【連載】 野球部 新体制始動特集『AGGRESSIVE 』 第3回 香西一希×越井颯一郎×安田虎汰郎

特集中面

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 早大の強力なブルペンを支えた香西一希(スポ2=福岡・九州国際大付)、越井颯一郎(スポ2=千葉・木更津総合)、安田虎汰郎(スポ1=東京・日大三)。昨季は中継ぎとして、欠かせない存在であった。新体制ではさらに安定した活躍が期待される3人に、今の思いを伺った。

※この取材は12月15日に行われたものです。

「安田はメンタルが強い」(越井)

――まずはお互いの印象を教えてください

越井 香西とは今年で2年目なので、香西のトリセツというか、 色々分かってきたつもりです。お互い少ない人数でいることが好きなのか、2人でよく部屋にいることが多いです。印象としては、真面目そうな感じですが、意外とふざけます。2人でいる時は結構面白いキャラをしています。安田はまだ1年しか一緒にいないですが、同じ千葉県民なので、意外と分かり合うっていうか。自分の高校が安田の実家の近くで、千葉県の下の方なんです。なので自分の高校の近くにある、オフの日によく行っていたアピタっていうスーパーの話とかをして、地元ネタから話が始まっています。2人とも本当に面白い性格だなと思います。

香西 越井とは一番一緒にいることが多くて、越井といるか1人でいるか、みたいな感じです。ご飯に行ったり、サウナに行ったりしています。映画にも行きました。自分もサウナが好きなので一緒に行きたいと思っているのですが、越井を誘ったら断られてしまうので、たまには一緒に行きたいです。安田とは昼ご飯に行くことが多くて、その時に野球の話だったりをします。安田は本当に熱い人です。でも色々考えて、自分の足りないところだったり、やるべきことだったりを分かって、しっかり練習してるところはとても尊敬しています。

安田 香西さんも越井さんも、自分が高校2年生だった時に、3年生で第一線で活躍していた人で、本当に自分は1人のファンとして見ていた選手です。香西さんはピッチングのお手本にしていたし、 越井さんは自分が小さい頃から見ていた地元の一番の強豪校のエースでした。自分が日大三高に在学してる時も、木更津総合高のエースといったらかっこいいなと思うピッチャーでした。本当に一緒に野球をできていることはとても幸せです。越井さんの部屋によく遊びに行ってパワプロやゲームをするので、本当に仲良くさせてもらっていて嬉しいなと思っています。何ですか(笑)。

越井 ごまするねー(笑)。

安田 ガチじゃないですか(笑)。

――先ほども少し触れていましたが、野球以外の場面で交流することはありますか

安田 越井さんは最近部屋で熱帯魚を飼い始めたので、そのレイアウトを変えたりとか、例えば流木を買いに行くために園芸ショップに一緒に行ったりとか、川でエビを捕まえに行ったりとかはします。

香西 自分は食堂で越井が1人で食べていたら一緒のテーブルに行って食べたり、安田が1人だったら一緒のテーブルに行ったりしています。そういうところで一緒に過ごすことが多いです。

安田 この前、1時間ぐらい野球談義しましたもんね。

越井 香西がさっき言っていたことは正しくないと思っています。自分はしょっちゅうサウナに行こうと誘うんですよ。でも、「いや、今日はちょっと」みたいなことがもう5、6回あって。結局自分が1人でサウナに行かないといけないみたいなことになってるんです。あとは、人数が3人以上だったら絶対来ないんですよ。

香西 いや…。なるべく少ない人数でね。

越井 分かる分かる。分かるけど、 みんなで楽しみたいなって思ったけど、来てくれないですね。

香西 じゃあ来年は、一緒に行きたいな。

一同 (笑)。

越井 安田は本当にずっと部屋にいるイメージが多くて。

安田 今は寮に入っていますが、入っていなかった時からしょっちゅう越井さんの部屋に遊び行っていました。オフの日の前日は遅くまでいた時ありましたよね。ゲームして。

越井 19歳だから家まで送ってください、みたいな。

安田 うわ、そうです。ありましたね。

越井 安田は基本的に一生しゃべってるイメージしかないです。最近よく言うのですが、聞いていないのにペラペラしゃべるなって。

安田 そこは多めに見てもらっています。

越井 そのくらいですね。

――お互いのすごいなと思うところはありますか

越井 安田はやっぱりチェンジアップです。チェンジアップ。『伊勢海老チェンジアップ』と自称しているチェンジアップです。

安田 自称じゃないですね、一応(笑)。

越井 あとは、メンタルが強いですね。1年生で緊迫した場面であれだけ投げられるメンタルはすごいと思いますね。香西も同じリリーフなので、そういう場面でも投げられるのがすごいです。あとは、ボールを振らせないで抑えられる、三振が取れることがすごいです。リーグ戦を通して感じたのは、香西は気付いたら2ストライクから始まっています。ストライクを取るのが早いので、そこはすごいと思いますね。

香西 越井は練習量がすごいなと思っています。チームの練習が終わってからも、しっかり自分の練習を残ってやっています。自分が、練習が早く終わったから寮でゆっくり休もうかなと思っている時に、練習着を着て降りていったりしています。自分のやるべきことをしっかり分かって、それに取り組んでいることがすごいなと思っています。安田は、先ほど越井も言ったように、メンタルが強いなと思います。同点の9回裏だったり10回裏、1点取られたら負けという場面で、 もし自分が上がるってなったら、すごい緊張感があって、ストライクが入らないような感覚になります。でも安田はそういう場面でも簡単にストライクを取って抑えてくることがすごいなと思います。あとは、熱いです。信念というか、自分の軸をしっかり持っています。その考えを聞く機会が多いので、年下ですがすごいしっかりしているなと思っています。

安田 香西さんは、本当にもうピッチング自体が教科書のような組み立てだと思っています。世間だと、例えば150㌔投げたピッチャーは注目されがちです。しかしそういう凄さではなく、一つ一つひも解いて見ていったら、本当に奥の深いピッチングをされるので、それは高校の頃から今もずっと勉強させてもらっているところです。 越井さんとはキャッチボールをする機会が多いのですが、球の強さや真っすぐのキレという面では群を抜いていると思います。今までそんなボールを取ったことがなかったので、最初はめちゃくちゃ驚きました。あとは気迫ですかね。法政戦の満塁、3ボールからの場面で、気持ちを前面に出して投げられるということは、自分には真似できないことです。いつも越井さんの相手を圧倒する気迫には、勉強になるというよりも、驚かされることの方が多いです。

――チーム内で影響を受けている、または期待している選手はいますか

香西 影響を受けている選手は田和さん(田和廉、教3=東京・早実)です。変化球、スライダーのことだったりを教えてもらったり、トレーニングを教えてもらったりしています。田和さんは知識もある方でしっかり考えてやられているので、すごいなという思いを持って色々聞いています。期待している選手は、岡村(遼太郎、教1=東京・早大学院)です。体が柔らかくて、とてもきれいなフォームで、持ってるものはすごいピッチャーです。今、ウエイトや、食事で体重を増やすことを目標にやっていて、そこがどんどん上がっていったら野球の技術も上がっていくだろうなと思っているので、 期待して見ています。

越井 自分も全く同じですね。田和さんが今、隣の部屋に入寮されてきて、 毎晩田和さんの部屋行って色々なことを話して、色々なことを聞いて、すごい影響を受けているなと感じます。香西と同じになりますが、岡村は、香西と一緒に期待しています。練習が班分けされていて、同じ班になるのですが、フィジカルという面では本当に体が小さくて線も細いと思うので、そこが大きくなったらすごい楽しみだなと思います。期待しています。

安田 自分は影響を受けているというのは、同じピッチャーとしての目線ではなくて、早稲田の打線というところです。例えば、チーム内でシート打撃をするということがシーズン中にありました。単純な話、早稲田に投げているということであったので、例えば首位打者を取った尾瀬さん(尾瀬雄大、スポ3=東京・帝京)はなかなか空振りをしないバッターで、どうやったら空振りが取れるのかと考えていました。尾瀬さんから空振り、三振を取れたら、もう六大学の他のバッターはみんな取れると思っています。そういった面では早稲田の打線というところを意識して、自分のピッチングにすごいそれが影響されているなというのは、 この1年を通して感じたことです。

「先発への思いは常にある」(香西)

――今季の振り返りをお願いします

香西 今シーズンは防御率も0.00で迎えた中で、自分の初登板の東大戦から点を取られてしまって、そのまま最後までズルズルと悪い感じで行ってしまったなと思います。この打たれた経験だったり、良くない思いをした経験だったりは必ず必要だと思います。また来年、去年の秋があったから良かったんだと思えるように、これから頑張っていきたいなと思います。

安田 自分は春は主に8回、9回を任されてた中で、田和さんがケガから復帰されたので、その前を投げることになりました。出番も減ったし、 元々自分のコンディションも悪くて、秋はあまり良い滑り出しではなかったです。今シーズンを振り返って一番悔しいのは、早慶戦で決勝点を与えてしまったことです。初失点があそこというのは、一番ダメな場面でした。春の早慶戦であっさり抑えられてしまったからこそ、早慶戦は何が起こるか分からないという苦い経験が今後絶対生きると思います。その悔しさはこれから絶対忘れてはいけないなと思います。

越井 自分はそもそも母数が少ないのですが、1年生の春から早慶戦で投げさせてもらって、大体全部失点しているので、 そこだけ本当に心残りです。あとは一応0を並べられているので、来季はしっかり最後まで0で終われるようにしたいです。また、140㌔程度しか投げられないので、多少はスピードという観点でも見られていると思うので、そこをしっかり上げていけるようにやっていければなと思います。

――秋季リーグ戦で、それぞれ一番印象に残っているプレーはありますか

香西 自分のプレーになりますが、法政の1回戦、けん制で2回(ランナーを)刺して、チームも勝てたという試合がありました。春の練習と夏のキャンプで、矢野さん(矢野暢生氏、昭50教卒)にけん制を教えてもらいました。キャンプから帰ってきてからの練習では投手コーチの宇野さん(宇野竜一朗、教4=東京・早実)にまた磨いてもらいました。その2人のおかげで、神宮の舞台で刺すことができたので、2人には感謝しています。自分の中ではあの日が秋の中で一番のピッチングだったかなと思っているので、一番印象に残った試合です。

安田 自分は明治との2回戦の延長11回、12回を任せてもらった場面です。 あれまでずっと自分のコンディションが悪くて全然放れていなかったのですが、あの場面で監督さん(小宮山悟監督、平2教卒=千葉・芝浦工大柏)が腹をくくって自分をマウンドに送り出してくれたことが全てだったと思います。3回戦に向けて明治の攻撃の流れを断ち切れたという面では、 この秋はあそこがベストピッチだったと思います。

越井 自分はこの秋の印象が一番強いのは、山縣さん(山縣秀、商4=東京・早大学院)の守備です。明治の2戦目だよね。あれ、1戦目か?

安田 飛び込んだやつ?3戦目。

越井 3戦目か。明治3戦目の最後、9回2アウトからファウルゾーンに飛び込んで取ったところです。他にもいっぱいありますが、やっぱり山縣さんの存在は一番大きかったのだなと感じたので、一番印象深いです。

――ここからはお1人ずつにお伺いします。まず越井選手にお伺いします。今年1年を振り返って成長できた点とこれから伸ばしていきたい点はありますか

越井 1年生の時はマウンド上でアップアップになることがあったんですけど、試合経験を積んだことで今年は落ち着いて投げることができるようになってきました。ストレートが140㌔前半ではまだ抑えることができないと思うので、球速を上げることと、コントロール面では低めに強い球を投げられるようになりたいです。変化球は試合で投げられるボールを増やしていきたいです。

――目標としている選手像はありますか

越井 他大学にはなるんですが、同じ木更津総合高で六大学野球でも活躍されていた篠木さん(篠木健太郎、法大4年)の気迫だったり、吉鶴さん(吉鶴翔瑛、法大4年)の鋭い変化球だったりは自分の目指す投手像です。

――これまでのリーグ戦では中継ぎでの出場が多かったですが、今後リーグ戦で先発したいという思いはありますか。

越井 自分が田和さんのような華のある投手だったら中継ぎでも納得できるかもしれませんが、特に持ち味のない自分には、先発で長いイニングを投げて抑えた方が華があると思うので先発したいです。

――続いて香西選手にお伺いします。今年1年を振り返って成長できた点とこれから伸ばしていきたい点はありますか

香西 1年秋、2年春といいピッチングができていた中で、今秋は複数失点することがあったり、試合中に修正できないことがあったりしましたが、リーグ戦や試合を通して修正する能力や調子が悪いなりに抑える力を伸ばせたかなと思います。

――来季は3年生となり、より投手陣を支える立場となりますが何か意識していることはありますか

香西 来季は樹さん(伊藤樹、スポ3=宮城・仙台育英)や田和さんなど軸になる選手がいますが、再来年は自分たちが最上級生で引っ張っていく立場になるので、今まで以上に責任感を持って練習、試合に取り組みたいです。

――先日のオータムフレッシュや全早明戦では先発されていましたが、リーグ戦で先発をしたいという思いはありますか

香西 あります。常に先発をしたいという気持ちをもって取り組んでいます。自分の武器であるけん制やフィールディング、打者との駆け引きなどは長いイニングを投げてこそ発揮できるものだと思っているので先発したいという思いは常にもっています。

――続いて安田選手にお伺いします。今年一年を振り返って成長できた点とこれから伸ばしていきたい点はありますか

安田 今年1年はチェンジアップを軸に投球してきたのでこのボールで抑えることができたのは良かったです。様々な記事で「初見では打てないチェンジアップ」と取り上げていただきましたが、来年以降、データなどで他大学に研究されても抑えることができるように改良中です。

――日大三高の小倉監督など、多くの方から応援していただいていることに対してどのように感じていますか。

安田 応援していただけるのはとてもありがたいことなので、それをプレッシャーに感じるのではなく喜びに変えてマウンドに立ち、その方々にいい報告ができるようにしたいです。また、1人でも多くの人に応援される選手になれというのが小倉監督の教えでもあるので、この教えを忘れずに今後の野球人生も過ごしていきたいです。

「投球を大学レベルにアップデート」(安田)

――お3方への質問に戻ります。新チームの投手陣の雰囲気はいかがですか

香西 去年4年生だった石原さん(石原壮大、スポ4=千葉・日大習志野)や鹿田さん(鹿田泰生、商4=東京・早実)がすごく盛り上げていい雰囲気を作って、下級生の自分たちも練習しやすい雰囲気を作ってくださっていたので、そこは寂しい思いがあります。(新チームでは)新しい学生コーチの冨田さん(富田大地、スポ3=茨城・日立第一)や樹さんを中心に、ピシっとしたチーム作り、まとまった投手陣を作っていこうとやってくださっていると思うので、今はみんなそれぞれ意識を高く持って自分の課題に取り組めていると思います。

安田 先ほど香西さんと越井さんがおっしゃっていましたが、やはり先発をやりたいというのは投手の中では、特にリリーフをやっている投手からすれば絶対誰しもが持っている野望だと思います。やはりそういう気持ちはどの投手からも感じられますし、もちろんそれが前に出ていて当たり前だとは思いますが、その中で競争はあるじゃないですか。2月からまた、先発、リリーフという風に役割が決まっていく中で、そういった競争意識を持ってみんな練習しているなとすごく感じます。

越井 いやもう自分は、安田と香西が言ったことが全てです。

――新主将、小澤周平選手(スポ3=群馬・健大高崎)の印象はいかがですか

越井 小澤さんはやんちゃですね(笑)。去年はやんちゃな人だなと思っていましたが、主将になってからすごく真面目になりました。高校時代も主将をやられていたということなので、早稲田に機動破壊をもたらしてくれるのではと思っています。

香西 小澤さんは、寮にいるときはいつもの小澤さんで、グラウンドに出たときに主将の小澤さんに切り替わります。その切り替えが上手というか、いい主将だなと思ってついていっています。

――オフシーズン中、どのようなことを意識してトレーニングに取り組んでいますか

香西 自分はやはり課題点は球速だと思っているので、ウエイトだったり食事だったり身体作りの面からしっかり見直してやっていこうという風に思って、ウエイトトレーニングに特に力を入れてやっています。

安田 自分の場合はチェンジアップが初見初見とよく言われます。正直去年の1年間は高校レベルの配球、高校レベルの投球で投げている部分があったと思うので、それをもっと大学生レベルにアップデートしなければなりません。初見ではなくなった時に新しい球種が必要、まっすぐのコントロールが必要と言ったように投球そのもののレベルアップというところを観点に、投げ込みを多く取り入れてやっている現状です。

越井 スピードを上げたいと先ほども話しましたが、そのために自分に必要なものが何かということを考えたときに、自分は重さはありますが速く動くということができてないので、オーバースピードトレーニングなどの速く動くトレーニングを意識的に取り入れています。やはり樹さんのようなスプリットを投げたいと思っているので、直接アドバイスをもらいながら落ち玉の習得を軸に置いています。

――プライベートの話になりますが、オフ期間中にどこかへ行く予定はありますか

香西 冬のオフ期間は2週間程あるので、実家のある福岡の方に帰って両親の実家に行ったりリフレッシュをしたりしながら、また来年に向けていいパワーを蓄えられるようなオフにしたいと思っています。

安田 自分も年末実家に帰って魚釣りをしようと思っているくらいですかね(笑)。

越井 自分は実家が檻(おり)なので(笑)。安部球場とサウナを行ったり来たりしようかなと思っています。

――続いて、来季についての質問に移らせていただきます。来季の個人、チームの目標をそれぞれ教えてください

香西 チームとしてはもうとにかく連覇、リーグ戦の連覇を伸ばすということと、あと1勝届かなかった全国優勝を目指して、その1つのピースになれるように自分も頑張りたいなと思っています。個人としては、もちろん先発ができればいいなという風に思っているのですが、後ろでチャンスをもらう機会があれば、後ろでしっかり頑張る、任せてもらったところで腕を振るというのは変わらずにやっていきたいなと思います。

安田 チームは香西さんがおっしゃった通り連覇を伸ばすということで、日本一にこだわって新チームを始動していると思うので、そこが来季のチームとしての目標になると思います。個人としてはいつも同じことを申し上げているのですが、任された場面で一番のパフォーマンスをしたいので、先発をやりたい投手が多い中で後ろを任せてもらえたら、そのリリーフとしてのプライドや誇りをしっかりと持ってマウンドに立たなければならないと思っています。そこはしっかりとぶらさずに、来季もベストピッチを続けられたらなと思います。

越井 目標としては、やはりみんな言っているように昨年できなかった日本一というところを達成できるように、まずは春のリーグ戦で3連覇を目指してやっていきたいです。個人的な目標としては、2年生が終わってまだ勝ちが付いていないというところで、そんなにこだわりがあるという訳ではないのですが、やはり一番チームに貢献した人がもらえる勝ち星というものを自分がまだもらえていないということは、チームに貢献できていないということなので、チームに貢献できていることが最も現れるそれがもらえるような投球をしていきたいです。

――エースである伊藤樹選手を含め、チームを支える軸として自分自身はどのような存在でありたいですか

安田 どこを任されても、任されたところに責任とプライド、誇りを持ってマウンドに立たなければならないと思っています。投手というポジションは一番過酷なところだと思うので、自分が1点取られたらチームが負けるんだという覚悟を持って、そういう強い気持ちだけは忘れずにやっていきたいです。そういったピースにならないと下級生の投手としてはチームに貢献できないと思うので、気持ちの強さを持って臨みたいと思います。

越井 まず1つは、やはり樹さん頼みのチームになってしまっている部分があったと思うので、樹さんを少しでも3戦目に行かせないように、2戦目で終わらせられるような投手陣、個人としてもその中に入っていけたらなと思います。あとはやはり、もう3年生で上級生になるのでそれなりの覚悟を持って、自分が引っ張っていく立場として自覚を持って、引っ張っていけるような投球ができるようにしたいです。

香西 自分は、樹さんがマウンドに上がる前は、樹さんなら今日は大丈夫だろうと安心感を持って試合に臨めるので、先発だったら自分もそのような安心感をみんなに持ってもらえるような投手になりたいと思っています。逆に中継ぎをするとなった場合、困った時に香西なら大丈夫だ、と先発と同じように困った時の便利屋と言うのはあれですが、香西がいるから大丈夫だと思ってもらえるような投手になりたいです。

ーーありがとうございました!

(取材・編集 栗原礼佳、富澤奈央、平壮真)

◆越井颯一郎(こしい・そういちろう)※写真左
2004(平16)年7月8日生まれ。180㌢、87㌔。千葉・木更津総合高出身。スポーツ科学部2年。大学入学後からは、鹿田泰生選手(商4=東京・早実)のアドバイスをもとに睡眠の質にこだわっているそうです。来季はさらなる活躍に期待しましょう!

◆安田虎汰郎(やすだ・こたろう)※写真中央
2005(平17)年5月27日生まれ。176㌢、80㌔。東京・日大三高出身。スポーツ科学部1年。投手。右投左打。野球を見ることが一番の息抜きになるという安田選手。オフの日も神宮球場に足を運ぶそうで、溢れ出る野球愛が印象的でした!

◆香西一希(こうざい・かずき)
2004年(平16)10月13日生まれ。172㌢、78㌔。福岡・九州国際大付属高出身。スポーツ科学部2年。投手。左投左打。サウナと映画鑑賞が趣味だそうです。来季はさらに安心感のある投手として、早稲田の勝利に貢献することを期待しましょう!