【連載】インカレ直前特集『BREAK THROUGH』(女子部)第1回 石坂美紀×井橋萌奈×里村采音

特集中面

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 初回は、2年生ながらチームの中核として活躍する石坂美紀(スポ2=千葉・昭和学院)、井橋萌奈(スポ2=東京・白梅学園)、里村采音(商2=岩手・不来方)の3選手。秋リーグ(関東学生秋季リーグ)での成長や後悔、インカレへの思いを終始和やかな雰囲気の中で語ってもらった。

※この取材は10月20日に行われたものです。

ーー自己紹介をお願いします

井橋 スポーツ科学部2年の井橋萌奈です。ポジションはセンターバックをしています。

石坂 スポーツ科学部2年の石坂美紀です。ポジションはピボットをしています。

里村 商学部2年の里村采音です。ポジションは左サイドをやっています。

ーー右隣の人の紹介をお願いします

里村 (石坂との)出会いは、中学校の時に対戦して高校でも対戦して、やっと味方になって、シナモンロールが大好きで結構おしゃれな暮らしをしています。あと部員に市川と幕張の人がいて、結構幕張が馬鹿にされるけど幕張プライドは高いです。

石坂 (井橋は)見ての通りゴツくて、筋トレとかすごいやってるんですけど私たちは彼女の60%くらいの重量しかできなくてすごいです。

井橋 采音は中高では試合で当たっていなくて大学で初めて会って、とにかく陽キャでギャルで周りを和ませてくれるムードメーカー的存在です。

ーーお互いの第一印象を教えてください

井橋 (石坂とは試合で)中学校で当たってたみたいなんですけど、当たってると思っていなくて、高校で昭和学院と白梅学園で当たって前髪ない子いるなと思って、その時はボブだったので「ボブの子ディフェンスうまいな」と思っていました。これが第一印象です。

石坂 さっき采音も言ってたんですけど中学生のころに大会で当たっていて、その時に正直采音のチームはそんな強いチームじゃなかったから知らなかったんですけど「背が高い子がいるからマークしろ」とみんなに言われていてそれが彼女でした。それが第一印象です。

里村 萌奈は2月に1回練習来た時に初めて会って「球速い!」って思って、ステップとか打つのがうまいなと思いました。

「いるメンバーでやることやったらここまでできるんだという感覚がつかめた」(里村)

ーー秋季リーグを振り返って印象に残っている試合や自身の良かったプレーを教えてください

石坂 私は1試合目の国士舘大戦でとてもメンバーとか入れ替わってたし、勝てないかなと思いながら秋季リーグ入ったから国士舘大戦も不安だったんですけど、結構良い形で勝てたからすごくうれしかった思い出です。

里村 私は東海大戦で、東海大戦の前にももさん(木村百花主将、スポ4=東京・白梅学園)と亜優さん(杉浦亜優、スポ3=愛知・名経大市邨)がけがしてしまってその試合出れなくなってしまって、1日で急にメンバーが変わるってなって、8点差つけられてたのを追い上げて結構良いゲームして。勝ちなかったんですけど、いるメンバーでやることやったらここまでできるんだという感覚がつかめたのですごく印象に残っている試合です。

井橋 同じになっちゃうよ(笑)。自分も東海大戦なんですけど、人も変わったというのもそうだし、前半だめだったけど後半になってみんなで立て直して追い上げたというのが自分的にはすごい印象に残ってるかなと思います。

ーー秋季リーグで活躍したと思う選手、成長を感じた選手を教えてください

石坂 私は亜優さんです。

井橋 言われた(笑)。

石坂 亜優さんはもともと私と同じポストなんですけど、秋季リーグから右バックに変わったのに得点を量産してくれるし、ディフェンスも安定しているし、一番疲れているはずなのに一番声出してチームを引っ張ってくれるからこういう人についていけば良いんだなと思えました。

井橋 自分は木村百花さんです。復帰したのが早関戦(早関定期戦)だったんですけど、久しぶりのリーグということで順大の試合がすごく印象に残っていて、角度無いサイドシュートとかバンバン決めてくれてキャプテンとして技術面で引っ張ってくれたなというのがあったのでももさんかなと思います。

里村 私は紗由さん(山野紗由、スポ3=北海道・釧路江南)です。紗由さんも早関戦でけがしてしまってこの期間全然練習もできない中、横でずっと走ったり自分が出来ることをずっと一人でもくもくとやったりしているのを見ていて、秋リーグも一緒にスタートからは出れなかったんですけど、途中で復帰してきてやはり紗由さんが入るとオフェンスの勢いやバリエーションが増すなというのを自分も一緒にコートに入って感じました。紗由さんの中では思うようにいかないことも多かったみたいなんですけど、リーグ終盤になるにつれてどんどん調子も上がっていってチームとしても良い形に持っていけてるなというのを感じられたので紗由さんです。

「ベンチにいる方の分まで自分もやらないと」(井橋)

ーー3、4年生がけがをして2年生が中心にコートで活躍されていましたが、どのような気持ちで臨まれていましたか

里村 2年生プラス紗由さんとか亜優さんとかが多くて、同期がいっぱい出ている分、要求はしやすくて1つのプレーに対して話し合いはしやすかったのは自分たちにとっても大きかったかなと思っています。ただ、それを受け止めてくれる先輩たちがいたからこそ下級生としてのびのびプレーできたのかなと思います。やるしかないぞって思っていました。

石坂 私も一緒で同期が多くてやりやすかったかなと思います。いつもハーフタイムとか先輩に言われたことを聞いている感じだったんですけど自分から発信することも増えたなと思ったし、良くはないけれどそれも良かったのかなと思います。

井橋 自分もそれはあるんですけど、文乃さん(鶴田文乃副将、スポ4=山梨・日川)とかがけがされていてベンチにいて出ていなくて。それでも自分たちは試合に出ていてミスとかもいっぱいしちゃうんですけど、これは4年生の試合だからベンチにいる方の分まで自分もやらないといけないなという気持ちをもってプレーしていました。

ーー4年生と最後に戦う公式戦となりますが、4年生と印象に残っているエピソードや思い出があったら教えてください

井橋 4年生は外からすごい見てくれていて、自分がバットに入ったときにすごい励ましてくれたり、たくさん気づいて声かけてくれたりメンタルケアをしてくれたなと思います。すごく精神面で支えてくれました。

石坂 昨年の4年生は試合にもたくさん出られていて、技術もすごいから先輩という感じがすごかったんですが、今の先輩たちは良い意味で近くて話しやすいなと思うところがあるし、今日子さん(宮内今日子、教4=東京・都立駒場)とももさんにボウリングに連れて行ってもらった時があって、そこですごい4年生と打ち解けられたなと思ったので印象に残っています。

里村 ももさんとポジションが同じということもあって、試合に出ながらこのコースなら打ち続けられるとかコミュニケーションをとったり、プレー面でたくさんお話しできたのはももさんだなと思います。春リーグとか出ていなかったから、外から見て気づいたこととかをたくさん言ってくれました。

ーーインカレに向けて強化している部分を教えてください

井橋 ディフェンスを強化していて、今までは前で当たることが出来なくてずっと低い位置での一対一を受けてたのでとにかく前に出て一対一を受けたり、けん制をしてとにかくアグレッシブに運動量の多いディフェンスをできるように強化しています。

石坂 私もディフェンスなんですけど、3枚の真ん中を守らせてもらっているのでディフェンスだったら引っ張ていかないといけないと思っています。春リーグでは真ん中なのに自分が結構ミスをしてしまっていたからインカレでは周りにももっと指示を出して動かさなくてはいけないなと思います。最近は要求することも意識していて、萌奈と同じでワンプッシュで接触してからということを意識してやっています。

里村 自分は1枚目でほかのポジションにに比べたら負担が少ない分、中に対して積極的に状況について声を出すことをディフェンスでは意識していて、一番端っこからよく見える分先読みの声をかけていかないといけないなと思っているので意識しています。オフェンスは結構みんな戻ってきてサイドで出る機会が増えると思うので、しっかりフィニッシャーとして得点を決め切ることと、速攻の飛び出しでもう少し自分起点に一線で走れたらなと思います。

ーーインカレでお互い期待するところを教えてください

井橋 采音はサイドシュートがうまくて絶対ここ決めてほしいというときに絶対決めてくれるんですよ。なのでそこをすごく期待しています。どんなパスでもどんな状況でも決めてくれるサイドシューターなので期待しています。

石坂 萌奈はセンターやってるのでチームで点差が離れてしまった時とかも的確に指示出してくれると思うので素晴らしいゲームメイクをしてくれることを期待しています。

里村 秋リーグが終わって新しいディフェンス体系とかも取り入れていて、中核を担っているのが美紀なので特にディフェンス面で美紀発信でどんどん早稲田の堅守速攻を支えてもらえたらなと思っています。速攻で一線を走ってくれるのでそこも見てほしいです。走るの速いんです。

とにかく自分の中で後悔が残らないように」(石坂)

ーーインカレでのキーマンを教えてください

井橋 自分は山野紗由さんを推薦します。エースで得点源、紗由さんのシュートで流れに持っていける場面がすごい多く秋リーグあって、流れが悪い時とかも紗由さんが決めてくれて取り戻したりすることが多かったので紗由さんがキーマンだと思います。

石坂 私はキーパー陣で、2人ともいい選手で秋リーグもめっちゃ止めてくれたし、キーパー陣が止めてくれたら私たちもやらなきゃって思って勢いに乗るので、守ることが前提ですけど止めてくれるのを期待しています。

里村 ここ2人と蒔絵(大野蒔絵、スポ2=埼玉・市立浦和)です。新しく取り入れているディフェンス体系的にその3人の運動量とかその3人にかかっている部分もあって、ディフェンスを固めたいっていう思いが早稲田としてある中で、その3人の活躍なしには早稲田のディフェンスは語れないなと思います。なのでそこを期待しています。自分も陰ながら支えていきます。

――最後にインカレへの意気込みをお願いします!

里村 インカレがこの代でできる最後の試合で、今までのリーグ戦と違って負けたら終わりのトーナメント戦で難しさはあると思います。しっかり初戦にコンディションを合わせて自分たちがやるべきことを前半のうちから発揮することが大切だと思うので、普段の練習から立ち上がりを意識してやっていきたいと思います。このメンバーは最後なので楽しみます!

石坂 正直トーナメント見たときに2回戦目に東女体大と当たるってなって、私的に秋リーグ一番手応えがなかったのが東女体大だから正直嫌だなと思うんですけど、もし勝てたらめっちゃ盛り上がると思うし、楽しいんだろうなと思うので絶対に勝ちたいなと思います。あと今までの秋リーグは試合終わった後に後悔することが多かったので、最後だからとにかく自分の中で後悔が残らないようにやり切りたいです。

井橋 めっちゃ良いね。

里村 先に言っとかないと(笑)。

井橋 自分たちはチャレンジャーとして初戦から本気でぶつかって一戦一戦大事に自分たちのできることを最大限に出して挑んでいきたいと思います。文乃さんがまだ出れるか分からなかったり、マネさんも外から見てたりしてその人たちの分まで4年生の試合なので頑張りたいです。

――ありがとうございました!

(取材 大村谷芳、編集 林朋亜)



インカレへの意気込みを書いていただきました!

◆ 石坂美紀(いしさか・みのり)

2004(平16)9月16日生まれ。162センチ。千葉・昭和学院高出身。スポーツ科学部2年。昨年は板チョコアイスにハマっていたという石坂選手ですが、今はシナモンロールがマイブームだそう。シナモンロールを力に、インカレでは石坂選手の体を張ったポストシュートに期待しましょう!

◆ 井橋萌奈(いはし・もえな)

2004(平16)年12月12日生まれ。159センチ。東京・白梅学園高出身。スポーツ科学部2年。ダイエットをすると公言している井橋選手ですが、メンバーによると「ダイエットするする詐欺」という情報も。インカレでは、運動量のあるディフェンスやスピード感のあるステップシュートで早大を引っ張ってくれることでしょう!

◆里村采音(さとむら・ことね)

2004(平16)年4月17日生まれ。168センチ。岩手・不来方高出身。商学部2年。夏休みにおばあちゃんの家に帰省してスイカ割りをしたという里村選手。部員内では「おでこでスイカ割りができる」という迷信?が広まっていました。インカレでもリーグ戦同様、抜群の安定感でサイドから点数を量産してくれるはずです!