男子部第2弾に登場するのは、齋藤拓哉(スポ3=青森・弘前学院聖愛)、野上夏輝(教3=東京・戸山)、髙岡信太郎(法2=大阪・清風南海)の外野手3人組。学年の違う3人に、これまでの振り返りやインカレへの思いを伺った。
※この対談は、8月5日に行われたものです。
チームを引っ張っていこうという気持ちが強くなった(齋藤)

対談中に笑顔を見せる齋藤(右)と髙岡
ーーまずは他己紹介をお願いします
髙岡 こちらは、次期キャプテンの齋藤拓哉さんです。青森出身です。今年は(高校の)後輩たちが甲子園に出場したということで、このインカレもより一層気合いが入ってるんじゃないかと勝手に思っています。拓哉さんのいいところは、守備でも打撃でもトップクラスであるというところと、チームを率いるキャプテンシーもあるので、チームの中心の選手として、このインカレを引っ張ってくれると思います。
齋藤 野上夏輝君です。僕と同じ3年生で、元々内野手だったんですけど外野手になって、主にライトとかレフトとかで、僕がセンターなので(レフトかライト)どちらかにいてくれるすごい頼もしい存在です。3年生で唯一の左バッターってこともあって、足の速さを生かして、バント、バスターを中心としたバッティングスタイルでチームに貢献してくれます。次期副務なので、次期幹部としても活躍を期待したいなって思います。
野上 こちら、髙岡君ですね。大阪府出身で、まあ見て分かるとおり非常に陽気な性格なんですけど、一番試合で注目してほしいのは、その声ですね。とにかく声がでかい、存在感が大きくて、チームに勢いや元気をもたらしてくれるので、そこは試合でも注目してほしいなと思います。
ーーありがとうございます。お三方とも学年が上がってから、心境の変化などはありましたか?
髙岡 自分は2年生になって、試合も少し出させてもらうようになって、1年生の時はただ(試合を)見ているだけだったんですけど、試合に出られるようになってから緊張感、プレッシャーというものが増したので、そこは自分の心境的にも変わりましたね。東日本インカレ(東日本大学選手権)でエラーをしたんですけど、その場面が一番プレッシャーかかりました。
齋藤 僕は3年生になって、現チームが4年生2人ということもあり、3年生からも幹部を出すことになって、主務に任命されました。選手としてだけでなく、主務としての仕事も増え、学業やアルバイトの両立などといった面でもかなり忙しくなりました。最上級生が2人しかいないので、気持ち的には自分たち3年生中心がチームを引っ張っていこうという気持ちがかなり強くなったので、全日本インカレでも中心になって引っ張っていけたらと思います。
野上 1、2年生の時は他の同級生と比べても試合の出番が少なかったんですけれども、3年生になって自分のバントやバスターといった武器を磨いて試合にも出られるようにもなりました。上級生の中で自分だけが左バッターなのでいかに後輩にそれをつないでいけるか、ということを考えるようになり、その辺は大きく変わったなと思います。
ーーソフトボールを始めたきっかけについて教えてください
髙岡 小学生の時は野球をしており、中高一貫校に進んでからも野球を続けたかったんですけれども、ソフトボール部しかなかったので野球の代わりに始めました。
齋藤、野上 (小学校時代に野球をやっていたことについて)え、そうなの? 初めて知った(笑)。
齋藤 始めたきっかけとしては、僕の2個上の先輩で稲垣さん(稲垣拓朗氏、令7スポ卒=群馬・新島学園)というすごいピッチャーがいたんですけれども、体験練習の時に初めて対戦し、ソフトボールのスピード感に惹かれて「ここでやってみたいな」と思ったことがきっかけですね。
野上 自分は元々入部が遅くて、早稲田キャンパスで開講されているソフトボールの授業を取っていたのですが、その講義を高杉コーチが担当していて、それがきっかけで所沢キャンパスに来て男子ソフトボール部の存在を知ったという感じですね。高校時代は部活より勉強優先という感じで、「大学では本気で部活に打ち込みたい」ということで入部しました。
ーーオフの過ごし方について教えてください
齋藤 漫画を読んだり映画を見るのも好きなのですが、基本的にどこかで食べ歩きするなど外で遊ぶことが多くて、あとはドライブもすごく好きですね。春休みに、髙岡などと一緒に茨城の方にドライブに行って、再来週は静岡に行って、富士山のカップルスポットを男4人で訪れる予定です(笑)。休日はとてもアクティブに過ごしていると思います。
髙岡 (齋藤選手に)言われてしまったんですけど、自分は大阪育ちなので、関東のあまり行ったことがないところに拓哉さんたちと一緒にドライブしています!
野上 自分はプロ野球観戦で、アイドルの乃木坂や櫻坂の公演にも行きます。北海道日本ハムファイターズのファンで、去年の全日本インカレ後のオフにエスコンフィールド北海道に行きました。ベルーナドームで日本ハムの試合がある時は見に行ったりしています。
徐々にさまざまな経験値を吸収して強くなっている(野上)

対談中の野上
ーー今年度のチームカラーはどうですか
野上 どうしても下級生主体ということもあり、経験値は少ないんですけれども徐々に徐々にさまざまな経験値を吸収して強くなっています。若いチームですね。
齋藤 そうですね。若いチームというのは自分の中でもしっくり来ていて、かつソフトボール経験者も少なくて、1年生の野球部出身者はまだ(ソフトボールという競技に)慣れておらず、苦労している感じがします。3年生もほぼ野球部出身者ということもあり、「ソフトボール」で勝負するというところまでは到達していないのですが、おのおのが自分の役割に徹していて、スーパースターはいないからこそ、チームのつながりは去年以上に感じています。
髙岡 自分たち下級生から見ていても、拓哉さんたち3年生がチームを引っ張ってくれている感じはあります。
ーー続いて現チーム発足後の歩みについての質問に移ります。発足してすぐの東京都連盟秋季リーグ戦(秋季リーグ)と関東大学選手権を振り返っていかがですか
齋藤 特に印象に残っているのは関東インカレで明大に負けたことです。2個上の先輩たちが引退して抜けた中で、今まで負けたことがない相手に対して負けてしまい、完全に力負けだったなという印象です。
髙岡 個人的には初めて試合に出られたことがめちゃくちゃ嬉しかったですね。東大戦で初ヒットを打てたこともよく覚えています。
野上 自分も拓哉と同じく関東インカレでの負けが印象に残っていて、試合に出られたうれしさがある半面、まったく結果が出なかった反省もあり、(仕切り直してオフの)冬からやっていこうという感じだったので、思い出したくない嫌な思い出ですね。
ーー今春のリーグ戦から先月行われた東日本大学選手権にかけて打順の変更などもありましたが、チーム内での話は
齋藤 打順に関しては模索していた段階で、軸になるバッターが3年の鈴木寛汰朗(文構3=東京都市大付)なので、そこを中心に打順を組んだ時に、誰がどの役割に徹するのが一番得点が入るのか模索していて。ただ、自分たちの戦い方が全くできなくて、二次予選まで回ってしまい、東日本インカレ本戦でも国士舘大に僅差で負け、点差だけ見たらかなり成長はしているとは思いますが、まだ自分たちの勝ちパターンが見つけられていないのが現状かなと思います。軸となるバッターを中心として自分たちの役割をどれだけ体現できるかというところは全日本インカレで結果が残せるか否かの重要なポイントになってくると思います。
ーー東日本大学選手権を振り返っていかがですか
野上 1日目はもう少しテンポよく勝ちたかったなというのが感想で、勝ったけれども課題が残りました。2日目は今までも負けてきた国士舘大に負け、負け方は今までより進歩しているのかなとは感じているんですけど、負けは負けなので、昨年、一昨年と同じ3位という結果で後悔が残る戦いでしたね。
髙岡 個人的にチームに迷惑をかけてしまったので、国士舘大戦はチームの雰囲気良く、序盤もリードしていて、そこはチームとして成長していると感じたんですけど、終盤に勝ちきれないのがこのチームの弱点だと感じているので、そこは克服しないといけないなと感じました。
先輩方の戦いぶりを見ているので、やり返したいなという思いがある(髙岡)

笑顔で話す3人
ーー続いて全日本インカレの質問に移ります。現在の心境はいかがでしょうか
髙岡 去年初めてインカレに行って、準々決勝で惜しくも日体大に負けてしまい、その悔しさは今でも残っています。先輩方の戦いぶりを自分たちは見ているので、やり返したいなという思いはあります。
齋藤 僕も髙岡と同じで、去年の全日本インカレがすごく印象に残っていて、僕は全試合にセンターで出させてもらったんですけれども、あの場面で打てていれば、あの場面でアウトをとれていたらと思うシーンがあったので、この悔しさを優勝することで意味があるものにしたいという思いです。また、(U23男子ソフトボール日本代表に選ばれた際に)アジアで共にチームメイトとして戦った選手たちと、対戦相手として対峙する楽しみは個人的にはあります!
野上 めちゃくちゃ緊張しています。2年間ほぼベンチで外から見ている感じだったんですけれども、試合に出る責任、他の選手を差し置いて出ているので結果を求められますし、バント、バスターで出塁するといった自分の役割に徹することも求められるのでとにかくチームのために頑張りたいと思います!
ーー全日本インカレを控え、今のチームの雰囲気はいかがですか
齋藤 インカレまで残り1カ月ほどとなった中で、とても雰囲気良くできているかなと思います。ただ、技術、結果が伴っているかというとまだ物足りないので残り1カ月で詰められたらと思います。
野上 若いチームな分、最後まで伸びしろがあると思うので、精神的にも技術的にもみんな頑張っているという感じです。
ーーずばり、目標は
齋藤、野上、髙岡 日体大に勝って、優勝します!
ーー日体大に勝ち、優勝するためには何が必要だと考えていますか
髙岡 チームの雰囲気が一番大切だと思っていて、勝ちに行くという思いを持っていれば優勝に近づいていくかなと思っています。
齋藤 早稲田は伝統的にチームとしての雰囲気で勝ちに行くというスタイルなので、その部分で他を圧倒したいなと思っています。あとは、自分が打てば勝てると思っているので、ホームランを絶対打ちます!
野上 自分が出塁すれば勝てると思うので、絶対出塁します!
髙岡 (2人に続けて)自分が絶対声を出せば勝てると思うので声を出します(笑)。
ーー個人として見てほしいポイントは?
髙岡 チームを盛り上げたいですね。劣勢の場面で静かになってしまうのが今のチームの弱点だと思うので、ピンチの時もチームを盛り立てる声かけをできたらと思っています。
野上 目立たないと思うんですけど、目立たずに活躍する自分を見てほしいなと思います!
齋藤 じゃあ僕は目立ちまくるのでそこの活躍を見てほしいなと思います!
ーー全日本インカレへの意気込みを一言でお願いします
髙岡 昨年悔しい思いをしたので、その借りを返せるように、チームとしても個人としてもいい結果が出るように優勝目指して残り1カ月頑張っていきたいと思います!
齋藤 「優勝」、ただそれだけですね。
野上 去年の借りを返して優勝できるように頑張ります!
ーーありがとうございました!
(取材・編集 稲積優一、写真 早崎静)

インカレでの目標を掲げる3人
◆野上夏輝(のがみ・なつき)(※写真左)
2004(平16)年7月21日生まれ。東京・戸山出身。 教育学部3年。足の速さを生かしたチャンスメークに注目です!
◆齋藤拓哉(さいとう・たくや)(※写真中心)
2003(平15)年2月27日生まれ。青森・弘前学院聖愛出身。 スポーツ科学部3年。甲子園出場を果たした母校の後輩に負けないくらいの、熱いプレーに注目です!
◆髙岡信太郎(たかおか・しんたろう)
2006(平18)年2月11日生まれ。大阪・清風南海出身。 法学部2年。プレーだけでなく、声でチームを盛り上げる姿に注目です!