第1回は、司千莉(スポ2=大阪・香ヶ丘リベルテ)、小野蒼彩(スポ1=広島・進徳女子)、堀江こぺり(教1=東京・早実)が登場。下級生ながらチームの勝利を支える3人に今季振り返りと来たる秋リーグへの意気込みを伺った。
※この対談は、8月22日に行われたものです。
――他己紹介をお願いします
小野 堀江こぺりさんです。春リーグでは1番に出て、結構声を出していてチームに勢いをつけてくれる存在です。プレーや戦術、サーブなどでは他の人と違うことをしていて、やりづらさもあって相手からしたら嫌なタイプなのかなと思います。
堀江 司さんはチームの圧倒的エースで、リーグ戦でもフルゲームで競っている場面でも必ず取り切ってくれる印象があります。チームになくてはならない存在で勝ち数を持って帰ってきてくださるので、とても見習いたいですし、背中で見せてくれるので参考にしていきたい憧れの方です。
司 小野蒼彩さんです。普段はニコニコしてて、とても明るくて、チームを楽しませてくれるような感じです。でも、試合になると戦型がペンなのですが変化つけたりとかミートしたり、いろんな技を使って相手を翻弄しているので、結構ギャップがあるなと思います。
努力がついてきてる(司)

春季関東学生リーグ戦(春リーグ)で全試合出場した司
――今年度の試合結果やご自身のプレーを振り返っていかがですか
小野 まず大学入って1年目で、最初4月に関東新人選手権があって、そこでベスト4に入れて、順調な滑り出しだったのかなとは思います。春リーグでも、相手のエースとかと当たって勝っているとかではないのですが、5勝できて、チームに貢献できたので、そこはすごく良かったかなって思っています。そのまま秋のリーグ戦も頑張ります。
堀江 自分はちょっと病気しやすくて、春リーグの前とか、関東学生選手権(関東学生)の前とかにも病気しちゃって、あまり結果が出ない時もありました。ただ、あまりコンディションが整っていない中で、春リーグでは結構あとちょっとが多かったので、そういうちょっとしたコンディション調整の部分をしっかり修正して、秋リーグとかに向けてもっとチームに勝ち数として貢献できるように、2勝だけじゃなくてもっと3勝、4勝していけるように頑張りたいなと思います。
司 自分は去年はリーグ戦とか関東学生であまり思うような結果が出せなくて、勝ってはいたのですが、自分の理想の状態ではなかったです。今年は去年の反省を活かして、ちゃんとトレーニングしたりとか考えて練習するようになってから、少しずつ試合で結果が出るようになってきて、春リーグでも個人賞を取れたり、関東学生のベスト4に入ることができたので、ちゃんと努力がついてきているなというのはとてもうれしいなと思いました。

全日本総合選手権大会・団体の部(インカレ)でのベンチ。全員で戦い抜いた
――春リーグを振り返っていかがですか
小野 春リーグではダブルスもシングルスも出させていただいて、シングルスはさっきも言ったように5戦5勝全勝で、とても結果的には良かったんです。でも、1年生と当たることが多くて、1年生同士の試合でちゃんと勝ち切れたっていうのはよかったなって思っています。ダブルスではダブルスは7戦出場して勝ち越しはできなかったのですが、初めてのリーグ戦でそんなに緊張もせず、ちゃんと自分のプレーはできたのでよかったかなと思っています。
堀江 結構試合には出させてもらってて、固定のレギュラーとして出たのですが、2本使われるとか、取ってきてくれないと困るというような存在ではなくて、取ってきてくれるとより勝利に近づく、あと1本が欲しいところで出させていただいているのでそこで勝ちたいと思っていました。フルゲームを多分3回ぐらいしていて、そのうち落としてる試合が多かったので、あと1点とかあと1セット、あと1勝という部分を自分がもっと秋リーグで拾っていきたいなと思います。
司 シングルスは結構競った試合とそうじゃない試合と、全部ちゃんと自分のプレーを出しきって、試合することができたのはとても良かったなと思っています。ダブルスは相手からあそこのダブルスがちょっと怖いみたいな感じで思われることは多分あまりなかったのですが、秋リーグではより対策されると思います。ダブルスの1本が大きな鍵となるので、ダブルスでとても頑張って1点取れるように、対策を超えていくようなプレーができていければなと思います。
――1年生のお2人に伺います。初めてのリーグ戦はいかがでしたか
小野 最初は先輩方からすごい緊張するよって言われてて、それを聞いた上で覚悟して入ったら、思ってたよりも自分は緊張せずに、後ろからの応援とか、上とかベンチからの応援などがとても力になって、あまり緊張せずに試合はできたかなと思います。
堀江 高校とかの全国大会と違って、後ろにたくさん人がいて、信頼できる先輩方がいて、上にもお世話になった方々とか、男子部員も応援していただいてて、でも向こうのベンチにもやはり人がたくさんいて、対戦相手がたくさんいて、そういう面ですごい盛り上がりのある試合だと思っています。リーグ戦ならではの独特の雰囲気があるというお話も聞いてて、確かに規模感とかあとは校歌を歌うことも伝統だと思うので、そういった面で、高校の時のインターハイとかの全国大会とかと違って、リーグ戦という1つの伝統的な試合だなというのを感じました。
――司選手はリーグ戦は2年目になりますが、雰囲気にはもう慣れましたか
司 もう慣れました。ちょっと嫌なくらいです(笑)
――続けてお2人に伺います。早大卓球部の雰囲気はいかがですか
小野 全員が自立しているなと思います。高校の時とか、他の大学は分からないのですが、先生とか監督、コーチにやらされるということが結構あったのですが、早稲田の卓球部は、自主的に1人1人が考えて動いてというのが印象的に感じて、とてもいいチームだなと思います。
堀江 高校の頃はあまり強豪ではなかったので分からないのですが、ミーティングがとても多いなと思います。 意見交換がたくさんできる場があったりとか、練習時間が限られている中で効率化して練習の質を高めていく姿勢であったりとか、そういったコミュニケーションがしっかり取れているなって思います。あと、先輩と後輩の壁が少ないというところが早大卓球部のいいところだなと思います。
――司選手にお聞きします。司選手から見て、今年の1年生の印象はいかがですか
司 全員が違う色を持っていて、とても個性的だなと思います。
他の人と違うことをできる点が強み(小野)

春リーグではシングルス全勝をあげた小野
――ご自身の強みと課題を教えてください
小野 自分の強みはサーブと先程司さんが言ってくれたように、ペンなので細かい技術とか、他の人とは違ったことができるというのが強みだなと思っています。課題は高校の時と違って、大学生の卓球は相手が結構粘ってきたり、ラリーになることが多いので、ラリー力の面が自分にはまだ少し足りないのかなと思っています。
堀江 自分の強みとして、いろいろなことができる手札が多い、引き出しが多いというところが自分は他の人よりできる方だと思っています。ただ課題として、その1個1個の技術の精度が低かったり、ちょっと質が低いというあるだけの状態のものが多いので、1個1個の質とか精度を高めていけたらなというのが今後の課題です。
司 攻撃力だと思ってて、もう最初から最後までずっと攻撃し続けることができるので、それは相手にとっても怖さになっているだろうなとは思います。逆に自分が打てなかったりとか、攻撃を封じられた時がうまくいかなくて負けちゃったりするので、攻撃ができない時の展開とか、守備の練習が課題かなと思います。
――司さんと小野さんに伺います。今年度からペアを組んで試合に出場されていますが、これまでのダブルスを振り返っていかがですか
小野 自分がサーブとか台上をやって、司さんが決めてくれるという役割分担ができているなとは思っています。でも公式戦でまだあまり勝てていなくて、リーグ戦とか関東学生を合わせてもあまり勝ててないので、これからパターンとかを練習していって、リーグ戦とかでもっと勝てるようにしていきたいです。
司 同じなのですが、役割分担ができてる割には得点につながるようなパターンが意外となかったりするので、うまく役割分担ができているのを活用しながら、得点できるパターンを作っていきたいなと思っています。
――ダブルスを組んだ最初の頃と比べて成長したところはありますか
司 変化プレイヤーなので、最初の方が相手が慣れていなかったりして勝てたり、得点を取れていたので、変化つけても相手にバレバレてるから返されたりとかして、ちょっとうまくいかないなみたいなイメージの方が強いです。
小野 結構対策されて、あまりやりたいことをやらせてもらえないなという感じです。

関東学生選手権に出場した司・小野組
――秋リーグに向けて、力を入れて取り組んでいることはありますか
小野 自分は先ほども言ったのですが、ラリーがあまり得意ではないので、サーブからの3球目とか、サーブの精度を上げたり、3球目で自分が攻撃して、3球目の決定率を上げる練習と、あとは自分が苦手な相手に攻撃された時の対応の練習を最近は特に練習しています。
堀江 サーブの種類が人より結構多いので、その分のミスを少なくするサーブ練習だったり、あとは、最近は監督とかコーチの方に言われている守備力の部分を少しずつ練習して、秋リーグでもっと頑張れたらいいなって思っています。
司 8月の最初からいろいろな大会があったので、その大会に合わせて調整していくみたいな感じだったので、具体的な取り組みは今の段階ではまだしていないです。このあと、全日学予選があって、そのあとすぐ秋リーグが始まるので、それに向けて取り組みたいこととしては、春リーグの時はランニングしてて、ランニングすると足が動けるようになったおかげで春リーグの時、ラリーで勝つことができたと思うので、秋リーグの前もランニングは引き続き継続していきたいなと思っています。
秋リーグでは春を超える結果を(堀江)

春リーグでは数々の激戦を繰り広げた堀江
――秋リーグでのご自身の目標を教えてください
小野 春のリーグ戦で、シングルス5勝だったのですが、相手のエースとかではなくて同学年の人との試合が多かったので、今季のリーグ戦でも5勝以上を目指して、自分よりも格上の選手にも勝てるようにしていきたいなと思っています。
堀江 結構高い目標にはなるのですが、春リーグでフルゲームで落とした試合を全部勝っていれば5勝いけたので、5勝です。
司 春リーグは6勝1敗だったので、秋リーグはそれを超える7勝全勝できるように頑張りたいです。ダブルスは3勝しかできなかったので、せめて4勝して勝ち越しできるようにしたいなと思っています。
――最後に、秋リーグへの意気込みをお願いします
小野 1年生らしく、そして冷静に、チームに勢いをつけられるようなプレーをして、勝ってチームに貢献できるように頑張りたいなと思っています。
堀江 1勝でも多くして、自分が勝ち数として貢献できるようにするというところだけでなく、応援も力になるので先輩方の応援やサポートといった部分も頑張っていきたいなと思っています。
司 自分は声出したりするタイプではなくて自分が体で表現して盛り上げるというよりは、プレーでチームを盛り上げていくような感じだと思うので、プレーで見せられるように頑張りたいです。
――ありがとうございました!
(取材・編集 牧咲良、三浦佑亮)

秋季リーグ戦に向けた意気込みを書いていただきました!
◆司千莉(つかさ・せんり) (写真左)
大阪府・香ヶ丘リベルテ高出身。スポーツ科学部2年。戦型は右シェーク、裏・裏。アニメを見ることが好きだと語る司選手。最近は『進撃の巨人』にハマっているそうです!
◆小野蒼彩(おの・あおい) (写真右)
広島県・進徳女子高出身。スポーツ科学部1年。戦型は右ペン、裏・裏。休みの日は映画を見るという小野選手。最近は『名探偵コナン』や『鬼滅の刃』を見たそうです!
◆堀江こぺり(ほりえ・こぺり)
東京都・早実高出身。教育学部1年。戦型は右シェーク、裏・裏。スマホゲームが趣味だという堀江選手。最近は『第五人格』にハマっているそうです!