幕の筑波戦で、悪い意味で行ったらホームの法政戦です。筑波の時はプレシーズンはチームとして調子が良くて、お客さんもいつもより多いところでやらせていただいて、チームのみんなもモチベーション高い状態で勝てたことはどの大学にも早稲田の印象を与えたと思うし、全員が「やれる」という感覚を掴めたのはすごく良かったかなと思います。逆に法政戦のように完敗してしまった試合があったことは、自分たちにはまだ弱い部分があったことを再認識できたので印象に残っています。

稜介 自分も良い意味だったら筑波戦。開幕で勝てたのは結構大きいと思っていて、意外とギリギリの試合が多かったと思うんですけど、開幕の勢いがあったからこそその勢いのままギリギリの試合をものにできて、勝ち点を積み上げられたのかなと思っています。その結果が最終的に上位で終われたとも思っています。なので、開幕の筑波戦は大事だったのかなと思っています。悪い試合は国士舘と法政戦です。この2試合は連勝や上位対決で大事な試合だったのですが、あまり自分たちのサッカーができず、国士舘は圧倒とまではいかないですが、両方とも力の差を感じたゲームでした。なので、首位や関東で一番になるにはまだまだ力が足りないなと感じた試合でした。

ーーここまでお互いのプレーに点数をつけるなら何点になりますか。理由もお願いします

猛志 (稜介は)レッドカード出してるからな。

稜介 厳しめでお願いします。

猛志 厳しめで言ったら、40とか(笑)。

稜介 厳しい(笑)。

猛志 稜介は中学からずっと一緒にやってきて、もっと目立てるんだろうなというのは凄い思っていて、人一倍クロスや対人の練習もして、もっと「早稲田といえば伊藤稜介」くらいのものは持っていると思うので、それが今あるかといったらまだまだ出せていないと思っています。さっき稜介が言っていましたが、自分が決めればいい話ではあるんですけど、アシストなどの結果というところはスカウトも含め大事になってくるので、レッド―カードで退場しないところだったり、結果を残すところはもっとできる選手だとわかっているので、厳しめにつけて40点です。

ーー次は稜介選手お願いします。

稜介 81点くらいです。

猛志 高い(笑)。

稜介 前期は本当に、得点ランキングもそうですけど、劇的ゴールもあれば、結構チームを勝たせている印象もあって、個人的には中学から猛志くんはずっと点をとっているイメージがあります。去年くらいから今季くらい点を取ってくれていればというのはあるんですけど、今年の前期はストライカーとしては100点でも良いかもしれないですが、得点ランキング1位ではないところと、1人ですごいゴールとかもう少し取れるんじゃないかというところで、80点です。

ゴール後の伊藤猛志(左)

ーーお互いの他己紹介をお願いします

猛志→稜介 稜介はフワフワしていて、中学時のあだ名が「プーさん」だったくらいなんですけど、サッカーになると、「俺がやりますよ」みたいな感じで、かっこいい男です。ア式部員全員に聞いたらわかると思うんですけど、いつまでボール蹴ってるのというくらいずっとボールを蹴っているし、ずっとサッカーもして筋トレもしてるんで、尊敬できる男です。

ーー次に稜介選手おねがいします

稜介→猛志 猛志くんは本当に仏です。本当に怒らなくて、優しいです。「優しい」の具現化もような感じで、ピッチの中でも優しいです。もっと怖くてもいいかなと思っていて、ピッチ外では優しすぎて怒っているところは見たことがないです。

ーージュビロ磐田時代のお2人の思い出はありますか

稜介 猛志くんとやったクロス練です。僕のボールが色々なところに飛んでいってしまって全然練習にならなかったので正直申し訳ない気持ちはあります。

猛志 もうジュビロに内定している順天の松田(和輝・4年)という同期と稜介とずっと自主練していました。

ーージュビロ磐田時代から結構仲が良かったんですか

稜介 自分が中学に入学して、最初に優しくしてくれたのが筑波の岡(航平・4年)くんと猛志くんで、お世話になっていて、当時名前の読み方がわからなかったんですけど、その時の名残でLINEの名前は今も「たけしくん」とひらがなで書いています。

ーーお互いの印象はジュビロ磐田時代から変わっていませんか

猛志 稜介は是非早稲田に来てほしいと思っていたので、来てくれて本当に嬉しかったです。

稜介 変わらないです。強いて言うなら、猛志くんって最後に調子を上げるんですよ。

猛志 本当にそうで、稜介は最初からいるんです。高校の時も自分は1年の時は全然試合に出られなくて、2年生で少し出て、3年で結果残して早稲田に来れたんですけど、稜介は1年から出てるんですよ。大学も1年で最初からトップチームに入って、 途中でFC(社会人リーグ)に来ましたけど、もう去年から試合出てますからね。

稜介 いやそんなことないです(笑)。

猛志 あとは飛び抜けてくれればという感じです。

稜介 結構猛志くんに憧れています。

猛志 自分は最後にバーンと爆発できるかどうかなので。

ーージュビロ磐田に対する思いなどはありますか

稜介 自分は小学校が地元の小さいところだったので、ジュビロ磐田に入れてプロが身近になってきて、中学の時も高校の時も上のカテゴリーでやらせてもらう機会が多かったので、成長させてもらったなと思います。

猛志 自分は本当に凄いジュビロ磐田の指導者に恵まれて今の自分がいると思っているので、環境もですが凄く感謝をしているクラブかなと思います。

稜介 自分もそう思います。また、自分がもし(ジュビロ磐田に)戻ったら、地元なので親が喜ぶかなと思います。

ーージュビロ磐田時代のチームメイトであった後藤啓介(現ブンデスリーガ・SCフライブルク)選手が、日本代表としてW杯の舞台に立ちました。その姿をご覧になって、どんな思いがありましたか

猛志 悔しいというか、僕と啓介で一緒にトップチームでデビューしたんですよね。そこから4年が経って、立場が変わるところは悔しい気持ちもあるんですけど、同部屋だった時もあって凄い身近に感じている身からすれば、そうだよなという納得感の方が強いので、別に驚きもなく啓介は啓介で頑張って欲しいなという気持ちが強いかなと思います。

稜介 自分は小学校の時から知っていて、ずっと先にいた感じでした。自分が少しずつ追いついたと思ったらまた先に行っってしまって。A代表に入ったのは流石にびっくりしたんですけど、悔しいとかはないですね。凄いなと思います。自分もコツコツ頑張ろうという感じです。

試合中の伊藤稜介

ーー猛志選手は大学もあと1年を切りましたが、何か今感じていることはありますか

猛志 ケガをしたくないことくらいですかね。ケガはせずに、今年でサッカー終わってもいいぐらいの気持ちでやっているので、ケガをしたらそれこそ不完全燃焼ではないですけど、やりきれないと思うので。ここまで支えてきてくれた家族は多分ケガさえしなければ良いと思ってるし、ケガをせずに元気にサッカーできれば何とでもなると思っているので、それだけ頑張りたいなと思います。

ーー同期に対する思いを教えてください

猛志 自分は1年の時はIリーグ(インディペンデンスリーグ)でCチームからスタートしたので、多分どの同期とも一緒にサッカーしてきたんですけど、本当に全員色があって良い同期で、今年の初めまで監督含め色々言われた代なので、それを見返したいっていう気持ちは学年として強いです。最後は結果で同期みんなで喜べたらなと思います。

ーー夏の中断期間に海外遠征があると思うのですが、それに向けての意気込みなどはありますか

猛志 こういうものに選ばれる為に早稲田大学に入ったというのもあるし、すごく刺激になることが多いと思うので、色々なもの吸収して結果を残すことができればなと思います。

ーーどんなものを得てア式に帰ってきたいですか

猛志 本当にJリーグへの内定が既に決まっている選手ばかりなので、そのような選手がどういう意識でサッカーをしているのかだったり、「こういう能力があるからそういう立場にいる」という基準はわかりやすい遠征になると思うので、そういうものは伝えられたらなと思います。

 

ゴールパフォーマンスをする伊藤猛志

ーー大学も後半戦に入ってきましたがどんな思いがありますか

稜介 自分は1年から全然試合に絡めなくて、去年少し活躍できて今年は去年より出場することができて、という感じで、他の大学の同期もですが早稲田の中でも同期が結構活躍しているので、プロを1番に目指している中でこれからの大臣杯であったり、残りの1年と半分くらいが大事になってくるかなと思います。

ーー早慶戦の話になるんですけど、昨年の早慶戦を振り返ってみてください

稜介 去年は7分くらい、本当に最後に少し出場しましたが、外から見る悔しさが一番残っていて、チームとしても負けてしまったし、個人としてもあまり試合に出られなくて、出た時間も何もできなかったので、悔しい思いが1番かなと思います。

ーー改めてピッチに立ってみてどんな舞台だったでしょうか

稜介 いつもの試合と違って、応援や雰囲気は早慶戦ならではの素晴らしいものがあるのでもっと見たいなと思いました。

ーー今年は国立(MUFGスタジアム)で行われます。「国立」という舞台に対して何かありますか

稜介 自分が1年の時国立で、同期の同部屋の林(林奏太朗、スポ3=サガン鳥栖U18)が点を決めてすごく会場がわいていたり、先輩方が4-0で勝った試合なんですけど、盛り上がってて最後紺碧の空を歌っているのも自分は警備とかだったので遠くから見ていたのですが、この舞台に立ちたいなって当時強く思いました。今年は出るか出ないかわからないですが、去年負けた分今年しっかり勝ってみんなで1年の頃に見たあの最高の景色、雰囲気をみんなでまた味わいたいなと思います。

ーー今年はどんな結果にしたいか、個人とチームで教えてください

稜介 チームとしては勝利です。点差などはこだわりはないんですけど、チームが勝って内容でも圧倒したいなと思っています。個人としては結果もですが、対人の一つ一つで全部圧倒して、全部勝って、得点とかも狙っていきたいなと思っています。得点もアシストもがめつく狙っていきたいです。

ーー早大に入ってから1番の思い出を教えてください

稜介 去年の最後の3年生の引退試合みたいなもので、PK戦があってそれが面白かったです。マネジャーも蹴ったりしたんですけど、面白かったです。

猛志 具体的にこれが1番とかはないですが、大学生になって旅行が増えて草津や沖縄などに行きました。それが楽しかったです。

ーー最近はまっている食べ物はありますか

猛志 そうめんに最近はまっています。ここ2日熱中症になっていてお米が口に入らなくて、連日そうめんを食べています。

稜介 最近変わったことといえば、昼ご飯はレンチンで済ませていたんですけど、フライパンを使うようになったぐらいですかね。

ーー今年のア式はどんなチームですか

猛志 良くも悪くも仲が良いかなって思います。仲が良いが故に厳しいことを言わないって部分はあるかもしれないですけど、自分が4年間ア式に存在している中で、距離感が遠いが故にまとまっていない年もあったと思うので、そういう意味では距離感が近い組織になったのかなと思います。

稜介 自分も仲がいいです。4年生が優しいし、喋りやすくて、下もぐいぐい来てくれるので仲は良いです。チームワークは良いと思います。真面目な人が多いので、愚直なチームだと思います。

ーー試合を見にきた人に自分のどんなプレーを見てほしいですか

猛志 ゴール前のところの駆け引きであったりポジショニングはそれだけで勝負してきたところなので、そこかなと思います。

稜介 自分は左足のキックとクロスです。

ーー後半戦のキープレイヤーは誰だと思いますか

稜介 開幕前の対談でも名前をあげましたが、猛志くんです。結局ゴールを取れるか取れないかなので、後期に得点を取って、良いクラブに内定して、ご飯を奢ってほしいです。

猛志 個人的に稜介と久米(久米遥太、政経3=東京・早実)ですね。自分はどうしても1人で点をとるよりも周りがいてこそなので、稜介と久米は個でサイドを突破してクロスを上げてくれるので、2人がどれだけ自分に良いボールをくれるかで、自分が点を決めないことには多分チームは勝てないですし、2人がアシストをすることによって2人の評価も今年上がると思うので、自分が最後決めるためにもこの2人は鍵になってくるかなと思います。

ーー早慶戦、大臣杯、リーグ後半戦への意気込みを教えてください

稜介 リーグ戦も順位的にまだ優勝狙えないわけではないので、全部勝つくらいの気持ちで、リーグ戦、大臣杯、早慶戦、全部勝ちます。全部取るくらいの気持ちで、インカレも全部取るくらいの気持ちで。全部取ったら自分の評価も上がると思うので、頑張ります。

猛志 今年のチームは前期で自分たちのサッカーができたら誰にでも勝てるということはわかったので、あとはどれだけどの試合でも自分たちのサッカーができるかのところだと思うので、夏のきつい期間を乗り越えて頑張りたいと思います。

(取材・編集 山口愛結、綿貫竜之介)

お二人に対談後に書いていただきました

♦伊藤猛志(いとう・たけし)写真左

2004年(平16)年10月27日生まれ。182センチ。ジュビロ磐田U18出身。スポーツ科学部4年。得点ランキング現在(8月7日)2位の猛志選手。その結果が認められ今夏大学選抜として海外遠征に挑みます!

 

♦伊藤稜介(いとう・りょうすけ)

2005(平17)年5月2日生まれ。176センチ。ジュビロ磐田U18出身。スポーツ科学部3年。精度の高い左足のクロスが持ち味のサイドバック。その左足からチャンスを生み出します