【連載】#atarimaeni CUP 開幕直前特集 第2回 阿部隼人×梁賢柱(1/2)

ア式蹴球特集

  左サイドで共にプレーし、チームの躍進を支えた4年生コンビ。けがによる離脱を乗り越え、タイトル奪取に燃える2人に、全国大会への思いを語っていただいた。

※この取材は12月26日に行われたものです。

「自分がプロになれない理由はない、と覚悟を持ってやってきた」(梁)

力強いドリブルが持ち味の梁

――では初めにチームとしての今シーズンを振り返ってください

阿部 1月からチームが始動して、3月まで順調に来ている中で、コロナで活動自粛になってしまって正直驚いたし、(試合をするのは)難しいかなと思いました。でも自粛期間でもチームとしてどう動けるのかというのを考えて取り組んだことが、今シーズンのリーグ戦2位という結果につながったので個人的には前向きに捉えています。でも、アミノバイタルカップ(アミノ杯)も関東大学リーグ戦(リーグ戦)も2位で終わってしまい、大事な試合で勝てないことが今年のチームの課題なので、全国大会に向けてそこを改善していかないと目標である日本一には届かないなと今シーズンを振り返って感じています。

 新型コロナウイルスでサッカーできないという状況になって時に、今までサッカーができなくなる機会がなかったので、より一層サッカーに対する思いが強くなったし、サッカーができるのは当たり前ではないことに気付かされました。リーグ戦が始まって、前期は7勝2敗といい結果を残せて、アミノ杯も決勝までいけてかなり順調な前期シーズンでした。ですが、個人的にはけがでチームを離脱してそこからチームが勝てない状況であったり難しい状況が続いていて、それを見て自分がチームの力になれなくて悔しい思いをしました。けがを治して全国大会に挑むために、今まで以上に自分の役割を存分に発揮していきたいです。今後の進路もまだ決まっていないので覚悟を持って全国大会に臨みたいと思います。

――今お話にもありましたが、けがでチームに貢献できない中で悔しさはやはりありましたか

 下級生の頃はけがをして試合に出れない時にチームが勝てていなかったら、チームには「おれが必要なんだな」という気持ちがありました。でも4年生になって試合に出られないと、サッカーはチームスポーツだなって捉えるようになって、チームに貢献できていない自分に腹が立つこともありました。そういう思いがあったので(今年は)一日でも早く復帰したいという思いでリハビリも頑張って、復帰したらチームに貢献するという気持ちで離脱期間を過ごしていました。

阿部 賢柱(梁)と一緒で、3年生の途中までは自分が試合に出ていない時に負けたり引き分けたら、「おれが必要なんだ、もっとやってやる」みたいな感情を抱いていました。ですが4年生になってけがをして、前期のチームの調子の良さがどこに要因があるのか分析していく中で、自分が結果を残せていなかったのは悔しかったです。ただ試合に出ている下級生や同期の姿は、復帰に向けたリハビリや体作りを頑張ろうという励みになりました。それは3年生までの時とは違う感情ですし、けがをして試合に出られなくても自分はチームの一員なのでそういう感情は今年はなく復帰に向けてリハビリできました。

――けがをして試合に出られないことで、今後の進路に不安を感じることはありましたか

阿部 どこかに練習参加できるんじゃないかという話を聞きつつも、けがをしてしまったので正直不安はありました。

 クワ(MF鍬先祐弥、スポ4=東福岡)とかキング(阿部)とか山田(GK山田晃士、社4=浦和レッズユース)は(Jリーグの)内定が決まっていて安心感みたいなものはあると思うんですが、自分は決まっていないけど焦りは感じていないです。ずっとサッカーをやってきて、「自分がプロになれない理由はない」と覚悟を持ってやってきた部分はあるので、けがしたとか周りが決まっているからといって焦りはないです。プロの世界は結果が全てだと思うので、焦ったところで結果は変わらないですし自分がやることをやってそれでプロになれたら報われると思うし、本当に結果が全てだと思うので焦りはなかったです。

「負けた人の思いをくんでこの先もプレーしなくてはならない」(阿部)

正確なクロスが持ち味の阿部

――昨シーズンと今シーズンのチームではどのような違いがありますか

 去年と違うことは、今年は特に4年生がチームを支えているところです。自分はピッチ外では目立つ存在ではなくてピッチで還元してやろうと思っていて、今年の4年生は主将、副将、新人監督、Bチームの主将とかも含めてチームを引っ張って、自分よりも他人のことを考えていると思います。4年生がいろんなところで力を出したことが去年との違いかなと思います。

阿部 まだ課題はありますが、どの選手にもチームとして寄り添えたことがいい結果につながったのかなと思います。それは自粛期間でのいろんなコミュニティでのコミューケーションだったり、いろんな学年とつながりを持ってやってきたことが、スムーズな意思の疎通であったりチームの雰囲気作りというところにつながったと思います。それが、4年生がこうやりたいというものに後輩たちがついてきてくれた要因かなと感じています。

――今年のチームの特徴はどこにありますか

 ピッチ内外でみんなが生き生きしていると思います。例えばピッチ外だと、後輩が先輩とコミュニケーションを取って、後輩でも前に出られたし、ピッチ内では全員がお互いの能力を把握していて、キングも言っていたように自粛期間でのZoomを使ったコミュニケーションのおかげで個人個人が能力を発揮できているのかなと思います。

阿部 優勝できなかったのでまだ課題はあると思いますが、守備では前期リーグで失点をほとんどしないで済みました。後期リーグは相手に崩されたりしましたけど、守備力は今年の特徴だと思っています。他の部分では梁と似ていますが、コミュニケーションが増えたと感じていて、同学年だけじゃなくて他学年ともコミュニケーションを取ることが多くなりましたし、さまざまな場面でミーティングを開いたりしてコミュニケーションを取る場が作られて、そこで自分たちの意思を疎通する体制があるのが今年のチームの特徴だと感じます。

――コミュニケーションを取る上で、4年生として意識していたことはありますか

阿部 4年生全体の決まり事ではないですけど、4年生が下級生とコミュニケーションを取ろうという意識を持っていました。ダウンのジョグの時でも後輩と話をしたり、各々で話を聞く場を設けたりしていました。あと、今年は縦割り班を作ったのですが、そこで食事に行ったり、話をする場面を増やしたりしていました。

――何か後輩との練習でのエピソードはありますか

 シュート練では後輩が入って来やすいようにはしていて、いつもみんなで練習しています。自分が1年生の頃だとなかなか入れずにいたんですけど、自分たちはそういう雰囲気を作っていないというか、一緒に練習すればいいんじゃないかと思っています。後輩と一緒に練習することでお互いに切磋琢磨(せっさたくま)できると思うので、一緒に練習できる雰囲気を意識的ではないですけど、自然と作れていると思います。

阿部 左センターバックの監物(DF監物拓歩、スポ2=清水エスパルスユース)とは試合中もそうですけど、練習の時からお互いどういうプレーが得意で、どういうプレーが苦手で、どういうプレーをしてほしいのかというのをわかるようにしていました。監物はまだ2年生なので、個人的にはどういう振る舞い方がピッチに立つ選手としてふさわしいのかまで深く話したりしました。

――阿部選手はアミノ杯の立教大学戦が印象に残る試合と回答していましたが、それは自分が思うようなプレーをできなかったから印象に残っているのですか

阿部 いつもは左サイドバックなのですが、その試合は監督(外池大亮監督、平9社卒)から意図を伝えられて右サイドハーフで出場しました。でもその試合ではチームとしてうまくいっていなかったし、自分も右サイドであまりうまくいかなかったです。後半から左サイドバックになったんですが、そこでも自分の特徴とか良さを出せずにチームの雰囲気をいい方向に持っていけなくて、いつもなら自分が起点になるところで踏み出せなかったというのが、今年一番印象に残っている要因です。自分が一番うまくいかなかった試合なので印象的です。

――梁さんは開幕戦をあげていましたがどうしてですか

 コロナで試合ができるかできないかわからないという状況で、リーグ戦が開幕できる喜びが大きくて印象的でした。自分がゴールを決めたというのも理由です。

――阿部さんは右サイドの高い位置でプレーすることもあると思いますが、何か意識することは変わったりしますか

阿部 監督から要求されているのは、自分が右サイドでためを作ってチャンスを作るということです。なので、自分は突破したり前に仕掛けたりするのはうまくできないので、右サイドに入った時はためを作ることとチャンスを生み出すことを意識しています。

――梁さんは左でのプレーが中心ですが、意識することはありますか

 自分は点を取りたいので、点を取ることしか考えていないです。

――試合の映像を見ると、キングさんから梁さんへの守備の修正の声がすごく入っていましたが

 練習の時から口酸っぱく言われています。あれだけ言うのはキングくらいで、左サイドバックが大西(DF大西翔也、スポ3=浦和レッズユース)だと遠慮があるのかわからないですけど何も言わないので、キングくんのおかげで守備の時も気が引き締まります。

――阿部選手はキャプテンマークを巻いた試合での声出しが印象的でしたが、キャプテンマークを巻くことで普段と意識に変化はありましたか

阿部 杉山(DF杉山耕二主将、スポ4=三菱養和SCユース)も山田も出ていなくて、誰が(キャプテンマークを)巻くかってなった時に、自分の名前を挙げてもらえたので、普段杉山がピッチ上で示しているような気迫を自分も出さないといけないなと感じていました。そしてアミノ杯1回戦ということで、これを勝たなければ全国大会に進めない試合だったので、自分がキャプテンマークを巻いている以上、気持ちを一番出していかないといけないなと思っていました。

――お二人は途中出場からの活躍も印象的ですがいかがですか

阿部 シーズンの中で、自分のプレーに自信があったので、力を存分に発揮しようとしていました。「負けているからやばい」という気持ちで入ったらチームの流れも悪くなって押し込まれてしまうと思ったので、自分は前に前にプレーしてやろうと思ったら、勝てはしなかったですけどチームも前に前にと押し込めたのでよかったです。

 途中出場はスタメンで試合に出られないからだと考えていて、途中出場で自分が結果を出せばスタメンになれるという考えを持っています。自分の中では途中出場は悔しいことなので、とにかく自分の良さを出して次につなげることを意識しています。

――スタメンの選手よりもいいものを見せようということですか

 「なんで俺を出さないのか、なんで途中出場なんだ」というハングリー精神ですね。

――梁選手は部員ブログで、外池監督に「またやられたよ…」と書いていらっしゃいました。改めて監督はどんな方ですか

 自分はこれまで外池監督ほど口酸っぱく言われたことがなくて、どちらかといえばサッカーができる人だったので何も言われずにこれまでやってきました。ですが監督は自分にターゲットを向けていて、試合中もポジション的にベンチに近いのであれこれ言われて、「うるさいなあ」とか思ったりしているんですけど、ここまで自分のことを思ってくれる監督はいないのかなと常に思っていて、時には厳しい言葉を今でも言われていますが、4年生になって愛のむちだと感じられるようになりました。今まで言ってくれる監督はいなかったし、おかげで成長はできていると思います。

――お二人は外池監督の話で印象的なものはありますか

 いろいろありすぎて(笑)。常に印象深いかな(笑)。リーグ戦の前はすごく印象的な話があって、試合会場だった龍ケ崎の周りの田んぼを例えに時間の移り変わりの速さを言っていました。だよね(笑)? これぞという印象的な話はないですね

一同 (笑)

――阿部選手のブログでは、『誰かの犠牲』がテーマでしたが詳しくお話していただけますか

阿部 これまでのサッカー人生では自分が勝つことを優先してきていて、それはプロサッカー選手になるためには絶対必要なことだと考えていました。でも慶應の選手が「自分がここにいるのは、誰かが負けたおかげだ。自分が早慶應に入学できたのは入学できなかった人がいるからなんだ」というメッセージを慶應の後輩たちに送っているのを見て、自分もこういう気持ちを持ってプレーしなくちゃいけないんだなと思いました。自分が勝った試合には負けた人がいて、もしかしたらそこでサッカー人生が終わっていたかもしれないと考えると、自分たちは負けた人の思いを汲んでこの先もプレーしなくてはならないと思っています。今後プロサッカー選手になるので、サッカー選手になりたくてもなれなかった人たちの思いも背負ってキャリアをスタートさせたいと思います。そういう思いはチームを引っ張る4年生だからこそ気づけたのかなと感じています。

――今年の4年生は横のつながりだったり、同期への思いが強いなと思いますが、いかがですか

 入学して1月29日に東伏見のグラウンドでランテストを受けた時からこのメンバーなら優勝できると確信していました。1年生の時は同期内で仕事のことでもめて、ぶつかり合っていく中で、どんどん同期のことが好きになったし、どんなことも包み隠さず話せる同期がいて、そのおかげでここまで頑張ってこれたし、好きだから部員ブログにも書きました。

阿部 自分も大好きですね。今は同期が何を考えているかわかるくらいで、それくらい築き上げてきた関係性は本当にすごいなと思っています。ここまで深い関係性はこれまで経験したことがなかったので、それはア式蹴球部という組織が本音でぶつかり合うことを重視していたことがこの関係性を作ったと思うし、今でも4年生で方向性が定まっていない時は思っていることをぶつけますし、そういう関係性があるのでとても居心地もいいですし、お互いが信頼しあえているのかなと思います。

――下級生の時はぶつかったことも多かったのですか

 (阿部を指して)元凶です(笑)。ぶつかる時期は仕事が多い1、2年生の時が多かったのですが、キングは1年生の時にリーダーで指摘しなくちゃいけない立場だったので、結構ミスとかを指摘していました。でもまだみんな幼い部分があったので、自分のミスを認めなかったりしてぶつかっていました。でもあの頃ぶつかったからこそ腹を割って話せる関係になれたと思います。

――阿部選手はやはり厳しくしなければならなかったのでしょうか

阿部 もちろんそうですよ(笑)。自分たちの仕事上のミスでチームの士気を下げたり、迷惑を掛けるのは絶対にありえないと思っていたので、カリカリというか常に自分は緊張感を持ってやっていたので、誰かがミスをしたら爆発してしまうことはありました。

――1年生の時に4年生が厳しかったというお話を耳にしたことがあります

阿部 プレッシャーを感じました。

 1年生の頃はサッカーをしているというよりかは仕事をしている感じで、プレッシャーもすごかったので余計キングをカリカリさせたりして、楽しかった記憶がないです(笑)。

――今では杉山主将をはじめとして声を出す選手はいらっしゃいますが、最初に引っ張っていたのは阿部選手ですか

阿部 起きたミスに対して自分が一番向き合っていましたし、どう解決するのかみんなの力を借りながらやっていました。でも杉山たちにもチームのためにという気持ちがあったと思うので、自分だけではなく学年全体でうまくまとまっていけたのかなと思います。

「サッカー以外にも伝えることをしないといけない」(梁)

PK戦を制し歓喜の輪を広げる阿部、梁

――阿部選手はザスパクサツ群馬内定とのことですが、チームの印象はいかがですか

阿部 J2という高いレベルで戦えることは非常にうれしいことですし、練習参加してみてザスパの選手たちは非常にいい方々で、地域の人たちもザスパを本当に応援していて温かさを感じました。チームのために、地域の方々のために、お金よりもそっちを優先して頑張りたいと感じたので、オファーを受けてすぐに「受けます」と返しました。

――チームの雰囲気が良かったのですね

阿部 リーグが佳境を迎えていて本当に苦しい時だったと思うんですが、それでもみんなエネルギッシュに練習していて、練習参加していた自分に対しても要求をしてくれたし、声を掛けて接してくれたので非常にいいチームだなと思いました。

――クオリティなどの面ではいかがでしたか

阿部 やりやすいという印象でした。自分が好きなやり方だったですし、クオリティは高いと思いました。でも自分はやっていけるなという印象はありました。

――阿部選手のキングという名前の由来を教えてください

阿部 小学1年生の時に入っていた大豆戸FCというチームに自分と同じ「はやと」という人がいたので、呼びやすいようにどちらかにあだ名を付けようとなって、自分が付けることになって、コーチが『キング』というあだ名はどうと提案してくれました。自分はキングの意味をまだ分かっていなかったんですけど、かっこよさそうだなと思ってそこから大学まで15年以上キングと呼ばれるようになりました。Jリーグにはキングカズという偉大な方がいるので、ザスパでキングと呼ばれるのはまだ早いかなと思います(笑)。

――梁さんの進路はどうなりそうでしょうか

 本当にまだ決まっていなくて、全国大会次第かなと思っています。そこでだめならそこまでの選手だし、覚悟はできています。試合に出て結果を出すことしかできないです。

――朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)代表でも厳しいのでしょうか

 本当に結果が全てなので、いくら代表であろうとプロになれなかったらなれないし、周りどうこうではなく自分の結果次第です。

――北朝鮮代表の話を少し聞かせてください

 日本ではいいようには報道はされていないですけど、人も温かいし現地に行ってこそ分かることはあります。サッカーをやっている以上、こういうことを伝えるのが使命だと思っています。

――サッカーを通して伝えたいということですか

 そうですね。自分が早稲田に入っていなければ、同期とかの(北朝鮮への印象は)みんなずっと悪いままだったと思います。

阿部 確かにね(笑)。

 在日としてサッカーをしている以上は、サッカー以外にも伝えることをしないといけないと思っています。そういうことは学校でも教わりますし、よく言われているような反日教育みたいなのは決して無くて、自分たちがやってしまったことも学ぶし、日本の歴史を学んだりもしています。

――国を代表して戦うことの誇りはいかがですか

 国に行って、代表として戦うと、本当に自分のためではなく国のためにという気持ちになります。国歌が流れて歌うと、いろいろな思いが込み上げてきて涙する時もあります。この思いというのは他の早稲田の部員にはないと思っています。

――リーグ戦を終えてチームの雰囲気はいかがですか

阿部 リーグからもう切り替えている感じはします。全国制覇するために、リーグはうまくいきませんでしたが、その結果を振り返ってみんなでやっていこうとなっています。

 リーグ戦は準優勝という悔しい結果にはなりましたが、このチームでやれるのも残り少しなので日本一に向けてトレーニングしています。全員が笑って終われるようにしたいので、いい準備をしていると思います。

――具体的にはどんな取り組みをされていますか

阿部 全体的には守備の面での強度を高めて、相手に前線から圧をかけるというのは意識しています。連携に関してはもっとゴール前でのクオリティを上げてゴールを本気で奪いにいくというのは大切だと思います。PKまでやって勝ち負けが決まるというのはやはり苦しいので、ゴール前の精度に関してはこだわりを持ってやっています。

 今キングも言ったように、守備はかなり意識してやっています。全国大会登録メンバーはトレーニング、登録メンバー外はオフになるのですが、準決勝まで勝ち上がれば部員が観戦できるようになるので、そこまで絶対残って全部員でこの大会を終えたいという気持ちの面もしっかり準備しています。

――全国大会への意気込みを聞かせてください

 進路というのもありますけど、このチームが大好きですし、同期が大好きなので、最後にトロフィーを掲げて終わりたいです。自分は点を取ることでチームを勝たせる選手になれるようしっかり準備していきたいです。

阿部 絶対に日本一を取ります。後輩たちも、4年生を無冠で終わらせるわけにはいかないと意気込んでくれているので、その熱量を汲み取って出られない人の分まで4年生が表現をして、日本一を本当に獲得したいです。

――ありがとうございました!

(取材・編集 橋口遼太郎、永田悠人 写真 長村光、山崎航平)

胸に浮かんだ言葉を書いていただきました!

◆阿部隼人(あべ・はやと)(※写真右)

1998(平10)年6月27日生まれ。168センチ。横浜F・マリノスユース出身。社会科学部4年。大切にしている言葉は「不撓不屈(ふとうふくつ)」という阿部選手。自分のプレーで多くの人の心を動かしたいという想いでプレーしているそうです!

◆梁賢柱(りゃん・ひょんじゅ)(※写真左)

1998(平10)年5月31日生まれ。174センチ。東京朝鮮高出身。スポーツ科学部4年。リーグ戦最終節で負傷長期離脱からの復帰を果たした梁選手。マイブームは乃木坂46、欅坂46、日向坂46のLIVE映像を見ることだそうです!