【連載】『令和7年卒業記念特集』第30回 望月綾乃/女子バスケットボール

卒業記念特集記事2026

4年間の全てに「ありがとう」

 「バスケは一生の財産」。今年度の女子バスケットボール部を率いた主将、望月綾乃主将(スポ4=東京・実践学園)は自身のバスケットボール人生を振り返ってそう語った。大学生活を境にバスケットボールから離れることになる望月の4年間とこれからに迫る。

 

 望月がバスケットボールと出会ったのは小学生の頃。友達に誘われて入ったクラブチームがバスケ人生の始まりだった。早大への入学は、第一志望の国公立大学に合格できなかったことがきっかけだったが、入学してからはこの環境で挑戦できて本当に良かったと心から思っていると語る。

1年時の望月

 大学入学後、まず感じたことは早大は「全員が本気でバスケットボールに向き合っている集団」であるということだった。個々の技術のレベルはもちろん、それ以上に一人ひとりの情熱や覚悟の強さに圧倒された。そんな環境の中で、1年時の望月にとって練習についていくことが本当に大変だったと振り返る。体力面・技術面共に全てが想像以上だった。

 1年生のとき、望月は初めて早慶戦のコートに立った。今まで経験したことのない大歓声、独特の緊張感に圧倒された。早慶戦での雰囲気は今でも忘れられない思い出となった。 

 4年生になり、望月は主将を務めることになる。1年目から3年目のときまでコートに立って最前線で活躍する選手ではなかったという望月は、「正直、不安が100%だった」と語る。自分が4年目で主将になるとは1ミリも予想していなかったため、驚きと同時に「本当に自分でいいのか」という気持ちに襲われた。それでも、主将になったからにはとチームのことを1番に考えるようになった。目標を始めに決めてチームに共有し、チームで一つの目標に迎えることを意識していた。

最後の早慶戦でスリーポイントを決める望月

主将としてスタートした4年目は、順風満帆とは言えず苦労することも多かった。過去4年間で1度も経験したことのなかった試合を2度経験することになる。1つ目は関東大学女子リーグ戦(リーグ戦)での入れ替え戦だ。リーグ戦では思うように白星を重ねることができず、入れ替え戦に挑むことになった。リーグ戦後半で入れ替え戦が現実味を帯びてきたときの不安感、入れ替え戦までの1週間の張り詰めた緊張感、そして当日の独特の雰囲気は、今でも鮮明に望月の記憶に残っている。

 もう1つは、全日本大学選手権(インカレ)最終日の3位決定戦だ。早大の女子バスケットボール部にとってベスト4の壁は長年超えることのできなかった目標だった。2試合目で見事拓殖大に勝利しベスト4として最終日に臨んだ。「悔しくも敗れてしまったが、初めて最終日まで戦うことができ、何よりもこのチームで一番長く戦えたことが本当に嬉しかった。」と望月は言葉を連ねた。

インカレ表彰式での望月

 望月は大学4年間を振り返って、本当に多くの経験と多くの人との繋がりを得ることができたと実感した。苦しいことも悩むこともたくさんあったが、それ以上に得るものが多く、間違いなく望月の人生にとって最高の4年間になった。

 望月にとってバスケットボールとは、「一生の財産」である。望月はバスケットボール人生にここで終止符を打つ。今後プレイヤーとして関わることはなくなっていくが、それでもバスケットボールを通して得た自信や人との繋がりは一生の宝物だ。

 これからはバスケを離れて、新たなステージへと進む。まだ明確に「なりたい姿」を描けているわけではないと率直な気持ちを示した望月。しかし、目の前にあるやるべきことに真摯に向き合い、日々積み重ねていくことがいつか大きな成果に繋がることを4年間で知った。感謝の気持ちを忘れず、愚直に努力し続ける。その先に必ず輝ける場所があると信じて。

(記事 永由結衣)