【連載】野球部 春季リーグ戦開幕直前特集『覚悟』 第11回 小澤周平主将

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 満を持して登場するのは、背番号10を背負って戦う小澤周平主将(スポ4=群馬・健大高崎)。主将として臨む最後の春季リーグ戦を前に、今の心境に迫った。

※この取材は4月2日にオンラインで行われたものです。

チームとしても個人としても成果を得られた

――キャンプ全体としての感想はいかがですか
 過去2回浦添キャンプを経験しているのですが、今年のキャンプは本当に一番充実したと言っても過言ではないくらい、チームとしても個人としても成果を得られたと思っています。

――長い遠征となりましたが、疲労感はありますか
 やっぱり疲労は結構感じていて。特にバス移動が長くて、同志社戦だったり、渋滞とかがあってバス移動が3、4時間あった日もあったので、そのバス移動の疲れが少し出ていたなという風には感じたのですが、試合では集中してできたかなと思います。

――キャンプを通じてたくさん練習されたと思いますが、印象に残っているメニューがあれば教えてください
 メニューというよりかは、(浦添は)土のグラウンドなので基本に立ち返って、しっかりボールを見て、股を割って正面で取ろうという風に意識してやっていました。その成果でこっちの人工芝に帰ってきてからはボールが取りやすくなってきているので、そこの意識は印象に残っています。

――遠征中に観光はされましたか
 オフが1日あったので、そのオフで美ら海水族館に行ったり、アメリカンビレッジとかの観光スポットには行きました。

――遠征後半からオープン戦が続いてきましたが、試合ではどんなことを意識して取り組んできましたか
 積極性を大事にしてやっていこうと監督(小宮山悟監督、平2教卒=千葉・芝浦工大柏)からも話があって、もう失敗してはいけない時期に入ってきてはいるのですが、1カ月前ぐらいは失敗してもいいから積極的にという風に言われていて。キャンプ中は失敗をしてはいけない中での積極性を大切にして、盗塁1つであっても確実に成功できるように積極的にやっていこうという話はありました。

――チームとして、キャンプと遠征を通じて成果は感じていますか
 キャンプを通じて悪くはなかったのですが、チャンスはつくれているのに1本が出ないという試合が結構多くて、その1本をどう出すかというのを練習でずっと言って、集中して1球を仕留めようという風にやってきました。チャンスをつくるという面では良かったのですが、これからリーグ戦に向けて、その1球に対する集中力を上げられたらなと思っています。

――小澤選手から見て伸びたなという選手はいますか
 ピッチャーの球速もそうですし、球の威力とコントロールも本当に良くなっていて。下級生中心にはなるのですが、リーグ戦で今まで投げてこなかった森山(陽一朗、スポ3=広島・広陵)だったり岡村(遼太郎、教2=東京・早大学院)だったりが結果を残してここまで生き残ってきているので、ピッチャーの成果は感じます。

チームをうまくまとめられたら

――ここからリーグ戦への話に移っていきます。連覇するためにはまず春に優勝すること、と繰り返していますが、優勝するために重要だと思うことは何だと思いますか
 やっぱり春に優勝すると目標設定をしたので、その春の中でも、まずは東大戦という初戦に向けて目の前のことに集中することが大切だと思っています。その中で調子の好不調があると思うのですが、1打席打てなかったからといってマイナス思考になるのではなくて、次へ次へと目の前のことに集中することが大切だと思います。

――リーグ戦直前の練習や試合になっていく中で、意識が変わったりすることはありますか
 練習試合が中止になっているのでなんとも言えないのですが、練習の中では本当に緊張感があって、マシン打撃にしても1球に対する集中力は上がってきていると思います。

――リーグ戦での具体的な目標はありますか
 個人としては優勝することが一番で、具体的な目標というよりかはチームが勝てることが一番なので、チャンスでしっかり打つことと、チームがピンチになった時にどう声かけできるかというのが、4年生としてもキャプテンとしても大事になってくると思うので、チームをうまくまとめられたらなと思います。

――先ほど東大戦に注力するとありましたが、警戒している大学はありますか
 毎年のことなのですが、やっぱり球の強いピッチャーがいるチームは警戒していて、そこを打ち崩すために練習をしています。去年だったら法政の篠木さん(健太郎、現DeNA)だったり、明治のピッチャー陣もそうですが、そこを基準としてやってきていて、今年も明治、法政あたりは強い球を投げるピッチャーがいると思うので警戒しています。

――対戦する他大学の投手で警戒している投手はいますか
 去年の秋は早稲田戦で投げていないのですが、明治の髙須(大雅、4年)は本当にいいピッチャーで、あの球を打てれば怖いものはないと思うので、あそこを打つことを目標としてやりたいと思います。

負けてはいけないというプレッシャーを感じる

――これから最後の春季リーグ戦になりますが、緊張、不安や主将としてのプレッシャーはありますか
 今までは自分のプレーに集中すればいいだけという風に考えてやってきて、今までも緊張感はあったのですが、それとはちょっと違ってチームを勝たせるために何をしなきゃいけないのかという風に考え始めたので、そこで負けてはいけないというプレッシャーを感じたりすることはあります。

――ご自身はプレッシャーに強い方ですか
 そうですね。試合が始まれば別ですけど、弱くはないのですがこう見えて結構心配性なので(笑)。プレーになると大丈夫ですが、試合前は「できない」というマイナスな思考ではなくて、どうなんだろうという不安、始まる前の不安というのはあります。

――同じ4年生のチームメイトでそういう話はするのですか
 たまにするのですが、そんなに具体的で濃い話はあんまりしないかもしれないですね。

――現時点で、卒業後の進路は考えられていますか
 社会人野球に進もうと思っています。

――最後に、リーグ戦に向けて意気込みをお願いします
 去年連覇してプレッシャーもありますが、今年は今年のチームなので。いつも言っていますが、春に優勝することが全てだと思うので、目の前の一戦に集中して、その結果いい形で終われたらなと思います。

――ありがとうございました!

(取材・編集 西村侑也)

◆小澤周平(おざわ・しゅうへい)
2003(平15)年7月26日生まれ。172㌢、74㌔。群馬・健大高崎高出身。スポーツ科学部4年。遠征中はNintendo Switchを持ち運んでいたそう。「スマブラ」の腕前は伊藤樹選手(スポ4=宮城・仙台育英)と並んで優れているそうです!