【連載】フィギュア部門新体制特集 新入生インタビュー 第3回 西俣仁衣奈

特集中面

 新入生インタビュー第3回は、西俣仁衣奈(文構1=福岡雙葉高等学校)。文武両道を掲げ努力を続ける西俣に、競技歴やスケートへの想いだけでなく、大学生活や今後についても話を聞かせてもらった。

※この取材は5月10日に行われたものです。

笑顔の西俣

競技について

――スケートを始めた時期ときっかけを教えてください

 始めたのは小学校4年生からです。テレビでスケーターを見て、やってみたいなと思って遊びに行ったことがきっかけです。

――競技の魅力は何だと思いますか

 フィギュアスケートはスポーツだけど、他のスポーツとは違って芸術性も求められます。ジャンプの高さとか回転の速さとか技術的な面も求められますが、それだけではなくて、きれいさというか、音にあった表現か、衣装が曲にあっているか、など総合的に見た芸術性も一個一個の技の芸術性も求められるんです。技術と芸術性と両方必要なのが、奥が深いなと思います。

――ご自身の強みは何ですか

 大会のとき、転倒など誰がどう見ても失敗と思うような悪目立ちするミスが少ないかなと思います。あと、私はスピンが得意なんですけど、人より体が柔らかいので、きれいなポジションがとれることが強みかなと思います。ビールマンスピンなども、氷上の遠心力を利用するのですが、私は陸上でもポジションが取れるので、スピンのポジションはきれいかなと思います。

――どんな選手になりたいか、選手としての理想像はありますか

 ルールが年々厳しくなっているのですが、特にスピンのルールが大きく変わっていて、それでも、スピンやステップ、表現など、失敗しにくいところを確実にとれるような選手になりたいです。あと私はジャンプが課題で、ジャンプに力強さがないとよく言われるので、パワフルなジャンプができるようになりたいです。

――早稲田大学のスケート部に入部した理由、経緯を教えてください

 早稲田のスケート部の皆さんと、共に向上したいからです。

――OBOG含め早稲田に憧れの選手はいますか

 羽生結弦選手(令2人卒)です。強い意志を持っている方、自分を信じる力を持っている方だと思うので、私もそうなりたいです。

――高校時代は福岡が拠点でしたが、現在はどこで練習していますか

 所属は福岡のままなのですが、今は神宮の先生に教えてもらっています。

――早稲田の先輩や同期と交流しましたか

 先日の部練には必修授業で参加できず、顔合わせミーティングはzoomだったので、まだ皆さんに直接お会いできていません。福岡のクラブ時代のリンクメイトが吉本玲ちゃん(国教2=兵庫・芦屋国際中教校)の友達だったので、その子から連絡先を教えてもらって、(吉本に)色々教えてもらいました。あともう一人、顔合わせミーティングで笠井美好奈ちゃん(文構1=アメリカ・メティアヴァリー高等学校)が自己紹介をしていたとき、JCulPです、と言っていて、「えっ」みたいな。私もJCulPなので、驚いて思わずその後LINEしちゃいました(笑)。

――早稲田大学フィギュア部門への印象は

 フィギュアスケートは個人スポーツで各々課題をもって取り組む感じだと思うのですが、Zoomで顔合わせミーティングをしたときに、お互いの名前を呼び合っていて、仲が良いなと思いました。

 

私生活、大学生活について

――趣味は何ですか

 モノ作りが好きなので、手芸やクラフトをやっています。踊りなど、体を動かすのも好きです。

――大学生活には慣れましたか

 そうですね。

――福岡から来られましたが、寮ですか、一人暮らしですか

 一人暮らしをしています。

――一人暮らしは大変ですか

 一応大丈夫です。

――高校生活と比べていかがですか

 良く想像される大学生活というのは、大きい講義室で、教授一人に対して生徒が大勢座っている図だと思うのですが、私もそういうイメージを持っていたのですけれども、実際はクラスが18人しかいなくて、高校より小規模なくらいなので、あまり違いは感じないかもしれないです。

――文化構造学部ですが、何を勉強していますか

 文化構想学部JCulPに所属していて、日本文化を英語で学び、海外に発信するためのプログラムである国際日本文化を専攻しています。9月にOverseas Studentsが入学してから日本文化を本格的に学び始めることになっているので、今は色々な分野の英語の記事を読んだり、プレゼンをしたりしています。

――面白かった授業などはありますか

 日本の宗教を英語で学ぶ授業を取っていて、外国の先生が、「日本人は日本の文化を分かっていない」とよく怒っていらっしゃるのですが(笑)、日本人なのに日本文化が分かっていないことに気付ける授業で、面白いです。外国人から見た日本という新しい視点を発見できるので、面白いです。

――学業とスケート両立についてどう考えていますか

 勉強もスケートも両方おろそかにせずに頑張ろうと思っています。

――スケート以外で、大学4年間でやってみたいことはありますか

 留学をしたいと思っています。あとは、今までは守られた環境で同じ友達とずっと過ごしてきたので、色々な人と交流して、色々な知識や知見を得たいです。

――JCulPには海外出身の方など様々な経歴の方がいらっしゃると思いますが、そこでの交流についてはいかがですか

 今は日本人学生だけなのですが、その中でも今までとは違った環境を感じることができます。帰国子女の方が多いのですが、生まれ育ったバックグラウンドが違うので、考え方の違いを知れるのは面白いです。9月にOverseas Studentsが入学したら、もっと多様性を感じられるかな、と思います。日本人だけの環境とは違う、JCulP色みたいなものは感じますね。

 

今後について

――今シーズンの目標を教えてください

 大きな目標としては、インカレに出場することです。

――今シーズンのプログラムは何ですか。どんなところに注目してほしいですか

 SPが『ファウスト』です。強弱がある曲なのでそこに注目してほしいです。FSは『ドン・キホーテ』で、曲の最後のスパイラルが見どころです。

――大学4年間の目標、ビジョンを教えてください

 インカレに出られるように頑張りたいです。あと、私の課題はジャンプなので、力強いジャンプをクリーンに跳べるようになりたいです。スピンの規定もどんどん変わっているので、スピンも磨いて、色々なものを組み合わせて自分のものにできるように頑張りたいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 荘司紗奈)

◆西俣仁衣奈(にしまた・にいな)

福岡雙葉高等学校出身。文化構想学部1年。所持級はシングル6級。